 画像引用元:https://www.ark-pc.co.jp/
画像引用元:https://www.ark-pc.co.jp/
当ページでは、Core i9-13900KSのスペックレビュー&性能ベンチマークを検証している。Intelは予告通り、Raptor Lake世代で最大クロック周波数6.0GHzを達成したモデルをリリースした。Ryzen 7000X3Dに対する対抗モデルと捉えることもできる。ゲーミングCPU最強の座は健在だ。Core i9-12900KSやCore i9-9900KS同様に、このCore i9-13900KSも限定モデルだ。
Raptor Lake世代でもっとも優れたシリコンを使用しているということになる。そのことに対してプレミアムが付されていて価格は$689とかなり強気だ。Core i9-13900Kに+$100となる。Core i9-13900Kと比べてクロック周波数が5%-10%程度引き上げられている。Pコアの最大クロック周波数が5.8GHz→6.0GHzとなったのがハイライトだ。コア・スレッド、L2キャッシュ/L3キャッシュなどの基本的なスペックは共通となっている。
Core i9-13900Kと比べて5%も性能上乗せに対して+17%を支払う必要がある。より高いクロック周波数を狙いたい玄人向けモデルだと言えるかもしれない。搭載モデルについては、「Core i9-13900KS搭載おすすめゲーミングPC」で紹介している。在庫がなくなれば購入することはできなくなる。
Core i9-13900KSの基本情報
| コードネーム | Raptor Lake | 
|---|---|
| プロセス | 10nm | 
| コア/スレッド数 | 24コア(8P+16E)/ 32スレッド | 
| 定格/最大クロック(P) | 3.2 GHz / 6.0 Ghz | 
| 定格/最大クロック(E) | 2.4 GHz / 4.3 Ghz | 
| L3キャッシュ | 36MB | 
| PBP | 125W | 
| MTP | 253W | 
| 発売日 | 2022年10月20日 | 
| MSRP | $689 | 
| 中古価格 | 79,980円~ *2024/10時点 | 
| 特徴 | (+)最大クロック6.0GHz到達モデル (+)i9-13900Kよりも5%程度処理性能が高い (+)Ryzen 7000X3Dシリーズを迎え撃つ (-)消費電力が高い (-)搭載ゲーミングPCはコスパが悪い (-)Ryzen 7000X3Dの存在が気になる | 
| 評価 | ・総合評価 10.0 ・ゲーム評価 9.5 | 
Core i9-13900KSの基本情報
| Core i9-13900KS | Core i9-13900K | Ryzen 9 7950X | |
|---|---|---|---|
| メーカー | Intel | Intel | AMD | 
| コードネーム | Raptor Lake | Raptor Lake | Zen 4 (Raphael) | 
| プロセス | 10nm | 10nm | 5nm | 
| トランジスタ数 | – | – | 131.4億 | 
| ダイサイズ | 257 mm² | 257 mm² | 2x 70 mm² | 
| I/Oダイサイズ | – | – | 124.7 mm² | 
| コア/スレッド数 | 24(8P+16E)/ 32 | 24(8P+16E)/ 32 | 16 / 32 | 
| 定格クロック(P) | 3.2 GHz | 3.0 GHz | 4.5 GHz | 
| 最大クロック(P) | 6.0 GHz | 5.8 GHz | 5.7 GHz | 
| 定格クロック(E) | 2.4 GHz | 2.2 GHz | – | 
| 最大クロック(E) | 4.3 GHz | 4.3 GHz | – | 
| オーバークロック | 〇 | 〇 | 〇 | 
| L2キャッシュ | 32MB | 32MB | 16MB | 
| L3キャッシュ | 36MB | 36MB | 64MB | 
| 対応メモリ | DDR5-5600 DDR4-3200 | DDR5-5600 DDR4-3200 | DDR5-5200 | 
| 内蔵グラフィックス | UHD Graphics 770 | UHD Graphics 770 | Radeon Graphics | 
| CPUクーラー | なし | なし | なし | 
| PCI-Express | Gen 5, 20 Lanes | Gen 5, 20 Lanes | Gen 5, 24 Lanes | 
| PBP | 150W | 125W | 170W | 
| MTP(PL2) | 253W | 253W | 230W | 
| MSRP | $689 | $589 | $699 | 
| 国内価格 | 106,480円~ | 90,840円~ | 79,979円~ | 
| 発売日 | 2023/01/12 | 2022/10/20 | 2022/09/27 | 
このクロック周波数の引き上げによってPBPが125Wから150Wへと20%高くなっている。MTPは253Wと変更なしだ。MSRPは$100高い。2023年1月時点での国内価格の差は28,000円とかなり大きい。実に33%のプレミアム価格が付されているということだ。
AMDのRyzen 9 7950Xと比べてもコアが50%多いのは強みだ。スレッド数は32と同じだ。Ryzen 9 7950Xの最大クロック周波数は5.7GHzに留まる。Core i9-13900KSはL2キャッシュが32MBとRyzen 9 7950Xの倍だ。一方で、L3キャッシュは64MBとRyzen 9 7950Xの方が容量が多い。Ryzen 7000シリーズからはCPU内蔵グラフィックスが搭載されているのはすでに周知のことだろう。
PBPはRyzen 9 7950Xの方が13%高いが、MTPはCore i9-13900KSの方が10%高くなっている。価格差は$10でRyzen 9 7950Xの方が高い。Ryzen 9 7950Xはすでに発売から時間が経っていることもあって今は85,879円で購入できる。Core i9-13900KSは限定モデルということもあってここから大きく価格差が下がることなく終売になるのではないかと思う。
Core i9-13900KSの最新評価【2025年】
次世代のi7-14700Kと同等の高い性能を持つ

