fortnite

フォートナイトの推奨スペックを検証していく。今回はDirectX 12を前提に進めていく。今後主流になっていくはずだ。バトルロワイヤルというジャンルにおいて圧倒的な人気を博しているタイトルだ。バトルロワイヤルモードなら無料で遊べるというのもユーザーを惹き付ける理由の一つだろう。当ページの最後で「フォートナイト推奨のおすすめゲーミングPC」を紹介している。

要求スペックの低いタイトルで、設定を気にしなければロークラスのゲーミングPCやグラフィックボード非搭載のビジネスPCでも遊べる。無料であることと要求スペックの低さがプレイヤーの増加に繋がっている。コンシューマ機やスマートフォンでも展開されている。より快適なゲーム環境を求めて、Switch/PS4などの家庭用コンソールからゲーミングPCに切り替えるユーザーも多い。当サイトへの問い合わせも多くなっている。

フォートナイトの最低&推奨環境公式

最低環境 推奨環境 最高設定環境
OS Windows 10 64-bit
バージョン 1703以上
Windows 10/11 64-bit Windows 10/11 64-bit
CPU Core i3-3225 3.3 GHz Core i5-7300U 3.5 GHz
AMD Ryzen 3 3300U
Core i7-8700
AMD Ryzen 7 3700X
GPU Intel HD 4000
AMD Radeon Vega 8
Nvidia GTX 960
AMD R9 280
Nvidia RTX 3070
AMD Radeon RX 6700 XT
VRAM 2GB 8GB
メモリ 8GB RAM 16GB RAM 16GB RAM以上
ストレージ NVMe SSD NVMe SSD

公式が発表している最低・推奨・最高設定環境をまとめている。最低設定は環境の改定が行われても大きな変化がない。現在もグラフィックボードを搭載していないパソコンでも要件を満たせる。もっとも、快適にプレイできる水準ではないため、最低環境に合わせたモデル選びはあまりおすすめしない。フォートナイトに限らず、基本的にPCゲームは推奨環境を基準に考えたい。

推奨環境は搭載メモリが8GBから16GBに変更された。ゲーミングPCは概ねメモリ16GB搭載だ。CPUとグラフィックボードに変更がないので、これまで通りのモデル選びでよさそうだ。ただし、要求スペックは登場時と比べて大幅に高くなっている。現在の推奨環境で今後も快適にプレイできるとは限らない。また、高いフレームレートを目指すのであれば、推奨環境を最低限に考えておく方がよい。

最高設定環境は、VRAMの指定が2GBから8GBへと変更されている。大きな変化に見えて、指定されているGeForce RTX 3070はVRAM 8GB搭載だだ。VRAM容量が8GB未満のグラフィックボードは、そもそもGeForce RTX 3070より性能が大きく下がる。さらに、VRAM 8GBでも性能の低いグラフィックボードも多い。基準としてGeForce RTX 3070を指定しているのだろう。

フォートナイトのゲーム性から考えると、最高設定でのゲームプレイは一般的なものではない。対人系のゲームはどうしてもフレームレートを重視したスタイルが有利になりやすい。設定を高めると視認性が落ちる場面もある。勝つことを重視するなら、標準的なプリセットや設定を使用することになるはずだ。その点で言えばフォートナイトのゲーミングPC選びは推奨環境に余裕を持たせるくらいがよさそうだ。現行の性能に置き換えたスペックは下記のスペック考察を参考にしてほしい。

フォートナイトのフレームレート計測【推奨スペック考察】

fortnite-framerate

低設定×60fps 低設定×144fps 中設定×144fps 最高設定×100fps
CPU Ryzen 5 4500 Core i5-14400 Ryzen 7 7700 Core i7-14700
GPU RTX 3050 6GB RTX 5050 RTX 5060 RTX 5060 Ti 8GB
メモリ 16GB 16GB 16GB 32GB

フルHD環境(DirectX 12)でのフレームレートをまとめた。設定は最高設定・中設定・低設定の3つだ。ポイントは比較的負荷の軽いタイトルということもありCPUによってフレームレートが変わりやすいということだ。低設定や中設定だとおおよそCPU順に並んでいる。高リフレッシュレートでのゲームプレイを想定しているならCPU性能を意識するとよい。

予算に合わせた選択でも、本格的にフォートナイトをプレイするならRyzen 5 4500は避けた方がよい。価格は安くても性能が目に見えて低い。同じグラフィックボードを搭載していても、Ryzen 5 4500との組み合わせでは著しくフレームレートが落ちる。60fpsでも問題がなくても、今後のアップデートやプレイするモード次第で快適性は損なわれるだろう。

