出典:https://www.paradoxinteractive.com/
Cities: Skylines IIの推奨スペックを検証していく。人気の都市開発・街づくりゲームCities: Skylinesの続編となるタイトルだ。2023年10月25日にリリースされた。街づくり系のシミュレーションゲームとしては世界一の人気タイトルだ。グラフィックが綺麗になり、シミュレーションゲームとしての魅力を増している。
Cities: Skylinesは街づくりゲームでナンバーワンの呼び声高く、登場から8年以上経過した今も遊ばれているゲームだ。その自由度の高さ、ゲームバランスのよさ、豊富な遊び方が革命的だった。一方通行にならず、個性を出しやすいことやマップの広さから心ゆくまで遊ぶことができた。Cities: Skylines IIもCities: Skylinesの基本的な部分をそのまま踏襲しており、前作をプレイしていれば遊びやすく感じるはずだ。
そして、Cities: Skylinesはシミュレーションというジャンルを代表するゲームにもなっている。その続編であるCities: Skylines IIに対する期待は、発表当時から高かった。注目度は非常に高く、多くのシミュレーションゲームファンは歓喜しただろう。前作ではなかなか手の届かなかったシステムにも着手し、より開発を進めやすくなった。
まさに、前作の弱点を補ったゲームとして登場した。これまでになかったさまざまな要素が追加され、前作をプレイしたことがある方も、そうでない方も楽しめる作品になっていると考えてよい。ただ、バグや不具合は完全に改善されていないので、プレイする際はある程度覚悟を持っておいた方がよい。当ページでは推奨スペックの考察を行いつつCities: Skylines II向けおすすめのゲーミングPCをピックアップしていく。
Cities: Skylines IIの必要&推奨環境
出典:https://www.paradoxinteractive.com/
最低環境 | 推奨環境 | 徹底解剖最低 | 徹底解剖推奨 | |
---|---|---|---|---|
OS | Windows 10 Home 64 bit | Windows 10 Home 64 bit/Windows 11 | ||
CPU | Core i7-6700K | Core i5-12600K | Ryzen 5 4500 | Core i7-14700 |
GPU | GTX 970 | RTX 3080 10GB | RTX 3050 6GB | RTX 4070 SUPER |
メモリ | 8GB | 16GB | 32GB |
Cities: Skylines IIは、前作と比べて要求スペックが高い。これは登場して2年近くが経った今でも変わらない。最適化が進めば少しは負荷が軽くなるかと考えていたが、実は正式リリース後に要求スペックが下がるゲームはほとんどないのが現実だ。Cities: Skylines IIも例に漏れず、要求スペックが高いままだ。最低環境を見ると現行のロークラス程度で、推奨環境はハイクラスが求められる。
これらのことから、設定である程度対応できるのではないかと思ってしまうだろう。実際には、ゲームが中終盤になると負荷が増大し、最低設定でも快適に動作させるためには推奨環境クラスの性能が必要になる。シミュレーション系はグラフィックを綺麗にしてプレイしたいものだ。雰囲気を楽しむのも醍醐味だからだ。特に、Cities: Skylines IIのように街を成長させるゲームでは、町並みなどの変化など視覚的な楽しみが多い。
最高設定とまではいかなくとも、陰影がはっきりするくらいの設定を想定したい。ただ、どれだけスペックに自信があっても、中終盤を最高設定で快適性を維持してプレイするのはむずかしい。ある程度の妥協は必要となるだろう。それを見越したのが当サイト基準の推奨環境だ。建物や車が増え、マップも広がる中終盤はスペックだけでは対応できないものがある。ハイエンドクラスであっても序盤と同じフレームレートでプレイするのは厳しい。
それは推奨環境にGeForce RTX 3080 10GBが指定されていることからもわかるはずだ。もしかすると、リアルタイムレイトレーシングの使用を前提とするゲームも含めて、最も負荷の高いゲームかもしれない。推奨環境通りGeForce RTX 3080でゲームを進行しても、後半は30fps程度にまで落ちることもある。なるべく負荷のかからない街作りを目指しでもしない限りは、推奨環境もそれほどあてにはならない。
当サイト基準の推奨環境ではメモリ容量を32GBにしている。これはCities: Skylines IIの負荷に対応することに加え、動画や音楽を視聴しながらのゲームプレイを想定しているからだ。街作りのシミュレーションゲームは音楽がなくてもゲーム進行が可能だ。ブラウザを起動したり、別のアプリを起動したりすればメモリ消費は激しくなる。ただでさえメモリ消費の激しい部類に入るゲームであるため、余裕を持たせた方が安定すると考えて32GBを推奨している。
