画像引用元:https://borderlands.2k.com/
ボーダーランズ4の推奨スペックを検証していく。人気シリーズであるボーダーランズも4作目となる。2025年9月12日に販売開始予定ということだ。2025年リリース予定のタイトルなので、要求スペックは高くなることが想定される。場合によってはゲーミングPCの買い替えを検討する必要がある。
ボーダーランズはストーリー性とゲーム性のバランスがよく、やりこみ要素も多いのが特徴だ。マルチプレイにも対応しており、Co-oPのようなゲーム性も併せ持っている。本格的なFPSのようなAIMはそこまで重要ではなく、立ち回りや選択する武器が重要という点で、実力差が現れにくくみんなで楽しめるタイトルである。おすすめモデルについては、「ボーダーランズ4向けおすすめのゲーミングPC」で紹介している。
ボーダーランズ4の必要&推奨環境【公式】
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徹底解剖推奨環境 | 最低環境 | 推奨環境 | |
---|---|---|---|
OS | Windows 11 | Windows 10 / Windows 11 | Windows 10 / Windows 11 |
CPU | Ryzen 7 7700以上 | Intel Core i7-9700 AMD Ryzen 7 2700X |
Intel Core i7-12700 AMD Ryzen 7 5800X |
GPU | GeForce RTX 5070 | NVIDIA GeForce RTX 2070 AMD Radeon RX 5700 XT |
NVIDIA GeForce RTX 3080 12GB AMD Radeon RX 6800 XT |
VRAM | 12GB | 8GB | 12GB |
メモリ | 32GB | 16GB | 32GB |
ストレージ | 32GB | 16GB | 32GB |
ボーダーランズ4の要求スペックは非常に高い。最低環境にCore i7-9700とGeForce RTX 2070、メモリ16GBが要求されている。さらに、グラフィックボードのメモリであるVRAMは8GB以上だ。設定を下げて対応しようにもVRAM容量が足りないとなれば快適性を維持するのはむずかしい。
ボーダーランズ4の推奨環境についての考察
引用元https://store.steampowered.com/hwsurvey/
ボーダーランズ4でもVRAM容量が重要なポイントとなりそうだ。最低環境でもVRAM容量は8GBとなる。Steamの統計(Steam, 2025)を見る限り、8GBでもおよそ35%のユーザーが満たせていない。ここにGeForce RTX 2070の性能に届いていないユーザーを加えると50%に迫るのではないかと思う。これだけでボーダーランズ4の要求スペックの高さがよくわかるはずだ。CPUは8コア搭載が指定で、6コア搭載のCPUでは最低環境にも届かない。一昔前の主流の環境では対応できなくなっているのが現状だ。
当然推奨環境はさらに高い。CPUは8コア以上、グラフィックボードはVRAM 12GB以上となる。VRAM 12GB未満のユーザーは72.03%にまで跳ね上がる。ボーダーランズ4の推奨環境を満たせるプレイヤーの方が圧倒的に少ない状況だ。さらに、性能はGeForce RTX 3080 12GBクラスが求められることを考えると、ハイエンドクラスの性能を有する一部のゲーマー以外到達できない領域である。
現行で言えばGeForce RTX 5070以上だ。ひと世代前ならGeForce RTX 4070 SUPERが必要になる。要求されるメモリ容量も32GBにまでなり、推奨環境を満たそうとするのが嫌になりそうだ。これまでのボーダーランズシリーズは、一世代前のミドルクラス~ハイクラスが要求されてきた。その時々のミドルクラスがあれば十分対応できる程度のものだ。それが突如として要求スペックが跳ね上がった今作は、一体どんな超大作になっているのか楽しみな反面不安がある。
