画像引用元:https://www.ark-pc.co.jp/
当ページでは、Core i7-13700Kのスペックレビュー&性能ベンチマークを検証している。Core i7-12700Kの後継モデルで、Raptor Lake世代における高パフォーマンスモデルだ。Eコアが倍増となり16コア24スレッドとスペックが引き上げられている。スペック的にはAlder Lake世代のフラグシップモデルであるCore i9-12900Kと同じになった。性能ではCore i9-12900Kを上回っている。
基本的なアーキテクチャを変えずに、コア数を増やしてクロック周波数を引き上げたことから消費電力は高くなってしまったが、ワットパフォーマンス自体は悪くない。BTOパソコンのラインナップはそれほど多くない。ドスパラ・マウスコンピューターなどの大手BTOメーカーでの立ち位置はマイナーだ。今後リリースされるであろうCore i7-13700の方が注目度は高いだろう。搭載モデルは、「Core i7-13700K搭載おすすめゲーミングPC」で紹介中だ。下位モデルであるCore i7-13700が発売されている。コストパフォーマンス的にも無印モデルは注目度が高い。
Core i7-13700Kの基本情報
コードネーム | Raptor Lake-S |
---|---|
プロセス | 10nm |
コア/スレッド数 | 16コア(8P+8E)/ 24スレッド |
定格/最大クロック(P) | 3.4 GHz / 5.4 Ghz |
定格/最大クロック(E) | 2.5 GHz / 4.2 Ghz |
L3キャッシュ | 30MB |
PBP | 125W |
MTP | 253W |
発売日 | 2022年10月20日 |
MSRP | $409 |
中古価格 | 53,980円~ 2024/7時点 |
特徴 | (+)Eコア倍増で16コア24スレッドと高スペック (+)L2/L3キャッシュが大幅増量 (+)i9-12900Kを上回る高い処理性能を誇る (+)DDR5-5600をサポートしている (+)intel 600シリーズと互換性がある (-)消費電力が高くなった (-)BTOパソコンではマイナーな存在 |
評価 | ・総合評価 9.0 ・ゲーム評価 9.0 |
当ページの目次
Core i7-13700Kの基本情報
i7-13700K | i7-12700K | 7 7700X | |
---|---|---|---|
メーカー | Intel | Intel | AMD |
コードネーム | Raptor Lake | Alder Lake | Zen 4 (Raphael) |
プロセス | 10nm | 10nm | 5nm |
トランジスタ数 | - | - | 65.7億 |
ダイサイズ | 257 mm² | 215 mm² | 70 mm² |
I/Oプロセス | - | - | 6nm |
I/Oダイサイズ | - | - | 124.7 mm² |
トータルコア数 | 16コア | 12コア | 8コア |
トータルスレッド数 | 24スレッド | 20スレッド | 16スレッド |
CPUコア数(P) | 8コア | 8コア | 8コア |
スレッド数(P) | 16スレッド | 16スレッド | 16スレッド |
CPUコア数(E) | 8コア | 4コア | - |
スレッド数(E) | 8スレッド | 4スレッド | - |
定格クロック(P) | 3.4 GHz | 3.6 GHz | 4.5 GHz |
最大クロック(P) | 5.4 GHz | 5.0 GHz | 5.4 GHz |
定格クロック(E) | 2.5 GHz | 2.7 GHz | - |
最大クロック(E) | 4.2 GHz | 3.8 GHz | - |
L2キャッシュ | 24MB | 12MB | 8MB |
L3キャッシュ | 30MB | 25MB | 32MB |
サポートメモリ | DDR5-5600 DDR4-3200 | DDR5-4800 DDR4-3200 | DDR5-5200 |
内蔵GPU | UHD Graphics 770 | UHD Graphics 770 | Radeon Graphics |
CPUクーラー | なし | なし | なし |
PCI-Express | Gen 5, 20 Lanes | Gen 4, 20 Lanes | Gen 5, 24 Lanes |
PBP | 125W | 125W | 105W |
MTP(PL2) | 253W | 190W | 142W |
MSRP | $409 | $409 | $399 |
国内価格 (Fシリーズ) | 64,960円 (61,000円~) | 49,450円 (46,280円~) | 42,480円 |
発売日 | 2022/10/20 | 2021/11/04 | 2022/09/27 |
Pコアの定格クロックはCore i7-12700Kの方が5%高く、最大クロックはCore i7-13700Kの方が8%高い。Eコアの定格クロックもCore i7-12700Kの方が7%低く、最大クロックはCore i7-13700Kの方が10%高い。L2キャシュは倍増で24MBとなった。L3キャッシュも5MB増えて30MBだ。このあたりがRaptor Lake世代になって強化された部分だと言える。また対応メモリもDDR5-5600となる。BTOパソコンではDDR5-4800あるいはDDR4-3200が一般的だ。
