フロンティアが販売する「FRGKB760/WS402/NTK」のレビューをしている。Core i5-14400F×GeForce RTX 4060 Ti搭載のゲーミングPCだ。ミドルハイクラスの性能を有する性能の高さ、初心者にも選びやすい価格の安さを両立したモデルだ。最新のゲームも快適にプレイできる性能は魅力的だ。前世代でもトップクラスに人気があった組み合わせの後継機である。フロンティアのセールモデルだからできる価格設定で、ワンランク上の環境を手にしやすい状況だ。
構成面も妥協は見られない。メモリ32GB・SSD 1TB NVMeと上位モデルと比べても引けを取らない。型番の変更などがありつつも、セール毎に更新されずに残っている。今後なくなる可能性はあるが、最も人気の組み合わせとも言えるため、しばらくはセールの人気モデルとなるはずだ。購入時期が少し先でも、類似したモデルがラインナップされていると信じてチェックしておきたい。
当ページの目次
FRGKB760/WS402/NTKのスペック解説
メーカー | フロンティア |
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製品名 | FRGKB760/WS402/NTK |
価格 | 165,800円(税込) |
CPU | Core i5-14400F(レビュー) |
GPU | GeForce RTX 4060 Ti(レビュー) |
メモリ | DDR4-3200 32GB |
SSD | NVMe 1TB NVMe |
電源 | 600W 80PLUS BRONZE |
マザーボード | チップセットB760 |
おすすめ度 | Sランク |
評価 | ・コスパ 8.8 ・ショップ評判 8.5 |
各タイトルの対応表
Apex Legends | FORTNITE | パルワールド |
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・240fps ・144fps | ・240fps ・144fps | ・144fps ・60fps |
★5つ=最高設定、★4つ=高設定、★3つ=標準設定、★2つ=低設定、★1つ=厳しいということだ。なお、対応表は必要なスペックや環境から評価した個人的な見解となっている。
FRGKB760/WS111/NTKはCore i5-14400FとGeForce RTX 4060 Tiを搭載したミドルハイクラスのゲーミングPCだ。バランスのよい性能は、ゲームへの対応力にも優れている。Apex Legendsは144fps以上、フォートナイトは240fps以上を目指せる。話題のパルワールドの推奨環境も満たせる。メモリ32GB標準搭載であることもプラスだ。ゲームに関しては抜群の安定感に期待できる性能である。
FRGKB760/WS111/NTKのゲーミング性能
Core i5-14400F(CPU)
FRGKB760/WS111/NTKに搭載されているCPUはIntel第14世代のCore i5-14400Fだ。CPUの内蔵グラフィックスは搭載されていないが、ゲーミングPCにはグラフィックボードが搭載されているので問題ない。ゲーミング性能については従来モデルのCore i5-13400と比べてほとんど変わっていない。競合のRyzen 5 7600Xと比べると10%程度劣る。ゲームはもちろんのこと、配信などゲーム以外の用途にも幅広く対応できる。
汎用性の高さとコストパフォーマンスのよさから、一時はゲーム用に最も適したCPUという評価もされたほどだ。扱いやすいCPUであることは間違いなく、Core i5だからと敬遠する理由はなくなった。一世代前の第13世代から無印のモデルにもハイブリッドアーキテクチャ採用となり、Core i5でも処理性能が高い。6つのPコアと4つのEコアを搭載し、10コア16スレッドという少し前のCore i7にも劣らないスペックを実現している。マルチコア性能自体はCore i5-12600Kに匹敵するほどだ。
GeForce RTX 4060 Ti(GPU)
グラフィックスにはミドルハイクラスのGeForce RTX 4060 Tiを搭載している。従来のRTX 3060 Tiに比べて15%ほど性能が高くなり、RTX 3070と同等と言えるまでになった。フルHDのゲームプレイではRTX 3070を上回る場面もある。RTX 3060 Tiと比べてWQHDへの対応力が高まり、より幅広い環境に対応できるようになっている。DLSS 3.0をサポートしているため、将来性の高いグラフィックボードだと言える。
FRGKB760/WS402/NTKの特徴まとめ
圧倒的なコストパフォーマンスが魅力