例えば、Ryzen 5 4500とRadeon RX 7600を搭載したモデルは、Core i5-14400FとGeForce RTX 5050を搭載したモデルにフレームレートでは勝てない。グラフィックボードが優れていても、CPU性能が低いと性能を発揮できない。ゲームはグラフィックボードの性能がすべてというわけではない。CPUがゲームに与える影響も考慮して、総合的なバランスが求められる。

Ryzen 5 4500との組み合わせだとGeForce RTX 5060とGeForce RTX 3050 6GBでほとんどフレームレートが変わらない。ミドルクラス以上のグラフィックボードの場合Ryzen 5 4500を選ぶのは避けた方がよいかもしれない。

中設定で144fpsを目指すならCore i5-14400×GeForce RTX 5060の組み合わせがよい。CPUがRyzen 7 5700XやRyzen 5 4500だとフレームレートが伸びづらい。視認性とフレームレートを両立しやすい中設定は人気だ。まずは中設定に合わせたスペックを基準に考えたい。本格的にフォートナイトをプレイするには、最低でも中設定に合わせた性能を選ぶ方が無難だ。

今後のアップデートで要求スペックが底上げされたとしても、設定を少し下げて対応できるからだ。低設定の144fpsをギリギリで目指すと、少しの変化で実現が困難になる。長く144fps環境でプレイできるという性能の寿命を考慮してもCore i5-14400×GeForce RTX 5060はベストに近い選択だ。

最高設定で100fpsを基準とするとCore i7-14700×GeForce RTX 5060 Ti 8GBが最低ラインだ。CPUはRyzen 7 7700でも対応できるかもしれないが、余裕を持たせた方がよい。フォートナイト自体は比較的負荷の軽いゲームだ。しかし、Direct X 12の最高設定は最新のゲームと同等程度の負荷を感じやすい。とくに、フレームレートを高めるとなると現行のミドルハイクラスが必要だ。

アップデートでスペックが底上げされる際、最も影響を受けるのは最高設定だ。性能に余裕を持たせておかなければすぐに対応できなくなる。最高設定でなくてもよいなら、Core i7-14700×GeForce RTX 5060 Ti 8GBの組み合わせなら、ゲームエンジンが更新されない限り安泰だ。少しずつ設定を下げれば、中設定で144fpsを長期間維持できる。それどころか200fps近くをキープできそうだ。

もしも、常に最高設定でプレイするなら、GeForce RTX 5070/Radeon RX 9070 XTクラスがあった方がよい。

あまり理想を追いすぎると、ハイエンドクラスを選択することになる。ある程度自分が必要とする環境に合った性能を見極めたい。必要環境は最低設定で30fps程度まで落ち込む場面があり、推奨環境は標準設定で100fps程度を目指せる。当サイト基準の推奨環境はフルHDの標準より少し高い設定で200fpsを目指す性能だ。必要環境を目指すことはないと思うが、最低でも推奨環境程度の性能は見ておきたい。

フォートナイト概要

バトロワ系を普及した不朽のゲーム

fortnite
2017年に登場したフォートナイトは、当初L4DとMinecraftを合わせたようなゲームだった。人気がなかったわけではないが、知名度のあるゲームとは言えなかった。PUBGが登場した約1年後の2018年2月にバトルロイヤルモードを実装して人気が爆発した。PUBGが「バトルロイヤル」というジャンルを確立し、その人気を更に広めて一大ジャンルに押し上げたのがフォートナイトだ。PUBGとは異なるカジュアルなゲーム性が多くのゲーマーを惹きつけた。

既存のフォートナイトをベースにしているが、Modやアドオンゲームに近い感覚だ。フォートナイトのメインと言えるまでなったのは、DayZに近い道のりのようにも感じる。始まりはPUBGだったかもしれない。しかし、今やバトルロイヤルと言えばフォートナイトと認知されるくらいには人気がある。

元々フォートナイトに採用されていたMinecraftのような建築要素をそのままバトルロイヤルモードに採用した。これにより、プレイヤーの発想次第で不利な状況を覆せるゲーム性となった。急に攻撃を受けても壁を作ったり、階段を作って高所に逃れたり、戦い方の幅が広がった。垂直の崖の上にいる敵に対しても建築で道を築き上げ、奇襲をかけられる。フォートナイトほど立ち回りの幅が広いゲームはないと、多くのゲーマーが痛感したことだろう。

