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当ページでは、Core i5-11400Hの性能レビュー及び搭載ゲーミングノートPCの紹介をしている。Core i5-10300Hの後継モデルだ。Intel第11世代Tiger Lakeの高コスパCPUが発売開始となった。これまでH45シリーズのCore i5シリーズは4コア8スレッドというスペックだったが、最新のCore i5-11400Hでは6コア12スレッドへと大幅にスペックが強化されている。もちろんCore i7シリーズと比べて価格が安いため低価格帯のゲーミングノートを探している方は必見だ。

RTX 3050~RTX 3060などミドルクラスまでのグラフィックスと組み合わせればCPU自体がボトルネックとなる可能性は低い。競合は同じ6コア12スレッドの「AMD Ryzen 5 5600H」となる。動画編集などの一般的な作業においてはRyzen 5 5600Hが優勢だ。Core i5-11400Hが強みを発揮するのはゲームプレイ時だと考えてよい。おすすめのモデルについては、「Core i5-11400H搭載のゲーミングノートPC一覧」でまとめているので参考にしていただければと思う。後継モデルはIntel第12世代のCore i5-12500Hだ。12コア16スレッドとコア数が倍増となった。Core i5シリーズでもCore i7-11800Hを上回る性能を持つ。

よくわかる!!Core i5-11400Hの特徴まとめ

cpu

コードネーム Comet Lake
プロセス 10nm SuperFin
コア/スレッド数 6コア/12スレッド
定格/最大クロック 2.7 GHz/ 4.5 Ghz
L3キャッシュ 12MB
TDP 35W-45W
発売日 2021年05月17日
価格 $250
コメント (+)6コア12スレッドと従来モデルよりスペック強化
(+)競合モデルよりもゲーム適性が高い
(+)税込11万円~搭載モデルを購入できる
(-)マルチスレッド性能はRyzen 5 5600Hに劣ることがある
評価 ・総合評価
6.0

・ゲーム評価
6.0

Core i5-11400HのCinebench R23スコア

ryzen55600h-cinebenchr20

Cinebench R23はCPUのレンダリング性能をスコア化できるベンチマークソフトだ。実際の環境をすべて反映しているわけではないが、性能を客観的に把握する上で一つの参考となる。従来モデルであるCore i5-10300Hよりもマルチスレッド性能が70%高く、シングルスレッド性能が25%高い。4コア8スレッドから6コア12スレッドへとそれぞれ50%も引き上げられたことが大きい。さらに、CPUコアの改良によってパフォーマンスが向上している。Comet Lake世代のフラグシップモデルであるCore i9-10980HKに近いスコアとなっているのは素晴らしい。

上位モデルであるCore i7-11800Hとの差はマルチスレッド性能は22%低く、シングルスレッド性能は3%低い。Core i7-11800Hが8コア16スレッドであることを考えると順当だ。より負荷の掛かる作業を考えている方や高性能なグラフィックボード搭載を考えている方はCore i7シリーズやRyzen 7シリーズがよいだろう。Ryzen 5 4600Hよりもマルチスレッド性能が6%高く、シングルスレッド性能が25%高い。一方で、Ryzen 5 5600Hと比べるとマルチスレッド性能は8%劣るが、シングルスレッド性能は5%上回る。

Core i5-11400Hの基本スペック

Core i5-11400H Core i7-11800H Core i5-10300H
メーカー Intel Intel Intel
コードネーム Tiger Lake Tiger Lake Comet Lake
プロセス 10nm 10nm 14nm
CPUコア数 6コア 8コア 4コア
スレッド数 12スレッド 16スレッド 8スレッド
定格クロック 2.70 GHz 2.30 GHz 2.50 GHz
最大クロック 4.50 GHz 4.60 GHz 4.50 GHz
4コア稼働 4.30 GHz 4.50 GHz 4.20 GHz
6コア稼働 4.10 GHz 4.40 GHz
8コア稼働 4.20 GHz
L3キャッシュ 12MB 24MB 8MB
対応メモリ DDR4-3200 DDR4-3200 DDR4-2933
内蔵グラフィックス UHD Graphics UHD Graphics UHD Graphics
EUs 16 32 非公開
グラフィック周波数 1450MHz 1450MHz 1050MHz
TDP 35W-45W 35W-45W 35W-45W
MSRP $250 $395 $250
発売日 Q2’21 Q2’21 Q2’20
Core i5-11400Hは、Intel第11世代H45シリーズにおけるエントリークラスのCPUだ。Tiger Lake世代で10nmプロセスを採用している。従来モデルのCore i5-10300Hの14nmプロセスから微細化されている。ここに来てやっと10nmプロセスへと移行が完了した。4コア8スレッドから6コア12スレッドへとスペックアップが図られて大幅に性能が高くなった。Core i5シリーズでも従来モデルのCore i7シリーズと同等のコア/スレッドとなったのは評価できる。

