出典:https://www.ark-pc.co.jp/
Ryzen 9 9950Xの性能比較&ベンチマーク検証を行った。2024年8月23日にRyzen 9000シリーズのフラグシップモデルであるRyzen 9 9950Xがリリースされた。同じタイミングで下位モデルであるRyzen 9 9900Xも発売開始となっている。元々は2024年7月末にリリース予定だったが、初期ロットに不具合があり延期されていた。これで8月8日に発売されていたRyzen 7 9700X・Ryzen 5 9600Xと4つのラインナップが揃った形になる。
Ryzen 9 9950Xは、16コア32スレッドと高いスペックを誇るCPUとなる。Ryzen 9 7950Xの後継モデルだ。競合はIntel第14世代のCore i9-14900Kだ。気になるゲーム性能及びアプリケーション性能について詳しく見ていく。なお、対応BIOSの更新を行えばAMD 600シリーズチップセットでも利用可能だ。次世代のAMD 800シリーズチップセットが登場している。搭載モデルは、「Ryzen 9 9950X搭載おすすめゲーミングPC」で紹介している。
Ryzen 9 9950Xの基本情報
コードネーム | Zen 5 (Granite Ridge) |
---|---|
プロセス | 4nm |
コア/スレッド数 | 16コア / 32スレッド |
定格/最大クロック | 4.3 GHz / 5.7 GHz |
L2キャッシュ | 16MB |
L3キャッシュ | 64MB |
対応メモリ | DDR5-5600 |
内蔵GPU | Radeon Graphics |
TDP | 170W |
PPT | 200W |
発売日 | 2024年08月23日 |
MSRP | $359 |
価格 | 106,800円~ *2025/9時点 |
特徴 |
(+)Ryzen 9000シリーズのフラグシップモデル (+)16コア32スレッドと高いスペックを持つ (+)PL2が30W引き下げられ200Wとなる (-)ゲーム性能はそこまで伸びない (-)税込12万円と割高感がある(現在は106,800円) (-)搭載ゲーミングPCの価格が高い |
評価 |
・総合評価 10.0 ・ゲーム評価 7.0 |
Ryzen 9 9950Xのスペック
Ryzen 9 9950X | Ryzen 9 7950X | Core i9-14900K | |
---|---|---|---|
イメージ | ![]() |
![]() |
![]() |
メーカー | AMD | AMD | Intel |
コードネーム | Zen 5 (Granite Ridge) |
Zen 4 (Raphael) |
Raptor Lake-R |
プロセス | 4nm | 5nm | 10nm |
トランジスタ数 | 166.3億 | 131.4億 | – |
ダイサイズ | 2x 70 mm² | 2x 70 mm² | 257 mm² |
I/Oプロセス | 6nm | 6nm | – |
I/Oダイサイズ | 122m㎡ | 122m㎡ | – |
トータルコア数 | 16コア | 16コア | 24コア |
トータルスレッド数 | 32スレッド | 32スレッド | 32スレッド |
CPUコア数(P) | 16コア | 16コア | 8コア |
スレッド数(P) | 32スレッド | 32スレッド | 16スレッド |
CPUコア数(E) | – | – | 16コア |
スレッド数(E) | – | – | 16スレッド |
定格クロック(P) | 4.3 GHz | 4.5 GHz | 3.2 GHz |
最大クロック(P) | 5.7 Ghz | 5.7 Ghz | 6.0 GHz |
定格クロック(E) | – | – | 2.4 GHz |
最大クロック(E) | – | – | 4.4 GHz |
オーバークロック | 〇 | 〇 | 〇 |
L2キャッシュ | 16MB | 16MB | 32MB |
L3キャッシュ | 64MB | 64MB | 36MB |
対応メモリ | DDR5-5600 | DDR5-5200 | DDR5-5600 DDR4-3200 |
内蔵グラフィックス | Radeon Graphics | Radeon Graphics | UHD Graphics 770 |
CPUクーラー | なし | なし | なし |
PCI-Express | Gen 5, 24 Lanes | Gen 5, 24 Lanes | Gen 5, 20 Lanes |
TDP | 120W | 170W | 125W |
PL2(PPT) | 162W | 230W | 253W |
MSRP | $649 | $699 | $589 |
