geforcenradeonhikaku
主要グラフィックボードであるNVIDIA GeForceとAMD Radeonを比較していく。 GeForceはBlackwell/Ada Lovelace世代(GeForce RTX 50/RTX 40シリーズ)を、RadeonはRDNA 4.0/RDNA 3.0世代(Radeon RX 9000/RX 7000シリーズ)を中心に見ていく。 2025年はグラフィックボードのリリースが立て続けに起こった年だった。GPU負荷の高い「モンスターハンターワイルズ」のリリースも相まって、注目していたユーザーも多かったはずだ。

なお、Intel製のArcブランドについては、現時点では上位2社と比較検討の土台に上るほどのシェアに至っていないため、今回は割愛した。今後市場シェアが拡大すれば、別途コンテンツを作成する予定だ。 本記事は、ゲーミングPCの購入や自作PCのパーツ選びにおいて、どちらのメーカーを選ぶべきか悩んでいる方に向けたガイドである。各モデルの具体的な性能については、別記事「グラフィックボード比較表【新旧170モデルの性能・コスパ掲載】」を併せて参照してほしい。

NVIDIAとAMDの特徴比較表【2026年】

企業名 NVIDIA AMD
ブランド名 GeForce Radeon
取扱い製品 グラフィックボード グラフィックボード
CPU
売上 $130,497,000,000
(19兆5745億円)
$25,785,000,000
(3兆8677億円)
世代 Blackwell RDNA 4.0
Steamシェア
(2025/12時点)
73.28% 18.53%
ラインナップ
コスパ
グラフィックス性能 △~☆ ◯~◎
レイトレーシング性能 ◯~☆ ◯~◎
クリエイティブ性能
特徴 幅広い性能帯をカバー
DLSS 4.5に対応
(最大6倍の動的マルチフレーム生成)
ハイクラスのコスパが高い
モンハンワイルズに強い
BTOパソコン ラインナップ豊富
割安
ラインナップ少なめ
割高

NVIDIAとAMDの特徴を比較していく。NVIDIAのゲーム向けグラフィックボードのブランドはGeForceだ。NVIDIAの売上規模は1304.97億ドル(19兆5745億円)に達し、ついに1,000億ドルの大台を突破した。AI特需により、来期以降も大幅な増収が予想されている。対するAMDの売上高は257.85億ドル(3兆8677億円)だ。両社とも売上の大半はコンシューマー向けではなくデータセンター向けが占めている。AMDはGPUだけでなくCPUの製造・販売も行っていることを踏まえると、GPU事業に特化しているNVIDIAの勢いがいかに凄まじいかがわかるだろう。

もっとも、AMDも着実に売上を伸ばしており、両社とも株価は好調でビジネス基盤は強固だ。Steamの調査によるメーカーシェア(2025年12月時点想定)では、NVIDIAが73.28%、AMDが18.53%となっている。2025年2月時点ではNVIDIAが83.07%、AMDが11.49%であったため、AMDがシェアを盛り返した形だ。これはRDNA 4.0を採用したRadeon RX 9000シリーズの投入が功を奏したと言える。

NVIDIAは2025年3月に新世代「Blackwell」をリリースした。GeForce RTX 5090を筆頭に、GeForce RTX 5080、GeForce 5070 Ti/GeForce 5070、GeForce 5060 Ti 16GB/8GB、GeForce 5060、そして2世代ぶりに復活した50番台のRTX 5050まで、隙のないラインナップを揃えている。

AMDも同じく2025年3月にRDNA 4.0世代のRadeon RX 9000シリーズを投入した。ハイエンドのRadeon RX 9070 XT/Radeon RX 9070から、ミドルクラスのRadeon RX 9060 XT 16GB/8GB/ Radeon 9060を展開。今世代から型番の付け方をNVIDIAに合わせたことで、ユーザーが比較しやすくなった。ただし、Radeon RX 9090やRadeon RX 9080に相当するモデルは存在せず、GeForce RTX 5090やGeForce 5080といった超ハイエンド帯での競合は避けた格好だ。

