画像引用元:https://www.ark-pc.co.jp/
Core i5-4460の性能スペックを検証している。第4世代CPUの中でもエントリーモデルのCPUとなっている。2014年5月登場のHaswell世代におけるミドルクラスのCPUだ。価格が非常に安いためライトユーザーに人気があった。低価格帯のゲーミングPCに採用されることが多く一定の注目を集めていたと言える。ただし、現時点ではゲーム用途として考えると選ぶメリットはない。
性能面では物足りなさがある。どうしても選ぶとするなら現行ならGTX 1650やGTX 1650 SUPER、旧型ならGTX 1050やGTX 1050 Tiなどと合わせるとよい。基本的にはビジネスPCやサブパソコンとしての使用が最適だ。後継モデルは、Skylake世代の「Core i5-6400」となる。プロセスの微細化によって省電力性が高くなった。いずれにしてもビジネスモデルとしてもゲーミングモデルとしても評価はいまいちだ。
Core i5-4460の概要
基本スペック
i5-4460 | i5-4590 | i5-3340 | |
---|---|---|---|
コードネーム | Haswell | Haswell | Ivy Bridge |
製造プロセス | 22nm | 22nm | 22nm |
トランジスタ数 | 14億 | 14億 | - |
ダイサイズ | 177 m㎡ | 177 m㎡ | 133 mm² |
CPUコア数 | 4 | 4 | 4 |
スレッド数 | 4 | 4 | 4 |
定格クロック | 3.2GHz | 3.3GHz | 3.1GHz |
最大クロック | 3.4GHz | 3.7GHz | 3.3GHz |
L3キャッシュ | 6MB | 6MB | 6MB |
対応メモリ | DDR3-1600 | DDR3-1600 | DDR3-1600 |
内蔵GPU | HD Graphics 4600 | HD Graphics 4600 | HD Graphics 2500 |
TDP | 84W | 84W | 77W |
価格 | $182 | $202 | $182 |
発売日 | 2014年5月12日 | 2014年5月12日 | 2013年9月2日 |
従来モデルのCore i5-3340はIve Bridgeと呼ばれている。プロセスは22nmだ。CPUコア・スレッド数は4コア4スレッドとなる。Core i5-3340と比べると定格クロックは4%高く、最大クロックも4%高い。L3キャッシュ容量は6MBと共通だ。対応メモリはDDR3-1600と変わっていない。
内蔵GPUもHD Graphics 2500からHD Graphics 4600へとアップグレードされた。TDPは10%アップの84Wとなる。プロセスが変わらずクロック周波数を引き上げたため消費電力は高くなる。価格は$182と共通だ。飛躍的にパフォーマンスが向上したわけではないと考えてよい。
同じHaswell世代の上位モデルであるCore i5-4590と比較していく。Core i5-4460よりも搭載ゲーミングPCのラインナップが豊富だ。製造プロセス・トランジスタ数・ダイサイズ・コア/スレッド数は変わらない。異なるのはクロック周波数と価格だけだ。定格クロックはCore i5-4590の方が4%高く、最大クロックもCore i5-4590の方が10%高い。内蔵GPUやTDPは変わらない。価格差は$20だ。
現行モデルと比較
Core i5-4460 | Core i3-12100 | |
---|---|---|
コードネーム | Haswell | Alder Lake |
製造プロセス | 22nm | 10nm |
CPUコア数 | 4 | 4 |
スレッド数 | 4 | 8 |
定格クロック | 3.2GHz | 3.3GHz |
最大クロック | 3.4GHz | 4.3GHz |
L3キャッシュ | 6MB | 12MB |
対応メモリ | DDR3-1600 | DDR5-4800 DDR4-3200 |
内蔵GPU | HD Graphics 4600 | UHD Graphics 730 |
TDP(PBP) | 84W | 60W |
MTP | - | 89W |
価格 | $182 | $122 |
発売日 | 2014年5月12日 | 2022年1月5日 |
消費電力は84W→60Wと省電力性が高くなっていることがわかる。Intel第12世代ではMTPという概念が導入された。環境次第でMTPまで消費電力を引き上げてより高い性能を期待できる。価格は$122と安価だ。8年の歳月を経て全く別物のCPUだ。かつてのCore i5シリーズは現行のCore i3シリーズにも勝てないのだ。
Core i5-4460の評価まとめ【2024年】
ゲーミング性能が最下層に属するCPU
上記は各CPUのゲーム性能をまとめたものだ。Core i5-4460はスコアが15,996と低い。一つ上のCore i5-4590と比べても1%-2%程度の差があるがどちらでも厳しいのが現状だ。この時代のCore i5シリーズは性能的に見劣りしてしまう。ゲーミングPCに搭載するCPUとしては物足りない。CPU性能がボトルネックとなってしまう可能性がある。
現行のエントリークラスであるCore i3-13100と比べると30%程度もパフォーマンスで劣ってしまう。Core i3-12100ですらゲーミングPCに搭載されることが少ない今の状況を考えるとやはりCore i5-4460では厳しいだろう。2023年時点なら20,000を一つの基準と考えるのがよい。低価格帯のゲーミングPCで人気のRyzen 5 4500やRyzen 5 3500を最低基準にするべきだろう。
中古価格は1,980円~と妥当な価格
中古価格は税込2,480円程度で性能を考えると妥当な価格設定だと言える。すでに底値でこれ以上価格が下がることはないのではないかと思う。CPU内蔵グラフィックス非搭載のRyzen 5 4500が税込10,000円で購入できるので、基本的にはRyzen 5 4500を選択する方が賢明だ。ゲームプレイはもちろんRAW現像やビジネスなどへの対応力も高い。
どうしても中古でもう少し予算を下げたいならCore i3-10100やCore i3-9100が選択肢に入る。7,980円から購入できる。ゲームプレイに最適とは言えないが、Core i5-4460よりも大幅にパフォーマンスが向上する。5,000円以下で購入できるCPUでは力不足だ。できればIntel第8世代以降のCPUを選択したい。新しいモデルの方が省電力性が高くかつ故障リスクも下がるからだ。
ore i5-9600KやCore i5-9400を選択することが可能だ。
Core i5-4460の評価まとめ【発売当時】
Core i5-4460は、第4世代のCPUの中でミドルクラスに位置するCPUだ。時々BTOパソコンで搭載されていることを見かける。10万円以下のゲーミングPCならだいたいCore i5-4460が搭載されていると考えて間違いない。ただ、価格は安いが、性能も低いモデルに搭載されていることが多い。
スペック的にはすでに見てきたように定格3.2GHzで最大3.4GHzはまずまずとなっている。しかし、周波数が全てではなくゲームに限って言えば処理速度も数値ほど優れているということはない。4コアだとやはり物足りなさを感じることはある。
ゲーミングPCの中では最低ランクに位置するCPUでこれ以下は基本的に地雷となる。負荷の低いゲームだけをプレイするというのであれば十分に選択するメリットはある。しかし、基本的には選ぶメリットは薄い。ウルトラハイエンド同様に、ロークラスも性能をしっかり理解していなければ購入はしないほうがいい。ゲームを快適にプレイしたい、色々なゲームをプレイしたいというユーザーは避けたほうがよいだろう。
対応ソケットはLGA1150、対応チップセットはZ97・H97・Z87・H87・B85・H81だ。オーバークロックに対応していないCPUなので、チップセットは価格が抑えられているH97またH81を推奨する。グラフィックボードの相性は特に優れたものはなくGTX 750やGTX 750 Tiとも並程度だ。
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