国内価格 | 115,020円~ | 100,480円~ | 79,794円~/Fシリーズ 81,480円~/通常 |
発売日 | 2024/08/23 | 2022/09/27 | 2023/10/17 |
Ryzen 9 9950Xは、Zen 5アーキテクチャ採用のフラグシップモデルだ。コードネームはGranite Ridgeとなる。従来モデルと同様2つのダイ(CPUコアダイとI/Oダイ)を組み合わせたチップレット技術採用だ。プロセスは4nmとなる。Zen 4アーキテクチャでは5nmだったが、微細化が進んでいる。トランジスタ数は166.3億となっている。CPUコアダイは2基×70m㎡で140m㎡だ。I/OプロセスはRyzen 9 7950Xと変わっておらず6nmが維持されている。I/Oダイサイズは122m㎡だ。トータルのダイサイズは262m㎡となる。ダイサイズは変わっていない。
コア・スレッドは16コア32スレッドだ。Ryzen 9 7950Xと比べて定格クロックが0.2GHz低くなっている。最大クロックは5.7GHzが維持されている。これはIPCが19%改善したことでクロック周波数が変わらなくても高いパフォーマンスを実現できる。L2キャッシュは16MB、L3キャッシュは64MBと変更なしだ。対応メモリはDDR5-5200からDDR5-5600とより高クロックなモデルをサポートしている。内蔵GPUはRadeon Graphicsだ。PCI-ExpressはGen 5, Lanesとなる。
TDPは170Wと変わっていないが、PPTは230Wから200Wへと30W引き下げられている。定格クロックが0.2GHz引き下げたことで実現している。MSRPは$649と$50安い。国内販売価格は115,020円~となっている。$1=184.5円の掲載で発売されたばかりということもあってかなり割高だ。Ryzen 9 7950Xなら14,540円も安く購入できる。性能差を考慮しても最新モデルにこだわりがなければRyzen 9 7950Xを選ぶ方がよいかもしれない。
競合であるIntel第14世代のCore i9-14900Kと比較していこう。コードネームはRaptor Lake-Rreshだ。プロセスは10nmで、ダイサイズは257m㎡となる。Ryzen 9 9950Xとサイズは同等だ。8個のPコアと16個のEコアを搭載しトータルコアは24で、スレッド数は32スレッドとなる。Ryzen 9 9950Xと比べて物理コアが8コア多い形だ。スレッド数は同じだ。
Pコアの定格クロックは3.2GHzで、最大クロックは6.0GHzとなる。Ryzen 9 9950Xとはアーキテクチャが異なり純粋な比較は難しいが、6.0GHzに到達しているのは驚きだ。Eコアの定格クロックは2.4GHzで、最大クロックは4.4GHzとなる。Pコアと比べるとクロック周波数が抑えられていることがわかる。L2キャッシュは32MBで、Ryzen 9 9950Xの倍だ。一方で、L3キャッシュは36MBでRyzen 9 9950Xの方が28MB多い。PCI-ExpressはGen 5, 20 Lanesだ。TDPは125Wと控えめだが、PL2(PPT)は253WとRyzen 9 9950Xよりも26%も高い。MSRPは$589だ。発売から時間が経過していて国内価格は81,480円まで下がっている。
Ryzen 9 9950Xの最新評価【2025年】
低いゲーム性能と高いマルチコア性能を持つ
Ryzen 9 9950XはRyzen 9000シリーズのフラグシップモデルとなる。16コア32スレッドと高いスペックを持っている。ただし、ゲーム性能はそれほど高くない。ゲーム性能とマルチコア性能をそれぞれ詳しく見ていこう。Ryzen 9 9950Xが2024年8月に登場して、7ヶ月後の2025年3月に3D V-Cache搭載のRyzen 9950X3Dが登場している。性能差についても確認してほしい。
ゲーム性能スコアは34,729だ。ゲーム性能はそれほど高くなく、Ryzen 5 9600と同程度に留まる。ゲーム性能だけを見ればRyzen 5 9600Xが上だ。やはりCCDの2基構成が仇となっている形だ。CCD間のレイテンシによってパフォーマンスが伸びなくなってしまう。
ASUSなどほとんどのメーカーではBIOS上で1基のCCDを無効化することができる。これである程度ゲーム性能は改善されるはずだ。近い内に試してみる予定だ。
マルチコア性能はRyzen 9 9950X3Dには劣るもののトップクラスのパフォーマンスを発揮する。競合のCore Ultra 9 285Kと比べても同等以上だ。ゲーム性能に対してマルチコア性能については期待以上だ。
ゲーム性能に対するコスパは最低クラス
製品(コア/スレッド) | 価格 | ゲーム性能 | コスパ(ゲーム) | マルチ性能 | コスパ(マルチ) |
