quadro画像引用元:https://www.amazon.co.jp/

当記事では、QuadroとGeForceのグラフィックボードの違いについて解説している。QuadroとGeForceは同じNVIDIA製のグラフィックボードだ。しかし、その特性において両者にははっきりとした違いがあるのだ。当サイトのコンセプト的(ゲーミングPC紹介サイト)にGeForceの取り扱いがメインだが、Quadro製グラフィックボードでのゲームプレイに焦点を当てて解説していく。

簡単に言うとQuadro=クリエイター向け、GeForce=ゲーム向けということだ。それぞれ反対の用途で利用できるのか気になっている方は多いだろう。つまり、「Quadroでゲームができるのか」・「GeForceでクリエイター向けアプリケーションを使用できるのか」などについて知りたい方向けのコンテンツだ。

QuadroとGeForceの特性・違いを比較

 QuadroGeForce
世代TuringAmpere
価格帯30,000円~
700,000円
12,000円~
220,000円
APIOpenGLDirectX
メモリ規格GDDR6GDDR6X
メモリ容量最大48GB最大24GB
カラーRGB各色10bit
(約10億6433万色)
RGB各色8bit
(約1677万色)
保証期間3年間メーカーによる
QuadroとGeForceの特徴を簡単に見ていこう。まずQuadroの世代は一つ前のTuringとなっている。GeForceは2020年9月に最新のAmpere世代のグラフィックボードが登場した。今はハイエンドモデルのみだが今後追加されていくはずだ。まず価格帯は全く異なっている。Quadroではフラグシップモデルになると単体で70万円以上・搭載モデルになると100万円近くのモデルが存在している。一方、GeForceではフラグシップモデルでも20万円弱だ。

APIは、QuadroがOpenGLでGeForceがDirectXとなっている。OpenGLは主にクリエイター向けソフトウェアで採用されている。一方、DirectXはゲームで採用されることが多い。メモリ規格については、Ampere世代になったGeForceでは新しいGDDR6Xを搭載している。より高性能なメモリ規格だ。それでもQuadroは全体的にメモリ容量が多くアプリケーションを使用する上で有利になる。

カラーは両者で大きく異なるポイントだ。QuadroはRGB各色10bitに対応している。約10億6433万色の色表現が可能だ。RAW現像などこだわりのあるプロフェッショナルの方に最適だと言える。対してGeForceはRGB各色8bitで約1677万色に留まる。保証期間はQuadroは3年間で、GeForceはメーカーによって異なる。おおよそ同期間の保証が受けられると考えてよいだろう。

QuadroとGeForceの性能を比較

quadrohikaku

グラフィックボードとしての性能を比較している。基本的には純粋な性能を比較するとGeForceの方がスコアが伸びやすい傾向にある。GeForceとQuadroそれぞれ別のモデルとしてスコアを見るほうが良いかもしれない。ゲームプレイにおいてはGeForceが明らかに上回るし、一部のアプリケーションでも同様だ。一方で、3D CADなどQuadroの得意分野で使用するならGeForce製グラフィックボードを上回ることになる。おおよその目安として見ておくとよいだろう。

Quadro製グラフィックボードとは

quadro

ポイント!!

(+)3D CADなどプロフェッショナル向け
(+)RGB各色10bitに対応
(+)3年間の長期保証で安心
(-)非常に高価
(-)ゲームプレイ向きではない

プロフェッショナル向けのGPU

3dcad
Quadroは、主に3D CADなどのアプリケーション向けに作られているグラフィックボードだ。CADデザインや動画レンダリングに強みを発揮する。ゲームよりもCADなどの制作・開発環境の向けと考えて問題はない。デザイン事務所などで働いている方なら馴染みが深いモデルと言えるはずだ。

その他、Quadroの特徴としてRGB各色10bit(ディープカラー)に対応していて10億6433万色の再現が可能であることが挙げられる。GeForceでは実現できない領域まで広げることができる。画像編集などのグラフィックを取り扱う方にとって、10bit対応は必須だ。より鮮明な映像や画像の描写が実現する。

マルチディスプレイ等も独特で標準の設定でも4つのモニターを接続することが可能だ。より大画面でのパソコン操作ができる。

OpenGL特化でゲームプレイは苦手

グラフィック機能もOpenGLに特化しているので、ゲーム用のDirectXと方向性が異なり業務用としての選択となる。具体的にはAutoCAD・3ds Max・Maya・Shadeなどのアプリケーションを得意としている。一般的にはそれほどメジャーなアプリとは言えない。

マインクラフトのようにゲームの中にはOpenGLを採用しているものもあるが、通常はゲームに最適化されていないと考えるのが吉だ。もちろん、ゲーム等であっても一部を除いてプレイすること自体は可能だ。しかし、その場合かなり高価な部類のグラフィックボードを購入しなくてはならない。コストパフォーマンスを考えるとゲーミング目的で考えるべきではない。

Quadroにはメーカー品がない

GeForceのようにグラフィックボードを販売するメーカーというものがなく、Quadro RTX4000と言えばそれ一つしかないのだ。GeForceのグラフィックボードのようにRTX 2080 Tiがメーカーごとに数種類あるというようなことはない。

そのため、全世界共通の仕様となっており、悩むこともなく選択することができるというメリットがある。保証も手厚く3年間と長期間設定されているのは嬉しい。業務用として使っている方からすると長期間安心して使用できるのは選ぶ理由となるだろう。

GeForce製グラフィックボードとは

rtx2080ti_msi

ポイント!!