Core i9-13900KSは、一世代前のCPUだが現行モデルと比べても見劣りしない高いゲーミング性能を持つ。現在の序列だと上から6番目でRyzen 7000X3Dシリーズを除けばトップクラスだ。現在Core i9-13900KSを所有しているならCore i9-14900Kへ買い替える必要はない。GeForce RTX 4090やRadeon RX 7900 XTXなどのハイエンドクラスのグラフィックボードとの組み合わせがおすすめだ。Core i9-13900Kとの性能差はほとんどなく1%未満となる。Core i9-13900KSへの買い替えを考えるなら性能がワンランク落ちるCore i9-12900KやCore i7-12700Kなどが対象だ。
コストパフォーマンスは低迷
| 製品名 | コア/スレッド | ゲーム性能 | 価格 | コスパ | 発売日 | 
|---|---|---|---|---|---|
| Ryzen 9 7950X3D | 16/32 | 42,444 | 107,800 | 0.394 | 2023/03/03 | 
| Ryzen 7 7800X3D | 8/16 | 42,174 | 76,800 | 0.549 | 2023/04/06 | 
| Ryzen 9 7900X3D | 12/24 | 40,579 | 87,860 | 0.462 | 2023/03/03 | 
| Core i9-14900KS | 24/32 | 39,844 | 107,980 | 0.369 | 2024/03/15 | 
| Core i9-14900KF | 24/32 | 38,957 | 79,794 | 0.488 | 2023/10/17 | 
| Core i7-14700KF | 20/28 | 38,356 | 55,980 | 0.685 | 2023/10/17 | 
| Core i9-13900KS | 24/32 | 38,273 | 79,980 | 0.479 | 2023/01/12 | 
| Core i9-13900KF | 24/32 | 38,199 | 51,990 | 0.735 | 2022/10/20 | 
| Ryzen 7 5800X3D | 8/16 | 36,384 | 47,980 | 0.758 | 2022/04/22 | 
| Ryzen 7 5700X3D | 8/16 | 34,488 | 30,980 | 1.113 | 2024/02/02 | 
*赤文字は中古価格
コストパフォーマンスは最悪だ。Core i9-13900KSが数量限定モデルなので仕方がないだろう。次世代のCore i9-14900KSも新品だと107,980円と高価だ。中古でも84,980円となっている。Core i9-13900KSを購入するならCore i9-14900Kがおすすめだ。Core i9-14900Kの方が性能が上にも関わらず価格はCore i9-14900Kの方が安価だ。Core i7-14700KFやCore i9-13900KFもコストパフォーマンスは良好だ。また、ゲーム性能だけを追求するならRyzen 7 7800X3Dも魅力的な選択肢となる。Core i9-13900KSと同等の購入できるのに、ゲーム性能は10%以上高くなる。現行最強クラスのゲーミング性能を得られる。3D V-Cache搭載モデルは強力なライバルだ。
Core i9-13900KSの特徴&注意点【発売時点】
Ryzen 7000X3Dシリーズの対抗モデルとなる
| 型番 | 総合性能 | 
|---|---|
| Core i9-13900KS | 102.4 | 
| Core i9-13900K | 101.2 | 
| Core i9-13900 | 99.7 | 
| Core i7-13700K | 98.9 | 
| Core i7-13700 | 97.1 | 
| Ryzen 7 5800X3D | 96.9 | 
| Core i5-13600K | 96.4 | 
| Ryzen 9 7950X | 89.7 | 
| Ryzen 9 7900X | 88.8 | 
| Ryzen 7 7700X | 88.1 | 
| Ryzen 7 7700 | 86.8 | 
| Ryzen 5 7600X | 86.0 | 
| Ryzen 5 7600 | 82.4 | 
| Core i5-13400 | 80.5 | 
| Ryzen 5 4500 | 62.7 | 
Core i9-13900KSは、2023年1月の発売時点で最強のゲーミング性能を持つCPUとなっている。これまでの王者だったCore i9-13900Kを1%弱だけ上回っている。IntelはこのCore i9-13900KSを持って、2023年2月に発売されるRyzen 7000X3Dを迎え撃つことになる。Ryzen 7 5800X3Dとの差が6%前後とそれほど大きくないためいい勝負ができるのではないかと思う。
ゲームプレイだけを考えるとRyzen 7000X3Dシリーズにトップの座を明け渡すことになるかもしれない。発売が予定されているのはRyzen 9 7950X3D・Ryzen 9 7900X3D・Ryzen 7 7800X3Dの3種類だ。Ryzen 7 5800X3Dの今の立ち位置を考えると、Ryzen 7 7800X3Dでもまずまずのパフォーマンスを発揮する可能性が高い。最上位モデルのRyzen 9 7950X3Dの性能は想像もできない。
Core i9-12900KとRyzen 7 5800X3Dの関係に近くなるだろう。つまり、特定のタイトルではRyzen 7 5800X3Dが圧倒的な数値を叩き出し、ゲームプレイ全体ではCore i9-12900Kと同等以上でゲーム以外の用途ではCore i9シリーズが有利になるということだ。
6.0 GHz到達の代償は消費電力アップ

