Radeon RX 7700 XTのベンチマークを検証している。2023年9月に上位モデルのRadeon RX 7800 XTと同時に発売された。同じGPUを採用し、スペックを落とした下位モデルという位置付けだ。MSRPの差は$50とそれほど大きくないため、下位モデルであるRadeon RX 7700 XTはコストパフォーマンス的には不利な立場にある。国内販売価格では15,000円程度の差がありしっかりと差別化が図られている。
ミドルクラスのRadeon RX 7600とは性能差・価格差共に大きいのが気になるところだ。国内での販売状況についても詳しく見ていく。その後Radeon RX 7600 XTもリリースされて一応これでRadeon RX 7000シリーズのラインナップがすべて揃ったことになる。搭載モデルは「Radeon RX 7700 XT搭載おすすめゲーミングPC」で紹介している。
Radeon RX 7700 XTのスペック
世代 | RDNA 3.0 |
---|---|
プロセス | 5nm |
CUDAコア | 3,456 |
ベースクロック | 1700 MHz |
ゲームクロック | 2171 MHz |
ブーストクロック | 2544 MHz |
GPUメモリ | GDDR6 12GB |
Infinity Cache | 48MB |
TDP | 245W |
MSRP | $449 |
国内価格 | 62,980円~ *2024/12時点 |
発売日 | 2023/09/06 |
- (+)RX 6700 XTと比べて20%近くも性能が高い
- (+)省電力性が向上している
- (+)AV1エンコードをサポートしている
- (+)DisplayPort 2.1に対応している
- (-)RX 7800 XTとの価格差が$50と小さい
- (-)レイトレーシング性能は競合に大きく劣る
- (-)搭載ゲーミングPCのラインナップは少なめ
当ページの目次
Radeon RX 7700 XTのスペック比較
Radeon RX 6700 XTと比較
RX 7700 XT | RX 7800 XT | RX 6700 XT | |
---|---|---|---|
コードネーム | RDNA 3.0 | RDNA 3.0 | RDNA 2.0 |
GPU | Navi 32 | Navi 32 | Navi 22 |
プロセス | 5nm | 5nm | 7 nm |
ダイサイズ | 200 mm² | 200 mm² | 335 mm² |
MCDプロセス | 6 nm | 6 nm | - |
MCDサイズ | 36.6 mm² x4 | 36.6 mm² x4 | - |
トランジスタ数 | 281億 | 281億 | 172億 |
CUs | 54 | 60 | 40 |
ストリームプロセッサ | 3,456 | 3,840 | 2,560 |
RTコア数 | 54 | 60 | 40 |
AIコア数 | 108 | 120 | - |
ベースクロック | 1700 MHz | 1295 MHz | 2321 MHz |
ゲームクロック | 2171 MHz | 2124 MHz | 2424 MHz |
ブーストクロック | 2544 MHz | 2430 MHz | 2581 MHz |
GPUメモリ | GDDR6 12GB | GDDR6 16GB | GDDR6 12GB |
メモリクロック | 18.0 Gbps | 19.4 Gbps | 16.0 Gbps |
メモリバス | 192 bit | 256 bit | 192 bit |
メモリバス帯域幅 | 432.0 GB/s | 620.8 GB/s | 384.0 GB/s |
L2キャッシュ | 2MB | 4MB | 3MB |
Infinity Cache | 48MB | 64MB | 96MB |
FP32 Compute | 35.17 TFLOPS | 37.32 TFLOPS | 13.21 TFLOPS |
TDP | 245W | 263W | 230W |
補助電源 | 2x 8-pin | 2x 8-pin | 1x 6-pin+ 1x 8-pin |
バスインターフェイス | PCIe 4.0 x16 | PCIe 4.0 x16 | PCIe 4.0 x16 |