---|---|---|---|---|---|
Ryzen 7 9800X3D(8/16) | 84,770 | 45,025 | 0.531 | 34,011 | 0.401 |
Ryzen 9 9950X3D(16/32) | 127,800 | 43,316 | 0.339 | 50,009 | 0.391 |
Ryzen 9 9900X3D(12/24) | 104,347 | 42,620 | 0.408 | 42,620 | 0.408 |
Core i9-14900KF(24/32) | 75,800 | 38,957 | 0.514 | 38,957 | 0.514 |
Core i9-14900F(24/32) | 93,344 | 38,763 | 0.415 | 38,763 | 0.415 |
Core i7-14700KF(20/28) | 49,780 | 38,356 | 0.771 | 39,864 | 0.801 |
Ryzen 7 9700X(8/16) | 54,800 | 36,936 | 0.674 | 32,343 | 0.590 |
Core Ultra 9 285K(24/24) | 99,430 | 36,785 | 0.370 | 48,282 | 0.486 |
Core Ultra 9 285(24/24) | 97,430 | 36,318 | 0.373 | 43,175 | 0.443 |
Core Ultra 7 265KF(20/20) | 49,810 | 35,283 | 0.708 | 41,820 | 0.840 |
Ryzen 9 9950X(16/32) | 106,800 | 34,729 | 0.349 | 48,360 | 0.486 |
Ryzen 9 9900X(12/24) | 70,785 | 39,939 | 0.482 | 34,153 | 0.482 |
ゲーム性能が思ったほど高くないことからコスパ指標は低くなってしまう。Ryzen 7 9700Xならおよそ半額で7%程度高いゲーム性能を得られる。Ryzen 9 9950X3Dなら20%近くも性能が高く現行トップクラスだ。もっともコスパ指標だけ見るとRyzen 9 9950Xと変わらない。Ryzen 7 9800X3Dなら22,000円も安くて30%以上も高いゲーム性能を得られる。Ryzen 9 9950Xを選ぶなら少し高くてもRyzen 9 9950X3Dを選ぶ方がよいのではないかと思う。
搭載ゲーミングPCの立場が中途半端になっている
Ryzen 9 9950Xを搭載したゲーミングPCはラインナップが少ない。パソコン工房・サイコム・セブンが中心だ。ドスパラはそもそもラインナップがなく、マウスコンピューターは1機種しか販売されていない。Ryzen 9 9950X3Dなどの登場もあって扱いづらくなっているのかもしれない。Ryzen 9 9950X3DとRyzen 9 9950Xで搭載モデルの価格差もそれほどないように思う。上記の画像はTSUKUMOのG-GEAR GE9A-R251/BHのカスタマイズ画面をスクリーンショットしたものだ。初期構成はRyzen 9 9900Xで、+33,000円でRyzen 9 9950X・+44,000円でRyzen 9 9950X3Dとなる。+10,000円でRyzen 9 9950X3Dが購入できるならRyzen 9 9950Xを選ぶ理由が薄れてしまう。
Ryzen 9 9950Xの特徴&注意点【2024年】
ゲーム性能は思ったほど伸びていない
Ryzen 9 9950Xは、グレードに見合ったゲーム性能を持っていない。ゲーム性能スコアは34,729と、下位モデルであるRyzen 7 9700XやRyzen 5 9600Xにも及ばない。現時点ではゲーム目的での購入は推奨しない。これはCCX×2基というRyzen 9シリーズの仕様が足かせとなっていると考えられる。Zen 5ではCCX×1基につき8コアを搭載している。
つまり、16コアのRyzen 9 9950XではCCXが2基必要だ。コアに負荷がかかると、CCX間のやり取りにおいてレイテンシが発生してこれがパフォーマンスに悪影響を与えてしまう。競合であるCore i9-14900Kと比べると11%程度劣る結果だ。3D V-Cache搭載のRyzen 9 7950X3Dとの性能差は18%程度とかなり大きい。ゲームプレイだけを考えるならRyzen 9 9950Xは避けた方がよいだろう。今後BIOSのアップデートなどで改善される可能性もある。
現行最強クラスのマルチコア性能を発揮する