実際には最高設定を避け、フルHD環境であれば16GBでもそれほど問題はない。あくまでも、余裕を持たせて様々なプレイスタイルに対応するためのものだ。また、Modを導入してプレイするなら、負荷の増大に気を配らなければならない。ひとつふたつでは体感差はなくても、Modも増えてくると負荷が大きくなる可能性があるので注意したい。今作のModはSteamワークショップではなく、Modマネージャーを用いるなどして導入しなければならない。
Steamワークショップを通さないだけにModの情報集めも苦労する。これは負荷に関する情報も集めにくくなる。ひとつのコミュニティとして成立しているワークショップは、干渉するModや不具合などの情報を集めやすい。それぞれのModをバラバラに集めることになるのは、負荷への対策もやりにくい印象だ。登場時と比べてエラーや異常な負荷は軽減している印象を受ける。それでも、要求スペックを下げられるほどのものではない。
当サイト基準の推奨環境でも甘いかもしれない。それほどまでに負荷が高くなるゲームだ。序盤から終盤に向かうほど、じわじわと負荷が高まるので意外と負荷の増大に気付きにくい。カクつきや処理落ちによる負荷で、ゲームの時間経過が遅くなるのを感じ取ったときに負荷を痛感することになる。ゲームの使用上仕方がないにしても、思っているよりも性能は高く準備することをおすすめしたい。
Cities: Skylines IIの推奨環境&特徴を考察
2年経っても不具合や負荷が気になる
残念なことに、Cities: Skylines IIのバグや不具合は登場から2年近く経った現在でも根絶していない。Cities: Skylines IIは登場時からバグや不具合の問題を抱えていた。そういったものは時間経過で解決していくものである。オンラインアップデートに対応しているゲームは、多少のバグや不具合があってもなんとかなるのが強みでもある。逆に、オンラインアップデートで直せるので、最近のゲームはデバッグの甘さが目立つ気もする。
Steamのデータ(Steam, 2025)を確認すると、Cities: Skylines IIはほとんどTop100にランクインしていない。一方で、前作のCities: Skylinesは時折90位あたりにランクインしている。つまり、前作のCities: Skylinesの方が人気だということだ。1日の最大プレイヤー数はCities: Skylines IIの方が高く、現在のプレイヤー数はCities: Skylinesの方が高い。
Cities: Skylinesの成功でCities: Skylines IIに期待していたユーザーが多いことの証明だ。今の姿を見ると期待を大きく裏切ってしまった形である。これはバグや不具合による敬遠だけでなく、要求スペックの高さも相まってのものだろう。前作のCities: Skylinesでさえ、中終盤の負荷の高さはネックだったが、それでも推奨環境はCities: Skylines IIの最低環境よりも低かった。
要求スペックぎりぎりの性能ではちょっとした負荷がそのままクライアントクラッシュにつながる。それにプラスして不具合やバグも多く残っていればプレイする気もなくなってしまうだろう。シミュレーションゲームはこつこつと積み上げていくジャンルだ。バグや不具合が生じると、そこからの進行が不可能になる。ここまで時間をかけて積み上げてきたものが無に帰すのは、やる気を削ぐには十分な理由だ。
ゲーム自体はよくても、システム自体に難があれば評価も下がる。前作のCities: Skylinesは20万件を超えるレビューで「非常に好評」という高評価だ。一方でCities: Skylines IIは47,000件で「賛否両論」の評価である。この「賛否両論」は標準的な評価ではない。どちらかと言えば微妙なゲームにつけられる評価だ。「賛否両論」より下の「やや不評」は、その評価だけで購入を辞める理由になる。
今のCities: Skylines IIは人を選ぶゲームになりつつある。最近はアップデートで少しマシになっているという評価も散見されるため、実際には少し前まで「やや不評」だった可能性もある。こういった評価がつくゲームの大多数は、バグや不具合の放置によるものだ。発売当初から懸念されていたバグや不具合は2年経っても解決していないところに、Cities: Skylines IIの限界が見え始めている気がする。
どれだけ素晴らしいアップデートがあっても、バグや不具合が消えない限り評価が一転することはない。バグは目に見えるもの以外にも、瞬間的に負荷を大きくするものも含まれる。Cities: Skylines IIが遊びにくいとされるスペックは、根本が解決されない限り改善していかないということでもある。