一方で、既存のFPS・TPSプレイヤーからすると建築しながら戦うことに抵抗はあったようだ。現在は建築なしのシンプルなバトルロイヤルモードも実装されており、建築ありのモードと双璧を成す人気を誇っている。建築が苦手な方でもカジュアルにバトルロイヤルモードをプレイできるようになったことで、さらにアクティブプレイヤーを伸ばした。

バトルロイヤルというゲームジャンルを広く普及させたフォートナイトの功績は偉大だ。PUBGと比べても負荷が軽いことで、家庭用ゲーム機やスマートフォンにも移植されている。遊びやすいスペックだったからこそ選ばれたゲームでもある。世界大会の規模も大きく、本格的にフォートナイトをプレイした先にプロの道も開けた。PCゲームにおいて、フォートナイトが与えた功績は絶大だ。

豊富なゲームで飽きが来ない

fortnite2
フォートナイトは元々L4DとMinecraftを合わせたようなゲームとしてスタートした。バトルロイヤルが有名になっているものの、それ以外のモードも多くのユーザーがプレイしている。また、有志が作成したモードも膨大な数用意されており、シミュレーションゲームのようなものからアクションゲームのようなものまで存在している。

フォートナイトをプレイするからといって、必ずしもバトルロイヤルモードをプレイするとは限らない。筆者も一時期ペットを育成するモードにはまっていた。放置系要素のあるゲームで、メインモードではなくてもじっくり遊ぶことができた。

殺伐とした戦いに疲れたら、別のゲームを起動しなくてもよい。フォートナイトには様々なゲームが用意されている。また、バトルロイヤルモードと違い、ソロで進行するゲームが多いことから負荷も軽めだ。バトルロイヤルをプレイできる性能があれば、ほぼすべてのゲームをプレイ可能だ。

フォートナイトのすべてのゲームを遊び尽くすとなれば、人生をかけてもとてもクリアできない。Modやカスタムマップのような扱いで、日々新しいゲームが追加されていく。お気に入りに入れておかなければ再度見つけるのも困難だ。そういったゲームモードでも、キャラクター操作はバトルロイヤルモードと変わらない。対人系のゲームの操作に慣れないときは、良い練習にもなるかもしれない。

フォートナイトが人気なのはバトルロイヤルモードだが、多くのプレイヤーを獲得しているのは膨大な数のゲームによるところも大きいだろう。フォートナイトを語る上で、豊富なゲームモードは欠かせない。バトルロイヤルモードをメインに考えている方も、箸休め程度に触れてみることをおすすめする。

フォートナイトの設定をカスタマイズ

フォートナイトではプリセット以外にも細かく設定を変更できるので、色々試してみるとよいだろう。負荷の調整も行いやすいタイトルといえる。

View Distance(描画距離)

マップの描画をどの距離まで表示するかの設定だ。遠くを見られるようにすることで優位に立てるようなことはない。GeForce RTX 3050以上の性能を持つグラフィックボードを使用している場合は「エピック」を推奨。GPU使用率を下げてしまうため、フレームレートの安定が難しくなるからだ。「近い」に落とせば4-5%程度パフォーマンスがアップする。性能に自信がない場合は「近い」まで下げても問題はない。

Shadows(影)

この設定はシャドウマッピングに影響を与え、すべての設定の中でも最も効果が大きい。「エピック」から「オフ」にするとおよそ50%のパフォーマンス改善が見られる。「高」あるいは「中」にするだけでもフレームレートが改善するので、フレームレートが安定しない方は変更してみると良い。影の有無で描写のリアリティが大きく変わる。しかし、ゲームプレイする上で視認性を確保するため「オフ」を推奨する。

Anti-Aliasing(アンチエイリアス)

Unreal Engine 4はアンチエイリアシングにポストプロセス技術を採用している。ほとんどのグラフィックボードでパフォーマンスに影響を与えることはない。オブジェクトなどの描写を滑らかにするのでTAAが適用される「高」以上をおすすめする。ただ、アンチエイリアスに関しては好みである。品質は荒く、端がギザギザになるがくっきり描写される「オフ」。遠くまでよりクリアに見えるようになる「エピック」。最も視認しやすいと思う設定を適用する方がよい。

Textures(テクスチャ)

「高」で2GB以上あるいは「エピック」で4GB以上のGPUメモリを搭載しているのであれば大きな影響は与えない。「低」にすることで最大5%フレームレートが改善する。「低」にするとグラフィックの品質は大幅に下がるが、ゲームプレイに支障はない。GPUメモリの容量によっては思い切って「低」にするとパフォーマンスが安定しやすい。