Ryzen 9 9950Xは、もっともマルチコア性能の高いCPUとして君臨している。従来モデルのRyzen 9 7950Xよりも8%程度性能が引き上げられた。Core i9-14900KSよりもマルチコア性能は上だ。すべてがPコア相当となるのは協力だ。下位モデルであるRyzen 9 9900Xと比べて22%程度性能が高い。
動画編集やゲーム実況などのクリエイティブ作業を考えているユーザー向けだ。一般的なPC作業でも有利になること間違いなしだ。ただし、ゲーミング性能がそこまで高いわけではないので選びづらさがあるのも事実だ。Intel第14世代のCore i9-14900K(F)が強力なライバルとなる。オールラウンド製ではCore i9-14900Kに及ばない。
AMD PPM Provisioning File Driverで最適化される
Ryzen 9 9950XでもAMD PPM Provisioning File Driverが重要な役割を果たす。AMD PPM Provisioning File DriverはAMDのチップセットドライバーに含まれていて、CCXの制御を行ってくれるのだ。具体的にはアプリケーションに応じて片方のCCXのCPUコアを停めて(コアパーキング)レイテンシ発生を抑える。CCX×1基構成でアプリケーションを実行するということだ。基本的にユーザーがなにか特別なことを行う必要はないが、CPUの交換を行う際には注意しなければいけないことがある。
Ryzen 7 7700X→Ryzen 9 9950XやRyzen 9 9900X→Ryzen 9 9950Xなどコア数が変わるCPUの換装を行うとAMD PPM Provisioning File Driverがうまく機能しないことがある。CPUの交換前にAMD PPM Provisioning File Driverを削除して、CPU交換後に改めてAMD PPM Provisioning File Driverを再インストールすればよい。より確実な方法はWindowsの再インストールだが、手間が掛かり現実的ではない。もしCPUのパフォーマンスがうまく発揮できていないと感じたらWindowsの再インストールを検討しよう。
ワットパフォーマンスが大きく改善した
グラフを見てわかるとおりワットパフォーマンスは大きく改善したといえるだろう。CPU温度もそこまで極端に高くなることはない。従来モデルのRyzen 9 7950Xと比べてゲームプレイ時で20%低く、高負荷時で11%低くなっている。Core i9-14900Kと比べると22%-35%も抑えられている。性能的に下のCore i7-14700Kと同等の消費電力なのは驚きだ。Ryzen 9 7950XとTDPは同じ170Wだが、PPTが230W→200Wへと10%以上低くなっているのも納得できる。ただし、そうはいってもこの消費電力の差をパソコン運用で体感することは難しいように思う。ハイエンドモデルでそこまでワットパフォーマンスを重視しているユーザーはいないだろう。
搭載ゲーミングPCのラインナップは僅少
Ryzen 9 9950Xを搭載したゲーミングPCはほとんど選択肢がないと考えておこう。価格的にも性能的にも万人受けするモデルではなくラインナップが少ないのは仕方がないだろう。取り扱っているBTOメーカーもパソコン工房・TSUKUMO・パソコンショップセブン・サイコムなどだ。記事の執筆時点でドスパラやマウスコンピューターでの取り扱いはない。
Ryzen 9 9950Xのゲームベンチマーク
Cyberpunk 2077
Cyberpunk 2077では伸び悩む結果となっている。4K環境ではGPUがボトルネックとなりフレームレートの差は出ていない。従来モデルのRyzen 9 7900Xと比べてフルHDで9%低く、WQHDで5%低い。ドライバーが更新されればパフォーマンスが変わる可能性がある。旧世代のモデルよりもパフォーマンスが大きく落ちるのは気になるところだ。Core i9-14900Kと比べると13%程度の性能差がある。
Forza Horizon 5
Forza Horizon 5でも高解像度になるほどCPUによる性能差が小さくなる。グラフィックス負荷が高いからといえるだろう。従来モデルのRyzen 9 7950Xと比べて最大で1%フレームレートが高いが、誤差の範囲だ。Ryzen 7 9700Xと比べると2%-3%程度低い。競合のCore i9-14900Kと比べると3%程度低い。3D V-Cache搭載モデルならより高いパフォーマンスを得られる。ゲームプレイにおいてボトルネックを避けたいならRyzen 7 7800X3D当たりを選択するのがよさそうだ。
FF14
Ryzen 9000シリーズではRyzen 9 9700Xに及ばなかったもののまずまずのフレームレートが出ている。従来モデルのRyzen 9 7950Xと比べて4%-5%フレームレートが高い。Intel第14世代のCore i7-14700Kと同等だ。3D V-Cache搭載のRyzen 9 7950X3Dと比べると6%-10%フレームレートが低くなっている。
