パソコン工房が販売する「LEVEL-M17M-147F-SKX」のレビューを行った。Core i7-14700F×GeForce RTX 5060 Ti 8GB搭載のミドルハイクラスの一台だ。GeForce RTX 4060 Ti 8GB搭載モデルでも人気のあった組み合わせだ。セール期間中は10,000円OFFで購入できる。
コストパフォーマンスの指標はセール時9.1とかなり優秀だ。性能の高さと抑えられた価格の両立により、評価を高めたオーソドックスなコストパフォーマンス特化モデルだ。汎用性の高いミドルハイクラスを探している方におすすめのモデルだ。
- 長所
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- キャンペーン中は10,000円OFFとなる
- コストパフォーマンスが高い
- ゲームへの対応力に優れている
- ゲーム以外の用途にも対応できる
- 短所
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- カスタマイズの幅が狭い
- 構成が平均的で特筆すべき点がない
- こんな方におすすめ
-
- コスパのよいモデルを探している方
- フルHDでゲームをプレイする方
- 最新のゲームをプレイしたい方
LEVEL-M17M-147F-SKXのスペック解説
メーカー | パソコン工房 |
---|---|
ゲーミングブランド | LEVELθ |
製品名 | LEVEL-M17M-147F-SKX |
価格 | 204,800円 / 通常時 194,800円 / セール時 |
CPU | Core i7-14700F(レビュー) |
GPU | GeForce RTX 5060 Ti 8GB(レビュー) |
メモリ | DDR5 16GB |
SSD | 500GB NVMe |
電源 | 650W 80PLUS BRONZE |
マザーボード | チップセットB760 |
おすすめ度 | Aランク |
評価 | ・コスパ(セール時) 9.1 ・コスパ(通常時) 7.7 ・ショップ評価 8.5 |
おすすめカスタマイズ
パーツ | おすすめ度 | 詳細 |
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OS | 変更なし | |
表計算・ワープロソフトウェア | 変更なし | |
アンチウィルス・セキュリティ対策ソフト | 変更なし | |
カラーバリエーション | 好みで選択 +0円 | |
CPU冷却グリス | 【熱伝導率: 9W/m・K】 シルバーグリス Arctic Silver 5 塗布サービス +2,000円 | |
CPUクーラー | 変更なし | |
メインメモリ | 32GB(16GB×2) [DDR5 / デュアルチャンネル] +11,000円 | |
1stストレージ[OSインストール] | 1TB SSD / NVMe M.2 [PCIe 4.0×4] +5,500円 | |
引越しソフトウェア | 変更なし | |
外付けカードリーダー | 変更なし | |
ネットワーク機器 | 変更なし | |
オプション | 変更なし | |
映像出力ケーブル | 変更なし | |
電源タップ | 変更なし | |
デスクトップPCスタンド | 変更なし | |
延長保証サービス | 3年間保証 +19,479円 | |
【配送先にお届け】出張設定設置サービス | 変更なし | |
出張修理サポート | 変更なし |
黄色のマーカーは一般的なBTOパソコンで人気のカスタマイズ項目を表している。おすすめ度はこのモデルでの評価だ。LEVEL-M17M-147F-SKXでのおすすめカスタマイズはメインメモリと1stストレージの容量アップだ。実用性と利便性の向上につながるカスタマイズで、LEVEL-M17M-147F-SKXの特性を強化できる。カスタマイズ費用が比較的安価なことも合わせて、積極的にこれら2箇所の変更は検討したい。
メインメモリは標準で16GBだ。Core i7-14700FとGeForce RTX 5060 Ti 8GBの組み合わせなら、ゲームやゲーム以外の用途で32GBを使用する場面がありそうだ。ゲームプレイでは高解像度に対応しにくいものの、ブラウザや他アプリとの同時起動時の安定を目指せる。専門的なソフトでの作業ではメモリ容量が必要になりやすい。32GBは性能を活かす上でも重要だ。
1stストレージの容量は500GBだ。最新のゲームにも対応できる性能を持っていて、容量の大きいゲームでも問題なくプレイできる。1TBへ変更すればストレージの空き容量を気にしなくてよくなる。さらに、接続規格がGen4にアップグレードされ、より高速な読み書きが可能となる。SSDの容量アップは必須と言えるくらいにはおすすめだ。
