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当記事では、Radeon RX 7900 XTの性能スペックレビュー&おすすめゲーミングPCの紹介をしている。GeForce RTX 40シリーズへの対抗馬としてRadeon RX 7000シリーズがリリースされた。当該モデルは、別記事でレビューをしているRadeon RX 7900 XTXの下位モデルという位置付けだ。AMD製グラフィックボードのラインナップでは2番目のモデルでゲーミング性能は高く旧世代のフラグシップモデルであるRadeon RX 6950 XTを上回る。
4K環境でのゲームプレイを考えている方向けのモデルだと言える。フラグシップモデルであるRadeon RX 7900 XTXとの価格差が定価ではそれほど大きくないため、価格次第では少し奮発してRadeon RX 7900 XTXを選択する方がよいかもしれない。搭載モデルは「Radeon RX 7900 XT搭載おすすめゲーミングPC」で紹介している。搭載モデルになるとGeForce製グラフィックボードと比べると割高感がある。それはCPUに高コストなRyzen 7000シリーズが選択されていることも要因の一つだろう。競合モデルはGeForce RTX 4080となる。その後登場した後発のGeForce RTX 4080 SUPERやGeForce RTX 4070 Ti SUPERも強力なライバルだ。
世代 | RDNA 3.0 |
---|---|
プロセス | 5nm |
CUDAコア | 5376 |
ベースクロック | 1500 MHz |
ゲームクロック | 2025 MHz |
ブーストクロック | 2394 MHz |
GPUメモリ | GDDR6 20GB |
TDP | 300W |
MSRP | $899 |
国内価格 | 129,800円~ |
発売日 | 2022/12/13 |
- (+)RX 6950 XTを上回る性能を持つ
- (+)チップレット技術を採用している
- (+)省電力性が高いモデル
- (+)AV1のエンコード/デコードに対応している
- (+)国内価格は比較的抑えられている
- (-)RX 7900 XTXよりもコスパで劣る
- (-)レイトレーシング・AI性能が低い
- (-)搭載モデルのラインナップは増えなさそう
当ページの目次
Radeon RX 7900 XTの基本スペック
Radeon RX 7900 XTX/RX 6950 XTと比較
RX 7900 XT | RX 7900 XTX | RX 6950 XT | |
---|---|---|---|
コードネーム | RDNA 3.0 | RDNA 3.0 | RDNA 2.0 |
GPU | Navi 31 | Navi 31 | Navi 21 |
プロセス | 5nm | 5nm | 7 nm |
ダイサイズ | 300 mm² | 300 mm² | 520 mm² |
MCDプロセス | 6 nm | 6 nm | - |
MCDサイズ | 36.6 mm² x6 (5つ有効化) | 36.6 mm² x6 | - |
トランジスタ数 | 577億 | 577億 | 268億 |
CUs | 84 | 96 | 80 |
CUDAコア数 | 5376 | 6144 | 5120 |
RTコア数 | 84 | 96 | 80 |
AIコア数 | 168 | 192 | - |
ベースクロック | 1500 MHz | 1900 MHz | 1860 MHz |
ゲームクロック | 2025 MHz | 2269 MHz | 2100 MHz |
ブーストクロック | 2394 MHz | 2499 MHz | 2310 MHz |
GPUメモリ | GDDR6 20GB | GDDR6 24GB | GDDR6 16GB |
メモリクロック | 20 Gbps | 20 Gbps | 18 Gbps |
メモリバス | 320 bit | 384 bit | 256 bit |
メモリバス帯域幅 | 800.0 GB/s | 960.0 GB/s | 576.0 GB/s |
L2キャッシュ | 6MB | 6MB | 4 MB |
L3キャッシュ | 80 MB | 96MB | 128 MB |
FP32 Compute | 51.48 TFLOPS | 61.42 TFLOPS | 23.65 TFLOPS |
TDP | 300 W | 355 W | 335 W |
補助電源 | 2x 8-pin | 2x 8-pin | 2x 8-pin |
