Killing Floor 3の推奨スペックを検証していく。FPSプレイヤーなら一度はプレイしたことがあるKilling Floorシリーズ最新作(2025年7月24日登場)だ。これまでのKilling Floorシリーズと同じく怪物「ZED」との戦いである。ゾンビサバイバル・タワーディフェンスの要素もあり、シビアな戦闘が繰り広げることになる。
ゲーム性はシンプルながら、戦い方を工夫しなければすぐに詰んでしまう難易度が特徴だ。その要因となるのは視認性の悪いマップや余裕のない弾薬といったゲーム事情が挙げられる。この難易度の高さはKilling Floorシリーズでしか味わえないものだ。仲間と協力して苦境を脱する協力型のオンラインゲームである。当サイトが推奨するゲーミングPCは、ページ下部の「Killing Floor 3向けおすすめのゲーミングPC」で紹介している。
Killing Floor 3の必要&推奨環境【公式】
徹底解剖推奨環境 | 公式最低環境 | 公式推奨環境 | |
---|---|---|---|
OS | Windows 11 | Windows 10 | Windows 11 |
CPU | AMD Ryzen 7 9700X Intel Core i7-14700F |
AMD Ryzen 5 2600 Intel Core i7-4790 |
AMD Ryzen 7 7700X Intel Core i7-12700K |
GPU | NVIDIA GeForce RTX 5060 | NVIDIA GeForce GTX 1060 Radeon RX 480 |
AMD Radeon RX 6750 XT NVIDIA GeForce RTX 3060 |
メモリ | 16GB | 16GB | 16GB |
Killing Floor 3の要求スペックはそれほど高くない。現行のミドルクラスがあれば十分だ。推奨環境に要求されるCPUはRyzen 7 7700Xでやや高めだ。対してグラフィックボードはGeForce RTX 3060と、2世代前のミドルクラスが指定されている。最新のゲームとしては比較的軽めのゲームと言える。Killing Floor 3は最高設定で画質を重視する必要のないゲームだ。設定を下げてフレームレートを安定させても視認性が大きく落ちることもなく、快適にゲームプレイができる。そういった点ではRyzen 7 5700XとRadeon RX 6600のような組み合わせでもプレイできる。これからゲーミングPCを購入するのであれば、現行のミドルクラスを選択するのが無難だ。
Killing Floor 3の推奨環境についての考察
Killing Floor 3はDLSSなどの最新技術が前提になっていない。VRAMの容量指定もないことから、遊びやすいゲームと考えてよい。ゲーム性からしても負荷が大きくなる場面は少なく、エフェクトやゴア表現があってもカクつきにくい印象だ。そのため、スペックを気にしなくてもそれなりにプレイできる印象だ。このあたりはKilling Floorシリーズらしさがある。
推奨環境からフルHDでのゲームプレイを想定しているようだ。FPSというジャンルは解像度を高くして画質を上げてもあまりメリットがない。高いフレームレートで安定させた方がゲームの進行が楽になる。そういった意味では、60fpsよりも144fps以上を目指したいところだ。フレームレートが高くなると、射撃の反動が軽くなったり、僅かに連射速度が向上したりする。解像度よりもフレームレートを重視した性能選びをしたい。
当サイト基準の推奨環境は、公式の推奨環境を現行に置き換え、少し余裕を持たせたものだ。高いフレームレートを目指す方も基準にできるはずだ。前作であるKilling Floor 2と比べて、グラフィックが大きく進化しているものの、フレームレートは安定しやすいように思う。ハイクラスやハイエンドクラスを目指さなくてもよい。その反面、グラフィックの進化を体験できるハイクラス以上の性能を選択するメリットもある。Killing Floorシリーズは、各ステージの雰囲気作りが素晴らしい。ホラー要素を強める高画質は、高いフレームレートと合わせて楽しめる。
ゲームそのものを楽しみ尽くすならハイクラス以上の性能を手にするのも悪くない。Killing Floor 3のためにゲーミングPCを選択するなら、推奨環境を基準にしつつその前後でのモデル選びが重要だ。画質を求めるなら性能の高いモデルを選び、フレームレートを求めるならミドルクラスや推奨環境に沿ったモデル選びが最適である。
また、オンラインゲームは大型アップデートで負荷が増加する可能性がある。ゲームクリアがなく長く遊べるKilling Floor 3では、先を見据えて性能に余裕を持たせた方がいい。そうなると最低でも当サイト基準の推奨環境を満たしたモデルが無難だ。Killing Floor 3はパークがまだ開放されきっていない。大型アップデートが繰り返されるのはシリーズ恒例だ。
Ryzen 7 7800X3DとGeForce RTX 5070の組み合わせを上限に、ミドルクラス以上のモデルを選択すれば大きな失敗にはならないだろう。負荷が高まればフレームレートも下がる。FPSでは致命的になる要素だ。推奨環境のギリギリを狙うのはあまりおすすめしない。性能には余裕をもたせるのがベストだ。