FRGKB760/WS402/NTKは、フロンティアの期間限定モデルだ。期間限定のモデルに恥じない特別な仕様は、他のメーカーでは追随できない圧倒的なコストパフォーマンスを実現している。コストパフォーマンスの高いGeForce RTX 4060 Ti搭載モデルを探していたり、16万円前後でゲーミングPCを探していたりする方におすすめだ。
ゲーミングPC全体を見ても、FRGKB760/WS402/NTKに匹敵するモデルは存在しない。同じ価格帯のモデルはあっても、構成に大きな開きがあるなど唯一無二とも言える存在だ。その圧倒的な存在感は価格によるところが大きい。Core i5とGeForce RTX 4060 Tiを搭載したモデルの多くは、価格を抑えるために構成が削られている。
FRGKB760/WS402/NTKのように、価格抑えながら構成を充実させたモデルはあまり見かけることがないはずだ。FRGKB760/WS402/NTKに対抗できるモデルは、おそらく特別な期間限定モデルくらいだろう。HPの大型キャンペーンやマウスコンピューターのメモリ倍増キャンペーンなどが該当する。FRGKB760/WS402/NTKも期間限定モデルではあるが、毎週セールが更新され、類似したモデルが登場している。
つまり、期間限定モデルとしつつも、基本的にはほぼ常時選択できるモデルということだ。注意したいのは必ず翌週のセールにも登場する保証がないことだ。FRGKB760/WS402/NTKのように名前を変えて長期間販売されていても、突如ラインナップから消える可能性がある。これだけ圧倒的なコストパフォーマンスを持つモデルは他にない。メーカーの人しかわからないことで予測することは難しい。
他のメーカーでは数年に1度登場するかどうかだ。候補に入っているなら、消えてしまう前に購入しておきたい。購入が少し先でも、類似したモデルが残っていることに期待するのもありかもしれない。FRGKB760/WS402/NTKより優れたモデルは登場しないと断言してもいい。それほど圧倒的なモデルであり、GeForce RTX 4060 Ti搭載を搭載した最もおすすめしたいモデルだ。
メモリ32GB標準搭載で最新タイトルへの対応力も◎
FRGKB760/WS402/NTKの特徴は価格だけではなく、メモリ32GBが標準搭載である点にもある。最新のゲームの中にはメモリ16GBが要求されるものも増えている。少し前まで、GeForce RTX 4060 Ti搭載モデルにメモリ32GBはオーバースペックという評価だった。GeForce RTX 4060 Tiの性能ではメモリ32GBが必要になる場面が少なかったからだ。今はそれは当てはまらない。
メモリ16GB要求されるゲームに、メモリ16GB搭載は安心ではない。Discordなどゲームをプレイする際に起動するアプリケーションもメモリを消費するからだ。それらを加味しての16GBかもしれないが、ギリギリであることに変わりはない。今は16GBで安心という時代ではなくなってきている。
それを象徴するのが話題の人気ゲームであるパルワールドだ。必要環境にメモリ16GB、推奨環境にメモリ32GBが要求される。最適化の問題もあり、要求されるスペックが高めに設定されている。グラフィックボードの性能はGeForce RTX 4060 Tiで推奨環境を満たせるが、メモリ容量だけは異常なまでの容量が必要になる。
そういった最新のゲームをプレイするのであれば、FRGKB760/WS402/NTKは優秀な選択肢と言える。メモリ32GB標準搭載は無駄ではなく、これからのゲーム事情的に必須となりつつある。ブラウザのタブを多く開きながらゲームをプレイするにしても、16GBでは物足りなくなってきている。快適なゲーム環境を構築するためには、メモリ16GBではなく32GBが要求される時代に移り変わっていくだろう。
FRGKB760/WS402/NTKはこの先の時代に適したモデルである。FRGKB760/WS402/NTKは、特定のゲームしかプレイしない方にもおすすめだ。メモリ32GBが不要であっても、メモリ16GB搭載モデル並の価格だからだ。様々なゲームを幅広くプレイする方にも当然おすすめだ。人を選ばずゲームも選ばない優秀なモデルだ。
他社メーカーのモデルと比較
ブランド名 | FRONTIER | LEVELθ |
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イメージ | ||
製品名 | FRGKB760/WS402/NTK | LEVEL-M17M-144F-SLX-WHITE |
ケース | ミニ | ミニ |
価格 | 165,800円 | 159,800円 |