超人気ゲームの続編として、多くのゲーマーが注目していただけに、今の惨状は見るに耐えない。救いがあるとすれば、今後もアップデートは継続されていくため、いつの日か完全に完成されたゲームになり得ることだ。それまでは我慢と期待で様子を見たい。
DLCも不評で苦境に立たされる
Cities: Skylines IIのバグは、前述の通り未だ改善されていない。発売から数日で不穏な空気となったCities: Skylines IIは、DLCの登場で評価が一変するはずだと期待していた。超人気ストラテジーゲームである「Sid Meier’s Civilization VI」も、Civilizationシリーズの期待を背負っていたが、DLCの登場までは「賛否両論」の評価で、DLC登場後は「非常に好評」にまでなった。これは歴代のCivilizationシリーズも拡張パックを適用して真価が発揮されてきた。
その流れから、当初は微妙でもDLCで評価を大幅に向上させるのではないかと見ていた。しかし、Cities: Skylines IIはDLCが軒並み不評だ。合計4つの有料DLCが登場しているが、評価は「非常に不評」が2つ、「やや不評」1つ、「賛否両論」1つである。もはやDLCの存在が評価を下げる要因となっているのではないかと思うほどだ。そもそもCivilizationシリーズのように根本的な変更を加えるものではなく、Modのような要素を追加するDLCだ。
Cities: Skylines IIはDLCで大きな変化に期待しにくいゲームジャンルのようだ。評価を巻き返すには、バグや不具合の改善しかないのだろう。それさえできれば問題なく人気作となれるポテンシャルはある。Cities: Skylines IIをここまで酷評するのは、筆者自身も期待していたゲームだからだ。前作をやり込み期待していただけに、その差に愕然としていた。もしも、前作をプレイしていなければ、
それなりに楽しめたのではないかとも思う。比較する基準があると、どうしても比べてしまうものだ。過去に不評だったゲームも、DLCの登場で一気に人気となったゲームはある。それに期待していただけに二重でショックだ。今後も動向はチェックするが、前作を超えることはできないのではないか思い始めている。いっそのことマルチプレイ対応にでもなれば、人気を獲得できるのではないだろうか。そういった設計になっていないのは理解している。それほどまでに、奇想天外な方向にアプローチしないといけない状況ということだ。
Cities: Skylines II向けおすすめのゲーミングPC
LEVEL-M1P5-R45-LAX(パソコン工房)
価格:99,800円
CPU:Ryzen 5 4500
GPU:GeForce RTX 3050 6GB
メモリ:DDR4-3200 16GB
ストレージ:SSD 500GB NVMe
電源:650W 80PLUS BRONZE
コスパ:10.0
Cities: Skylines IIをプレイするのに最低限必要な性能を持ったモデルはLEVEL-M1P5-R45-LAXだ。税込み100,000円を下回るモデルで、厳密に言えばおすすめモデルではない。必要環境を満たし、最低設定であればある程度ゲームプレイが可能だ。本格的にCities: Skylines IIをやり込むには少し心もとない。予算を抑えつつ、ライトにプレイしたい方に向けたモデルである。
Magnate-G MV-TiW(ドスパラ)
価格:184,980円+送料3,300円
CPU:Core i5-14400F
GPU:GeForce RTX 4060 Ti
メモリ:DDR5-4800 16GB
ストレージ:SSD 500GB Gen4 NVMe
電源:650W 80PLUS BRONZE
コスパ:9.8
Cities: Skylines IIをある程度快適にプレイするなら、ドスパラのMagnate-G MV-TiWがおすすめだ。一気に価格は上がるが、相応の性能を有している。ただ、Cities: Skylines IIの推奨環境を満たしていないため、設定を落とす必要があるので注意してほしい。標準設定以下でのゲームプレイであれば、中終盤もなんとか対応できるはずだ。グラフィックの品質よりもゲームの進行を重視する方におすすめだ。
Lightning-G AF7W Ryzen7 7700搭載 (ドスパラ)
価格:239,980円+送料3,300円
CPU:Ryzen 7 7700
GPU:GeForce RTX 5070
メモリ:DDR5-4800 16GB
ストレージ:SSD 500GB Gen4 NVMe
電源:750W 80PLUS GOLD
コスパ:調査中
