マウスコンピューターが販売する「NEXTGEAR J6-A5G60GN-A」のレビューを行った。2023年10月24日に新しく登場したNEXTGEARブランド初のゲーミングノートPCだ。Ryzen 5 7535HS×GeForce RTX 4060 Mobile搭載のミドルクラスのモデルとなる。フルHD環境でのゲームプレイを考えているユーザーにおすすめだ。
ゲーミングノートPCでは異色のブルーグリーンカラーを採用している。これはX上でのユーザーアンケートの結果実現したものだ。GeForce RTX 4060 Mobile搭載モデルで税込139,800円は最安値クラスと言える。どうしてこのような価格を実現できているのかを含めてじっくり検証していく。最近はゲーミングノートPCの価格が上昇傾向にあり15万円以下で購入できるモデルは希少だ。
NEXTGEARはマウスコンピューターのゲーミングブランドだ。既存のゲーミングブランド「G-Tune」とは違ってコストパフォーマンスを重視したモデルが揃っている。NEXTGEAR J6-A5G60GN-Aも例外ではない。CPUにはRyzenシリーズを搭載しているのがポイントだ。マウスコンピューターは、標準で3年間の保証・24時間365日の電話サポートとサービスも充実している。初心者の方でも購入しやすいはずだ。
当ページの目次
NEXTGEAR J6-A5G60GN-Aのスペック
メーカー | マウスコンピューター |
---|---|
ゲーミングブランド | NEXTGEAR |
製品名 | NEXTGEAR J6-A5G60GN-A |
液晶サイズ | 16.0インチWUXGA 165Hz |
価格 | 139,800円(税込) |
CPU | Ryzen 5 7535HS |
グラボ | GeForce RTX 4060 Mobile |
メモリ | DDR5-4800 16GB |
ストレージ | SSD 500GB Gen4 NVMe |
重さ | 約2.29kg |
バッテリー駆動時間 | 約8.0時間 |
評価 | ・コスパ 9.3 —–内訳—– ・ショップ評価 8.9 |
コストパフォーマンス指標は9.3と上々だ。税込15万円以下で購入できるでは間違いなくトップクラスと言える。GeForce RTX 4060 Mobile搭載モデルとして格安だ。CPUに低価格帯のRyzen 5 7535HSを搭載したことで実現している。構成を見てもメモリDDR5-4800 16GB・SSD 500GB Gen4 NVMeと必要十分だろう。
ショップ評価も8.9と高い。品質・サポート評価がよく業界を引っ張る存在だ。マウスコンピューターは標準で3年保証・24時間365日の電話サポートと至れり尽くせりだ。さらに、送料も無料なので実質価格も安い。BTOメーカーでは当たり前の1年保証・送料有料の概念をぶち壊した。
NEXTGEAR J6-A5G60GN-Aのゲーミング性能
Ryzen 5 7535HS(CPU)
NEXTGEAR J6-A5G60GN-Aで採用されているCPUはZen 3+アーキテクチャ採用のRyzen 5 7535HSだ。スペックは従来モデルのRyzen 5 6600Hと同等でアーキテクチャ自体も同じでマイナーチェンジに留まる。クロック周波数が少し高くなっただけだ。末尾に「S」を冠していて省電力性に磨きが掛かっている。
性能的には1%未満の伸びとなる。Intel第12世代のCore i7-11800Hと同等のパフォーマンスだ。ゲームプレイにおいては必要十分と言える。上位モデルであるRyzen 7 7735HSとの性能差は12%とやや大きい。Ryzen 5 7535HSは価格を抑えたいユーザー向けでしっかりと差別化が図られている。CPU性能が高いわけではない点は理解しておこう。
GeForce RTX 4060 Mobile(GPU)
グラフィックスにはAda Lovelace世代のミドルクラスであるGeForce RTX 4060 Mobileを搭載している。60番台とは言ってもゲーミング性能は大きく向上していて旧世代のGeForce RTX 3070 Ti Mobileに匹敵するほどだ。GeForce RTX 3060 Mobileと比べて15%以上も上回っている。フルHD環境ならある程度余裕を持って対応できると考えてよい。高設定でも高リフレッシュレートを目指せる。Ryzen 5 7535HSと組み合わせならバランスも悪くない。価格を抑えるという60番台の強みを活かす意味でも価値がある。