LEVELθシリーズはカスタマイズの選択肢が少ない。上記のメモリやストレージも選択できる容量は2倍の容量だけだ。多くのゲーミングPCで重視される電源の変更ができないのも痛手だ。カスタマイズの自由度は低い反面、要点をまとめているので初心者の方にもわかりやすい。中級者・上級者の方には物足りないかもしれないが、こういったシンプルなBTOパソコンがあってもいいと思える。延長保証サービスは+19,479円で加入できる。将来の不足の事態に備えたい方は検討してもよい。
LEVEL-M17M-147F-SKXの特徴&注意点
お得なセールでおすすめのミドルハイクラス
Core i7-14700FとGeForce RTX 5060 Ti 8GBの組み合わせで早々に20万円を下回る価格を実現したゲーミングPCだ。期間限定のセールであったとしても、従来のGeForce RTX 4060 Ti搭載モデルと同等の価格設定は驚異的だ。コストパフォーマンスを武器にしたLEVELθシリーズのよさが発揮されている。
GeForce RTX 5060 Ti 8GBをはじめとするGeForce RTX 50シリーズは登場してそれほど時間が経過しているわけではない。旧世代のGeForce RTX 40シリーズの存在もあり、なかなか世代交代は行われないのではないかと器具していた。ところが、登場から僅かな期間でここまで価格を抑えられるなら、GeForce RTX 50シリーズがスタンダードとなる日も近い。
最新のグラフィックボードは価格がなかなか下がらないものだ。選びやすさが求められるミドルハイクラスであっても、旧モデルが市場に存在しているうちはなかなか価格が下がらない。LEVEL-M17M-147F-SKXはそんな常識を打ち破る存在だ。もっとも旧世代の価格も引き下げられているので、旧世代のGeForce RTX 4060 Ti搭載モデルの価格差は縮まっていない。
新旧位のモデルの立場は変わらないことから、旧モデルも存在感を示している。それを加味してもCore i7-14700FとGeForce RTX 5060 Ti 8GBの組み合わせで20万円を下回ったことは評価したい。Core i7-14700FとGeForce RTX 4060 Tiもなかなか20万円を下回らなかった。それを実現しできたのは素直に評価できる。価格がすべてとは言わないが、コストパフォーマンスを武器にしたLEVEL-M17M-147F-SKXにとっては重要だ。
汎用性の高い性能が魅力のモデル
当該モデルの魅力はCPUとグラフィックボードの性能の高さにある。Core i7-14700Fの高いCP性能があればクリエイター向けのソフトも快適に操作できる。次世代のCore Ultra 7 265Fと比べても見劣りしない。そしてGeForce RTX 5060 Ti 8GBの高いグラフィックス処理性能があれば、最新のゲームも快適にプレイできる。用途を選ばない汎用性の高さこそがLEVEL-M17M-147F-SKXを選ぶ理由になる。
ゲームをメインにしつつ、動画の編集やイラストの作成などにも適している。オールラウンドに対応できるので、ゲーマーのみならずストリーマーやクリエイターにもおすすめだ。人を選ばないバランスのよい性能は、将来性の高さにもつながる。今やゲーミングPCはゲームをプレイするだけのパソコンではなくなりつつある。
たとえば、購入時はゲームだけを考えていても、動画の投稿や配信のようにゲーム関連の用途に興味が出るかもしれない。イラストや3Dグラフィックのようなクリエイティブな趣味ができる可能性がある。ゲームに特化した性能では、購入後に興味が出たことに対応できないことも多い。CPU性能も重視したこのモデルを選んでおけば、興味が出たことに対応しやすい。
パソコンでできることの多くをこなせる性能を有していることから、ゲーマー以外の層からも選ばれている。Nintendo SwitchやPlayStationといった家庭用ゲーム機からゲーミングPCへ移行する方はとくに注意してほしい。家庭用ゲーム機では対応できなかった用途がゲーミングPCでは身近になる。対応できない用途は想定しないことが多く、ゲーミングPCに移行してから興味を持つことが多い。
大は小を兼ねるというように、興味を持ったときに対応できるモデルを選んでおく方がよい。興味を持っても性能が不足しているとどうにもならない。LEVEL-M17M-147F-SKXはパソコンでできることの多くをカバーできる性能がある。用途を選ばない性能は初心者や初めてのゲーミングPCに選んでほしい。