もはや凡庸な内容では許されないほどハードルが高くなったように思う。初期の頃から続くカートゥーン風のグラフィックをそのまま進化させ、美麗な映像はたしかに驚きだ。ただ、多くのゲーマーはそういったグラフィックの進化を体感できない状態にある。カートゥーン風のグラフィックは負荷が比較的軽いが、今作は負荷を目一杯高めているようだ。この要求スペックの高さから、高解像度や最高設定ではハイエンドクラスが当たり前のように求められるだろう。
高いフレームレートの安定を目指すなら、設定を大きく下げることを前提にしてハイクラス~ハイエンドクラスが必要になる。はっきり言ってボーダーランズ4の要求スペックは異常だ。モンハンワイルズの例もあるように、発売前に要求スペックが下げられる可能性もある。しかし、大幅に下がらない限り必要なスペックはあまり変わらず、発表が早くなければ新調も間に合わない。要求スペックが下がる可能性に賭けるにしても、現在の推奨環境を基準にすることになる。これまでボーダーランズシリーズを遊んできたプレイヤーを置いていくかのような環境は残念でならない。
ボーダーランズ4の概要
前作から戦闘が進化
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ボーダーランズ4には様々な新要素が追加されている。とくに戦闘面では単調になりにくいアクション要素が追加され、これまでのボーダーランズにはない立体的な戦闘が可能となった。その中でも特筆すべきは「グラップリング」だ。これはスパイダーマンのウェブシューターのようなものである。
目標に向かって飛ばし、引き寄せるという性質を持っている。これを利用すれば建物の屋根に飛んだり、高台にいる敵に急接近したりできる。ゲームではよくあるアクションながら、ボーダーランズシリーズでは実現できないことだった。これができるようになったことで、これまで射撃でしか倒せなかった面倒な敵を容易に倒せるようになる。
ボーダーランズシリーズは、平面的な戦いが中心でスピード感はあまりない。とにかく立ち回りが重要で遮蔽物を利用するのが主な戦術だ。その戦いに新しいスタイルを生み出すのがグラップリングだ。まだ動画でしか公開されてないが、行けない場所が少なくなるのはゲームの自由度にもつながる。ボーダーランズの世界観を崩さずに、ボーダーランズらしい戦闘スタイルの確立はおもしろさにもつながる。
グラップリングの実装で戦闘面のハードルはクリアできたのではないだろうか。もちろんこれだけではない。短距離を高速で移動するショートダッシュもスタイリッシュな戦闘が実現可能となった。回避アクションが少なく、どうしても隠れて戦うのが主だったボーダーランズに、プレイヤースキルでゴリ押しできる要素である。
ボーダーランズの魅力はストーリーにあり、戦闘はストーリーを進めるためのものという見方もできた。この他にも、ボーダーランズの外伝的な扱いのプリシークエルで実装されたダブルジャンプなども実装されており、アクション性は大きく向上している。ボーダーランズ4では戦闘にも重点を置くようになったようで楽しみだ。
グラフィックの向上は良し悪し
ボーダーランズ4のグラフィックは劇的に向上した。シリーズの特徴でもあるカートゥーン風なグラフィックは変わらないが、リアルな部分はしっかり作り込まれている。没入感を高め、ゲームに熱中できる設計になった。前述の戦闘面と合わせて、ボーダーランズのよいところを引き継ぎながら強化し、インパクトと独特な魅力がしっかり存在している。
一方で、グラフィックの向上は要求スペックを高める要因にもなっている。ボーダーランズ4の要求スペックはかなり高く、プレイするための環境を整えるのも一苦労だ。2世代前のハイエンドクラスが求められ、現行のミドルハイクラスでも対応しにくい推奨環境である。
ボーダーランズは人気のシリーズであるため、多くのプレイヤーが楽しみにしていたことだろう。しかし、ほとんどのボーダーランズファンが快適にプレイできる環境を満たせていないはずだ。いかに要求スペックの高いゲームでも、最低環境の要求スペックが控えめで、設定を下げればプレイできた。どうやらボーダーランズ4はそうではないらしい。
ボーダーランズシリーズのファンとしては、グラフィックの品質が高まることを素直に喜べない。リアルさとはかけ離れたカートゥーン風にきれいなグラフィックは必要ないという考えがあるからだ。ボーダーランズ4のグラフィックはカートゥーン風のよさを活かしつつ、リアルな陰影により視認性と雰囲気がよくなっている。ただ、それに見合わない要求スペックの高さはネックだ。