純粋な描画性能(ラスタライズ性能)で見れば、Radeonは依然としてコストパフォーマンスに優れる。また、RDNA 3.0まで弱点とされていたレイトレーシング性能も、RDNA 4.0で一気にNVIDIAと同水準まで引き上げられた。一方、AI技術を活用した機能ではNVIDIAが優勢を保っている。2026年1月の「GeForce ON」で発表された「DLSS 4.5」では、第2世代の超解像エンジンと最大6倍のフレーム生成をサポートし、Radeonとの差別化をさらに強めた。

クリエイティブ性能についてはNVIDIAの圧勝が続いている。これはハードウェアの問題以上に、ソフトウェア側の最適化による影響が大きい。ゲーム以上に差が出る部分であるため、業務や趣味で制作活動を行うならNVIDIA一択と言える。総じて、GeForceは全性能帯をカバーする万能さとGeForce RTX 5090という圧倒的王者の存在が魅力だ。

対するRadeonは、レイトレーシングの需要が比較的落ち着いているミドル〜ハイクラス層において、高いコスパを武器に存在感を示している。BTOパソコン市場では依然としてNVIDIA搭載モデルが主流だ。AMD搭載モデルは、パーツ単体では安価なものの、BTOの完成品になると流通量の差からか割高感が残る。それでも、RX 9070 XTやRX 9060 XT搭載モデルは、賢い選択肢として注目を集めている。

NVIDIAとAMDのグラフィックボードの特徴を比較

ここからはより詳細に両企業のグラフィックボードを比較していく。価格・性能・ハード・ソフト・機能に分けて見ていこう。

Steamでのシェア

steam-hadware-statistics
Steamハードウェア&ソフトウェア調査(Steam, 2025)を参考にすると、2025年11月末時点のビデオカードメーカー別シェアは、NVIDIAが73.28%と圧倒的な割合を占めている。ユーザー数が多いということは、トラブル発生時でもオンライン上に豊富な情報があり、解決策を見つけやすいという大きなメリットにつながる。一方、AMDはCPU内蔵GPUを含めても18.53%に留まっている。Radeon RX 9000シリーズの投入によってシェアを伸ばしたとはいえ、依然として両社の差は大きいのが現状だ。

この背景には、昨今のBTOパソコンが自作PCよりも安価に入手できるようになった状況も関係しているのではないだろうか。かつてのように「Radeonは自作ユーザーにとってコスパの良い選択肢」という図式だけでは、大きなシェア獲得が難しくなっている。BTOメーカーの多くは、トラブルの少なさや知名度を重視し、初心者を基準にラインナップを構成する傾向がある。そのため、伝統的に自作市場で支持されてきたRadeonにとっては、BTO主導の市場は必ずしも有利な環境とは言えないのだ。この傾向は国内市場のみならず、グローバルな市場においても共通して言えることだろう。

ラインナップ

NVIDIA AMD 解説
RTX 5090 4Kでのリアルタイムレイトレーシング適用
高設定での240Hz以上に対応
RTX 5080 4Kでのリアルタイムレイトレーシング適用
高設定での120Hz以上に対応
RX 7900 XTX
RX 7900 XT
4K×高設定で120Hz以上に対応
レイトレーシング性能はイマイチ
RTX 5070 Ti WQHD×高設定で240Hz以上に対応
WQHDでレイトレーシング運用も可
RX 9070 XT WQHD×高設定で240Hz以上に対応
レイトレーシング性能はまずまず
RTX 5070 WQHD×高設定での120Hz以上に対応
レイトレーシング性能は高め
RX 9070 WQHD×高設定で120Hz以上に対応
レイトレーシング性能はイマイチ
RTX 5060 Ti 16GB WQHDにも対応できるポテンシャルを持つ
レイトレーシング適性はまずまず
RX 9060 XT 16GB タイトルによってはWQHDにも対応可
モンスターハンターワイルズに強い
RTX 5060 Ti 8GB フルHD環境への適性が高い
RTX 5060 RX 9060 XT 8GB
RX 7600 XT
フルHD×高設定で144Hz以上に対応可
RX 9060
RX 7600
フルHD×標準設定で144Hz以上に対応可
RTX 5050 フルHD×高設定で60Hz以上に対応可
RTX 3050 6GB RX 6400 フルHD×標準設定で60Hz運用が現実的