同じパソコン工房のゲーミングPCと比較
ブランド名 | LEVELθ | LEVELθ |
---|---|---|
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製品名 | LEVEL-M17M-147F-SKX | LEVEL-R676-147F-SKX [LED] |
ケース | ミニタワー | ミドルタワー |
価格 | 194,800円 |
219,800円 |
送料 | 2,200円(会員無料) | 2,200円(会員無料) |
CPU | Core i7-14700F | Core i7-14700F |
GPU | RTX 5060 Ti 8GB | RTX 5060 Ti 8GB |
メモリ | DDR5 16GB | DDR5 16GB |
SSD | 500GB NVMe | 1TB NVMe |
電源 | 650W BRONZE | 750W BRONZE |
マザーボード | B760 | B760 |
納期 | 2~5日後出荷 | 2~7日後出荷 |
基本保証 (延長保証) |
1年間 (最長4年間) |
1年間 (最長4年間) |
電話サポート | 24時間365日 | 24時間365日 |
公式 | 公式 | 公式 |
同じパソコン工房のLEVEL-R676-147F-SKX [LED]と比較していく。価格差は25,000円でLEVEL-R676-147F-SKX [LED]の方が高価だ。性能面では同等だが、LEVEL-R676-147F-SKX [LED]の方が構成が充実している。SSD容量が倍の1TBとなり、電源ユニットも容量が増えて750Wとなる。さらに、赤色LEDファン搭載で見た目に関しても申し分ない。参考までにSSD容量のカスタマイズに5,500円かかるので実質の価格差は19,500円まで縮まる。
コストパフォーマンスでは間違いなくLEVEL-M17M-147F-SKXがリードしている。しかし、見た目や構成はLEVEL-R676-147F-SKX [LED]が優れている。これら2製品を比較すると、それぞれ個性的な特徴があって面白い。明確にどちらが優れているかを決めるのはむずかしい。ゲーミングPCに何を求めるかで選択は変わってくるだろう。
価格やコストパフォーマンスなどの選びやすさなのか、デザイン性や利便性を重視するのかだ。見た目の好みがLEVEL-M17M-147F-SKXであるなら迷う必要はない。ただ、見た目の好みがLEVEL-R676-147F-SKX [LED]である場合は、それだけを理由に選んでもいい。それぞれのよさや特徴から吟味してほしい。どちらを選んでも後悔することはないはずだ。
競合モデルとの比較
ブランド名 | LEVELθ | GALLERIA |
---|---|---|
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製品名 | LEVEL-M17M-147F-SKX | GALLERIA RM7C-R56T |
ケース | ミニタワー | ミニタワー |
価格 | 194,800円 |
204,980円 |
送料 | 2,200円(会員無料) | 3,300円 |
CPU | Core i7-14700F | Core i7-14700F |
GPU | RTX 5060 Ti 8GB | RTX 5060 Ti 8GB |
メモリ | DDR5 16GB | DDR5-4800 16GB |
SSD | 500GB NVMe | 500GB Gen4 NVMe |
電源 | 650W BRONZE | 650W BRONZE |
マザーボード | B760 | B760 |
納期 | 2~5日後出荷 | 最短翌日出荷 |
基本保証 (延長保証) |
1年間 (最長4年間) |
1年間 (最長5年間) |
電話サポート | 24時間365日 | 24時間365日 |
公式 | 公式 | 公式 |
価格帯の近いドスパラのGALLERIA RM7C-R56Tと比較していく。価格差は10,180円でGALLERIA RM7C-R56Tの方が高くなっている。また、パソコン工房では無料会員登録で送料がかからないので実質の価格差は13,480円となる。コストパフォーマンスではLEVEL-M17M-147F-SKXが一歩リードしている形だ。
GALLERIAブランドは、LEVELΘとは異なりコストパフォーマンスを重視しているわけではない。どちらかというとプレミアム路線にある。ブランドの人気が高くリセールにも期待できそうだ。低価格でコストパフォーマンスを重視するLEVELθと品質重視のGALLERIAの価格差がこの程度でははっきりとLEVEL-M17M-147F-SKXをおすすめしにくい。