出力 | 1x HDMI 2.1a 3x DisplayPort 2.1 | 1x HDMI 2.1a 3x DisplayPort 2.1 | 1x HDMI 2.1 3x DisplayPort 1.4a |
価格 | $449 | $499 | $479 |
国内価格 | 66,800円~ | 78,800円~ | 43,800円~ |
発売日 | 2023/09/06 | 2023/09/06 | 2021/03/18 |
RX 7700 XTはRDNA 3.0アーキテクチャを採用したグラフィックボードだ。上位モデルであるRX 7800 XTと同じGPU「Navi 32」が選択されている。チップレット技術を採用しているのがポイントだ。つまり、GPU本体(GCD)とメモリコントローラー(MCD)に分けられているトータルのダイサイズは346.4m㎡だ。ダイが2つに分割されることで歩留まりが向上してコストを抑えた製造が可能だ。
RX 7700 XTではCUが54とRX 7800 XTよりも10%少ない。ストリーミングプロセッサも10%少なく3,456となる。RTコア・AIコアもCUに依存するためそれぞれ10%少ない。クロック周波数はRX 7700 XTの方が高くなっている。ベースクロック30%、ゲームクロック2%、ブーストクロック4%高い結果だ。GPUメモリはGDDR6 12GBでRX 7800 XTよりも25%少ない。メモリクロック・メモリバスもダウングレードされている。メモリ帯域幅は30%狭く432.0 GB/sに留まる。
L2キャッシュは半減で、Infinity Cacheも25%少なく48MBに留まる。メモリ周りは大きくスペックダウンが図られていると言える。FP32 Computeは5%程度低く35.17 TFLOPSだ。TDPは6%低く245Wとなる。補助電源・バスインターフェース・出力は共通だ。MSRPの差は$50と小さいが、国内の販売価格は12,000円程度の差が開いている。市場が性能差を踏まえた価格設定に変化させた形だ。
旧世代のRX 6700 XTと比較していく。RX 6700 XTはRDNA 2.0アーキテクチャのモデルでGPUにはNavi 22を採用している。ダイサイズは335 m㎡だ。RX 7700 XTになって3%程度大きくなっていることになる。GPU本体だけで見れば40%程度小さくなりこれがコスト削減につながっている。トランジスタ数は63%程度増えて172億から281億になった。CU数も35%増えて54となる。ストリームプロセッサおよびRTコア数もそれぞれ35%増えている。
クロック周波数についてはRX 7800 XTになって引き下げられている。もっとも重要なブーストクロックは2%未満の差だ。GPUメモリ容量はGDDR6 12GBと変わっていない。メモリクロックは13%速く18.0 Gbpsへと強化された。メモリバスは192 bitと共通だ。メモリバス帯域幅は12%広く432.0 GB/sとなる。L2キャッシュは1MB減って2MBだ。Infinity Cacheも半減で48MBとなる。FP32 Compiuteは2.6倍で35.17 TFLOPSに跳ね上がっている。
TDPは6%高く245Wだ。補助電源は1×6-pin + 1×8-pinから2×8-pinへと変更されている。出力についてはDisplayPortが1.4aから2.1へと進化した。価格は$30安価だ。国内の販売価格では23,000円の差がある。Radeon RX 6700 XTは価格が一気に下がり、コストパフォーマンスが高くなった。
GeForceシリーズと比較
RX 7700 XT | RTX 4060 Ti 16GB | RTX 4060 Ti 8GB | |
---|---|---|---|
コードネーム | RDNA 3.0 | Ada Lovelace | Ada Lovelace |
GPU | Navi 32 | AD106 | AD106 |
プロセス | 5nm | 5nm | 5nm |
ダイサイズ | 200 mm² | 188 mm² | 188 mm² |
MCDプロセス | 6 nm | - | - |
MCDサイズ | 36.6 mm² x4 | - | - |
トランジスタ数 | 281億 | 229億 | 229億 |
CUs or SMs | 54 | 34 | 34 |
CUDAコア数 | 3,456 | 4,352 | 4,352 |
RTコア数 | 54 | 34 | 34 |
AIコア数 | 108 | 136 | 136 |