(+)ゲーム向けグラフィックボード
(+)コストパフォーマンスが高い
(+)最新のメモリ規格を搭載している
(+)様々なベンダーのモデルを選択できる
(-)3D CAD(大規模)などの用途は苦手

ゲーム特化型のGPU

pcgame
ご存知のようにGeForceは主にゲーム用のグラフィックボードだ。ゲーミングPCを紹介している当サイトではこのGeForceをメインに取り扱っている。DirectXにのみ特化している形となるので価格が安価だ。

安価でゲームをプレイしたいというのであればGeForce以外の選択肢はあり得ない。いくらQuadroが高性能で上位互換と言っても、ゲームをするのであればわざわざ高価なQuadroを選択する必要はない。ゲームだけを考えるとコストパフォーマンスは最悪だ。

3D CADなどは苦手としている

GeForceは、3D CADなどの3Dアプリケーションには不向きで起動はできるが最適化はされていない。3D CADやRAW現像などを仕事で使いたいならQuadroを選ぶべきだろう。フルカラーに対応していて、標準となるRGB各色8bit・約1677万色の表現が可能だ。QuadroのRGB各色10bit・約10億6433万色と比べると劣っている。

苦手なアプリケーションを使うために購入するのは賢明とは言えない。一方で、マルチディスプレイは標準で3画面にまで対応している。デイトレーダーなど複数モニターの導入を考えている方に最適だ。安価なデイトレ環境を構築したいと考えている方には魅力的な選択肢となる。

多くのベンダーが販売してる

Quadroと違い、各メーカーが設計などを行うため同じRTX 2080 Tiであったとしてもメーカーごとに細かい性能や大きさなどが異なる。BTOパソコンの場合はそれほど選択肢が多くないが、自作PCを構築したいと考えている方にとってはメリットが大きい。保証期間について各ベンダーに委ねられる形だ。

RTX 4000とRTX 2080 Tiを徹底比較

スペック

 RTX 4000RTX 2080 Ti
イメージquadrortx4000rtx2080ti_msi
単体価格約160,000円約155,000円
APIOpenGLDirectX
CUDAコア23044352
ベースクロック12021350
ブーストクロック14801545
GPUメモリ8GB GDDR611GB GDDR6
メモリインターフェース256 bit352 bit
メモリバンド幅最大416GB/sec最大616 GB/s
FP32 Performance7.1 TFLOPS14.2 TFLOPS
消費電力160W250W
比較対象としてそれぞれのグラフィックボードのハイエンドモデルであるRTX 4000とRTX 2080 Tiをピックアップした。どちらも人気のあるグラフィックボードだと言える。価格についてはほぼ同等だ。まず大きな違いはすでに述べている通りQuadroはOpenGLに、GeForceはDirectXに特化しているということだ。使用したいアプリやプログラムがどちらのAPIを採用しているかで最適化度合いを判断できる。

純粋な性能(CUDAコアやメモリバンド幅)だけを見るとRTX 2080 Tiがずば抜けていることがわかる。約16万円もするRTX 4000でもGTX 1650クラスの性能しかない。つまりQuadroでゲームをプレイするとなると相当お金を掛けないとダメだということだ。倍以上のお金を掛けても全然性能が足りないので、ゲーム目的でQuadroを購入するのはナンセンスだとわかるだろう。RTX 4000はあくまでも業務用でゲーム目的ではない。Quadroは3D CADのような特定のレンダリング作業において圧倒的なパフォーマンスを発揮する。この点ではGeForceは足元にも及ばない。

つまり、クリエイター向けの作業をメインに行うのであればQuadroを、ゲームをメインに行うのであればGeForceを選択するということで問題ない。Quadroでゲームもできるが価格も高く割に合わないし、GeForceで3D CAD作業を行うこともできるが最適だとは言えないと理解しておこう。

ベンチマーク

V-Ray GPU Benchmark

rtx4000-vraygpu

RTX 2080 Tiが優勢だ。RTX 4000は、P6000とほぼ同等のレンダリングスピードを計測している。

Cinebench R15(OpenGL)

cinebenchr15rtx4000-cinebenchr15

複雑な3Dシーンを使ってGPU性能を計れるベンチマークソフトだ。RTX 4000は、P6000に匹敵するスコアを叩き出している。RTX 2080 Tiとの差は大きく40%程度広がっている。

