Trident AS 13NUC5-494JP
スリムタワーゲーミングPCの特徴とお勧めのモデルを紹介していく。ゲーミングPCとしては少し癖のあるモデルなので、スリムタワーが気になっている方はぜひ特徴と注意点を理解した上で選択して欲しい。ここ最近はスリムタワーケースを採用したモデルは数が少なくなっている。手ごろな価格で販売されていた国内BTOメーカーではラインナップが少なくなっている。海外メーカーではASUSやMSIからスリムタワーモデルが販売されているが、価格が高すぎておすすしづらいのが本音だ。予算が無限にある人であれば問題ないが…

サードウェーブ(ドスパラ)のスリムタワーケースはコスパが高く選びやすい。ただし、電源容量が少ないなどゲームをプレイするには心許ない。搭載モデルは、「人気のスリムタワーゲーミングPCランキング」で紹介している。省スペース性の高いモデルを探している方は「小型ゲーミングPCのおすすめランキング」も合わせて検討するとよいだろう。中にはスリムタワーケースよりもコンパクトなモデルを選択できる。

スリムタワーは省スペースなのが最大の魅力!

種類 スリムタワー1 スリムタワー2 スリムタワー3 PS5 ミドルタワー ミニタワー キューブ型
メーカー サードウェーブ ASUS MSI SONY GALLERIA GALLERIA G TUNE
イメージ Slim Magnate MT ROG G22CH Trident AS 13NUC5-494JP PS5 GALLERIA XPC7A-R57-GD GALLERIA XGC5M-R56-GD littlegear
サイズ
(幅×奥行×高さ)
95mm×
283mm×
327mm
115mm×
323mm×
287mm
137mm×
396mm×
410mm
104mm×
260mm×
390mm
220mm×
488mm×
498mm
220mm×
442mm×
443mm
178mm×
395mm×
285mm
体積 8,791,395㎥ 10,660,615㎥ 22,243,320㎥ 10,545,600m㎥ 53,465,280㎥ 43,077,320㎥ 20,038,350㎥
重量 約5.00kg 約8.00kg 約5.53kg 約3.90kg~ 約14.0kg 約14.0kg 約7.10kg
グラボ搭載
机の下
机の上 ×

スリムタワーを選択肢に入れている方は、その省スペース性の高さに魅力を感じている方が多いはずだ。実際サイズは小さくゲーミングPCで一般的なミドルタワーやミニタワーと比べても二回りほど小さい。高さに関してはこれらのケースとそこまで変わらない。それでもサードウェーブやASUS製スリムタワーケースはPS5と同等の体積となっている。

また、ゲーミングPCの大きくてゴツゴツイメージとは程遠くデザイン性の高さに魅力を感じる方もいるかもしれない。確かに大きいパソコンを部屋に設置すると部屋のイメージが壊れてしまったり、そもそも部屋に十分なスペースがなくて置くことが難しかったりと通常のゲーミングPCで生じる不都合を軽減することができる。そういう意味では理想的な一台だと言える。

必ず事前に理解して欲しいのはこれら2つの点(省スペース&高いデザイン性)を実現するために犠牲にしている部分があるということだ。次の項目でスリムタワーならではのデメリットや注意点を解説する。ゲーミングPC選ぶで決して後悔のないようにして欲しい。

スリムタワーのデメリット&注意点まとめ

拡張性&排熱に不安が残る

スリムタワーの弱点として拡張性が低いということが挙げられる。これはミニタワーやミドルタワーに比べて大きさがないため仕方のない部分だろう。ストレージを拡張や大型のグラフィックボードへの交換を考えている方は注意して欲しい。将来的に増設などを考えていないのであればそれほど深刻に考える必要はない。

もう一つ、スリムであるがゆえに内部ケースに十分な余裕がなく排熱に不安が残るというデメリットもある。ゲーミングPCは高性能なグラフィックボードやCPUなどを搭載するためどうしても熱が問題となる。そのためスリムタワーのゲーミングPCを使用する際には排熱はしっかりと考える必要がある。

ただ、BTOメーカー側でも排熱に関しては配慮が見られる。例えば、発熱を抑えるために高性能な電源ユニットを採用していたり、本体サイドに空気穴を設けていたりする。GeForce RTX 5070ぐらいまでであればこれだけでも対応することができるだろう。また、HDDを非搭載にしてSSDのみにするのも良いかもしれない。もちろん、エアコンなどで部屋の温度管理は必須だ。

電源ユニットは固定であることが多い

スリムタワーでは電源ユニットが固定であるのが一般的だ。ケース的に通常規格の電源ユニットが搭載できないことが要因だろう。電源容量が抑えられたモデルも多くハイエンドのゲーミングPCでは対応できないと考えておこう。

60番台のグラフィックボードを中心となる。スリムタワーではあとから電源ユニットの交換をすることは物理的に難しい。つまり、大幅に消費電力が上がるCPUやグラフィックボードの換装は簡単にできない。モデルによってはACアダプタータイプとなっていることもある。癖のあるゲーミングPCといえそうだ。

ミニタワーやミドルタワーに比べて割高

スリムタワーを選択するとより多くの費用が掛かる。同じ構成であってもミニタワー/ミドルタワーと比べると10,000円~20,000円高くなってしまう。同じ価格で販売できればもっと人気が出るのではないかと思う。これはスリムタワーの弱点である排熱性能をカバーするためにコストを掛けている分仕方のない部分だと言えるだろう。

