RX 7900 XTX Taichi画像引用元:https://www.asrock.com/ *イメージ

当記事では、Radeon RX 7900 XTXの性能比較&ベンチマーク検証をしている。2022年12月にRadeon RX 7000シリーズが登場した。下位モデルはRadeon RX 7900 XTだ。Radeon RX 7900 XTXは、Radeon RX 7000シリーズのフラグシップモデルだ。発売から10ヶ月程度が経過して価格が30,000円ほど引き下げられている。少し早く登場していたGeForce GTX 40シリーズ(GeForce RTX 4080)の対抗馬ということになる。つまり、4Kなど高負荷時のゲームプレイを想定したモデルだ。その後対抗馬の後継モデルであるGeForce RTX 4080 SUPERがリリースされている。

Radeon 7000シリーズは、RDNA 3アーキテクチャでは従来モデルのモノリシックではなく、複数のシリコンダイを1つのパッケージに実装する新しいチップレットデザインを採用しているのが特徴だ。Ryzenで活用している技術でそれをグラフィックボードにも応用している。パフォーマンス面で有利になるというよりも、歩留まり向上に繋がるため主にコスト面で有利になる。その当たりを含めて詳しく解説していく。搭載モデルについては、「Radeon RX 7900 XTX搭載おすすめゲーミングPC」で紹介している。サイコムやセブンから搭載モデルが発売されている。すでに次世代のRadeon RX 9070シリーズへの世代交代が進んでいて在庫限りとなりそうだ。




Radeon RX 7900 XTXのスペック

世代 RDNA 3.0
プロセス 5nm
CUDAコア 6144
ベースクロック 1900 MHz
ゲームクロック 2269 MHz
ブーストクロック 2499 MHz
GPUメモリ GDDR6 24GB
TDP 355W
MSRP $999
国内価格 149,980円~ *2025/1時点
発売日 2022/12/13
よくわかる!!Radeon RX 7900 XTXの特徴まとめ

  • (+)Radeon 7000シリーズのフラグシップモデル
  • (+)GPUで初めてチップレット技術を採用している
  • (+)RTX 4080と同等以上の処理性能を誇る
  • (+)コストパフォーマンスが高い
  • (-)省電力性はRTX 4080に劣る
  • (-)レイトレーシング・AI性能はそこそこ
  • (-)搭載モデルの人気は出なさそう

Radeon RX 7900 XTXの基本スペック

Radeon RX 7900 XT/RX 6950 XTと比較

RX 7900 XTX RX 7900 XT RX 6950 XT
コードネーム RDNA 3.0 RDNA 3.0 RDNA 2.0
GPU Navi 31 Navi 31 Navi 21
プロセス 5nm 5nm 7nm
ダイサイズ 300 mm² 300 mm² 520 mm²
MCDプロセス 6 nm 6 nm
MCDサイズ 36.6 mm² x6 36.6 mm² x6
(5つ有効化)
トランジスタ数 577億 577億 268億
CUs 96 84 80
シェーダーコア 6144 5376 5120
RTコア 96 84 80
AIコア数 192 168
ベースクロック 1900 MHz 1500 MHz 1860 MHz
ゲームクロック 2269 MHz 2025 MHz 2100 MHz
ブーストクロック 2499 MHz 2394 MHz 2310 MHz
GPUメモリ GDDR6 24GB GDDR6 20GB GDDR6 16GB
メモリクロック 20 Gbps 20 Gbps 18 Gbps
メモリバス 384 bit 320 bit 256 bit
メモリバス帯域幅 960.0 GB/s 800.0 GB/s 576.0 GB/s
L2キャッシュ 6MB 6MB 4MB
L3キャッシュ 96MB 80MB 128MB
FP32 Compute 61.42 TFLOPS 51.48 TFLOPS 23.65 TFLOPS
バスインターフェイス PCIe 4.0 x16 PCIe 4.0 x16 PCIe 4.0 x16
出力 1x HDMI 2.1a
2x DisplayPort 2.1
1x USB Type-C
1x HDMI 2.1a
2x DisplayPort 2.1
1x USB Type-C
1x HDMI 2.1
2x DisplayPort 1.4a
TDP 355 W 300 W 335 W
補助電源 2x 8-pin 2x 8-pin 2x 8-pin
MSRP $999 $899 $1099
国内価格 156,380円~ 129,800円~ 108,000円~
発売日 2022/12/13 2022/12/13 2022/05/10