ベースクロック | 1700 MHz | 2310 MHz | 2310 MHz |
ゲームクロック | 2171 MHz | - | - |
ブーストクロック | 2544 MHz | 2535 MHz | 2535 MHz |
GPUメモリ | GDDR6 12GB | GDDR6 16GB | GDDR6 8GB |
メモリクロック | 18.0 Gbps | 18.0 Gbps | 18.0 Gbps |
メモリバス | 192 bit | 128 bit | 128 bit |
メモリバス帯域幅 | 432.0 GB/s | 288.0 GB/s | 288.0 GB/s |
実効メモリバス帯域幅 | 1,995.3GB/s | 554.0 GB/s | 554.0 GB/s |
L2キャッシュ | 2MB | 32 MB | 32 MB |
Infinity Cache | 48MB | - | - |
FP32 Compute | 35.17 TFLOPS | 22.06 TFLOPS | 22.06 TFLOPS |
TDP | 245W | 165W | 165W |
補助電源 | 2x 8-pin | 1x 16-pin | 1x 16-pin |
バスインターフェイス | PCIe 4.0 x16 | PCIe 4.0 x8 | PCIe 4.0 x8 |
出力 | 1x HDMI 2.1a 3x DisplayPort 2.1 | 1x HDMI 2.1a 3x DisplayPort 1.4a | 1x HDMI 2.1a 3x DisplayPort 1.4a |
価格 | $449 | $499 | $399 |
国内価格 | 65,850円~ | 68,800円~ | 55,790円~ |
発売日 | 2023/09/06 | 2023/07/18 | 2023/07/18 |
RX 7700 XTの競合モデルはNVIDIA GeForce RTX 4060 Tiだ。RTX 4060 Tiは、VRAM容量の異なるモデルが2種類あって$100の差がある。MSRPで見るとRX 7700 XTはその間に収まる。RX 7700 XTは登場したばかりでまだまだ価格は高めだが、今後は60,000円台中盤ぐらいまでは下がるのではないかと思う。そこまで下がれば一気に魅力的なモデルとなる。2024年2月になって65,850円まで価格が下がった。GeForce RTX 4060 Tiと比べても十分戦える価格設定になったと言えるだろう。
RTX 4060 Tiは、Ada Lovelace世代のグラフィックボードだ。GPUにはAD106を採用している。プロセスは5nmでダイサイズは188m㎡だ。RTX 4060 Tiの方が45%程度小さい。トランジスタ数はRX 7700 XTの方が23%多く281億だ。CUDAコア(ストリームプロセッサ)は、RTX 4060 Tiの方が多い。RTコア・AIコアはCUs/SMs数に依存する形だ。アーキテクチャが異なるため数値だけの比較は意味をなさない。参考として見るのがよい。
ベースクロックはRTX 4060 Tiの方が35%高く、ブーストクロックはRX 7700 XTの方がわずかに高い。RX 7700 XTはGPUメモリ容量が12GBで、RTX 4060 Tiの両モデルの間だ。メモリクロックは18.0 GB/sと同じだ。RX 7700 XTはメモリバスが192 bitとワンランク上だ。メモリバス帯域幅はRX 7700 XTの方が50%多くなっている。RTX 4060 TiはL2キャッシュが多く32MBとなる。一方で、RX 7700 XTは48MBのInfinity Cache(L3キャッシュ)を搭載している。
FP32 ComputeはRX 7700 XTの方が60%近くも高く35.17 TFLOPSだ。TDPはRTX 4060 Tiの方が32%程度低く165Wだ。補助電源はRX 7700 XTが2×8-pinに対して、RTX 4060 Tiは1×16-pinとなる。バスインターフェースはPCIe 4.0×16で共通だ。出力についてはDisplayPort 2.1をサポートしているRX 7700 XTの方が優れている。もっとも現時点ではそれほど普及しておらず性能差を体感できるわけではない。
Radeon RX 7700 XTの特徴&注意点
30,000近いスコアでRX 6700 XTから大きく進化