Effects(エフェクト)

様々な環境設定に影響を与える項目だ。水のエフェクト、光のフェクト、爆発のエフェクトなどゲームの演出では必要不可欠となる。Lowにすることで20-25%パフォーマンスが改善する。これらのエフェクトはゲームプレイではそこまで重要な要素ではない。勝利を目指すならフレームレートの向上をために「低」にする方が良いこともある。爆発時の視認性も向上するため、グラフィックよりもゲーム内の勝利を優先するなら低を推奨する。しかしながら、投擲武器の軌道も消えることがあるので「中」程度にしておくのもありだ。

Post-Processing(ポストプロセス)

これを下げると光と影がよりはっきりする。光源の影響を受ける設定で、暗い場所はより暗くなり、明るい場所は眩しく見えるようになる。リアリティのある設定だが、視認性は低下するので「低」を推奨。

Motion Blur(モーションブラー)

これはデフォルトでOFFになっている。モーションブラーをONにすると残像のエフェクトが入り、視認性が悪くなる。敵を見つけるのが難しくなるため推奨しない。ONにした場合フレームレートが2-3%低下する。大体のFPSやTPSのゲームで設定できる項目だが、これを必要とする層がどれほど居るのか不思議で仕方がない。不利になるだけでなく3D酔いもしやすくなるのでメリットのない項目である。

フォートナイト向けおすすめのゲーミングPC

Lightning-G AT5W Ryzen5 4500搭載 (ドスパラ)

Lightning-G AT5W価格:106,980円+送料3,300円
CPU:Ryzen 5 4500
GPU:GeForce RTX 3050 6GB
メモリ:DDR4-3200 16GB
ストレージ:SSD 500GB NVMe
電源:550W 80PLUS BRONZE
マザボ:チップセットA520
コスパ:8.6

公式サイト詳細

Lightning-G AT5Wは公式発表の推奨環境を満たす性能を有している。ただし、現行最低限の性能であるため、長期的に見ると少し不安が残る。ゲーミングPCとしてはかなり安価な部類に入るため、予算を抑えたい方に適したモデルだ。本格的なゲームプレイを想定している方にはおすすめしにくいため、カジュアルに楽しむという目的に合っているなら優秀なモデルである。今後のアップデートには対応しにくいかもしれないが、60fpsを目指すなら必要十分だ。

NEXTGEAR JG-A7G60(ホワイト) (マウスコンピューター)

NEXTGEAR JG-A7G60価格:179,800円+送料無料
CPU:Ryzen 7 7700(水冷240mm)
GPU:GeForce RTX 5060
メモリ:DDR5-5200 16GB
ストレージ:SSD 1TB NVMe Gen4
電源:750W 80PLUS BRONZE
マザボ:チップセットA620A
コスパ:8.8

公式サイト詳細

NEXTGEAR JG-A7G60は徹底解剖の中設定推奨環境を満たしたモデルだ。性能・構成・価格のバランスがよく、フォートナイトを本格的な環境でプレイできる。144fpsを安定させることが可能で、要求スペックが高くなっても設定を下げることで対応できる。やや余裕のある性能と言える。高いフレームレートを望まなければ最高設定も実現可能だ。バトルロイヤルモードでなければ100fpsも遠くないだろう。予算内であるなら、まずはNEXTGEAR JG-A7G60を検討してみることをおすすめする。

NEXTGEAR JG-A7G70(ホワイト) (マウスコンピューター)

NEXTGEAR JG-A7G70価格:239,800円+送料無料
CPU:Ryzen 7 7800X3D(水冷240mm)
GPU:GeForce RTX 5070
メモリ:DDR5-5200 16GB
ストレージ:SSD 1TB NVMe Gen4
電源:750W 80PLUS BRONZE
マザボ:チップセットA620A
コスパ:9.3

公式サイト詳細

NEXTGEAR JG-A7G70は公式発表と徹底解剖の最高設定を概ね満たせる性能を有している。CPUとグラフィックボードに限って言えば文句のない性能だ。ただ、メモリ容量は徹底解剖で32GBを推奨しているため、この部分だけ満たしていない。公式は16GBを推奨しているが、ゲームのみの起動なら問題ない。ゲームを起動しながら複数のアプリを起動する場合、メモリ容量が16GBでは少し不安だ。余裕があれば32GBへのカスタマイズをおすすめする。性能にかなりの余裕があるので、フォートナイトをプレイするなら安心だ。

動画

関連外部サイト