内蔵GPUがグラフィックス周波数が微増となっただけで基本的には同じだ。CPUクーラーは非同梱なので別途用意する必要がある。PCI-Expressは、Gen 4.0からGen 5.0へとアップグレードされた。PBPは125Wだ。MTPは190Wから33%増えて253Wとなる。価格は$409と共通だ。国内の販売価格では最新のCore i7-13700Kの方が15,820円高い。Core i7-13700Kは、およそ一年ぶりに登場した新しいCPUとなる。
競合モデルはZen 4アーキテクチャを採用したRyzen 7 7700Xだ。5nmプロセスを採用していて一歩先を進んでいる。トランジスタ数は65.7億だ。ダイサイズは70m㎡となる。AMDはCPUダイとI/Oダイに分割されている。I/Oダイでは6nmプロセスが採用されている。I/Oダイサイズは124.7m㎡だ。全て合わせると194.7m㎡となり、Core i7-13700Kよりも25%程度少ない。
Ryzen 7 7700Xは8コア16スレッドというスペックを持つ。Intel製CPUで言うところのPコアだ。定格クロックはRyzen 7 7700Xの方が33%高く、最大クロックはどちらも5.4GHzと同じだ。L2キャッシュはCore i7-13700Kの1/3で8MBとなる。L3キャッシュ容量はRyzen 7 7700Xの方が2MB多く32MBだ。Ryzen 7000シリーズからCPU内蔵グラフィックスが搭載されている。CPUクーラーは非同梱だ。
Ryzen 7 7700XはPCI-Express 5.0, 24 Lanesをサポートしている。PBPは105Wで、Core i7-13700Kよりも15%抑えられている。MTPは43%低く142Wだ。価格は$399でCore i7-13700Kの方が$10高い。国内価格はCore i7-13700Kの方22,480円高い。Ryzen 7 7700Xはプラットフォームが高めなので一新する場合はそれなりの予算が必要だ。Core i7-13700Kは価格が上昇傾向にある。Core i7-13700Kは、Ryzen 7 7700Xが発売されて一ヶ月後に発売されたことになる。
Core i7-13700Kの最新評価【2024年】
Core i7-13700Kのゲーム性能スコアは37,316とトップクラスのゲーム性能を有するCPUだ。旧世代のCore i7-12700Kとの性能差は20%近くとかなり大きい。一方で、次世代のCore i7-14700Kと比べると1-2%劣るだけだ。Core i7-13700Kを所有している方がIntel第14世代CPUへアップグレードするのはナンセンスだ。ただし、Core i7-14700KになってEコアが4基増えているのでゲームプレイ+αで考えているなら候補に入るかもしれない。
AMDのフラグシップモデルであるRyzen 9 7950Xよりもゲーム性能は高い。ゲーミングCPUとして最強のRyzen 9 7950X3Dと比べると12%程度低くなっている。Core i7-13700Kの中古価格は53,980円~となる。Core i7-13700との価格差も小さくコスパはまずまずだ。同等の性能を持つCore i7-14700Kの価格が新品で65,850円なので妥当な価格といえるだろう。比較的新しいモデルなので故障リスクも軽減される。
Kモデルということもあって今後もしばらくは高値安定となりそうだ。ゲームプレイだけを考慮するとRyzen 7 7800X3Dが魅力的な選択肢となる。新品で53,584円で販売されていて現行最強のゲーム性能を持つ。8コア16スレッドとマルチコア性能は大きく劣るが、ゲーム性能は圧倒している。
Core i7-13700Kの特徴&注意点【2022年】
i9-12900Kを上回る高い処理性能を誇る
Core i7-13700Kは、Intel第13世代のCore i7シリーズの最上位モデルだ。Core i7で前世代のフラグシップモデルであるCore i9-12900Kよりも10%近くも処理性能が高い。競合モデルであるRyzen 7 7700Xを大きく上回りその上位モデルのRyzen 9 7900Xと比べてもわずかにパフォーマンスが高い。価格帯が一つ上の競合モデルを上回っているということだ。ゲーミング性能を考えてもRyzen 7 7700Xでは勝負にならない。Core i7-13700Kの登場でRyzen 7000シリーズの価格が引き下げられるのではないかと思う。
それだけRaptor Lake世代のモデルは優秀だ。ゲーム実況・動画編集・エンコード・ゲーム・3D CADなどCPU負荷の高い用途にも余裕を持って対応できる。Intel第12世代CPUからの買い替えでも性能差を体感できる。何よりもマザーボードとメモリがそのまま流用できるのは大きなメリットだ。マザーボードについてはすでに各社からZ790がリリースされているが、性能面での優位性があるわけではなくIntel 600チップセットでも問題はない。Ryzen 7000シリーズではSocket AM4からSocket AM5へと変わり高価なマザーボード及びメモリの購入が必須だ。その点Core i7-13700Kは優位性がある。
ワットパフォーマンスに優れている