Radeon RX 7700 XTは、RDNA 3.0アーキテクチャを採用した新しいグラフィックボードだ。29,998というスコアでミドルハイクラスとして高いパフォーマンスを発揮する。メインターゲットはWQHDあるいはフルHD+高リフレッシュレートだ。旧世代のRadeon RX 6700 XTと比べて16%も処理性能が向上している。
RX 6700 XTの後継モデルであるRX 6750 XTからしっかりとの性能の底上げが行われた。RX 6800やRTX 3070 Tiに匹敵する性能は素晴らしい。競合モデルであるRTX 4060 Tiと比べて6%程度処理性能が高い。RTX 4070とRTX 4060 Ti 16GB/8GBの間に収まっていてなかなか魅力的なモデルのように思える。
MSRPで見ればRX 7800 XTよりコスパで劣る
性能 | MSRP | コスパ(MSRP) | 国内価格 | コスパ(国内価格) | |
---|---|---|---|---|---|
RX 7800 XT | 33,128 | $499 | $66.39 | 80,800 | 0.410 |
RTX 4070 | 32,514 | $599 | $54.28 | 83,790 | 0.388 |
RX 7700 XT | 29,998 | $449 | $66.81 | 65,850 | 0.456 |
RTX 4060 Ti 16GB | 28,061 | $499 | $56.23 | 68,800 | 0.408 |
RTX 4060 Ti 8GB | 28,036 | $399 | $70.27 | 55,790 | 0.503 |
RX 6700 XT | 25,895 | $479 | $54.06 | 50,980 | 0.508 |
RX 7700 XTのMSRP(定価)は$449と上位モデルであるRX 7800 XT($499)との差が$50しかない。性能差が10%なので妥当な価格設定に見えるが、高解像度になるとその差が広がりGPUメモリ容量が少ないこともネックとなる。RX 7800 XTとの立ち位置を考えるとRX 7700 XTはせめて$399まで下がって欲しいところだ。発売当初75,000円前後で販売されていたがすぐに5%程度の値下げが適用となった。その後も値上げが続き今は60,000円台中盤で購入可能だ。
すでに国内価格では実際の性能あるいは立場が反映されているように思う。ただし、RX 7800 XTよりもRTX 4060 Tiと比べた際の優位性がない状況だ。RTX 4060 Ti 8GBは性能が6,7%劣るものの価格が17%も安くコストパフォーマンスが高い。レイトレーシング・DLSSといった新機能でも劣っているためやはりRX 7700 XTはもう少し価格が下がらないと厳しい状況だ。
これはRX 7900 XTXとRX 7900 XTの関係に近い。リリース時RX 7900 XTXが$999だったのに対して、RX 7900 XTはおよそ10%安い$899だった。性能差が20%近くまたGPUメモリ周りにも差があったことからRX 7900 XTは評価されなかったのだ。その後RX 7900 XTは$100安くなり妥当な水準に落ち着いたという経緯がある。
搭載ゲーミングPCのラインナップは少ない
Radeon RX 7700 XTを搭載したゲーミングPCはラインナップが少なく選択肢はほとんどない。記事の執筆時点ではパソコン工房・フロンティア・TSUKUMOから販売されている。ドスパラやマウスコンピューターでも取り扱いが始まる可能性があるもののやはりNVIDIA製モデルと比べると優先度は低いように思う。それはこれまでのRadeonシリーズ搭載モデルを見てもわかる。基本的には自作PCユーザー向けのモデルと言える。
同時にRadeon RX 7800 XT搭載モデルも確認しておくとよいだろう。その後ドスパラやマウスコンピューターからも搭載モデルがリリースされたため搭載ゲーミングPCの項目で紹介している。特別コストパフォーマンスが高いモデルがあるわけではないが、AMDが好きな方なら候補に入るかもしれない。発売から少し時間が経過したこともあってある程度価格も落ち着いてきている。
Radeon RX 7700 XTのフレームレート計測
Far Cry 6