Ryzen 9 9950Xのアプリケーションベンチマーク
Cinebench 2024
Cinebench 2024は、新しいベンチマークソフトでより現在の作業環境に最適化され精度が向上している。Ryzen 9 9950Xのマルチコアは2,215で、シングルコアは137となる。現在市場に流通しているメインストリームでもっとも高い性能を持つ。従来モデルのRyzen 9 7950Xと比べてマルチコアが10%弱高く、シングルコアも12%高い。競合であるCore i9-14900Kと比べてもマルチコアが3%弱、シングルコアも3%高い。
Cinebench R23
Cinebench R23でもRyzen 9 9950Xがトップだ。従来モデルのRyzen 9 7950Xと比べてマルチコアが10%弱高く、シングルコアも15%高い。競合のCore i9-14900Kと比べてもマルチコアが9%高く、シングルコアは3%低い。CinebenchはCPU性能を客観的に把握できるベンチマークソフトだが、アプリケーション次第のところもあるので一つの参考とみるのが良いだろう。
Blender
Ryzen 9 9950Xのスコアは598.52とBlenderでも他のモデルを圧倒してトップとなっている。従来モデルのRyzen 9 7950Xよりも12%程度スコアが高い。競合のCore i9-14900Kと比べても25%程度高い。16コア32スレッドとクロック周波数の高いコアが16コアも搭載されているのは大きな強みだ。
7-Zip
Zipファイルの展開及び圧縮速度をまとめている。アプリケーション付属のベンチマークソフトを活用した。Ryzen 9 9950Xは、展開及び圧縮速度で他のCPUを上回っている。従来モデルのRyzen 9 7950Xと比べて展開速度が2%速く、圧縮速度も12%速い。3D V-Cache搭載のRyzen 9 7950X3Dと比べても展開速度が6%弱速く、圧縮速度も7%速い。競合のCore i9-14900Kとの差は大きく、展開速度で17%・圧縮速度で10%となっている。
Handbrake
動画のエンコード速度をまとめている。やはりRyzen 9 9950XがRyzen 9 7950XやCore i9-14900Kを抑えてトップとなった。従来モデルのRyzen 9 7950Xと比べてH.264で5%速く、H.265でも7%速い。Core i9-14900Kと比べても最大で14%も高速だ。Ryzen 9 7950X3Dと比べてもパフォーマンスで上回っている。
Photoshop
Photoshopでのベンチマークスコアは11,709だ。従来モデルのRyzen 9 7950Xと比べても5%程度高い。下位モデルであるRyzen 7 9700Xと比べてもわずかにスコアで上回っている。シングルコアスコアの高さがプラスに働いている。
Premiere Pro
Premiere Proでのスコアは15,316だ。Intel Core i9-14900Kよりも3%程度劣る結果となった。それでも従来モデルのRyzen 9 7950Xと比べて7%程度スコアが高い。下位モデルのRyzen 9 9900Xとの性能差も大きくクリエティブ作業に適したCPUであることは間違いない。
Ryzen 9 9950X搭載おすすめゲーミングPC
G-GEAR GE9A-R251/BH(TSUKUMO)
価格:302,800円+送料2,200円
CPU:Ryzen 9 9950X *カスタマイズ
GPU:GeForce RTX 5070
メモリ:DDR5-5600 32GB
ストレージ:SSD 1TB Gen4 NVMe
電源:850W 80PLUS GOLD
マザボ:チップセットB650
コスパ:調査中
初期構成はRyzen 9 9900X×GeForce RTX 5070となる。+33,000円でRyzen 9 9950Xにアップグレード可能だ。おおよそ単体価格の価格差と同等だ。トータルで30万円を超える。GPU性能が高くWQHD環境がメインターゲットとなる。CPUクーラーは空冷式だ。Ryzen 9 9950Xとの組み合わせだとGeForce RTX 5070 Ti以上を選択肢てもよいかもしれない。メモリDDR5-5600 32GB・SSD 1TB Gen4 NVMeと構成も充実している。電源ユニットは850W GOLD搭載だ。マザーボードのチップセットはB650となる。
G-Master Spear X870A(サイコム)
価格:383,140円+送料2,920円
CPU:Ryzen 9950X *カスタマイズ
GPU:GeForce RTX 5060 Ti 16GB