*価格は販売時点

まずは、従来モデルのRadeon RX 6950 XTと比較していく。RX 7900 XTXの国内価格は154,800円~で、下位モデルのRX 7900 XTとの価格差は31,000円だ。従来モデルのRadeon RX 6950 XTはかなり価格が下がっていて128,804円~購入できる。RX 7900 XTと同等の価格設定だ。

RX 7900 XTXは、RDNA 3.0アーキテクチャを採用したモデルだ。GPUはNavi 31となる。プロセスが7nmから5nmへと微細化されている。RX 7900 XTXでは、従来のモノリシック設計ではなくGPUダイ(Graphics Compute Die, GCD)とキャッシュダイ(Memory Cache Die, MCD)を組み合わせたチップレットテクノロジーが活用されている。

MCDプロセスは6nmとなる。RX 7900 XTXでは6つのMCDが搭載されていて、GPUダイとキャッシュダイ×6を合わせると519.6m㎡だ。RX 6950 XTと比べて少しだけ大きくなっている。プロセス自体が微細化されているにも関わらずダイサイズが大きくなっているのはトランジスタ数が115%増えて577億となったからだ。CUが80から96へと20%増えていることと同時にIPCも引き上げられていて数値以上のパフォーマンス向上を見込める。CUDAコア数は20%増えて6,144となる。

RTコアも20%増えて96となっている。AIコアは192基だ。これはNVIDIAで言うところのTensorコアに相当する。ベースクロックは2%アップ、ブーストクロックも8%アップだ。ブーストクロックは2499MHzまで引き上げられている。GPUメモリ容量も50%アップで24GBだ。メモリクロックも10%速く20 Gbpsとなる。メモリバスは384 bitとなり、メモリバス帯域幅は960.0 GB/sだ。

RX 6950 XTと比べてL2キャシュは50%アップしているが、L3キャッシュ(Infinity Cache)は25%少なく96MBとなった。FP 32 Computeは、61.42 TFLOPSと、RX 6950 XTと比べて2.6倍だ。TDPは20W増えて355 Wだ。補助電源は2×8-pinと変わっていない。バスインターフェイスはPCIe 4.0×16だ。モニター出力では、新しくDisplayPort 2.1をサポートしている。4K 480Hzや8K 165Hzなど高解像度でも高リフレッシュレートが実現可能だ。価格は$100安くなっている。

簡単に下位モデルであるRadeon RX 7900 XTと比較して終わりにしよう。Radeon RX 7900 XTはMCDが5基で、Radeon RX 7900 XTXと比べて1つ少なくなっている。CUの数も少なくCUDAコア数も12%程度少ない。当然RTコアやAIコアの数でも差別化が図られている。クロック周波数も10%-20%程度引き下げられている。メモリ周りもダウングレードされている。価格差が$100とそれほど大きいわけではなく、Radeon RX 7900 XTXの方がコスパは高いと考えてよさそうだ。

GeForce RTX 4080と比較

RX 7900 XTX RTX 4080 RTX 4080 SUPER
コードネーム RDNA 3.0 Ada Lovelace Ada Lovelace
GPU Navi 31 AD103 AD103
プロセス 5nm 5nm 5nm
ダイサイズ 300 mm² 379 mm² 379 mm²
MCDプロセス 6 nm
MCDサイズ 36.6 mm² x6
トランジスタ数 577億 459億 459億
CUs 96 76 80
シェーダーコア 6144 9728 10240
RTコア 96 76 80
AIコア数 192 304 320
ベースクロック 1900 MHz 2205 MHz 2295 MHz
ゲームクロック 2269 MHz
ブーストクロック 2499 MHz 2505 MHz 2550 MHz
GPUメモリ GDDR6 24GB GDDR6X 16GB GDDR6X 16GB
メモリクロック 20 Gbps 22.4 Gbps 23.0 Gbps
メモリバス 384 bit 256 bit 256 bit
メモリバス帯域幅 960.0 GB/s 716.8 GB/s 736.3 GB/s
L2キャッシュ 6MB 64MB 64MB
L3キャッシュ 96MB
FP32 Compute 61.42 TFLOPS 48.74 TFLOPS 52.22 TFLOPS
バスインターフェイス PCIe 4.0 x16 PCIe 4.0 x16 PCIe 4.0 x16
出力 1x HDMI 2.1a
2x DisplayPort 2.1
1x USB Type-C
1x HDMI 2.1
3x DisplayPort 1.4a
1x HDMI 2.1
3x DisplayPort 1.4a
TDP 355 W 320 W 320 W
補助電源 2x 8-pin 1x 16-pin 1x 16-pin
MSRP $999 $1199 $999
国内価格 156,380円~ 189,800円~ 169,400円~
発売日 2022/12/13 2022/11/16 2024/01/31