定格クロックは8%高く、最大クロックは同等の4.5GHzだ。4コア稼働時のクロック周波数も0.1GHz高い。L3キャッシュ容量は12MBへと50%増量となっている。対応メモリもDDR4-2933からDDR-3200へとアップグレードされた。内蔵グラフィックスはIntel UHD Graphicsを採用している。内蔵グラフィックスについてはグラフィック周波数が40%引き上げられただけで性能面ではそれほど変わっていない。TDPは35W-45Wだ。価格も$250と変わっていない。スペックが強化されたことを考えると割安感がある。

上位モデルであるCore i7-11800Hと比較していく。CPUコアが6コアから8コアになり、スレッド数が12スレッドから16スレッドへとそれぞれ33%引き上げられている。定格クロックはCore i5-11400Hの方が17%高いが、最大クロックはCore i7-11800Hの方が3%高い。4コア稼働時・6コア稼働時もCore i7-11800Hが上回る。負荷の掛かる場面に強いCPUということになる。

L3キャッシュ容量についてはCore i5-11400Hは、Core i7-11800Hの半分の12MBだ。メモリ規格は共通だ。内蔵グラフィックスについてもExecution UnitsがCore i7-11800Hの半分の16に留まる。グラフィック周波数は1450MHzで共通だ。TDPも35W-45Wとなっている。Core i7-11800Hのパワー効率の高さが光る。価格差は$145だ。

AMD Ryzen 5 5600Hとスペック比較

Core i5-11400H Ryzen 5 5600H
メーカー Intel AMD
コードネーム Tiger Lake Zen 3
プロセス 10nm 7nm
CPUコア数 6コア 6コア
スレッド数 12スレッド 12スレッド
定格クロック 2.70 GHz 3.30 GHz
最大クロック 4.50 GHz 4.20 GHz
L3キャッシュ 12MB 16MB
対応メモリ DDR4-3200 DDR4-3200
内蔵グラフィックス UHD Graphics Radeon Graphics
EUs 16 7
グラフィック周波数 1450MHz 1800MHz
TDP 35W-45W 35W-54W
MSRP $250
発売日 Q2’21 Q2’21
競合モデルであるAMD Ryzen 5 5600Hと比較していこう。Ryzen 5 5600Hの価格は非公開だが、Core i5-11400Hよりも少し安い程度だと考えてよいだろう。Ryzen 5 5600Hは7nmプロセスを採用していてCore i5-11400Hの10nmプロセスよりもコンパクトだ。CPUコアは6コア、スレッド数は12スレッドとスペックは共通だ。

定格クロックはRyzen 5 5600Hの方が23%高く、最大クロックはCore i5-11400Hの方が8%高い。サポートメモリはDDR4-3200で同じだ。内蔵グラフィックスについてはRyzen 5 5600Hの方が優れている。TDPはCore i5-11400Hの最大45Wに対してRyzen 5 5600Hでは最大54Wと少しだけ高い。

Core i5-11400Hの最新評価【2025年】

i5-11400hscore
Core i5-11400Hの性能スコアは11,961だ。旧世代のCore i7-10875Hを上回る性能は評価できる。競合のRyzen 5 5600Hと比べると10%弱パフォーマンスで劣るが、ゲーム性能は同等以上と考えてよいだろう。次世代のCore i5-12500Hになると40%以上も性能が高い。Core i5-12500Hでは2つのコアを組み合わせたハイブリッドコアアーキテクチャを採用しているのが特徴だ。6コア12スレッドから12コア16スレッドとスペックが大幅に強化されたのが強みだ。

2024年8月時点で中古のCore i5-11400H搭載ゲーミングノートPCを見つけることは難しい。ドスパラやパソコン工房などのBTOメーカーでは在庫がないようだ。Core i5-11400H搭載モデルを探すとなるとメルカリやヤフオクなどでの個人売買がメインとなる。保証や故障リスクを考慮するとおすすめできない。Core i7-11800HやCore i7-10875H搭載モデルは中古市場にタマが多くおすすめだ。