バスインターフェイス | PCIe 4.0 x16 | PCIe 4.0 x16 | PCIe 4.0 x16 |
出力 | 1x HDMI 2.1a 2x DisplayPort 2.1 1x USB Type-C | 1x HDMI 2.1a 2x DisplayPort 2.1 1x USB Type-C | 1x HDMI 2.1 2x DisplayPort 1.4a |
価格 | $899 | $999 | $1099 |
国内価格 | 129,800円~ | 156,380円~ | 108,000円~ |
発売日 | 2022/12/13 | 2022/12/13 | 2022/05/10 |
Radeon RX 7900 XTは、RDNA 3.0アーキテクチャを採用したグラフィックボードだ。RDNA 2.0採用のRadeon RX 6950 XTの後継モデルとなる。GPUもNavi 21からNavi 31へとアップグレードされている。プロセスも7nm→5nmへと微細化された。RX 7900 XTのトータルのダイサイズは493.5m㎡で、RX 6950 XTよりも5%程度小さくなった。
Radeon RX 7000シリーズからは、Ryzen CPUと同じようにチップレット技術が採用されている。GPUの演算器部分であるGraphics Compute Die(GCD)と、メモリコントローラー及びInfinity Cacheを備えたMemory Cache Die(MCD)だ。Radeon RX 7900 XTXでは、GCD+5つのMCDが搭載されている。Radeon RX 7900 XTXになるとGCD+6つのMCDとなる。
Radeon RX 6950 XTと比べてトランジスタ数が216%も向上している。CU数は5%アップで84だ。CUDAコア数も5%アップで5376だ。RTコア数は84で、AIコア数は168となる。ベースクロックは19%ダウン、ゲームクロックも3%ダウンとなる一方で、ブーストクロックについては3%アップとなった。CU自体のIPCが改善しているため同じスペックでもより高いパフォーマンスを発揮できる。
Radeon RX 7900 XTXではフルスペックのNavi 31となり、SM数が96となる。Radeon RX 7900 XTよりも20%増えている。RTコアは96、AIコアは192だ。Radeon RX 7900 XTXになるとベースクロックが26%、ゲームクロックも12%、ブーストクロックも4%それぞれ高い。より高いパフォーマンスを期待できる。
GPUメモリ容量はRadeon RX 6950 XTと比べて25%増えて20GBとなる。Radeon RX 7900 XTXだとさらに20%多く24GBとなる。メモリクロックも11%速く20 GB/sだ。メモリバスも256 bitから320 bitへと引き上げられている。メモリバス帯域幅は39%広く800.0 GB/sだ。RX 7900 XTXのメモリバス帯域幅は960.0 GB/sとなる。Radeon RX 6900 XTと比べてL2キャッシュは20%アップ、L3キャッシュ(Infinity Cache)は37%少なくなっている。
FP32 Computeは2.1倍で51.48 TFLOPSだ。TDPはおよそ10%ダウンで300Wとなる。補助電源は2×8-pinと変わっていない。バスインターフェイスも共通だ。出力は新しくDisplayPort 2.1をサポートしている。価格は$899で、RX 6950 XTよりも$200安価だ。もちろんRX 6950 XTは発売から時間も経過していて価格は下がっていることは付け加えておく。
同じRyzen 7000シリーズのフラグシップモデルであるRadeon 7900 XTXは+$100(+11%)となる。スペックの差を考えるとRX 7900 XTXの方がコスパが高いはずだった。ところが日本国内での販売価格はそれ以上の差がある。RX 7900 XTXよりも20%程度安く購入できる。性能差がしっかりと価格に反映されている形でRX 7900 XTも選びやすい。
GeForce RTX 4080と比較
RX 7900 XT | RTX 4080 | RTX 4070 Ti SUPER | |
---|---|---|---|
コードネーム | RDNA 3.0 | Ada Lovelace | Ada Lovelace |
GPU | Navi 31 | AD103 | AD103 |
プロセス | 5nm | 5nm | 5nm |
ダイサイズ | 306 mm² | 379 mm² | 379 mm² |
MCDプロセス | 6 nm | - | - |
MCIサイズ | 37.5 mm² x5 | - | - |