また、ミニタワーなどと比べて販売台数が限定的で規模の経済が働きづらい。スリムタワーを選ぶことで1万円・2万円多く掛かってしまうのであれば、ミニタワーにして浮いた分でよりよいCPUやグラフィックボードを搭載したいと考えてしまう方もいるはずだ。割高であることを理解した上で選択しよう。なお、海外メーカーだとさらに割高感が増しているように思う。

人気低下でラインナップは減少

スリムタワーはデザイン性が高く一時は各BTOメーカーが力を入れて販売していた。今はどのショップでも取り扱いが極端に減っている状況だ。少し前まではマウスコンピューターのNEXTGEARブランドでもスリムタワーのラインナップがあったが知らない間にラインナップから消えてしまった。サードウェーブ(ドスパラ)ではビジネス向けモデルのSlim Magnateシリーズが用意されている。一部グラフィックボード搭載モデルもあるが、電源ユニットの容量は最小限で心許ない。あとはASUSやMSIなどの海外メーカーぐらいだ。

販売台数が多ければ各メーカーも力を入れるだろう。各メーカーの売上げランキングの上位に入ることもない。さらに、新しいCPUやグラフィックボードがリリースされてもスリムタワーのラインナップは後回しになってしまっている。ラインナップが少ないのは選択肢が少なくユーザーからするとデメリットとなってしまう。排熱性能・コスト面から扱いづらかったのかもしれない。メリットよりもデメリットが上回った結果だろう。

人気のスリムタワーゲーミングPCランキング【2025年】

スリムタワーのラインナップは縮小傾向にある。小型ゲーミングPCの方が現実的かもしれない。

Slim Magnate MT Intel Core Ultra搭載(サードウェーブ)

Slim Magnate MT価格:121,980円+送料3,300円
CPU:Core Ultra 5 225
GPU:GeForce RTX 3050 6GB
メモリ:DDR5-5600 16GB
ストレージ:SSD 500GB Gen4 NVMe
電源:350W 80PLUS BRONZE
マザボ:チップセットB860
コスパ:調査中

公式サイト

Core Ultra 5 225を搭載した新しいモデルだ。グラフィックボードはGeForce RTX 3050 6GBとなる。メモリはDDR5-5600 16GBと高クロックなモデルが選択されている。ストレージはSSD 500GB Gen4 NVMeとなる。電源ユニットは350W BRONZEだ。グラフィックボードの換装を考えていないならそこまで心配しなくてもいい。電源のカスタマイズができない点は注意が必要だ。マザーボードのチップセットはB860となる。拡張性も高く使い勝手も良好だ。

Trident AS 14NUC5-682JP(MSI)

Trident AS 13NUC5-494JP価格:168,000円+送料770円
CPU:Core i5-14400F
GPU:GeForce RTX 4060
メモリ:DDR5 16GB
ストレージ:SSD 1TB NVMe
電源:500W 80PLUS GOLD
マザボ:チップセットB760
コスパ:調査中

公式サイト

Core i5-14400F×RTX 4060搭載のミドルクラスのゲーミングPCだ。貴重なスリムタワーケースを採用している。在庫処分ということで安めの価格で販売中だ。海外ブランドとケースデザインに魅力を感じるユーザー向けと言える。メモリDDR5 16GB・SSD 1TB NVMeと平均よりやや上だ。電源ユニットは500W GOLDを採用している。Silemt Storm Cooling 3と呼ばれる冷却システムを採用している。CPU・グラフィックボード・電源とそれぞれを個別に効率的に冷却できる。

arkhive Gaming Limited GL-A7G56S(Ark)

Fractal Design Ridge PCIe 4.0 Black価格:316,300円+送料770円
CPU:Ryzen 7 9700X
GPU:GeForce RTX 5060 Ti 8GB
メモリ:DDR5-5600 32GB
ストレージ:SSD 2TB Gen4 NVMe
電源:850W 80PLUS GOLD
マザボ:チップセットB850
コスパ:調査中

公式サイト

PCケースは「Fractal Design Ridge PCIe 4.0 Black」を採用している。このサイズ感でグラフィックボードを搭載できるのは驚きだ。Ryzen 7 9700X×GeForce RTX 5060 Ti 8GB搭載のミドルハイクラスのゲーミングPCだ。フルHD環境でのゲームプレイに適している。メモリDDR5-5600 32GB・SSD 2TB Gen4 NVMeと構成も抜群だ。電源ユニットは850W GOLDと余裕がある。スリムタワーながらミドルタワーと比べても引けを取らない。

Trident AS AI 2NVP7-019JP(MSI)

Trident AS 13NUC5-494JP価格:348,000円+送料770円
CPU:Core Ultra 7 265F
GPU:GeForce RTX 5070
メモリ:DDR5 32GB
ストレージ:SSD 1TB NVMe
電源:500W 80PLUS BRONZE
マザボ:チップセットB860
コスパ:調査中

公式サイト

グラフィックスにハイクラスのGeForce RTX 5070を搭載したモデルだ。スリムタワーでは最高峰の一台となる。CPUにはCore Ultraシリーズ2における高パフォーマンスモデルのCore Ultra 7 265Fを搭載している。GeForce RTX 5070と組み合わせなら理想的だ。高解像度でのゲームプレイにも適している。メモリDDR5 32GB・SSD 1TB NVMeと構成は平均より上だ。電源ユニットは500W BRONZEを採用している。性能を考えると電源容量に物足りなさがあるが、ケース専用の電源なので仕方がない。ここはスリムタワーケースで弱みといえるだろう。

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