NVIDIAは、エントリークラスから超ハイエンドに至るまで、依然として幅広い性能帯で製品を展開している。それに対し、AMDはターゲットを絞った戦略をとることでNVIDIAに対抗している。以前のような「NVIDIA一強」の時代は過ぎ、AMDも着実にその勢力を拡大させている。現行のRadeon RX 9000シリーズでは、長年の課題であったレイトレーシング性能が大幅に引き上げられ、弱点を克服した。また、AMDはNVIDIAの同性能帯モデルよりも価格を抑えて展開しており、コストパフォーマンスの高さが際立っている。かつて懸念されたドライバーの安定性も向上しており、今やNVIDIAにとって真の「好敵手」と言える存在になっている。

グラフィックス性能・コスパ

製品 性能 VRAM 価格 コスパ
RTX 5090 72,150 32GB $1,999 36.09
RTX 5080 52,994 16GB $999 53.05
RX 7900 XTX 47,069 24GB $999 47.12
RTX 5070 Ti 46,573 16GB $749 62.18
RX 9070 XT 44,982 16GB $599 75.10
RX 7900 XT 41,531 20GB $899 46.20
RX 9070 41,093 16GB $549 74.85
RTX 5070 39,624 12GB $549 72.17
RX 7800 XT 34,828 16GB $499 69.80
RTX 5060 Ti 16GB 31,460 16GB $429 73.33
RTX 5060 Ti 8GB 31,012 16GB $379 81.83
RX 7700 XT 30,998 12GB $449 69.04
RX 9060 XT 16GB 28,863 16GB $349 82.70
RTX 5060 27,845 8GB $299 93.13
RX 9060 XT 8GB 27,217 16GB $299 91.03
RX 9060 22,011 8GB
RTX 5050 21,876 8GB $249 87.86
RX 7600 20,864 8GB $269 77.56
RTX 3050 6GB 11,724 6GB $179 65.50
RX 6400 9,392 4GB $159 59.07

赤文字はAMD Radeonシリーズ

グラフィックス処理性能はGPUにとって最も重要な要素だ。コスパ度外視での処理性能はNVIDIAの方が上といえるだろう。グラフを見て分かる通りNVIDIAは、AMDの競合モデルに対して性能で完全に上回っている。最新のBlackwell世代のGeForce RTX 5090は圧倒的な性能を持つ。AMDの最上位モデルであるRadeon RX 9070 XTよりも60%以上も上回っている。NVIDIAの下位モデルであるGeForce RTX 5080との性能差も大きい。70番台や60番台でも同じで基本的にはNVIDIA製グラフィックボードがパフォーマンス面で上回っている。

AMDは上位モデルへの参入を諦めたといえるだろう。Radeon RX 9000/Radeon RX 7000シリーズは総じてコストパフォーマンスが高い。同性能帯のモデルであればRadeonシリーズの方がMSRPが低く設定されている。国内価格も相応に抑えられていると考えてよい。GeForce RTX 5060 Ti 16GBに対してRadeon RX 9060 XT 16GBは10%以上コストパフォーマンスに優れている。Radeon RX 9070 XTもGeForce RTX 5070 Tiと比べて20%以上も優秀だ。

レイトレーシング性能/アップスケーリング技術

型番 総合性能
RTX 5090 175.7
RTX 5080 130.5
RTX 5070 Ti 117.0
RX 9070 XT 114.8
RX 7900 XTX 102.3
RX 9070 101.2
RTX 5070 94.6
RX 7900 XT 78.7
RTX 5060 Ti 16GB 60.7
RX 7800 XT 58.2
RX 9060 XT 16GB 57.8
RX 9060 XT 8GB 53.6
RX 7700 XT 51.0
RTX 5060 Ti 8GB 50.8
RTX 5060 44.1
RTX 5050 37.2
RX 9060 35.2
RX 7600 27.5
RTX 3050 6GB 21.8