Core i9-13900KSは、最大クロック周波数が6.0GHzに到達した高パフォーマンスCPUであるのはすでに見てきたとおりだ。Core i9-13900Kと比べて消費電力が3%程度高くなり、パワー効率が悪化している。競合モデルであるRyzen 9 7950XやRyzen 9 7900Xは省電力性に優れたCPUだ。特にRyzen 9 7950XはCore i9-13900KSと比べて33%も省電力性が高くなっている。AMD製CPUのプロセスの微細化が効いている形だ。
ゲーミング性能の高いRyzen 7 5800X3Dのパワー効率が低いのは、このデータがCinebench R23を参考にしているためだ。Cinebench R23ではL3キャッシュ容量が増えてもそれほどスコアが伸びない。もし、これがゲームプレイだけであればパワー効率順に並べると上位に食い込むこと間違いなしだ。その後継モデルであるRyzen 7000X3Dへの期待も大きい。
搭載ゲーミングPCの購入はコスパが悪い
正直Core i9-13900KSを搭載したゲーミングPCの購入はおすすめしない。よほどお金があってオーバークロックでより高いクロック周波数を目指したい場合などでない限りは価格に見合う価値はない。まさに動画のネタになるYoutuber向けのモデルだ。これは単体のCPUとしての価格差が大きいことからも仕方がないことかもしれない。
Core i9-13900K搭載モデルと比べて価格が違い過ぎてコストパフォーマンス指標は壊滅的だ。数万円単位での価格差がある状況で、高額なプレミアムが付されている現状は正当な価格とは言いづらい。グラフィックボード次第では軽く50万円を超える価格設定となっている。もっとも限定モデルであるCore i9-13900KSにコストパフォーマンスを求めるのはナンセンスかもしれない。
Core i9-13900KSのゲームベンチマーク一覧
Far Cry 6