Ryzen 7 7700×GeForce RTX 5070搭載のハイクラスの一台だ。GeForce RTX 5070搭載モデルとしては破格だ。当サイトの推奨環境に照らし合わせるとCPU性能はやや見劣りするが、大きな問題にはならない。Zen 4アーキテクチャ採用の高パフォーマンスモデルで十分なゲーム性能を持っている。メモリDDR5-4800 16GB・SSD 500GB Gen4 NVMeと構成は平均的だ。メモリ容量についてはカスタマイズを健闘してもよいだろう。電源ユニットは750W GOLDを搭載している。
G TUNE DG-I7G70(ホワイトカラーモデル)(マウスコンピューター)
価格:299,800円(送料込)
CPU:Core Ultra 7 265(水冷)
GPU:GeForce RTX 5070
メモリ:DDR5-5600 32GB
ストレージ:SSD 1TB Gen4 NVMe
電源:750W 80PLUS BRONZE
コスパ:調査中
Cities: Skylines IIの推奨環境を満たせるモデルだ。高い性能が魅力で、ゲームへの対応力は抜群だ。メモリも標準で32GB搭載しており、当サイト基準の推奨環境も満たせる。Cities: Skylines IIを本格的にプレイするのであれば、このクラスが必要となる。これだけ性能が高ければ、負荷が高まる系統のバグには対応できるかもしれない。根本的なゲームの問題を乗り越えるのはむずかしいので期待はしすぎないようにしたい。バグや不具合に遭遇しなければ十分快適にプレイできるモデルである。
G TUNE FG-A7G80(マウスコンピューター)
価格:569,800円(送料込)
CPU:Ryzen 7 9800X3D(水冷)
GPU:GeForce RTX 5080
メモリ:DDR5-5600 32GB
ストレージ:SSD 2TB Gen4 NVMe
電源:1200W 80PLUS PLATINUM
コスパ:調査中
Cities: Skylines IIの要求スペックが高いことを考えると、現行最高峰の性能を持つG TUNE FG-A7G80も候補に入る。G TUNE FG-A7G80を推奨モデルにピックアップすることは稀だ。それほどまでにCities: Skylines IIの要求スペックが高い。この性能を持ってしても、中終盤の負荷を完全に克服するのはむずかしいかもしれない。ただ、この性能で対応できなければ、現行のモデルでも同じ結果なので諦めがつくというものだ。
参照外部サイト
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NHK『ゲームゲノム』では「Ⅱ」ではなく「Ⅰ」が取り上げられました。
Ⅱが不評だから・・・ではなく、公式に日本語対応しているプレステ版を取り上げた模様です(家庭用ゲーム機でプレーしている映像が最後に流れました)。
ゲームゲノム 社会のロードマップ ~シティーズ:スカイライン~
2/28(水) 午後11:00-午後11:30
https://plus.nhk.jp/watch/st/g1_2024022819995
番組ゲスト「この建物がニョキニョキ生えてくる描写が良いですよねー!」
↑ Ⅱには有りません。プレステ2の『A列車で行こう 2001』と同レベルの建設クレーンが回転するだけの寂しい描写なのでⅡが不評なわけです。
番組を観て「Ⅰ」でもクリックした市民の生涯を追跡できる機能を今さら知りました。
Ⅱでは人間の血管や眼球まで再現してるとか・・・ジョークでないなら開発陣は迷走しています。
番組がフォーカスした市民の生き生きした動き←Ⅱでは感じられません、まるでゴーストタウンです。Ⅱが不評なわけです。
私は貧乏性なのでゲームに20万円は・・・水冷クーラーのメンテナンスできない、経験上ビジネスPCより寿命が短い・・・なので、こちらサイトの最低環境より少し上のクラスをBTOし、Ⅱを定価で買いましたが(祝・日本語対応。序盤だけでもプレーしたいのと、Ⅰを作ってくれたメーカーへのお布施)、車には興味が無かったのに割引に釣られて買った『ユーロトラック2』『アメリカントラック』など他のゲームも楽しめているので(マップを全て買いました)結果オーライです。運転中たまにカクツクのでグラボへの投資を惜しまない人の気持ちが分かりました。
「Ⅱは、より奥深いシミュレーション」(実際は少なくないプレーヤーから内容が薄い・手抜き・ツマラナイと低評価されるのは皮肉な話です)→重たい処理→ゲーム進行が遅い(4倍速の廃止)→それを胡麻化すために前述のトラック運転ゲームを真似してゲーム内でラジオを流そう・・・
「Ⅰ」よりも面白くしなければ!という相当なプレッシャーが有ったのでしょう・・・
私が初めてゲーミングを買ったのは2013年頃(ストーム製11万円)、Core i5-3000番台、グラボ1GB(シムシティDL無料チケット付)のPCで2015年発売の「Ⅰ」を全施設アンロックまでストレスなくプレーでき、シティスカと、シティスカを売ってるSteamは凄い!と思ったのでした。