トランジスタ数 | 577億 | 459億 | 459億 |
SMs | 84 | 76 | 66 |
CUDAコア数 | 5376 | 9728 | 8448 |
RTコア数 | 84 | 76 | 66 |
AI/Tensorコア数 | 168 | 304 | 264 |
ベースクロック | 1500 MHz | 2205 MHz | 2340 MHz |
ゲームクロック | 2025 MHz | - | - |
ブーストクロック | 2394 MHz | 2505 MHz | 2610 MHz |
GPUメモリ | GDDR6 20GB | GDDR6X 16GB | GDDR6X 16GB |
メモリクロック | 20.0 Gbps | 22.4 Gbps | 22.4 Gbps |
メモリバス | 320 bit | 256 bit | 256 bit |
メモリバス帯域幅 | 800.0 GB/s | 716.8 GB/s | 716.8 GB/s |
L2キャッシュ | 6MB | 64 MB | 64MB |
L3キャッシュ | 80MB | - | - |
FP32 Compute | 51.48 TFLOPS | 48.74 TFLOPS | 44.10 TFLOPS |
TDP | 300 W | 320 W | 285W |
補助電源 | 2x 8-pin | 1x 16-pin | 1x 16-pin |
バスインターフェイス | PCIe 4.0 x16 | PCIe 4.0 x16 | PCIe 4.0 x16 |
出力 | 1x HDMI 2.1a 2x DisplayPort 2.1 1x USB Type-C | 1x HDMI 2.1 3x DisplayPort 1.4a | 1x HDMI 2.1 3x DisplayPort 1.4a |
価格 | $899 | $1199 | $799 |
国内価格 | 129,800円~ | 189,800円~ | 128,980円~ |
発売日 | 2022/12/13 | 2022/11/16 | 2024/01/24 |
競合モデルであるGeForce RTX 4080及びGeForce RTX 4070 Ti SUPERと比較していく。GeForce RTX 4080は、Ada Lovelace世代のグラフィックボードでGPUはAD103だ。価格は$1,199でRX 7900 XTXよりも$300高い。実売価格では33,680円程度の差がある。RTX 4080よりも6%性能は劣るが、価格が20%以上安いのでコストパフォーマンスはRX 7900 XTの方が高い。レイトレーシング性能を重視しないなら選択肢として悪くない。
RTX 4080は、RX 7900 XTXが発売されるおよそ1ヶ月前にリリースされた。RTX 4080もRX 7900 XTXと同じ5nmプロセスを採用している。従来通り1つのダイを持つグラフィックボードでダイサイズは379m㎡だ。RX 7900 XTはトータルで493.5m㎡と30%程度大きい。トランジスタ数はRX 7900 XTXの方が25%多い。
グラフィックボードのスペックはアーキテクチャが異なるため純粋な比較は難しい。数値上はRTX 4080の方がCUDASコアが80%以上も多く9728となる。RTコアはRX 7900 XTXの方が10%多く、AI/TensorコアはRTX 4080の方が80%多い。ベースクロックはRTX 4080の方が47%高く、ブーストクロックもRTX 4080の方が4%高い。
GPUメモリ周りではそれぞれのメーカーで特色が異なる。GPUメモリ容量自体はRadeon RX 7900 XTの方が25%多く20GBとなる。メモリ規格自体はGDDR6Xを採用しているRTX 4080が↑だ。メモリクロックもRTX 4080の方が12%速い。メモリバスはRX 7900 XTの方が25%広く320 bitだ。メモリバス帯域幅はRX 7900 XTの方が11%広い。
RTX 4080ではL2キャッシュが64MBとかなり多いが、L3キャッシュは搭載されていない。RX 7900 XTはL2キャッシュが6MBと控えめだが、L3キャッシュ(Infinity Cache)が80MB搭載されていてメモリ周りは強力だ。FP32 ComputeはRX 7900 XTの方が5%程度大きい。TDPはRTX 4080の方が7%高い。
補助電源は従来モデルと同じ2×8-pinを採用していて使い勝手がよい。1×16-pinは新しいタイプでまだまだ課題が多い。バスインターフェイスはPCIe 4.0×16と共通だ。出力では、DisplayPort 2.1を搭載しているRX 7900 XTが上だ。RTX 4080では採用されなかったのでRX 7000シリーズが一歩先を進んでいる。