*価格は販売時点

競合モデルであるGeForce RTX 4080と比較していく。アーキテクチャが異なるため純粋な比較が難しいことを理解しておいて欲しい。RTX 4080は、Ada Lovelace世代のグラフィックボードで2022年11月16日に発売された。RTX 4080の価格は$1199でMSRPではRX 7900 XTXの方が$200安い。国内の販売価格ではRX 7900 XTXの方が33,000円程度安価だ。2024年1月に登場した後発のGeForce RTX 4080 SUPERの方が価格は安い。GeForce RTX 4080 SUPERとの価格差を考えるとRadeon RX 7900 XTXはもう少し価格が下がって欲しいところだ。

RTX 4080もプロセスは5nmとなっている。ダイサイズは379m㎡だ。チップレット技術を採用しているRX 7900 XTXの方が40%程度大きいことになる。トランジスタ数はRX 7900 XTXの方が25%多い。RTX 4080ではCUDAコアが9728と10000に迫るほどだ。もちろんアーキテクチャが異なるためこれだけでパフォーマンスがわかるわけではない。RTX 4080では第3世代RTコア、第4世代Tensorコアを採用している。RX 7900 XTはRTコア・AIコア搭載では遅れを取っている。

RTX 4080ではブーストクロックが2.5GHzを超えているのは興味深いところだ。GPUメモリはGDDR6X 16GBを搭載している。GPUメモリ容量自体はRX 7900 XTXの方が50%多い。メモリバス帯域幅はRX 7900 XTXの方が34%広く960.0 GB/sとなる。

RTX 4080はL2キャッシュが64MBと多い。一方で、RX 7900 XTXでは96MBのL3キャッシュ(Infinity Cache)が搭載されている。FP32 ComputeではRX 7900 XTXの方が27%高い数値が出ている。TDPはRX 7900 XTXの方が11%大きく355Wとなる。RTX 4080では補助電源が1×16-pinとなっている。バスインターフェースはPCIe 4.0×16と共通だ。モニター出力ではRadeon RX 7900 XTXがDisplayPort 2.1をサポートしているのがハイライトだ。次世代規格に対応しているのは魅力的だろう。




Radeon RX 7900 XTXの特徴&強み

Radeon 7000シリーズのAMD製最強のフラグシップモデル

型番 総合性能
RTX 4090 56,731
RX 7900 XTX 45,273
RTX 4080 SUPER 45,008
RTX 4080 44,812
RX 7900 XT 42,131
RTX 4070 Ti SUPER 40,952
RTX 3090 Ti 39,024
RTX 4070 Ti 38,219
RTX 3090 37,896
RX 6950 XT 37,226
RTX 3080 Ti 36,380
RTX 3080 12GB 36,037
RX 6900 XT 34,955
RX 7800 XT 33,128
RTX 3080 10GB 31,982
RTX 2080 Ti 26,552

Radeon RX 7900 XTXは、AMD Ryzen 7000シリーズ最強のフラグシップモデルとなっている。RDNA 3.0アーキテクチャを採用してより洗練されたモデルとなったと言える。モノリシック設計からチップレット技術採用へと変更したのも大きい。一つのダイにまとめると歩留まりが問題となってしまう。その点ダイを分けることでその問題が解消されより効率的にダイを活用できる。結果的にコスト面でプラスに働くことになる。