Far Cry 6でのフレームレートを見ていこう。フルHDで168.5fps、WQHDで125.9fpsと十分なパフォーマンスが出ている。旧世代のRX 6700 XTと比べてフルHDで21%高く、WQHDでも28%高い。世代間で大きく伸びたグラフィックボードだ。競合モデルのRTX 4060 Tiと比べて14%-20%もフレームレートが高い。価格差を考えても妥当な範囲だ。RX 6800を上回る性能も評価できる。
Watch Dogs: Legion
Watch Dogs: LegionではフルHDで123.6fps、WQHDで92.7fpsと高いフレームレートが出ている。旧世代のRX 6700 XTと比べてフルHDで20%高く、WQHDでも25%高い。RTX 4060 Tiと比べて24%-28%もフレームレートが高く圧倒している。AMD Radeonシリーズとの相性がよいようだ。トップがRX 7800 XTであることからもわかる。
フォートナイト
フォートナイトでもかなり高いフレームレートが出ている。フルHDでは182.9fpsと上位モデルと比べても遜色ない水準だ。従来モデルのRX 6700 XTと比べてフルHDで32%高く、WQHDでも4%高い。RTX 4060 Tiと比べても3%程度パフォーマンスで上回っている。上位モデルのRX 7800 XTとの性能差は16%-27%とやや大きい。
FF14
FF14は定番のゲーム用ベンチマークソフトだ。最近はやや頭打ちになっている。RX 7700 XTはフルHDで207.3fps、WQHDで149.6fpsという数値だ。従来モデルのRX 6700 XTと比べてフルHDで21%高く、WQHDでも30%高い。RX 6800よりもパフォーマンスが高いのは評価できる。競合のRTX 4060 Tiと比べて5%-9%程度フレームレートが高い。RTX 4070以上のモデルとはワンランク落ちてしまうが価格帯を考えると十分だろう。
Blue Protocol
Blue ProtocolでのフレームレートはRX 6700 XTと比べてフルHDで40%高く、WQHDで36%高い。競合のRTX 4060 Tiとおおよそ同等のフレームレートとなる。価格差を考えると選びづらくなってしまう。上位モデルであるRX 7800 XTになると17%-21%もフレームレートが向上する。
Forza Horizon 5
Forza Horizon 5では期待通りのフレームレートが出ていない。RTX 4060 Tiと比べても5%-9%程度劣っている。旧世代のRX 6700 XTと比べてもほとんどパフォーマンスが向上していない。この結果から最適化が進んでいないのではないかと思う。上位モデルのRX 7800 XTがRTX 4070に及ばないことからも可能性は高そうだ。
Cyberpunk 2077
Cyberpunk 2077ではフルHDで125.1fps、WQHDで81.3fpsと高いフレームレートが出ている。RX 6700 XTと比べて18%-31%もフレームレートが高い。RTX 4060 Tiと比べても7%-22%も上回っている。RTX 4070に近いパフォーマンスは圧巻だ。
Radeon RX 7700 XTでRT&FSRを試す
Cyberpunk 2077
Cyberpunk 2077でレイトレーシング性能を見ていく。前評判通りレイトレーシングは厳しい結果だ。旧世代のRX 6700 XTとほとんどパフォーマンスが変わらない。上位モデルのRX 7800 XTでも44.4fpsとそこまで高い数値ではない。競合モデルのRTX 4060 Tiと比べると35%-43%も低いフレームレートだ。アップスケーリング技術を使わないとレイトレーシング有効化でのゲームプレイはできない。
Cyberpunk 2077 FSR
AMDのアップスケーリング技術であるFSR(FidelityFX Super Resolution)のパフォーマンスを見ていく。Cyberpunk 2077でレイトレーシングを有効化すると38.4fpsというフレームレートだ。それがFSRを利用することで87%もフレームレートが高くなる。フレームレートは71.9fpsとまずまず快適にゲームを楽しめる水準だ。ただし、競合のNVIDIAのアップスケーリング技術であるDLSS 3.0はさらに強力で下位モデルのRTX 4060にも及ばない。レイトレーシング性能を重視するならAMDよりもNVIDIAの方がおすすめだ。
Spider-Man: Miles Morales