Core i7-13700Kは、まずまずワットパフォーマンスに優れたCPUとなっている。従来モデルのCore i7-12700Kと比べて消費電力は30%高くなったが、その分性能も上がりワットパフォーマンスでは10%上回っている。より効率的にCPU処理を行えるということだ。なお、競合モデルであるRyzen 7 7700Xはよりパワー効率に優れたモデルとなっている。5nmプロセスを採用している強みだ。もっとも純粋な性能で劣るためワットパフォーマンスだけで評価することは難しい。最近は消費電力を上げて性能の底上げを行うのが当たり前になっている。
搭載ゲーミングPCの人気はそれほど高くない
Core i7-13700Kを搭載したゲーミングPCの人気はそれほど高くならないのではないかと思う。それは旧世代のCore i7-12700Kを見れば明白だ。上記はドスパラのおすすめラインナップだ。Core i7-12700やCore i9-13900Kはラインナップに入っているが、Core i7-12700Kは入っていない。Core i7-12700Kの後継モデルであるCore i7-13700Kもそのままの流れで行くはずだ。
当サイトの売れ筋ランキングでも無印のCore i7シリーズが強い。Core i7シリーズはコスパの高さから無印のCore i7が人気があるのだ。Kシリーズになると一気に価格が跳ね上がってしまい手を出しづらくなる。Intel第12世代のラインナップを見るとCore i7無印からCore i7(K)で+40,000円~50,000円と大きい。次世代モデルでもCore i7-13700Kを選ぶならフラグシップモデルのCore i9-13900Kを選ぶのではないだろうか。
Core i7-13700Kのゲームベンチマーク一覧
Far Cry 6
Core i9-13900K | |
Core i7-13700K | |
Ryzen 7 5800X3D | |
Core i5-13600K | |
Ryzen 9 7900X | |
Ryzen 9 7950X | |
Ryzen 7 7700X | |
Core i9-12900K | |
Core i7-12700K |
Hitman 3
Core i9-13900K | |
Core i7-13700K | |
Ryzen 9 7950X | |
Ryzen 9 7900X | |
Core i5-13600K | |
Ryzen 7 5800X3D | |
Core i9-12900K | |
Ryzen 7 7700X | |
Core i7-12700K |
Cyberpunk 2077
Core i9-13900K | |
Core i7-13700K | |
Core i5-13600K | |
Ryzen 7 7700X | |
Ryzen 7 5800X3D | |
Ryzen 9 7900X | |
Core i9-12900K | |
Core i7-12700K | |
Ryzen 9 7950X |
Red Dead Redemption 2
Ryzen 7 5800X3D | |
Core i9-13900K | |
Ryzen 9 7900X | |
Ryzen 9 7950X | |
Ryzen 7 7700X | |
Core i7-13700K | |
Core i5-13600K | |
Core i9-12900K | |
Core i7-12700K |
Watch Dogs: Legion
Core i9-13900K | |
Core i7-13700K | |
Ryzen 7 5800X3D | |
Core i5-13600K | |
Ryzen 9 7950X | |
Ryzen 9 7900X | |
Core i9-12900K | |
Ryzen 7 7700X | |
Core i7-12700K |
その他アプリケーションのベンチマーク
Cinebench R23
Core i9-13900K | |
Ryzen 9 7950X | |
Core i7-13700K | |
Ryzen 9 7900X | |
Core i9-12900K | |
Core i5-13600K | |
Core i7-12700K | |
Ryzen 7 7700X | |
Ryzen 7 5800X3D |
7-Zip
Ryzen 9 7950X | |
Core i9-13900K | |
Ryzen 9 7900X | |
Core i7-13700K | |
Core i9-12900K | |
Ryzen 7 7700X | |
Core i5-13600K | |
Core i7-12700K | |
Ryzen 7 5800X3D |
Handbrake
Core i9-13900K | |
Ryzen 9 7950X | |
Core i7-13700K | |
Ryzen 9 7900X | |
Core i9-12900K | |
Core i5-13600K | |
Ryzen 7 7700X | |
Core i7-12700K | |
Ryzen 7 5800X3D |
Adobe Lightroom and Premiere Pro
Ryzen 9 7900X | |
Ryzen 9 7950X | |
Ryzen 7 7700X | |
Core i9-13900K | |
Core i7-13700K | |
Core i9-12900K | |