SPECviewperf v13その1

rtx4000-specvieperfv13

ShowcaseではRTX 2080 Tiが頭一つ抜き出ている。それでもMedicalやEnergyではRTX 4000が上回っている。使用するソフトウェアを基準に考えのがベストだ。

SPECviewperf v13その2

rtx4000-specvieperfv13-2

Siemens NX(snx-03)やCATIA(catia-05)ではRTX 4000のスコアが高い。Quadro P4000と比べても大きくパフォーマンスが向上している。MayaではRTX 2080 Tiのスコアが40%程度高い。

Time Spy(DX12)

timespyrtx4000-timespy

ゲームのベンチマークでは当然RTX 2080 Tiが有利だ。RTX 4000は、GT1で48.18、GT2で42.13とかなり遅れを取っている。

Quadro搭載おすすめBTOパソコン

raytrek LC-M(ドスパラ)

raytrek LC-M価格:129,980円
CPU:Core i7-10700
GPU:Quadro P620
メモリ:DDR4 16GB
SSD:1TB
HDD:非搭載
電源:550W BRONZE
公式

Quadro P620搭載のクリエイター向けモデルだ。性能が高いわけではないが、軽いデータを取り扱うぐらいなら対応することが可能だ。CPUにはCore i7-10700を搭載している。動画編集などにも対応しやすい。初めてのQuadro搭載モデルに最適だ。メモリ16GB・SSD 1TBと構成も充実している。電源ユニットは550W BRONZEで十分だろう。

raytrek ZQ2(ドスパラ)

raytrek ZFtop価格:179,980円
CPU:Core i7-10700K
GPU:Quadro P2200
メモリ:DDR4 16GB
SSD:1TB
HDD:非搭載
電源:650W BRONZE
公式

Quadro P2200を搭載したモデルとなっている。ここからはより高い次元での作業が可能となる。GeForce搭載のパソコンで物足りなさを感じる場面でも高い対応力を示す。中規模な3D CADや医療画像解析などにもおすすめだ。メモリ16GB・SSD 1TBと構成も充実していて扱いやすい。

DAIV Z7-QR4(マウスコンピューター)

daiv価格:249,800円
CPU:Core i7-10700K
GPU:Quadro RTX 4000
メモリ:DDR4 32GB
SSD:512GB NVMe対応
HDD:非搭載
電源:700W BRONZE
公式

Quadero RTX 4000を搭載したクリエイター向けモデルだ。マウスコンピューターのクリエイター向けブランドのDAIVは人気が高い。リアルタイムレイトレーシングにも対応することが可能だ。より高度な3D CADモデルやVRなどに対応できる。メモリ32GB・SSD 512GBと構成も抜群だ。ワンランク上の環境を作りたいと考えている方はぜひチェックして欲しい。

SENSE-RM49-LCiX9K-QKX(パソコン工房)

SENSE-RM49-LCiX9K-QKX価格:386,980円
CPU:Core i9-10900K
GPU:Quadro RTX 5000
メモリ:DDR4 16GB
SSD:500GB NVMe対応
HDD:非搭載
電源:700W GOLD
公式

Quadro RTX 5000を搭載したモデルだ。ここからはよりプロフェッショナル志向が強くなる。企業レベルでの導入も多いはずだ。CPUにもフラグシップモデルのCore i9-10900Kを搭載していてあらゆる用途に対応することができる。メモリ16GB・SSD 500GBとグラフィックボードのランクを考えるとやや控え目だ。カスタマイズでメモリ容量を増やすのがよいだろう。

DAIV X10-QR6(マウスコンピューター)

daiv価格:759,800円
CPU:Core i9-10900X
GPU:Quadro RTX 6000
メモリ:DDR4 32GB
SSD:512GB NVMe対応
HDD:非搭載
電源:800W TITANIUM
公式

Quadro RTX 6000搭載のハイクラスのモデルとなっている。8K動画編集やより大規模な3D CADモデルの取り扱いにも対応することができる。メモリ32GB・SSD 512GB・電源ユニット800W TITANIUMと構成も優秀だ。+24,800円でCore i9-10920Xにアップグレードすることができる。12コア24スレッドとよりマルチスレッド性能が高くなるので、動画編集などでパフォーマンスを発揮する。

当記事のまとめ

QuadroとGeForceそれぞれの特徴を簡単に言ってしまうと、Quadroは業務用でGeForceはゲーム用という感じだろうか。もちろんQuadroでゲームをしたり、GeForceでレンダリング作業をしたりといったことは可能だ。その場合は、適正の問題でコストパフォーマンスが最大化されるわけではい。

それぞれに適した用途が存在するので自分に合ったグラフィックボードを選択するべきだ。このサイトはゲーミングPCを取り扱うサイトなので、Quadro搭載モデルに関する情報は少ししか紹介していないということを最後のまとめとしておく。

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