Spider-Man: Miles Moralesでのレイトレーシング性能を見ていく。Cyberpunk 2077よりも負荷は低いタイトルだ。従来モデルのRX 6700 XTと比べてフルHDで28%-109%も向上している。RTX 4060 Tiと比べても最大で26%もフレームレートが高い。上位モデルのRX 7800 XTとの差は12%-16%となっている。
Radeon RX 7700 XTのクリエイティブ性能
Blender(GPUレンダリング)
BlenderでGPUレンダリング性能を見ていく。上位モデルであるRX 7800 XTと同様に振るわない結果となった。従来モデルのRX 6700 XTと比べると34%程度向上しているが、競合のRTX 4060 Tiと比べると半分以下の数値だ。RTX 3070にも届かないのは厳しい。BlenderはNVIDIA製グラフィックボードと相性のよいソフトウェアといえるだろう。
Adobe Premiere CC(動画編集)
Adobe Premiere CCのスコアは957だ。その内GPU Effects Scoreは48.9となる。RTX 4060 Tiと比べて18%程度パフォーマンスが高くなっている。RTX 4060 TiよりもRTX 3060 Tiの方がスコアが高いのは気になるところだ。もしかしたら最適化状況によってはRTX 4060 Tiのパフォーマンスが大きく向上する可能性がある。
Radeon RX 7700 XT搭載おすすめゲーミングPC
NEXTGEAR JG-A5A7X(マウスコンピューター)
CPU:Ryzen 5 7500F
GPU:Radeon RX 7700 XT
メモリ:DDR5-5200 16GB
ストレージ:SSD 1TB Gen4 NVMe
電源:750W 80PLUS BRONZE
コスパ:調査中
CPUにRyzen 5 7500Fを搭載したゲーミングPCだ。Radeon RX 7700 XTとのバランスはよいとはいえないが、20万円以下で購入できるのは大きなメリットといえる。メモリはDDR5-5200 16GBを搭載している。ストレージはSSD 1TB Gen4 NVMeと必要十分だ。電源ユニットは750W BRONZEとなる。送料無料と3年間保証が頼もしい。マウスコンピューターは初心者に優しいBTOメーカーといえる。
G-Tune DG-I5A7X(ホワイトカラーモデル)(G-Tune)
CPU:Core i5-14400F
GPU:Radeon RX 7700 XT
メモリ:DDR5-4800 16GB
ストレージ:SSD 1TB Gen4 NVMe
電源:750W 80PLUS BRONZE
コスパ:調査中
G-TUneブランドが販売するホワイトカラーモデルだ。カスタマイズでLEDカラーを選択できる。CPUにはIntel第14世代の高コスパモデルであるCore i5-14400Fを搭載している。Core i5シリーズながら性能が高くRadeon RX 7700 XTとのバランスもまずまずだ。WQHD環境でのゲームプレイに適している。フルHDなら144Hz以上の高リフレッシュレート環境を構築可能だ。メモリDDR5-4800 16GB・SSD 1TB Gen4 NVMeと構成も充実している。電源ユニットは750W BRONZE採用だ。
G-GEAR GE7A-E242/XB(TSUKUMO)
CPU:Ryzen 7 7800X3D
GPU:Radeon RX 7700 XT *カスタマイズ
メモリ:DDR5-5600 32GB
ストレージ:SSD 1TB Gen4 NVMe
電源:750W 80PLUS GOLD
コスパ:調査中
CPUにRyzen 7 7800X3Dを搭載したゲーミングPCだ。ゲーム性能が高く人気のあるCPUとなっている。7が多くて縁起のよいモデルとなっている。ゲーム特化型のCPUを採用していて高いパフォーマンスを発揮する。動画編集などのクリエイター作業はやや苦手な部類だ。これらの作業を考えているなら素直にRyzen 7 7700Xを選択する方がよいだろう。初期構成はGeForce RTX 4060 Tiを搭載しているが、+16,500円でRadeon RX 7700 XTへアップグレードできる。メモリはDDR5-5600 32GB・SSD 1TB Gen4 NVMeという構成だ。電源ユニットは750W GOLD搭載となる。構成面ではカスタマイズはしなくてもよさそうだ。
G-GEAR GE7A-E242/XB(TSUKUMO)
CPU:Ryzen 7 9700X
GPU:Radeon RX 7700 XT *カスタマイズ