LEVEL-M17M-147F-SKXはセールで10,000円引きされているため、通常時の価格差は3,480円となり同等だ。こうなればブランド力の高いGALLERIA RM7C-R56Tの方がおすすめしやすくなる。価格差が10,000円以上開いている場合はLEVEL-M17M-147F-SKXを選んでもいいが、価格差が縮まっているタイミングではGALLERIA RM7C-R56Tをおすすめしたい。
パソコンケースレビュー
LEVELθは2023年12月7日に登場した新しいシリーズだ。ミニタワーケースを採用しており、ゲーミングPCらしいデザインが特徴だ。最大240mmの水冷クーラーも搭載可能で、拡張性にも優れたケースである。
正面
これまでのLEVEL∞シリーズを踏襲したような、真ん中にLEVELθのロゴがあるシンプルなデザインだ。下部にThermaltakeのロゴがあるように、Thermaltake製のS100 TGシリーズをベースとしている。白色に溶け込むような目立たないロゴが、ケースのよさを引き出しているように見える。
左側面
左側面は中身を全て確認できる大きなガラスパネルを採用している。LEDファンとの相性もよく、5割程度がガラスパネルのケースと違って見栄えがよい。白色ケースではLEDファンは青色発光になる。光を反射する白色によく合うカラーだ。
Ver.2になりブラックの縁がホワイトへ変更されている。より統一感が出たように思う。
左側面カバー
左側面はスウィングドアになっており、簡単に開閉ができる。増設などで内部を触る機会が多い方にとっては、有用な開閉システムと言える。一方で、スライド方式と違い、カバーを開くスペースが必要になる。PCワゴンのようなところに設置すると、開閉に一手間あるかもしれない。設置場所に少し気を遣う必要があるのはデメリットとなるかもしれない。
カバーの内部もホワイトカラーとなる。
右側面
右側面にはとくに何もない。フロント側にエアホールがあるくらいだ。
天板
本体上部の天板には2基のLEDファンと防塵フィルターがある。フロントファンは増設できるが、主なエアフローはこの天板部分のファンから行う。少し特殊な構造ながら、冷却性能の評価は高い。I/Oパネルも天板部分に設置されている。天板のほとんどはフィルターに覆われていることからわかるように、比較的大きめのファンも取り付けられそうだ。
メッシュカバーもホワイトで統一されている。ここはかなり気になった部分なのでこの変更は評価できる。
I/Oパネル
天板のI/Oパネルには、電源・リセットボタン・USB3.0 x1・USB 2.0 x2・イヤホンマイクの入出力端子がある。構成は標準的だ。気になるのはフロント部分に横一列に設置されているところだ。パソコンの設置場所によっては少し邪魔になるかもしれない。とくに、上部にスペースのない場所では、USBを接続することが難しくなる。ケース正面はすっきりするが、利便性は少し落ちるかもしれない。
背面
LEVELθの白色ケースの魅力は、この背面部分も白に統一されている点だ。多くの白色ケースは、普通に設置すると見えない背面部分の色が黒や銀色である。しっかりと白く塗装されているのは評価したい。排気ファンのあるメッシュ部分も白く、PCIeスロットカバーも白い。背面I/Oパネルと電源部分は搭載するマザーボードと電源の色となる。背面I/Oパネルは銀色、電源は黒になりやすい。それを差し引いても、背面全体が白色に統一されているのは素晴らしい。
底面
本体底面はよくある構造だ。電源部分は天板と同じハニカム構造に防塵フィルターだ。四隅の足に滑り止めがついているので、設置面を気にしなくていい。基本に忠実といったところだろうか。
管理人による総評

Core i7-14700F×GeForce RTX 5060 Ti 8GB搭載のゲーミングPCだ。CPU性能が高いのが特徴でゲーム以外の用途にも対応しやすい。旧世代のCPUながら20コア28スレッドとスペックが高くクリエイティブ作業にも対応できる。ゲームプレイにおいてフルHD環境なら安定運用が可能だ。構成はメモリDDR5 16GB・SSD 500GB NVMeと平凡だ。ストレージのカスタマイズ費用が安価なため増設を検討してもよさそうだ。
価格 | CPU | グラボ |
---|---|---|
194,800円 | i7-14700F | RTX5060Ti 8GB |
メモリ | SSD | チップセット |
DDR5 16GB | 500GB | B760 |