Hitman 3


Cyberpunk 2077


Red Dead Redemption 2


Watch Dogs: Legion


その他アプリケーションのベンチマーク
Cinebench R23


7-Zip


Handbrake


Adobe Lightroom and Premiere Pro


Core i9-13900KS搭載おすすめゲーミングPC
G-Master Spear Z790/D5(サイコム)
 価格:333,940円(税込)
価格:333,940円(税込)
CPU:Core i9-13900KS *カスタマイズ
GPU:GeForce RTX 3060
メモリ:DDR5-4800 16GB
ストレージ:500GB Gen4 NVMe
電源:750W 80PLUS GOLD
コスパ:調査中
初期構成ではCPUにCore i7-13700Kが搭載されているが、+48,480円でCore i9-13900KSにアップグレード可能だ。Core i9-13900KSへアップグレードするとCPUクーラーを変更する必要がある。+6,220円のCoolerMaster ML240L V2 RGB [240mm水冷ユニット]がよいだろう。これでトータル費用は+54,700円となる。グラフィックスにはGeForce RTX 3060を搭載している。CPU性能に対してかなり控え目だ。当然ここもカスタマイズできるのであなた好みの一台に仕上げて欲しい。その他メモリ容量や電源ユニットはカスタマイズの余地がある。
G-GEAR neo GX9J-T231/ZB(TSUKUMO)
 価格:540,000円(税込)
価格:540,000円(税込)
CPU:Core i9-13900KS
GPU:GeForce RTX 4080
メモリ:DDR5-4800 32GB
ストレージ:SSD 1TB NVMe
電源:1000W 80PLUS GOLD
コスパ:調査中
TSUKUMOのフルタワーモデルも販売中だ。裏配線を採用していてケース内部はすっきりしている。ハイエンドクラスのグラフィックボードを軽々搭載できるのも魅力だろう。Core i9-13900KS×RTX 4080の組み合わせで税込540,000円という値付けとなっている。Core i9-13900KF搭載モデル+40,200円だ。最高峰のゲーミングPCを購入したい中上級者向けだ。メモリDDR5-4800 32GB、SSD 1TB NVMeと構成も充実している。電源ユニットは1000W GOLDを採用している。
LEVEL-R77A-LC139KS-ZEX [RGB Build](パソコン工房)
 価格:549,800円(税込)
価格:549,800円(税込)
CPU:Core i9-13900KS
GPU:Radeon RX 7900 XTX
メモリ:DDR5-4800 32GB
ストレージ:SSD 1TB Gen4 NVMe
電源:1200W 80PLUS PLATINUM
コスパ:調査中
パソコン工房からRGB対応のミドルタワーモデルが販売されている。グラフィックスにはRadeon RX 7000シリーズのフラグシップモデルであるRadeon RX 7900 XTXを搭載している。4K環境でのゲームプレイにこだわりたいゲーマーの方は必見だ。レイトレーシング性能ではGeForce RTX 40シリーズには及ばないが、純粋なグラフィックス処理性能を追求するなら選択肢に入れてもよいだろう。Core i9-13900KSであれば十分に性能を引き出すことができる。メモリDDR5-4800 32GB、SSD 1TB Gen4 NVMeと構成も抜群だ。電源ユニットは1200W PLATINUMを採用している。ハイエンドクラスにふさわしい電源ユニットだと言える。
その他あなたにおすすめの記事はこちら!
- おすすめゲーミングPCランキング
- ゲーミングノートPCおすすめランキング
- 当サイト紹介ゲーミングPC一覧表
おすすめのゲーミングPCランキングを紹介している。コストパフォーマンスが高いモデルに人気が集中していると言える。
イチオシのゲーミングノートPCを紹介している。外出先でもゲームを楽しみたいという方はぜひ参考にしてほしい。
当サイトでレビューをしている全てのゲーミングPCを表でまとめている。一覧で見れば、ゲーミングPCの構成や相場感を把握することができる。