これまでレイトレーシング性能についてはNVIDIA製グラフィックボードの圧勝が続いていたが、現行のRDNA 4.0アーキテクチャの登場により、ついに同等の水準にまで到達した。一方、アップスケーリング技術においては、依然としてGeForce RTX 50シリーズに一日の長がある。「DLSS 4.0」でマルチフレーム生成に対応したことが大きなハイライトとなったが、さらに2026年1月には次世代の「DLSS 4.5」が発表された。従来のフレーム生成をさらに強化したこの機能により、対応タイトルであればフレームレートを最大で6倍も向上させることが可能だ。AMD側にも同様の機能は存在するものの、現時点ではマルチフレーム生成には対応しておらず、実効フレームレートの差は依然として大きい。

クリエイティブ性能

型番 総合性能
RTX 5090 14,915.20
RTX 5080 9,040.30
RTX 5070 Ti 7,654.26
RTX 5070 6,517.74
RX 9070 XT 4,517.98
RTX 5060 Ti 8GB 4,376.90
RTX 5060 Ti 8GB 4,375.21
RX 9070 4,005.26
RX 7900 XTX 3,930.28
RX 7900 XT 3,908.37
RTX 5060 3,662.54
RTX 5050 2,849.41
RX 7800 XT 2,433.10
RX 7700 XT 2,065.22
RX 9060 XT 16GB 1,545.24
RX 9060 XT 8GB 1,500.91
RX 9060 XT 8GB 1,335.40
RX 7600 1,270.81
RTX 3050 6GB 1,214.79

クリエイティブ性能は、依然としてGeForceシリーズが得意とする分野だ。ここではBlenderのベンチマークスコアをまとめているが、Stable Diffusionでの画像生成や動画のエンコードにおいてもGeForceが有利な状況に変わりはない。RDNA 4.0アーキテクチャの最上位モデルであるRadeon RX 9070 XTのスコアは4,517.98と、NVIDIAのミドルクラスのGeForce RTX 5060 Ti 8GBと同程度に留まっている。ゲーム性能ではRadeon RX 9070 XTの方が格上であるはずのRTX 5070と比較しても、Blenderのスコアは約30%も低い。

この差は、Radeonのシェーディングユニットの構造的な違いもさることながら、ソフトウェア側の最適化不足が大きな要因と考えられる。長らくGeForceが市場を席巻していたため、開発側がRadeonへ最適化させる優先順位が低かったという背景がある。しかし、現世代でRadeonが着実に勢力を盛り返している今、今後はクリエイティブソフト側での対応改善が強く望まれる。

ソフトウェア

最適化されたソフトウェアはハードウェアの性能やパフォーマンスによい影響を与える。ドライバーやコントロールパネルが該当する。ドライバーはグラフィックボードの要でNVIDIAもAMDも頻繁に更新を行っている。特に不安定になりがちな最新タイトルへの最適化を中心に行われる。NVIDIAは専用ソフトウェア「NVIDIAアプリ」を用意していて誰でも簡単に最新ドライバーにアップデートできる。

AMDも同様の機能を持つ「AMD Software: Adrenalin Edition」を用意している。このドライバーにも特性がある。NVIDIAは最適化を中心としたものが多い印象を受ける。一方で、AMDのRadeonシリーズはバグや不具合が多くのその修正のためのアップデートが織り込まれる傾向にある。また、AMDはドライバの更新で性能の底上げが行われることもあった。正しく言えば、発表時に謳っていたほど製品版の性能が伸びないケースがある。

徐々に問題を解決し、最適化を行うことで発表時の性能に近づいていく。やや不安のように思えるかもしれない。しかし、アップデートの回数が多いので長期に渡る不具合がない。価格が落ち着く頃には性能も落ち着くので扱いやすくなる。少しじゃじゃ馬な要素はあるものの、ソフトウェアでは同等だ。コントロールパネルのユーザービリティは双方高く、ソフトウェアにおける優位性は無いと言えるだろう。