下位モデルであるRX 7900 XTとの性能差が10%前後だ。価格差が31,000円(約20%)あるためコストパフォーマンスではRX 7900 XTXはやや不利だ。絶妙な価格設定でRX 7900 XTにも存在意義が生まれそうだ。やはり性能をしっかりと反映されていて市場の原理が働いている。

また、パフォーマンス面ではRX 7900 XTXにもまだ伸びしろがあったように思える。レイトレーシング・AIの性能で劣ることを考えるともう少しRTX 4080との差を広げたかったところだ。性能差は1%-2%程度上回っているだけに留まる。本音を言えばRTX 4090にもう少し迫りたかった。

旧世代のRX 6950 XTと比べて20%弱の伸びに留まる。競合のRTX 4080がRTX 3080 10GBよりも40%以上も性能が向上しているのでどうしても見劣りしてしまう。グラフィックスで初めて採用されたチップレットということもあってZen 4やZen 3アーキテクチャのように完成度が高いわけではない。Zen 2が不安定だったのと同じだ。次世代以降よりパフォーマンスに焦点を当てたモデルがリリースされるのではないかと思う。

省電力性はまずまずの水準に落ち着く

Radeon RX 7900 XTXwatt
Radeon RX 7900 XTXは、比較的省電力性の高いグラフィックボードとなっている。旧世代のRadeon RX 6950 XTと比べて性能が20%伸びているのに対して、消費電力は7%程度抑えられている。一方で、同等の性能を持つRTX 4080はRadeon RX 7900 XTXよりも14%も消費電力が低い。

RTX 4080には見劣りしてしまうもののRX 7900 XTXも悪くない。推奨電源は800W以上で極端に高い電源ユニットが要求されるわけではない。補助電源コネクタは8pin×2と16pin×1のRTX 4080と比べても使い勝手も良好だ。Radeon RX 6950 XTやRadeon RX 6900 XTなどからの買い替えも行いやすい。グラフィックボード本体自体もそれほど大きくなっておらず流用できる。

コスパの高いモデルだが、搭載モデルの人気は低迷!?

Radeon RX 7900 XTXは、単体のグラフィックボードとして見るとGeForce RTX 4080よりも$200安く同等のパフォーマンスを持っていてコストパフォーマンスが高いというのはすでに見てきたとおりだ。ただし、後発モデルであるGeForce RTX 4080 SUPERはMSRPが$999とRadeon RX 7900 XTXと同じだ。国内価格ではRadeon RX 7900 XTXの方が20,000円以上安い。すでに次世代のGeForce RTX 5080へと切り替わるタイミングで高騰傾向にある。

純粋なグラフィックス処理性能だけを考えればRadeon RX 7900 XTXのコストパフォーマンスは良好だ。もっともレイトレーシング・AI性能まで考慮するとGeForce RTX 4080 SUPER/GeForce RTX 4080の方が優れている。いち早くRTコアを搭載したこともあって一歩先を進んでいる。もう少し時間が経てば価格差が広がるのではないかと思う。

これがゲーミングPCに搭載されるとそのままいかないのが難しいところだ。旧世代のRadeon RX 6950 XTがそうであったようにRadeonシリーズがBTOメーカーの主要ラインナップに入ることはない。GeForce製モデルを搭載したゲーミングPCと比べて価格が高めになることが多くイマイチ人気ものにはなれない存在なのだ。

おそらくグラフィックボード=GeForceというイメージがまだまだ強く仕入れ量が大きく異なるからだろう。また、より安定したGeForce製グラフィックボードを販売しておきたいと考えている側面もあるかもしれない。2024年04月時点でドスパラ・パソコン工房など大手BTOメーカーからも搭載モデルが販売されていたが、全く目立たず表に出ることはなかった。ここからBTOメーカーのRX 7900 XTXに対する扱いが容易に想像できる。2025年1月時点だとサイコムとセブンという玄人向けショップで取り扱いがあるぐらいだ。




Radeon RX 7900 XTXのフレームレート一覧

Far Cry 6

farcry6rx7900xtx-farcry6

Far Cry 6ではWQHD環境でトップのフレームレートを叩き出した。Radeon RX 6950 XTと比べて17%もフレームレートが高い。競合モデルであるRTX 4090/RTX 4080と比べても10%程度高い。4K環境になるとRTX 4090に次いで二番目に高いフレームレートとなっている。RTX 4080と比べても11%程度フレームレートが高く納得できるパフォーマンスを発揮している。従来モデルのRX 6950 XTと比べて30%以上も高い。純粋なグラフィックス処理性能が大きく向上していることがわかる。