Killing Floor 3の概要
一つの職にこだわらないようにしよう
Killing Floor 3には、コマンドー・ファイアバグ・エンジニア・シャープシューター・ニンジャ・メディックの6つのパーク(職業)が用意されている。それぞれに役割がある。火炎放射器を持つファイアバグやショットガンを持つエンジニアは近距離メインになる。被弾が多くなり、囲まれやすいので味方の目の届く範囲で活動するのが基本だ。また、ファイアバグの炎は味方の視認性を下げるので燃やしまくるのは厳禁だ。
ニンジャは前作のバーサーカーのようなパークで、近接武器をメインにパリィと防御で戦線を維持し突破する。こちらもプレイヤースキル次第では被弾が増えるので要注意だ。近接武器を持つとテンションが高まるのか、比較的孤立する傾向にある印象だ。
コマンドーはアサルトライフルがメインのパークだ。武器からわかるように、中距離での戦いに適しており、長距離や近距離でも戦えないことはないオールラウンドな性能だ。まずはコマンドーからと言われるくらいには無難なパークだ。ZEDタイムの発生を狙うという役割は今作でも健在のようだ。
シャープシューターは遠距離からのスナイプの後衛アタッカーだ。連射できないので、一撃でダメージを与えるという特性がある。大型の処理やサポートに適している。接近を許すと一気に苦しくなるので、敵や味方との距離に注意しなければならない。敵を撃つことに集中しているとすぐに囲まれるので、状況を判断する能力が必要だ。やや熟練者向けの印象だ。
メディックはその名の通り戦場の医者だ。味方の回復と小型の雑魚処理がメインのサポートパークである。難易度を下げているうちはいなくても問題ない。しかし、難易度を高くすると必須になってくる。メディックがいるのといないのとではクリアまでの難易度に大きな差が生じる。特別な操作が必要というわけではないので、Killing Floor 3をプレイするなら対応できるようにはなっておこう。
このように、現時点で6つのパークから好みのものを選択することになる。それぞれにレベルがあり、スキルや所持量が変わり、どんどん強くなるのが楽しいところだ。レベルは引き継がれるので、積極的にレベリングをしていくとより楽しめる設計だ。
パークはアップデートで追加されていくはずだ。Killing Floor 2でも徐々にパークが増えて、ハンドガンでトリガーハッピーになるガンスリンガーや、サブマシンガンを操るSWATが追加された。Killing Floor 3ではどういったパークが追加されるのか楽しみだ。
グラフィックが大きく進化したが…
Killing Floor 3は、前作と比べてグラフィックが大きく進化した。流血などの強烈なゴア表現を活かす意味で、グラフィックの進化はゲーム性を高めている。また、Killing Floor特有の視認性の悪さが少し改善され、初心者の方にも遊びやすい調整となっている。
ホラー要素のあるゲームは、グラフィックの進化が恐怖を強くする。グラフィックばかりよくなるゲームには否定的だが、Killing Floorのようなゲームにはニーズがあると考えている。これで雰囲気をもっと引き出し、ホラーの醍醐味である恐怖を引き出せるのではないだろうか。
そう思っていたが、実際には視認性の向上がゲーム性を大きく損なっているように感じた。Killing Floorは暗くてじめじめした雰囲気のあるフィールドで、いつの間にか囲まれるような状況になるゲームだ。それが視認性の向上でZEDがはっきり見えてしまい恐怖感が薄れた。悪く言えばFPSでタワーディフェンスをしている感覚だ。
ゲーム性的にタワーディフェンスというのは間違いではない。ただ、そこにホラーと言える要素が少ない。ホラー映画やドラマにあるような、雰囲気あふれる場所での死闘こそがKilling Floorだ。少なくとも筆者はそう考えている。視認性が悪いからこそ恐怖が倍増する。それが失われてしまっては、単なるゾンビシューターだ。
タワーディフェンスやゾンビシューターがしたいのではない。Killing Floorがプレイしたいのだ。極端なことを言えば、明るい昼間のフィールドは不要だ。いかにもといった雰囲気で敵と戦う。このチープとも言える戦闘がシンプルでスリリングだった。グラフィックの進化は歓迎だが、少し期待していたものとは違っていた。
実際にβテストが行われたときの評価は散々なものだったようだ。新作に否定的な意見は仕方がないと考えているものの、その意見の大多数には賛成してしまう出来栄えと言える。Killing Floor 3は、これまでのKilling Floorシリーズよりもカジュアルでライトなゲームになってしまった。シリーズのファンからすると残念に思えることだろう。新規ファンを取り込もうとして大きな変化を見せたのが裏目に出そうで心配だ。
ゲーム性自体に問題はないので、今後のアップデートでよりKilling Floorらしいゲームに仕上がっていくことを願う。まだ登場したばかりでパークも出揃っていない。主要なフィールドに変化が適用されたり、DLCで昔ながらのKilling Floorを楽しめたりする日を信じるしかない。
ゲーム性はそのままに難易度は高い