機能

ゲーム動画の録画

機能面もこれまでと変わらず、双方名称の違う似た機能が搭載されている。例えば、ゲーム動画の録画やストリーム向けに「NVIDIA ShadowPlay」と「AMD ReLive」が用意されている。低負荷で高画質な動画、配信が可能なツールで設定した時間分だけ巻き戻して動画を保存する機能もある。

安定した録画を行うのであればGPUドライバーに搭載されているソフトウェアを使用することを推奨する。該当するグラフィックボードを搭載していれば無料で使用できるツールであり、その機能性は無料とは思えないものだ。

ただ、このShadowPlayとReliveではReliveに軍配が上がる。シンプルな設定、最大20分巻き戻し録画が特徴のShadowPlayに対し、Reliveは最大1時間、1秒単位で細かく巻き戻し時間を設定できるだけでなく、録画の設定も非常に細かくすることができる。そこまで細かな設定は必要とせず、最高設定で保存する場合はメリットになりにくい。

G-SYNC/FreeSync

今では一般的になりつつあるVertical Synchronization Substituteにも対応している。NVIDIAはG-SYNC、AMDはFreeSyncという名称だ。対応したモニターでのみ使用できる機能で、ラグをあえて描写せずに映像を繋ぐことにより描写される映像の遅延を感じにくくする機能だ。例え性能が高くてもプリフリーズを頻発するEFTのようなゲームでは効果が高く、よりスムーズにゲームを快適にプレイすることが出来る。

対応したモニターはやや価格が高くなる傾向にあるため、あれば良い程度の機能として見ておくべきだろう。特に高リフレッシュレートに対応したモニターの場合は価格的に選びにくく、搭載しているグラフィックボードがNVIDIAかAMDかによって選択肢が異なるため中級者以上向けの機能だ。

GameWorksやTressFX

最後に、競合が持っていなくて特定の製品だけが持つ小さな機能がある。つまり、NVIDIAにはGameWorksという機能が用意されている。GameWorksは主にゲーム開発者向けのツールだ。NVIDIAのこの機能はもはやユニークあるいは代替不可能というわけではないことは理解しておいて欲しい。

実際、Radeonも開発者向けに独自のレンダリング技術である「TressFX」を用意している。GameWorksがTressFXにないものとして気軽に利用でき誰でも簡単に活用できるということだ。そのため、NVIDIAのグラフィックボードでレンダリングをするとよりよい環境を構築できるということになる。

BTOパソコンに見る両者の関係について

Radeonシリーズ搭載モデルも増えてきているが…

thirdwave-g-nvidiamain
現在の主流は依然としてNVIDIA製のグラフィックボードだ。国内最大手のBTOメーカーであるドスパラの売れ筋ランキングでも、GeForce RTX 50シリーズが上位を独占している。そもそもRadeon RX 9000シリーズはラインナップが少なく不利である状況だ。NVIDIA製品は仕入れ量が多く、価格調整がしやすいことが、セールや値引きの対象になりやすい要因だろう。ドスパラに限らず、各BTOメーカーのランキングを見ても、基本的にはGeForce RTX 50シリーズがメインストリームとなっている。

当サイトの「コスパ最強のゲーミングPCおすすめランキング10選」においても、その傾向は変わらない。AMDファンにとってRadeon RX 9000シリーズは魅力的な選択肢だが、万人受けする主流の座を射止めるには、まだ時間がかかりそうだ。単体パーツとしては安価でも、BTOパソコンに搭載されると一気に価格が跳ね上がってしまう点も課題と言える。これはメーカー側がバルクで調達できる量に限りがあるためだろう。

今後、ゲーム市場でさらに確固たる地位を築くことができれば、NVIDIAと対等に渡り合える日が来るかもしれない。もっとも、絶対王者であるNVIDIAも決して安泰ではない。AMDは着実に性能差を詰めており、Radeon RX 9000シリーズの投入でラインナップの充実を図っている。とはいえ、ラインナップの幅広さにおいてはいまだ差があり、Radeonには「自作ユーザー向け」という印象が根強く残っている。