Horizon Zero Dawn

horizon zero dawnrx7900xtx-Horizon Zero Dawn

Horizon Zero DawnではWQHD環境でも上位モデルで横並びの状態となっている。これはCPUがボトルネックとなっているためだろう。4K環境でのパフォーマンスを見ると、従来モデルのRX 6950 XTと比べて25%程度フレームレートが向上している。競合モデルのRTX 4080とくらべても4%程度フレームレートが高い。Ada Lovelace世代のフラグシップモデルであるRTX 4090とのフレームレートの差は33%とやや大きい。4K環境で快適なゲームプレイを考えているならRTX 4090も魅力的な選択肢となる。

Watch Dogs: Legion

watchdogslegionrx7900xtx-Watch Dogs Legion

Watch Dogs: LegionでもWQHD環境ではCPUがボトルネックとなり思うようにフレームレートが伸びない。4K環境になるとRadeon RX 6950 XTと比べて37%高く、RTX 4080と比べても8%高くなっている。下位モデルのRadeon RX 7900 XTとの性能差は14%前後だ。Ada Lovelace世代のフラグシップモデルであるRTX 4090になると20%以上もフレームレートが高くなっている。




Radeon RX 7900 XTXのレイトレーシング性能

レイトレーシング有効化時のパフォーマンスを見ていく。同時にDLSSを有効化した時にどのぐらいフレームレートが高くなるのかについてもまとめているので是非参考にして欲しい。

Control

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従来モデルのRX 6950 XTと比べて42%-43%程度フレームレートが向上している。RTコアも第2世代になってしっかりと性能の底上げが行われている。一方で、競合モデルのRTX 4080と比べると19%-20%程度パフォーマンスで劣ってしまう。さらに、RTX 4080の場合DLSSを有効化すれば2倍程度のフレームレートを出せる。やはりレイトレーシング性能ではRTX 40シリーズに及ばない。

Cyberpunk 2077

Cyberpunk2077toprx7900xtx-Cyberpunk 2077 RT

WQHD環境ではRadeon RX 6950 XTと比べて58%程度フレームレートが高い。4K環境でも62%もフレームレートが高くなっている。残念ながら、RTX 4080との性能差は大きく、41%-46%もフレームレートが高い。DLSSの有効化で80%以上もフレームレートが高くなることを考えるとRX 7900 XTXに勝ち目はない。60fps以上での安定を考えるとRTX 4080あるいはRTX 4090の二択だ。

Marvel’s Spider-Man: Miles Morales

Marvel’s Spider-Man Miles Moralesrx7900xtx-Marvel’s Spider-Man Miles Morales RT

RX 6950 XTと比べて26-28%程度フレームレートが向上している。レイトレーシング性能もしっかりと引き上げられていることがわかる。RTX 4080との差は19%-31%とかなり大きい。レイトレーシングやDLSSをメインに考えているならRTX 4080を候補に入れるべきだろう。場合によっては今後リリースされるであろうRTX 4070 Ti/RTX 4070なども魅力的な選択肢となるはずだ。

Radeon RX 7900 XTX搭載おすすめゲーミングPC

ZEFT Z45XEA(セブン)

ZEFT R60FA価格:406,780円(送料無料)
CPU:Core i7-14700KF(水冷)
GPU:Radeon RX 7900 XTX
メモリ:DDR5-5600 32GB
ストレージ:SSD 1TB Gen4 NVMe
電源:1000W 80PLUS GOLD
コスパ:調査中

公式サイト

Core i7-14700KF×Radeon RX 7900 XTX搭載のハイエンドクラスの一台だ。高解像度でのゲームプレイに最適だ。PCケースはANTEC P20Cとなる。フロントには任意に制御ができるPWMファン×3基を搭載している。背面に1基のファンがあり後方排気を実現している。CPUクーラーは水冷式のCoolerMaster ML 240 Core II Blackを採用している。メモリDDR5-5600 32GB・SSD 1TB Gen4 NVMeと構成も抜群だ。電源ユニットは1000W GOLDを搭載している。マザーボードのチップセットはB760でオーバークロックはできない。オーバークロックをしたいならカスタマイズでアップグレードする必要がある。