Killing Floor 2のフレッシュパウンドのようなZEDは、対策を知ってしまえばそれほど脅威ではない。それはKilling Floor 3でも同じようだが、以前と同じ対策では対処できないように変更されているようだ。これはLeft 4 Dead 2から殴り連打での籠もりができなくなったような感覚に近い。従来と違う動きをするようになると、途端に難易度が高まる。
視認性の向上やマップがすっきりしたことでパターンを作ってボスを倒しやすい。しかしながら、前作のKilling Floor 2よりもボスは凶悪だ。まだ攻略法などが確立されていないことも影響してか、スムーズに戦うのは難しい。Killing Floorシリーズはチームでの動きが重要になる。それが顕著に出ているようにも感じる。
Killing Floorシリーズは参加する人数で難易度が大きく変わる。ソロだとクリアできても6人で始めると敵の多さと強さに絶望することもあるくらいだ。全員が慌てず落ち着いて対処しなければ序盤のWAVEでも苦戦を強いられる。チームワークを即興でこなさなければならず、同じ難易度でチームメンバーが違えば難易度も大きく変わっていく。
そのせいか、Killing Floor 3からはチュートリアルをプレイせずにマルチプレイに参加することができない。必要最低限の知識を持たなければチームワークを確立できない。最低限の知識や操作方法を知ることで、最低限の水準を底上げしようということなのだろう。
ただ、ここも賛否が分かれるところだ。有名なシリーズだけに、プレイしたことのある人は多い。基本的な操作方法やシステムを理解している方にとっては面倒に感じるようだ。筆者もマルチをプレイしようとしたところ、まずはチュートリアルからとなり、少しモチベーションを削られた。
Killing Floorをマルチでプレイするなら、全員の強力が必要だ。一人が邪魔をしたり、進行を妨害したりするとそれだけで攻略が困難になる。悪意あってのものなら論外だが、操作やルールを知らずに行うことも考えられる。トラブルにならないようにという配慮なのだろう。今後、パークがもっと登場すればプレイ人口も徐々に伸びるはずだ。そのとき、熟練者と初心者に壁を作らない意味でも有用な配慮と考えておきたい。
Killing Floor 3向けおすすめのゲーミングPC
Lightning-G AV7XW(ドスパラ)
価格:124,980円+送料3,300円
CPU:Ryzen 7 5700X
GPU:GeForce RTX 5060
メモリ:DDR4-3200 16GB
ストレージ:500GB NVMe SSD
電源:650W 80PLUS BRONZE
マザボ:チップセットA520
コスパ:9.7
スペック的にはKilling Floor 3の推奨環境には少し届いていない。ただ、CPUの性能が達していないだけで、グラフィックボードの性能は満たしていて選択肢に入れてもよいと考える。少し設定を下げれば快適にKilling Floor 3をプレイできるはずだ。144fpsでの安定も見込めるので、予算を抑えたい方はLightning-G AV7XWから検討してみることをおすすめする。予算にもう少し余裕があれば、上位モデルを選択してみてもよさそうだ。マザーボードのチップセットは廉価なA520が選択されている。そこまで拡張性が高いわけではないが普通に使う分には不便を感じることはない。
GALLERIA RM7C-R56T(ドスパラ)
価格:187,980円+送料3,300円
CPU:Core i7-14700F
GPU:GeForce RTX 5060 Ti 8GB
メモリ:DDR5-4800 16GB
ストレージ:500GB SSD NVMe Gen4
電源:650W 80PLUS BRONZE
マザボ:チップセットB760
コスパ:7.6
GALLERIA RM7C-R56Tは、当サイト基準の推奨環境をクリアしたゲーミングPCだ。Killing Floor 3をプレイするには十分な性能を有している。Core i7-14700Fは、公式発表の推奨に指定されているRyzen 7 7700Xよりもゲーム適性が高い。144fps以上での安定も可能だ。今後のアップデートで要求スペックが高まっても対応できる。カスタムサーバーが登場してきても、ある程度の負荷には耐えられる。Killing Floor 3を遊び尽くすなら、GALLERIA RM7C-R56Tがおすすめだ。
NEXTGEAR JG-A7G70(マウスコンピューター)
価格:239,800円
CPU:Ryzen 7 7800X3D(水冷)
GPU:GeForce RTX 5070
メモリ:DDR5-5200 16GB
ストレージ:SSD 1TB Gen4 NVMe
電源:750W 80PLUS GOLD
マザボ:チップセットA620
コスパ:9.0
Killing Floor 3をプレイするにはややオーバースペックと言えるほど性能が高い。将来を見据えた上でご提案だ。登場したばかりのオンラインゲームは、DLCやModなどで負荷が大きく変わる可能性がある。将来的にも安定してゲームをプレイするためには、NEXTGEAR JG-A7G70くらいの性能があっても困らない。設定次第では240fpsを目指すこともできる。また、あまり実用的ではないが、WQHDなどの高解像度にも対応可能だ。予算に余裕があるなら性能に余裕のあるNEXTGEAR JG-A7G70がおすすめだ。