Core i5-11400H搭載ゲーミングノートの特徴【2021年】

6コア12スレッドになりCPU性能が向上している

Core i5-11400Hは、Intel Core i5-10300Hの後継モデルだ。Core i5-11400Hと同様にエントリークラスのCPUとして期待値も高い。Core i5-10300Hでは4コア8スレッドだったが、Tiger Lake世代になってCore i5シリーズでも6コア12スレッドとスペックが引き上げられている。前世代の上位モデルであるCore i7-10750Hと同等のスペックを誇る。性能面でも期待が持てる。

性能的にはCPUコア改良の恩恵もあって大きく性能が上がり8コア16スレッドのCore i9-10980HKに匹敵する。Core i5シリーズの性能もついにここまで来たかという感じだ。これまでのCore i5シリーズは、ゲーミングCPUとして必要最低限の性能だったが、それよりもワンランク引き上げられたと考えてよい。特にミドルクラスまでのグラフィックスと合わせればCPUのボトルネックを防ぐことができる。

クリエイターPCとしても評価が高い

Core i5-11400Hは、クリエイターの方にもおすすめのCPUだ。コストが抑えられている割にはCPU性能が高くなっている。6コア12スレッドというスペックなら動画編集・画像編集・WEBデザイン・DTMなどの用途にも対応しやすい。当然上位モデルであるCore i7-11800Hに比べるとパフォーマンスは劣るが、その分消費電力が低く排熱対策のために本体を大きくする必要がない。軽量モデルが豊富だというのは選ぶ理由になるはずだ。

RTX 3050 TiやRTX 3050などミドルクラス以下のグラフィックスを搭載したモデルであれば発熱量もそれほど大きくなく本体を大きくする必要がない。Core i5-11400Hに合わせるには好ましい組み合わせだと言える。本体重量2kgを切ったモデルであれば持ち運びもしやすい。ただし、バッテリー容量が小さくバッテリー駆動時間が短いモデルも多い点は注意しておこう。ドスパラのraytrekブランドやマウスコンピューターのDAIVブランドからも搭載モデルがリリースされるのではないかと思う。

税込12万円台で購入できるコスパの高さが魅力

Core i5-11400H搭載モデルのもう一つのメリットがコストパフォーマンスの高さだろう。性能についてすでに記載した通りCore i9-10980HKに近く大きく引き上げられている。搭載モデルは税込み11万円台から購入できる。性能・価格を考えると満足度が高いはずだ。

グラフィックスにはロークラス~ローエンドクラスのRTX 3050やRTX 3050 Tiが選択されることが多い。フルHD環境でのゲームプレイを考えている方に最適だ。Ryzen 5 5600H搭載モデルと同等の価格で予算を抑えたい学生や新社会人の方でも選びやすい。Ryzen 5 5600Hと比べるとマルチスレッド性能は劣るもののゲーミングCPUとしての評価は高い。

Core i5-11400Hのベンチマーク一覧

Handbrake

handbrakecorei5-11400h-handbrake

動画のエンコードに掛かる時間をまとめている。Comet Lake世代の上位モデルであるCore i7-10750Hよりも18%もパフォーマンスが向上している。Core i9-10980HKとの性能差は4%だ。Ryzen 5 5600Hに比べると6%劣るが、Ryzen 5 4600Hに比べると3%パフォーマンスが高い。Core i5シリーズでも性能が大きく引き上げられていることがわかる。

Blender 2.91

blenderclassroomcorei5-11400h-blender

Blender公式のベンチマークの結果をまとめている。CPUのレンダリング性能を計測できる。Handbrakeと似たような傾向が見られる。Core i7-10750Hよりも22%もパフォーマンスが向上している。同じ6コア12スレッドでもこれだけパフォーマンスが変わるとは驚きだ。Ryzen 5 5600Hよりも9%スコアが劣る。上位モデルであるCore i7-11800Hとの差は18%だ。スペックの差を考えると妥当な水準に収まっている。