NEXTGEAR J6-A5G60GN-Aの特徴&注意点
RTX 4060 Mobile搭載モデルの最安値クラスの一台
NEXTGEAR J6-A5G60GN-Aは、GeForce RTX 4060 Mobile搭載モデルの中でもっとも安価なゲーミングノートPCだ。各BTOメーカーのラインナップを見てもGeForce RTX 4060 Mobile搭載モデルで税込139,800円を下回ったモデルはない。相場的には18万円前後だ。セール・キャンペーンでも実現できないだろう。もちろん極端にマウスコンピューター側の利益を下げて価格を抑えているわけではない。CPUにコストパフォーマンスの高いRyzen 5 7535HSを搭載しているのがポイントだ。
旧世代のRyzen 5 6600H搭載モデルがそうだったようにRyzen 5シリーズを選択することでゲーミングノートPCの価格は抑えられる。Ryzen 5 7535HSは6コア12スレッドと昨今のCPU市場から見るとスペックは控え目と言える。性能的に旧世代のRyzen 5 6600Hからの伸びは小さい。省電力性が高くなったので進化しているのは事実だ。競合のCore i5シリーズと比べても性能は劣るが、その分価格が安く選びやすい。GeForce RTX 4060 Mobileとの組み合わせならデメリットはほとんどないと考えてよい。
カスタマイズ費用の高さと納期の長さがネック
基本的には大きなデメリットがないモデルだと考えている。強いて弱点を挙げるとするとカスタマイズ費用の高さと納期の長さだろう。初期構成のメモリDDR5-4800 16GB・SSD 500GB Gen4 NVMeでは物足りないと考えている方は注意しよう。メモリ32GBへのアップグレード費用が19,800円で、メモリ64GBへの費用が50,600円と高額だ。
ストレージもSSD 1TB Gen4 NVMeへのカスタマイズ費用が13,200円、2TB Gen4 NVMeが27,500円となる。ストレージ1基追加する場合は500GB Gen4 NVMeで9,900円~となる。ストレージについてはご自身で増設するという手もある。ただし、増設によって故障してしまっても保証の対象外となるリスクがあるので積極的にはおすすめできない。
また、2024年4月末時点で出荷まで約6営業日とやや長くなっている。翌営業日出荷サービスも利用できない状況だ。通常4営業日で翌営業日出荷サービスのオプションがあるので、受注台数が多く対応に時間が掛かるということだろう。
競合モデルとの比較
ブランド | マウスコンピューター | ASUS |
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イメージ | ||
型番 | NEXTGEAR J6-A5G60GN-A | TUF Gaming A15 FA507NV |
価格 | 139,800円 | 179,800円 |
送料 | 無料 | 770円 |
液晶サイズ | 16.0インチ 165Hz | 15.6インチ 144Hz |
解像度 | WUXGA (1920×1200) | FHD (1920×1080) |
重量 | 約2.29kg | 約2.20kg |
バッテリー駆動時間 | 約8.0時間 | 約11.3時間 |
CPU | Ryzen 5 7535HS (6コア12スレッド) | Ryzen 7 7735HS (8コア16スレッド) |
GPU | RTX 4060 | RTX 4060 |
メモリ | DDR5-4800 16GB | DDR5-4800 16GB |
SSD | 500GB Gen4 NVMe | 1TB Gen4 NVMe |
HDD | 非搭載 | 非搭載 |
ACアダプター | 230W | 240W |
納期 | 最短6営業日 | 3-7営業日 |
保証 (延長) | 3年間 (-) | 1年間 (3年間) |
電話サポート | 24時間365日 | 9:00-19:00 |
公式 | 公式 | 公式 |