今後、AMDのCPUであるRyzenのシェアがさらに拡大すれば、Radeonと組み合わせた「オールAMD構成」のモデルも増えてくるはずだ。この勢いが続けば、3世代、4世代後にはNVIDIAとの距離を劇的に縮めている可能性もある。実際、フロンティアなどの一部メーカーではRadeon RX 9070 XT搭載モデルの動きが良いようだ。価格帯の近いGeForce RTX 5070 Ti搭載モデルと比較しても、実用面で決して引けを取らない存在感を示している。

ゲーミングノートPCではNVIDIAが圧倒的に優勢

ゲーミングノートPCに採用するグラフィックボードとしてはNVIDIAが優勢だ。現行のRadeon RX 9000シリーズではモバイル向けモデルはリリースされておらず現時点でNVIDIAの独壇場だ。旧世代ではRadeon RX 7900M・Radeon RX 7800M・Radeon RX 7700M・Radeon RX 7600M XTの4種類があった。MSIやASUSなどの海外メーカーで少し取り扱いがあった程度だ。

国内BTOメーカーでは皆無と言ってもよい。性能的にもNVIDIA製GeForce RTX 50には及ばない。デスクトップ向けモデルについてはNVIDIAと対等に戦えているが、モバイル向けはまだまだ追いついていない。AMDにとってはまだまだ厳しい時代となりそうだ。CPUはモバイル向けモデルも頑張っているのだが、グラフィックボードには手が回らないのかもしれない。

ユーザーの指向の変化による共存の未来

NVIDIAとAMDが共存する世界が近づいているように思える。まず、性能面でAMD Radeonシリーズが、ウルトラハイエンドモデルを除いてNVIDIA GeForceシリーズと対等に戦えるようになったのが大きい。性能的に劣ることがなくなった今、ユーザーがRadeonシリーズを比較対象とするようになったのだ。メーカーごとに特色が出ていてユーザーの指向で選べる環境がある。

レイトレーシング・DLSSなどの機能に興味がありクリエイティブ作業も行うならGeForceを、レイトレーシングなどは使わずコスパを重視するならRadeonシリーズを選択するといった具合だ。また、昨今のグラフィックボードの供給不足で特にGeForceシリーズが選びづらくなっている。機能面などに目をつむれる方ならRadeonシリーズが選びやすい状況だ。Radeon RX 9070シリーズの登場はそれに拍車をかけている。同等の価格でより高いゲーム性能を持っているからだ。

昨今のグラフィックボードの品薄の状況もあり多くのユーザーがRadeonシリーズを選択肢に入れるようになったのだ。Steamのシェアを見る限りまだまだGeForceが優勢だが、AMDは確実にシェアを奪い始めている。両社の競争が白熱すればユーザーはメリットを得られる。より安く高品質なグラフィックボードが手に入るからだ。次の項目で詳しく解説しているが、第三の勢力もありこれまで以上に業界が盛り上がりそうだ。

Intelがグラボ業界参入で業界が盛り上がる

Intel Arc A770 Limited Edition
Intelが22年ぶりにグラフィックボード業界へ参入し、すでに各社から製品がリリース(4gamer, 2022)されている。ドスパラやマウスコンピューターなどの主要BTOメーカーも、早い段階からIntel Arc搭載ゲーミングPCをラインナップに加えた。長らくNVIDIAとAMDの二強体制だった市場に、第三の勢力が誕生したことは大きな転換点といえる。当初はエントリークラスの「Intel Arc A380」から始まり、続いてミドルクラスの「Intel Arc A770 16GB」や「Intel Arc A750」が順次投入された。2022年後半から2023年にかけて、自作PC市場において新たな選択肢として大きな盛り上がりを見せたのは記憶に新しい。

2024年には次世代の「Intel Arc Bシリーズ(Battlemage)」が登場した。世代(Alchemist)と比べて性能は確実に向上しているものの、依然として上位二社の背中を追っている状況に変わりはない。しかし、第三の選択肢が存在することは、価格競争を促し、ユーザーがより安価で高性能なモデルを手にできるという点で大きなメリットとなっている。「Intel Arc B580」は、同価格帯のモデルと比べるとAI性能が高いという強みもある。今後に期待したいところだ。

参照外部サイト

最短で選ぶ!ゲーミングPC検索ナビ