果たして、ボーダーランズシリーズのファンがどれだけこのグラフィックを求めていたのだろうか。現行のミドルハイクラス程度の推奨管渠うであれば素直に喜んでいた。ハイエンドクラスが求められるなら、デメリットの方が大きいように感じる。
戦闘はエフェクトも派手で広範囲になるはずだ。そのときの負荷を考えると、144fpsなどでのゲームプレイはむずかしい。アクション・FPSという2つのジャンルを持つボーダーランズでは、負荷の高いゲーム環境は相性がよいとは言えない。メリットとデメリットを天秤にかけると、ほとんどのゲーマーはメリットに傾かかないはずだ。多くのプレイヤーに愛されるべきゲームなだけに複雑な心境だ。
ボーダーランズ4向けおすすめのゲーミングPC
Magnate-G MVW(ドスパラ)
価格:129,980円+送料3,300円
CPU:Core i5-14400F
GPU:GeForce RTX 4060
メモリ:DDR5-4800 16GB
ストレージ:SSD 500GB NVMe Gen4
電源:650W 80PLUS BRONZE
コスパ:10.0
Magnate-G MVWはボーダーランズ4の最低環境を満たすモデルだ。CPU性能は大きくクリアしているが、グラフィックボードはギリギリといったところだ。余裕があるわけではないので、快適なゲーム環境を実現しにくいかもしれない。ボーダーランズ4をやり込むなら適したモデルとは言えない。60fpsでの動作を目指すなら悪くない。
LEVEL-M1A6-R77-SSX(パソコン工房)
価格:189,800円+送料2,200円
CPU:Ryzen 7 7700
GPU:GeForce RTX 5060 Ti 16GB
メモリ:DDR5 16GB
ストレージ:SSD 500GB NVMe
電源:650W 80PLUS BRONZE
コスパ:10.0
LEVEL-M1A6-R77-SSXは、推奨環境のVRAMとCPUを満たしている。メモリ容量などは満たせていないので、最低と推奨の中間のモデルだ。ボーダーランズ4のようにVRAM 12GB以上が求められる最新のゲームが増えている。LEVEL-M1A6-R77-SSXは最新のゲームに強いという特性があるので、今後も新作ゲームをプレイしていくなら最低限考えておきたいモデルだ。ボーダーランズ4にも適正はあるのでおすすめだ。
GALLERIA XA7C-R57(ドスパラ)
価格:279,980円+送料3,300円
CPU:Core Ultra 7 265F
GPU:GeForce RTX 5070
メモリ:DDR5-5600 32GB
ストレージ:SSD 1TB Gen4 NVMe
電源:750W 80PLUS GOLD
コスパ:7.1
GALLERIA XA7C-R57は、ボーダーランズ4の推奨環境を満たすハイクラスのゲーミングPCだ。推奨環境を満たしているだけで、実際にどの程度快適性を維持できるか判断できない。とりあえず推奨環境を満たしているので万全とも言いにくい。ただ、GALLERIA XA7C-R57でダメなら諦めがつくくらいには優秀な性能を持つモデルだ。ボーダーランズ4をやり込むなら、まずはGALLERIA XA7C-R57から検討したい。
NEXTGEAR JG-A7A7X(7 7800X3D×RX 9070 XT)(マウスコンピューター)
価格:289,800円(送料込)
CPU:Ryzen 7 7800X3D(水冷)
GPU:Radeon RX 9070 XT
メモリ:DDR5-5200 16GB32GB
ストレージ:SSD 1TB Gen4 NVMe
電源:850W 80PLUS GOLD
コスパ:8.9
ボーダーランズ4の推奨環境に対して、余裕を持たせたのがNEXTGEAR JG-A7A7Xだ。CPU・グラフィックボードともに推奨環境を大きくクリアしている。ただし、NEXTGEAR JG-A7A7Xのメモリは通常16GBである。キャンペーンで32GBになっている場合は優秀だが、16GBに戻るとカスタマイズが必要となるためおすすめ度は下がる。コストパフォーマンスは高めのモデルなので、メモリをカスタマイズして選んでも問題はない。予算に余裕があるならおすすめだ。
参照外部サイト
- Steamハードウェア&ソフトウェア 調査: May 2025(Steam, 2025)