G-Master Spear Z890(サイコム)

G-Master Spear Z690D4価格:425,810円+送料2,920円
CPU:Core Ultra 7 265KF *カスタマイズ
GPU:Radeon RX 7900 XTX *カスタマイズ
メモリ:DDR5-4800 32GB DDR5-5600 64GB
ストレージ:1TB Gen4 NVMe
電源:1000W 80PLUS GOLD Antec *カスタマイズ
コスパ:4.6

公式サイト詳細

初期構成でのGPUはGeForce RTX 4060で、電源ユニットは750W GOLDとなっている。Radeon RX 7900 XTXへのアップグレードが+123,790円だ。消費電力が高いため電源ユニットのアップグレードも必須だ。条件を満たすには一番安価なモデル(Antec NeoECO Gold NE1000G M ATX3.0)でも6,620円掛かる。メモリDDR5-5600 32GB(キャンペーン中は64GB)、SSD 1TB Gen4 NVMeという構成だ。CPUはCore i7-14700Kを採用していてRadeon RX 7900 XTXとのバランスもよい。Core i7-14700Kは、Intel第14世代の高パフォーマンスモデルで20コア28スレッドというスペックを持つ。もちろんCore i9-14900Kへアップグレードすることもできる。CPU内蔵グラフィックス非搭載のFシリーズならもう少しコストを抑えられる。

G-Master Spear X870A(サイコム)

G-Master SLI-Z490-NVL価格:426,220円+送料2,920円
CPU:Ryzen 7 9700X
GPU:Radeon RX 7900 XTX *カスタマイズ
メモリ:DDR5-5600 32GB DDR5-5600 64GB
ストレージ:SSD 1TB Gen4 NVMe
電源:1000W 80PLUS GOLD Antec *カスタマイズ
コスパ:5.8

公式サイト詳細

サイコムが販売するAMD向け高パフォーマンスモデルとなる。初期構成ではGPUがGeForce RTX 4060だ。GPUをRadeon RX 7900 XTXにアップグレードするのに+139,180円掛かる。アップグレードした場合電源ユニット650W GOLDでは足りず、電源ユニットのアップグレードに+6,620円が掛かる。メモリDDR5-5600 32GB、SSD 1TB Gen4 NVMeという構成だ。CPUはZen 5アーキテクチャ採用のRyzen 7 9700Xを搭載している。Radeon RX 7900 XTXの性能を引き出すにはやや物足りない。予算に余裕があればアップグレードを検討しよう。Ryzen 7 9800X3Dがおすすめだ。PCケースにはサイコムでは定番のCoolerMaster CM694を採用している。強化ガラスサイドパネルへの変更も可能だ。

ZEFT R59CCB(セブン)

ZEFT Z45DCH価格:455,180円(送料無料)
CPU:Ryzen 7 9800X3D(水冷)
GPU:Radeon RX 7900 XTX
メモリ:DDR5-5600 32GB
ストレージ:SSD 2TB Gen4 NVMe
電源:1000W 80PLUS GOLD
コスパ:調査中

公式サイト

PCケースに人気のNZXT H6 FLOWを採用したゲーミングPCだ。右フロントコーナーに3基の府ケースファンを搭載している。240mmラジエーター搭載の水冷式の「CoolerMaster MASTERLIQUID 240L CORE ARGB」との合わせ技で光るゲーミングPCとなる。二面クリアガラスパネルが映える。CPUには現行最強のゲーミングCPUであるRyzen 7 9800X3D搭載だ。8コア16スレッドとスペックで3D V-Cacheの力を借りて高いパフォーマンスを発揮する。Radeon RX 7900 XTXの性能を引き出すには十分だ。メモリDDR5-5600 32GB・SSD 2TB Gen4 NVMeと構成も抜群だ。電源ユニットは1000W GOLDを搭載している。

ZEFT R59FJB(セブン)

ZEFT R59FJB価格:538,780円(送料無料)
CPU:Ryzen 9 9950X(水冷)
GPU:Radeon RX 7900 XTX
メモリ:DDR5-5600 32GB
ストレージ:SSD 2TB Gen4 NVMe
電源:1000W 80PLUS GOLD
コスパ:調査中