送料 | 2,200円 | 2,200円(会員無料) |
CPU | Core i5-14400F (10コア16スレッド) | Core i5-14400F (10コア16スレッド) |
GPU | RTX 4060 Ti | RTX 4060 Ti |
メモリ | DDR4-3200 32GB | DDR5-4800 16GB |
SSD | 1TB NVMe | 500GB NVMe |
電源 | 600W BRONZE | 650W BRONZE |
マザーボード | B760 | B760 |
納期 | 7営業日 | 2-7日 |
保証 (延長保証) | 1年 (最長3年) | 1年 (最長4年) |
サポート | 10:00-19:00 (年末年始・指定休日除く) | 24時間365日 |
公式 | 公式 | 公式 |
レビュー | 当ページ | レビュー |
比較対象はパソコン工房のLEVEL-M17M-144F-SLX-WHITEだ。メモリ規格と電源容量は上回っているものの、メモリ容量とSSD容量は半減だ。6,000円+送料2,200円の価格差があるものの、総合的に見てFRGKB760/WS402/NTKの方がおすすめだ。一見するとLEVEL-M17M-144F-SLX-WHITEは微妙に思えるかもしれない。これでもGeForce RTX 4060 Ti搭載モデルではトップクラスの評価を持つモデルだ。FRGKB760/WS402/NTKの圧倒的な評価が伝わりやすいはずだ。
モデル自体は間違いなくFRGKB760/WS402/NTKの方が上だが、サポート体制は少し落ちる。パソコン工房が24時間365日の電話サポートを提供しているのに対して、フロンティアは10時から19時までとやや短い。いつ故障するかわからないパソコンのサポートとしては、時間に制限があるのはマイナスと言える。初心者の方やパソコンに慣れていない方の不安要素でもある。トラブルに対応する自信がない場合は、LEVEL-M17M-144F-SLX-WHITEを選ぶのもありだろうか。モデル自体の評価を考えれば、多少無理してもFRGKB760/WS402/NTKの方がいい。サポート体制に妥協できるかどうかだ。
GXシリーズケース詳細
カラー
全体
正面
上部
側面
底面
管理人による総評(FRGKB760/WS402/NTK)
FRGKB760/WS402/NTKは、フロンティアの期間限定セールの対象モデルだ。Core i5-14400F×RTX 4060 Ti搭載モデルで16万円台を実現している。この価格は、従来のCore i5-13400F×GeForce RTX 4060 Ti搭載モデルと同等である。低価格が強みとはいえども、ここまで構成も充実させられるのはフロンティアだけだろう。
品質も一定に保ちながらの低価格だ。初心者から上級者まで選びやすいモデルである。これからセール毎に価格は少し上下するが、よほど大きな値上げでもない限りFRGKB760/WS111/NTKの評価が下がることはないだろう。
価格 | CPU | グラボ |
---|---|---|
165,800円 | i5-14400F | RTX4060Ti |
メモリ | SSD | HDD |
DDR4 32GB | 1TB | 非搭載 |
PCのマザーボードはASRockのB760M-HDV/M.2 D4になります。このマザーボードは電力制限がきつめです。通常時の電力制限のLong Duration Power Limit(PL1)は65W、ターボブースト時の電力制限のShort Duration Power Limit(PL2)が135Wです。
CPUに長く負荷をかけるような利用の場合、その結果は低めになります。CPUがi5の13500なのですが、例えばcinebench 2024のmulti coreでは909pでした。UEFIで設定を変更し、定格運用以上にしようとした場合でも、PL1は上限75Wまでと限定的です(Base Frequency Boostも75Wまで。UEFIを変えるのは自己責任となります。自分は変更して運用していません)。
PL2も135W以上の設定はできませんでした。i5 13500のメーカー設定のMTPは154Wですが、その値未満になります。
これらのマザーボードの特徴からi5の13500以上のスペックの場合、そのCPUパワーを最大限発揮しにくいように思われます。メリットとしては、高負荷にしてもCPUファンはあまり回転せず静音です。使用の目的やCPUのスペック次第ではありますが、CPUパワーを使いきるのではなく、安定した運用で、省エネ、静音なPCを求める人に合っているのではないでしょうか。