GeForce RTX 4070 Ti SUPERは2024年1月に発売された後発モデルだ。国内販売価格は同等だ。MSRPではGeForce RTX 4070 Ti SUPERの方が$100安いが、バランスを考えるとこれ以上価格は下がらないかもしれない。GeForce RTX 4070 Ti SUPERもGeForce RTX 4080と同じGPU AD103を搭載いている。SM数は66基とGeForce RTX 4080よりも10基少ない。CUDAコア数は8448だ。定格クロック・最大クロック共にGeForce RTX 4080よりも少しだけ高く設定されている。メモリ周りは共通だ。TDPは11%低く285Wだ。
Radeon RX 7900 XTの特徴&強み
RX 6950 XT/RTX 3090 Tiよりもパフォーマンスが高い
RTX 4090 | |
RX 7900 XTX | |
RTX 4080 SUPER | |
RTX 4080 | |
RX 7900 XT | |
RTX 4070 Ti SUPER | |
RTX 3090 Ti | |
RTX 4070 Ti | |
RTX 3090 | |
RX 6950 XT | |
RTX 3080 Ti | |
RTX 3080 12GB | |
RX 6900 XT | |
RX 7800 XT | |
RX 6800 XT | |
RTX 3080 10GB | |
RTX 2080 Ti |
Radeon RX 7900 XTは、Radeon RX 7000シリーズにおいて上から二番目の性能を持つグラフィックボードだ。ラインナップ的に二番目でも従来モデルのフラグシップモデルであるRX 6950 XTやかつての競合モデルのGeForce RTX 3090 Tiを上回る性能を持っているのは圧巻だ。次世代のGeForce RTX 4080と比べると6%劣る。Radeon RX 6950 XTよりも13%程度処理性能が高い。
上位モデルであるRadeon RX 7900 XTXとの性能差は7%-8%だ。NVIDIAのAda Lovelace世代の後発モデルであるGeForce RTX 4080 SUPERを含めると五番目に高い性能を持っている。GeForce RTX 4080とGeForce RTX 4070 Ti SUPERの間に収まる。GeForce RTX 4090が頭一つ抜き出ているが、他のモデルについては一定の範囲に収まっている。AMD製グラフィックボードもある程度NVIDIA製モデルと同じ土台に立てるようになったのは感慨深い。
Radeon RX 7900 XTは、グラフィックス処理性能が高く4K環境でのゲームプレイを考えているゲーマーの方におすすめだ。フルHDやWQHD環境だけではオーバースペックで宝の持ち腐れだと言える。レイトレーシング性能についてはRadeon RX 6950 XTよりも高くなっているが、GeForce RTX 4080や旧世代のGeForce RTX 3090 Tiと比べても見劣りしてしまう。純粋なグラフィックス性能を重視したいなら候補に入れてもよいだろう。
RX 7900 XTXとの価格差が小さくコスパは伸び悩むか!?
Radeon RX 7900 XTは定価が$899と上位モデルであるRadeon RX 7900 XTX($999)との価格差が小さくコストパフォーマンスはやや低い。コストパフォーマンス重視ならRadeon RX 7900 XTXも候補に入れるとよいだろう。+10%で15%以上高いパフォーマンスを得られる。レイトレーシング性能もワンランク高いものになるので少し予算が増えても選ぶメリットがある。
国内価格はRadeon RX 7900 XTが12万円~13万円、Radeon RX 7900 XTXが15万円~17万円となっている。RX 7900 XTXと比べて2万円以上の価格差があればRadeon RX 7900 XTを選んでもよいかもしれない。現在の国内価格は想定外で、RX 7900 XTを選ぶ理由が生まれたと言える。コストパフォーマンスは良好だ。
搭載BTOパソコンではそれ以上の価格差が出てくるのではないかと思う。もっともGeForceと比べると搭載モデルの価格は割高になるだろう。また、ラインナップも少なく選択肢はそれほど多くないはずだ。一部コストパフォーマンスの高いモデルもあったが、すぐに値上げされたり在庫切れになったりと厳しい状況となる。
省電力性に優れたグラフィックボードとなっている