メモリ:DDR5-5600 32GB
ストレージ:SSD 1TB Gen4 NVMe
電源:750W 80PLUS GOLD
マザボ:チップセットX870
コスパ:5.8
初期構成ではRyzen 7 9700X×GeForce RTX 5060 Ti 16GB搭載のゲーミングPCだ。あくまでもベースなので色々カスタマイズをすることをおすすめする。+55,770円でRyzen 9 9950Xにアップグレードできる。こちらも妥当なカスタマイズ価格だ。CPuクーラーはNoctua NH-U12S reduxを搭載しているが、Ryzen 9 9950Xの発熱量に合わせてアップグレードする必要がある。+4,810円のCPUクーラーNoctua NH-U14Sを選べばもっとも安く済む。メモリDDR5-5600 32GB・SSD 1TB Gen4 NVMeと構成も平均以上だ。電源ユニットは750W GOLD搭載となる。マザーボードのチップセットはハイエンドのX870だ。PCIe 5.0 グラフィックボード、USB4、Wi-Fi 7など次世代のマザーボードとなる。グラフィックボードの取り外しが容易になるQリリースやストレージの取り外しが簡単にできるM.2 Qラッチなどが搭載されていて実用性が高い。
LEVEL-R6B6-LCR99W-TGX [RGB Build](パソコン工房)
価格:388,800円+送料2,200円
CPU:Ryzen 9 9950X(水冷)
GPU:Radeon RX 9070 XT
メモリ:DDR5 32GB
ストレージ:SSD 1TB Gen4 NVMe
電源:850W 80PLUS GOLD
マザボ:チップセットB650
コスパ:調査中
パソコン工房から搭載モデルがリリースされている。RGB Buildで光るゲーミングPCだ。Ryzen 9 9950X×Radeon RX 9070 XT搭載のハイエンドクラスのゲーミングPCだ。GeForce RTX 5070を上回る高いグラフィックス処理性能を持ち4K環境にも対応できる。メモリはDDR5 32GBを搭載で必要十分だ。ゲーム以外の用途を考えている方にもおすすめしやすい。ストレージはSSD 1TB Gen4 NVMeとなる。電源ユニットは850W GOLDを採用していて万全だ。将来的なパーツの換装を考えた際にも強力な後押しをしてくれる。
ZEFT R59AG(セブン)
価格:417,780円(送料無料)
CPU:Ryzen 9 9950X(水冷)
GPU:Radeon RX 7800 XT
メモリ:DDR5-6400 64GB
ストレージ:SSD 2TB Gen4 NVMe×2基
電源:850W 80PLUS GOLD
マザボ:チップセットX870
コスパ:調査中
Ryzen 9 9950X×Radeon RX 7800 XT搭載のハイクラスのゲーミングPCだ。Radeon RX 7800 XTは、GeForce RTX 5070に近い処理性能を持つ。タイトルによってはWQHD環境にも対応できる。PCケースには「NZXT H9 FLOW RGB」を採用している。フロントとサイドのニ面がクリアガラスパネルとなっていて魅せるケースとなる。初期構成では360mm搭載CPUクーラー(RGB対応)、右フロント14cm×3基、リア×1基のケースファンを搭載している。メモリはDDR5-6400 64GBと大容量だ。ストレージもSSD 2TB Gen4 NVMe×2基のデュアルとなっている。電源ユニットは850W GOLDを採用していて万全だ。
ZEFT R60K(セブン)
価格:659,780円(送料無料)
CPU:Ryzen 9 9950X(水冷)
GPU:GeForce RTX 4080 SUPER
メモリ:DDR5-4800 32GB
ストレージ:SSD 1TB Gen4 NVMe×2基
電源:1000W 80PLUS GOLD
マザボ:チップセットB850
コスパ:調査中
パソコンショップセブンで販売されている一台だ。価格は659,780円とかなり高い。それでもケースや構成を見れば納得できるはずだ。PCケースは「Cooler Master COSMOS C700M」を採用している。幅306mm×高さ650mm×奥行き650mmと巨大だ。最大420mmの大型ラジエーターが搭載できるフルタワーケースだ。ハイエンドのCPUやGPUでも安心して使用できる。初期構成で水冷式CPUクーラー「CoolerMaster MASTERLIQUID 240 CORE II」を搭載していて冷却性能も高い。メモリはDDR5-4800 32GBと大容量だ。ストレージはSSD 1TB Gen4 NVMe×2基搭載となる。電源ユニットは1000W GOLDだ。
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