Core i5-13600K | |
Core i7-12700K | |
Ryzen 7 5800X3D |
Core i7-13700K搭載おすすめゲーミングPC
G-GEAR GA7J-L231/ZB(TSUKUMO)
CPU:Core i7-13700K
GPU:GeForce RTX 4060 Ti
メモリ:DDR5-4800 32GB
ストレージ:SSD 1TB Gen4 NVMe
電源:750W 80PLUS GOLD
コスパ:調査中
TSUKUMOが販売する高性能なゲーミングPCだ。今となってはやや古いミドルタワーケースを採用している。他社BTOメーカーはケースのリニューアルを実施しているがG-GEARでは変わっていない。それでも価格が抑えられていて選びやすい。CoolerMaster製120mmの空冷CPUクーラーを搭載している。グラフィックスにはRTX 4060 Tiを搭載している。WQHD環境でのゲームプレイにも最適だ。メモリDDR5-4800 32GB、SSD 1TB Gen4 NVMeという構成を持つ。メモリ容量が多く使い勝手がよい。電源ユニットは750W GOLDを採用している。
G-Master Spear Z790/D5(サイコム)
CPU:Core i7-13700K
GPU:GeForce RTX 4060 MSI
メモリ:DDR5-4800 16GB
ストレージ:SSD 1TB Gen4 NVMe
電源:750W 80PLUS GOLD
コスパ:3.9
G-Master Spear Z790/D5は、初期構成でCore i7-13700K×RTX 4060搭載のゲーミングPCだ。CPUをCore i7-13700KFに変更すれば4,930円安くなる。サイコムの場合基本的にはどれもベースモデルとして販売されていてカスタマイズされるのが前提だ。メモリDDR5-4800 16GB、SSD 1TB Gen4 NVmeと一般的な構成を持っている。電源ユニットは750W GOLDだ。これをベースにあなた好みのカスタマイズを検討しよう。CPU・CPUグリス・CPUクーラー・マザーボード・メモリ・ストレージ・グラフィックボードと幅広いカスタマイズができる。
GALLERIA ZA7C-R48(ドスパラ)
CPU:Core i7-13700KF
GPU:GeForce RTX 4080
メモリ:DDR5-4800 32GB
ストレージ:SSD 1TB Gen4 NVMe
電源:1000W 80PLUS PLATINUM
コスパ:9.9
Core i7-13700KF×RTX 4080搭載のハイエンドクラスのゲーミングPCだ。大幅値下げが適用となり評価を上げている。ケースデザインもよく人気があるモデルだ。グラフィックスにハイエンドのRTX 4080を搭載していて4K+レイトレーシング有効化でも60fps以上で安定させられる高い性能が魅力となる。フルHD環境だとオーバースペックだ。メモリDDR5-4800 32GB、SSD 1TB Gen4 NVMeと構成も抜群だ。電源ユニットは1000W PLATINUMを採用している。高性能なモデルにふさわしい電源が選択されている。
ZEFT Z36M(セブン)
CPU:Core i7-13700KF
GPU:GeForce RTX 4070 Ti Zotac
メモリ:DDR4-3200 16GB
ストレージ:SSD 1TB Gen4 NVMe+HDD 4TB
電源:850W 80PLUS GOLD
コスパ:調査中
パソコンショップセブンが販売するゲーミングPCだ。PCケースにCooler Master MASTERBOX CM694 TGを採用した一台となっている。国内BTOメーカーのオリジナルモデルでは選択できないデザイン性の高さが特徴だ。落ち着いたデザインはユーザーを選ばない。Core i7-13700KF×RTX 4070 Tiの組み合わせで高いゲーミング性能を発揮する。4K環境でのゲームプレイにこだわりたい方は必見だ。CPUクーラーはCoolerMaster製水冷式が選択されている。メモリDDR4-3200 16GB、SSD 1TB Gen4 NVMe+SSD 4TBと圧倒的な構成だ。電源ユニットは850W GOLDを採用している。DVDスーパーマルチドライブが標準搭載だ。また、無線LANも搭載されていて使い勝手がよい。
LEVEL-R779-LC137KF-VL3X(パソコン工房)
CPU:Core i7-13700KF(水冷)
GPU:GeForce RTX 4080
メモリ:DDR5-4800 64GB
ストレージ:SSD 1TB Gen4 NVMe
電源:1000W 80PLUS PLATINUM
コスパ:10.0
パソコン工房が販売する至高の一台となっている。拡張性・デザイン性の高いミドルタワーモデルだ。税込40万円オーバーと価格は高いが、こだわりが見られるのがポイントだ。CPUにはCore i7-13700KF搭載で360mm水冷CPUクーラー搭載で熱対策も行われている。チップセットZ790と1200W PLATINUM電源採用でオーバークロックにも対応可能だ。メモリDDR5-4800 64GB、SSD 1TB NVMeと圧倒的な構成を誇る。特に64GBの大容量メモリは心強い。ゲームプレイ+αにも対応できる。
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