公式サイト

Ryzen 9 9950X×Radeon RX 7900 XTXを搭載したハイエンドの一台だ。PCケースは「ASUS TUF Gaming GT502 Black」だ。最近流行のピラーレスケースとなる。ARGBファン×6基(フロント×3基、リア×1基、トップ×2基)搭載だ。トップの2基は水冷CPUクーラーのラジエーター搭載ファンとなる。ここを360mmラジエーター搭載モデルへアップグレードすればARGB対応ファンが1基追加される。光るゲーミングPCとして一役買っている。Ryzen 9 9950XはZen 5アーキテクチャ採用の高パフォーマンスモデルだ。16コア32スレッドと高いスペックを持ちクリエイティブ作業にも適している。メモリはDDR5-5600 32GBと大容量だ。ストレージはSSD 2TB Gen4 NVMeと他に例をみない構成となる。電源ユニットは1000W GOLD搭載だ。DVDスーパーマルチドライブ搭載もポイントとなる。

LEVEL-R7B6-LCR99W-ZEX [RGB Build](パソコン工房)

LEVEL-R7X7-LCR78D-UTXrgb価格:449,700円+送料2,200円
CPU:Ryzen 9 9950X(水冷)
GPU:Radeon RX 7900 XTX
メモリ:DDR5-4800 32GB
ストレージ:SSD 1TB Gen4 NVMe
電源:1000W 80PLUS PLATINUM
コスパ:調査中

パソコン工房のミドルタワーケースを採用している。RGB対応で光るゲーミングPCとなっている。現行トップクラスの性能を誇るRyzen 9 9950Xを搭載したモデルだ。ゲームプレイだけではなくクリエイティブ用途もお手の物だ。CPUクーラーは水冷式で冷却性能が高い。OCや電力制限の解除にも対応しやすい。メモリDDR5-4800 32GB・SSD 1TB Gen4 NVMeと構成も平均以上だ。電源ユニットは1000W PLATINUMを採用していて余裕がある。チップセットはB650でコストカットが図られている。

GALLERIA ZA9R-79XTX 9900X搭載(ドスパラ)

galleriaxseries価格:489,980円+送料3,300円
CPU:Ryzen 9 9900X(水冷)
GPU:Radeon RX 7900 XTX
メモリ:DDR5-4800 32GB
ストレージ:SSD 1TB Gen4 NVMe
電源:1000W 80PLUS PLATINUM
コスパ:調査中

Ryzen 9 9900X×Radeon RX 7900 XTX搭載のハイエンドクラスのゲーミングPCだ。50万円近い価格は万人受けするとは言えない。それでもデザイン性の高いPCケースを採用していてゲーマーから支持されている。メモリDDR5-4800 32GB、SSD 1TB Gen4 NVMeと構成も抜群だ。電源ユニットは1000W PLATINUMを採用している。やはりこのぐらいのクラスになるとハイグレードな電源ユニットが選択される。チップセットは旧世代に当たるX670Eを搭載している。

G-GEAR GA9A-G231/XB(TSUKUMO)

G-GEAR GA7A-B180T価格:395,800円+送料2,200円
CPU:Ryzen 9 7950X3D
GPU:Radeon RX 7900 XTX *カスタマイズ
メモリ:DDR5-4800 32GB
ストレージ:SSD 1TB Gen4 NVMe
電源:750W 80PLUS GOLD
コスパ:調査中

TSUKUMOのミドルタワーケース採用ゲーミングPCだ。拡張性が高く複数のストレージを追加することもできる。税込40万円とかなり高価だと言える。CPUにはRyzen 7000シリーズの3D V-Cache搭載のRyzen 9 7950X3Dが選択されている。16コア32スレッドとスペックが高くゲーム実況などの用途にも対応可能だ。Ryzen 5 5800X3Dの弱点だったマルチコア性能を改善したモデルとなる。Radeon RX 7900 XTXとのバランスも良好だ。メモリDDR5-4800 32GB、SSD 1TB Gen4 NVMeと構成もずば抜けている。電源ユニットは750W GOLDを採用していて余裕がある。




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