Radeon RX 7900 XTは省電力性に優れたグラフィックボードでそれが魅力の一つとなっている。上記は各グラフィックボードの消費電力をまとめたものだ。従来モデルのフラグシップモデルであるRadeon RX 6950 XTと比べて性能が5%性能が高いにも関わらず、消費電力は18%も抑えられている。
競合モデルのRTX 4080には及ばないながらも健闘していると言えるだろう。公式の推奨電源は750W以上となる。ハイクラス以上のゲーミングPCでは750W GOLDが採用されることが多く特に問題はない補助電源も2x 8-pinで扱いやすい。
AV1のハードウェアエンコード及びデコードに対応している
AMDの新しいRDNA 3.0メディアエンジンは、コンシューマー向けGPUで初めてAV1ハードウェアエンコーダーをサポートしている。AV1コーデックは、最新のビデオコーデックでH.264のようなコーデックと比較して小さいサイズでより高画質な動画を実現できる。すでにリリースされているNVIDIA RTX GPUやIntel Arc Alcemist GPUと戦うことが可能だ。
パフォーマンス的にはNVIDIAとIntelの間に収まる。ゲーマーはどのブランドのグラフィックボードを選んでも最新モデルなら一つのグラフィックボードで同時に高画質でゲームをプレイしたり、録画・配信をしたりといったことが可能となる。クリエイター作業を考えている方にとっては朗報だろう。
Radeon RX 7900 XTのフレームレート一覧
Far Cry 6
フルHD環境ではおおよそ横並び状態となっている。これはグラフィックボードがボトルネックとなっているためだ。WQHD及び4K環境でのパフォーマンスを見ていくと、Radeon RX 6950 XTと比べてWQHDで18%高く、4Kでも21%も高いことがわかる。競合のGeForce RTX 4080と比べても3%-4%程度上回っている。GeForce RTX 4070 Ti SUPERとの性能差も大きい。トップがRadeon RX 7900 XTXであることからもFar Cry 6はAMD製グラフィックボードと相性がよさそうだ。
Cities Skylines 2
Cities Skylines 2では競合のGeForce RTX 4080よりもフレームレートが高い。4K環境では9%も上回っている。後発モデルであるGeForce RTX 4080 SUPERと比べるとわずかに劣る結果だ。同価格帯のGeForce RTX 4070 Ti SUPERと比べると最大で34%もフレームレートが高い。Radeon RX 6950 XTと比べると最大で36%も上回っている。かつでのフラグシップモデルを完全に飲み込んだ。ただし、このタイトルはまだまだ不安定で今後の最適化によっては大きく序列が変わる可能性があることを補足しておく。
FF14
FF14では従来モデルのRadeon RX 6950 XTよりも最大で37%もフレームレートが高い。上位モデルであるRadeon RX 7900 XTXとの性能差は8%程度とそれほど大きくない。GeForce RTX 4070 Ti SUPERと比べても4K環境では15%も高くなっている。WQHD及び4KではGeForce RTX 4080 SUPERも上回っているのは評価できる。
Blue Protocol
Blue Protocolではやや苦戦している。GeForce RTX 4070 Ti SUPERと比べて7%-20%程度フレームレートが低い。GeForce RTX 4080と比べると12%-25%も低くなっている。特に4K環境では性能差が大きい。タイトルによってばらつきが大きいのは悩ましい。
Forza Horizon 5
Forza Horizon 5でもGeForce RTX 4080に遠く及ばなかった。フレームレートの差は13%-16%だ。GeForce RTX 4070 Ti SUPERと比べても5%-8%低くなっている。Radeon RX 6950 XTとの性能差は3%-5%とそこまで引き離せなかった。
Cyberpunk 2077
Cyberpunk 2077ではGeForce RTX 4070 Ti SUPERを5%-13%上回った。GeForce RTX 4080には最大で10%及ばなかったものの価格帯を考えれば十分だろう。Radeon RX 6950 XTと比べて最大で28%も高い。Radeon RX 7900 XTXとの性能差は11%-38%とやや大きい。十分比較検討するとよさそうさ。
Radeon RX 7900 XTのレイトレーシング性能
Cyberpunk 2077