NEXTGEAR J6-A5G60GN-Aに近い価格帯のモデルがないため性能が近いASUS製「TUF Gaming A15 FA507NV」をピックアップした。価格差は40,000円とやや大きい。送料を考慮するとその差は40,770円まで広がる。15.6インチフルHDディスプレイ(144Hz)を搭載している。ディスプレイは16.0インチWUXGAディスプレイ(165Hz)搭載のNEXTGEAR J6-A5G60GN-Aが優れている。本体重量は近いが、モニターが大きい分だけNEXTGEAR J6-A5G60GN-Aが優勢だ。
バッテリー駆動時間はTUF Gaming A15 FA507NVが40%程度長い。ただし、ゲームプレイ時を想定したものではない点を理解しておこう。TUF Gaming A15 FA507NVはCPUにワンランク上のRyzen 7 7735HSを搭載している。8コア16スレッドとスペックを持つ。Ryzen 5 7535HSよりも12,3%程度パフォーマンスが高い。構成を見るとストレージ容量で上回っている。SSD 1TB Gen4 NVMeは心強い。それでも40,000円の価格差を埋めることは難しい。コストパフォーマンスを考えるならNEXTGEAR J6-A5G60GN-Aを選ぶべきだ。
NEXTGEAR J6-A5G60GN-Aの本体レビュー
「NEXTGEAR J6-A5G50GN-A(現在終売)」の本体レビューだ。デザインなど外観は同じものとなる。
梱包
NEXTGEARのロゴとブランド名そしてmouseのロゴが刻印されている。
ノートパソコン本体はカバーに入れられている。この本体の下にACアダプターが入った小さなダンボールがある。
正面
ブルーグリーンが印象的な本体となっている。本体重量は約2.29kgと16.0インチモデルとしては最軽量クラスだ。狭額縁デザインを採用していてモニターの視認性も高い。ゲームにも没頭できるだろう。
天板
天板にはNとGのロゴが刻印されている。ブルーグリーンにマジェンダカラーが映える。SNSでのアンケートの結果生まれたモデルということでユーザーが望む形となった。シンプル過ぎるデザインだと埋もれやすくカラーで差別化を図るのは有効だ。
キーボード
キーボードはテンキー付きだ。キー配列はデスクトップ向けモデルと同等で使い勝手がよい。
前面
前面には何もない。ゲーミングノートPCとしては薄いと言えそうだ。
背面
背面にはMini DisplayPort端子、USB 3.1 Type-C端子、HDMI端子、LAN端子、電源端子が配置されている。両側には通気口が設けられている。
左側面
左側面にはセキュリティスロット、通気口、USB 2.0 Type-A端子、マイク端子、ヘッドセット端子が配置されている。
右側面
右側面にはカードリーダー、USB 3.0 Type-A端子×2、通気口が配置されている。カードリーダー付きで実用性が高い。
本体裏側
本体裏側には二基のファンが見える。吸気を行う仕組みだ。
ACアダプター
ACアダプターはゲーミングノートPC付属のものとしては一般的だ。消費電力が高いこともあって、ビジネス向けモデルと比べるとやや大きい。
管理人による総評(NEXTGEAR J6-A5G60GN-A)
NEXTGEAR J6-A5G60GN-Aは、マウスコンピューターが展開するゲーミングブランド「NEXTGEAR」で初めてのゲーミングノートPCだ。コストパフォーマンスを重視するブランドとして誕生した。GeForce RTX 4060 Mobile搭載モデルで税込139,800円は素晴らしい。コンセプト通りのモデルに仕上がっている。CPUにはコスパの高いRyzen 5 7535HSを搭載することでこの低価格を実現している。Intel製CPUでは実現できない水準だ。
メモリDDR5-4800 16GB・SSD 500GB Gen4 NVMeと構成も平均的だ。カスタマイズ費用が高額なため初期構成のままで満足ができる方向けだ。標準保証3年間+24時間365日の電話サポートは素晴らしい。マウスコンピューターならではの強みだ。
価格 | CPU | グラボ |
---|---|---|
139,800円 | 5 7535HS | RTX4060 |
メモリ | SSD | HDD |
DDR5 16GB | 500GB | 非搭載 |
*最新価格は公式サイトを参照