7-Zip

zipcorei5-11400h-7zip

Zipファイルの解凍及び圧縮速度をまとめている。Core i5-11400Hが、Ryzen 5シリーズやCore i7-10875Hなどと比べて苦戦しているのはL3キャッシュ容量が少ないことが要因だろう。それでもCore i7-10750Hと比べて解凍速度が13%向上して、圧縮速度が5%向上している。Ryzen 5 5600Hと比べると解凍速度は16%劣るが、圧縮速度は3%速い。Core i7-11800Hに比べると解凍速度は25%遅く、圧縮速度は26%遅い。最新のCore i7-11800Hは高いパフォーマンスを発揮している。

Core i5-11400Hのゲーミング性能

Borderlands 3

boarderland3Core i5-11400H-borderlands3

Core i7-11800Hとの性能差は2%程度だ。1%Lowでも性能差は7%となっている。RTX 3050などのエントリークラスのグラフィックボードとの組み合わせはバランスがよさそうだ。

Hitman 3

hitman3Core i5-11400H-hitman3

Hitman 3ではややフレームレートの差が大きい。平均fpsでは7%、1%Lowでは10%の差がある。CPUコアが増えた方が有利になるタイトルを中心に考えているならCore i7-11800H搭載モデルを検討した方がよい。ただし、一般的ではなくあくまでも例外的な位置づけとなる。

Shadow of the Tomb Raider

Shadow Of The Tomb Raidercorei5-11400h-Shadow of the Tomb Raider

Core i7-11800Hとのフレームレートの差は3%-7%となっている。1%Lowでも60fpsを超えていて50番台のグラフィックボードとの相性はよさそうだ。

Cyberpunk 2077

Cyberpunk2077topCore i5-11400H-cyberpunk2077

Cyberpunk 2077のような負荷の高いタイトルではグラフィックボードがボトルネックとなってしまうためCPUの差は出てこない。設定を下げて対応するかハイエンドクラスのモデルを選択する必要がある。

Core i5-11400H搭載のゲーミングノートPC一覧

GALLERIA RL5C-G50(ドスパラ)

GALLERIA RL5C-R35T価格:122,980円(税込)
液晶:15.6インチ 144Hz
CPU:Core i5-11400H
GPU:GeForce GTX 1650
メモリ:DDR4-3200 16GB
SSD:512GB NVMe対応
HDD:非搭載

税込12万円弱で購入できる希少な一台となっている。15.6インチ120Hz対応モニターを搭載している。GTX 1650を搭載したエントリークラスのゲーミングノートPCだ。Core i5-11400Hとのバランスもよく設定を下げることにためらいがない方におすすめしたい。クリエイターの方にもぴったりだ。メモリ16GB、SSD 512GBと構成も充実している。本体重量約2.0kgとゲーミングノートとしては軽い。持ち運びをするにはかばんがある方がよいだろう。バッテリー駆動時間は約5.3時間となっている。

G-Tune P5(G-Tune)

G-Tune P5-RT価格:149,800円(税込)
液晶:15.6インチ 60Hz
CPU:Core i5-11400H
GPU:GeForce GTX 1650
メモリ:DDR4-3200 16GB
SSD:512GB NVMe対応
HDD:非搭載

15.6インチのオーソドックスな一台となっている。本体重量約2.02kg、バッテリー駆動時間は約6.5時間と平均的だ。持ち運びにも対応できる。グラフィックスにはエントリークラスのGTX 1650を搭載している。Turing世代のエントリークラスで最低限必要なゲーミング性能を持つ。メモリ16GB、SSD 512GBという構成だ。定価だと価格が高めなので、セール/キャンペーンを待つのがよい。

G-Tune E7(G-Tune)

G-Tune P5-RT価格:239,800円(税込)
液晶:17.3インチ 144Hz
CPU:Core i5-11400H
GPU:GeForce RTX 3060
メモリ:DDR4-3200 32GB
SSD:1TB NVMe対応
HDD:非搭載

Core i5-11400H×RTX 3060搭載のミドルクラスのゲーミングノートPCだ。税込239,800円と価格が高い。17.3インチの大型液晶モニターを搭載している。ゲームプレイに没頭できるはずだ。メモリ32GB、SSD 1TBと構成も充実している。本体重量は約2.59kgでやや重い。バッテリー駆動時間も約5.5時間と短いため持ち運ぶことが多い方は注意しよう。ポータブル性を犠牲にして実用性を高めたモデルだと言える。

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ベンチマークテスト環境

notepc

モデル MSI GE76 Raider
GPU Nvidia GeForce RTX 3080
メモリ 16GB DDR4-3200
ストレージ