メモリ:DDR5-5600 32GB
ストレージ:SSD 1TB Gen4 NVMe
電源:750W 80PLUS GOLD
コスパ:調査中
TSUKUMOから搭載モデルがリリースされている。G-GEARの新しいミニタワーモデルだ。初期構成ではRyzen 7 9700X×GeForce RTX 4060 Tiを搭載している。カスタマイズでGPUをRadeon RX 7700 XT(+16,500円)へ変更可能だ。CPUには最新のRyzen 7 9700Xを搭載している。Zen 5アーキテクチャを採用していて旧世代のRyzen 7 7700Xから進化を果たした。Radeon RX 7700 XTとの組み合わせだとややCPU寄りだが、CPUの処理性能を重視するなら悪くない選択肢だ。メモリDDR5-5600 32GB、SSD 1TB Gen4 NVMeと構成も充実している。電源ユニットは750W GOLDを搭載していて万全だ。マザーボードはASUS TUF GAMING B650-PLUS WIFI(実売価格20,000円前後)を採用している。無線に対応しているため有線LANがなくてもゲームを楽しめる。
LEVEL-M77M-144F-TEX-D(パソコン工房)
CPU:Core i5-14400F
GPU:Radeon RX 7700 XT
メモリ:DDR5-4800 16GB
ストレージ:SSD 1TB Gen4 NVMe
電源:700W 80PLUS BRONZE
コスパ:調査中
Core i5-14400F×RX 7700 XT搭載のゲーミングPCだ。ミニタワーケースを採用している。比較的新しいケースである程度の拡張性は担保されていると考えてよい。税込20万円台はやや割高感がある。Core i5-14400Fは10コア16スレッドとミドルクラスながら高いパフォーマンスを誇るCPUだ。Radeon RX 7700 XTとのバランスもまずまずと言える。メモリには上位規格のDDR5-4800 16GBを搭載している。コストが掛かっている部分だ。ストレージはSSD 1TB Gen4 NVMeと必要十分だろう。電源ユニットは700W BRONZEを採用している。
GALLERIA XA7C-77XT(ドスパラ)
CPU:Core i7-14700F
GPU:Radeon RX 7700 XT
メモリ:DDR4-3200 16GB
ストレージ:SSD 1TB Gen4 NVMe
電源:750W 80PLUS GOLD
コスパ:調査中
Core i7-14700F×Radeon RX 7700 XT搭載のゲーミングPCだ。Core i7-14700FはIntel第14世代の高パフォーマンスモデルで高いゲーミング性能を持つ。Radeon RX 7700 XTの性能を引き出すには十分だ。20コア28スレッドというスペックでゲーム実況・動画編集などの作業にも適している。メモリDDR4-3200 16GB・SSD 1TB gen4 NVMeと構成も十分だ。電源ユニットは750W GOLDを採用している。
その他あなたにおすすめの記事はこちら!
- おすすめゲーミングPCランキング
- ゲーミングノートPCおすすめランキング
- 当サイト紹介ゲーミングPC一覧表
おすすめのゲーミングPCランキングを紹介している。コストパフォーマンスが高いモデルに人気が集中していると言える。
イチオシのゲーミングノートPCを紹介している。外出先でもゲームを楽しみたいという方はぜひ参考にしてほしい。
当サイトでレビューをしている全てのゲーミングPCを表でまとめている。一覧で見れば、ゲーミングPCの構成や相場感を把握することができる。
あなたにぴったりのゲーミングPCを探す
ゲームPC選び方 | セール情報 | 安いゲームPC |
ゲーム推奨 | BTOショップ比較 | グラボ比較表 |
Radeon RX 7800 XTのベンチマーク検証機材
モデル | ベンチマーク検証機Intel Ver. 2023 |
---|---|
CPU | Core i9-13900K |
GPU | Radeon RX 7800 XT SAPPHIRE etc. |
メモリ | DDR5-5600 32GB |
ストレージ | SSD 1TB Gen4 NVMe |
マザーボード | MSI MPG Z790 CARBON WIFI MB5911 |
電源 | 玄人志向 1200W PLATINUM KRPW-PA1200W/92+ |