やはりレイトレーシング性能では遅れを取っている状態だ。Radeon RX 7900 XTのフレームレートはGeForce RTX 4070 Tiにも及ばない。GeForce RTX 4080と比べると40%以上もフレームレートが低い。Radeon RX 6950 XTと比べると16%-26%程度高くなっているが、NVIDIA製グラフィックボードと比べると完敗だ。レイトレーシングを重視したいなら避けた方がよいだろう。
Marvel’s Spider-Man: Miles Morales
Marvel’s Spider-Man: Miles Moralesではそこまで悪い数値ではない。フルHD環境でこそ下から三番目となったが、解像度が上がるとNVIDIA製グラフィックボードと比べても引けを取らない。GeForce RTX 4080と比べるとフルHDで7%、WQHDで6%、4Kで13%低い。パフォーマンス自体は負けているもののCyberpunk 2077の結果から見ればまだましだ。レイトレーシング有効化時の負荷がそこまで重くないようにパフォーマンスがそこまで影響を受けないと考えられる。
Radeon RX 7900 XT搭載おすすめゲーミングPC
ZEFT R47AB(セブン)
CPU:Ryzen 7 7800X3D
GPU:Radeon RX 7900 XT
メモリ:DDR5-4800 32GB
ストレージ:SSD 2TB Gen4 NVMe
電源:850W 80PLUS GOLD
コスパ:調査中
Ryzen 7 7800X3D×Radeon RX 7900 XT搭載のハイクラスのゲーミングPCだ。CPUには3D V-Cache搭載のRyzen 7 7800X3Dを搭載している。8コア16スレッドとスペックは控え目だが、3D V-Cacheのおかげで高いゲーム性能を誇る。Core i9-14900Kを上回るゲーム性能は圧巻だ。Radeon RX 7900 XTの性能を引き出すには十分だ。メモリDDR5-4800 32GB・SSD 2TB Gen4 NVMeと構成も圧巻だ。電源ユニットは850W GOLDを採用している。PCケースには「DeepCool CH510」を採用している。画像は組み込み例の一つで初期構成のままではこうはならない。カスタマイズでRGB対応水冷クーラーやケースファンを選択しよう。
GALLERIA XA9R-79XT 7900搭載(ドスパラ)
CPU:Ryzen 9 7900
GPU:Radeon RX 7900 XT
メモリ:DDR5-4800 16GB
ストレージ:SSD 1TB NVMe
電源:850W 80PLUS GOLD
コスパ:調査中
Ryzen 9 7900×Radeon RX 7900 XT搭載のゲーミングPCだ。一時は税込349,980円まで価格が下がっていたが、おおよそ発売時点の価格(384,980円)に戻ってしまった。ゲーミング性能は高くハイエンドクラスのモデルで4K環境でのゲームプレイに適している。性能的にはRTX 4080とRTX 4070 Ti SUPERの間に収まる。メモリ16GB、SSD 1TBという構成だ。電源ユニットは850W GOLDを採用している。チップセットはB650だ。Core i7-13700F×RTX 4080搭載モデルが349,980円となっているので妥当な価格設定と言えるかもしれない。タイトルによってはRX 7900 XTが有利になることもあるが、総合的なゲーム適正だけを考えるとCore i7-14700F×RTX 4070 Ti SUPER搭載モデルの方が優れている。
GALLERIA UA9C-79XT(ドスパラ)
CPU:Core i9-14900KF(水冷)
GPU:Radeon RX 7900 XT
メモリ:DDR5-4800 32GB
ストレージ:SSD 1TB Gen4 NVMe+ HDD 2TB
電源:1000W 80PLUS PLATINUM
コスパ:調査中
ガレリアブランドの最上位モデルであるUシリーズでもRadeon RX 7900 XT搭載モデルがリリースされている。CPUにはIntel第14世代のフラグシップモデルであるCore i9-14900KFを搭載している。24コア32スレッドと現行最強クラスのスペックを持つ。ゲーミングCPUとしてもトップだ。CPUファンは240mmの大型水冷CPUクーラーが搭載されていて心強い。オーバークロックにも対応できるポテンシャルを持つ。メモリ32GB、SSD 1TB Gen4 NVMe+ HDD 2TBと構成も充実している。電源ユニットは1000W PLATINUMが選択されている。マザーボードのチップセットはZ790だ。
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