jyumyou

当ページでは、ゲーミングPC及びゲーミングノートPCの寿命について解説している。単純に寿命と言ってもパソコンの場合は意味合いが広い。パーツが壊れるまでを指すのか、性能が追いつかなくなることを指すのか…。ここでは双方の視点から「寿命」という概念について考えていこうと思う。

パーツ故障など物理的側面における寿命

パソコンとはパーツの集合体であり、破損や故障はパーツ単位に起こるのが普通だ。突然パソコンが起動しなくなったり、動作が重くなったりと明らかな不具合が見て取れるようになった状態を指しての寿命だ。

パソコンに搭載されている一般的なパーツの中でもストレージと電源は壊れやすく壊れた時は深刻な症状を出す。いや、何が壊れても症状は深刻ではあるが、異音や起動しないなど最も気づきやすい症状を出すという特徴がある。

パソコンのパーツ単体の寿命は昔と比べて長くなっている。よほど過酷な環境で無理な使い方をしなければ壊れること自体珍しいだろう。それでも壊れる時は壊れる。1日の稼働時間や環境によって大きく異なるので一概に言えないが、それでも2年くらい経てばどこかのパーツが傷み出すはずだ。長く使っていると明らかにパフォーマンスが低下していることに気付くかもしれない。

故障対策としてパーツの交換だけでなく、メンテナンスも重要だ。うまくすれば半永久的に使用することができる。故障に関しては用途もそうだが、運も必要になってくる。その運による割合をカバーするのが品質だ。高品質になればなるほど、故障率は低下し、当たり外れの運要素も低くなっていく。それでは具体的にパーツごとに寿命を見ていこう。

パーツごとの寿命を検証

  • HDD
  • hdd
    寿命は3年ほどと言われているパーツだ。筆者は10年使用したことがあるというのが自慢だ。ただし、長く使うといつ壊れてもおかしくない状態になるので。長期間の使用は非推奨だ。破損した場合、中身が取り出せなくなったり、読み込めなくなったりする。これがOSの入ったシステムドライブであれば、パソコンが起動しなくなるというわけだ。

    一説には、電源をつけっぱなしにしておいたほうが長寿命と言われている。しかし、長時間の稼働でHDDが長寿命になっても、他のパーツにダメージが入る可能性がある。交換や増設は比較的簡単なので、2~3年周期で交換するのも良いだろう。

    もちろん使用頻度によるところも大きい。あまり使用しないのであれば5年程度は持つかもしれない。ギリギリまで粘って異音が発するようになったタイミングで変えるというのも一つの方法だ。万が一に備えて事前にオンラインストレージなどにバックアップをしておきたい。ストレージは故障時のダメージがでかい。

  • SSD
  • ssd
    HDDと違って壊れるタイミングを図ることが難しい。一応書き込みの回数を抑えれば長寿命で、一般的にはHDDより長く4年程度となる。これは物理的に保存しているわけではなく電気的にデータを保存していることによる恩恵だ。それでもある日突然壊れることもあるので注意しよう。

    HDDのように速度が徐々に落ちていったり、異音を発しったりということがないため気づきにくい。故障を判断する前兆としては速度自体が若干低下傾向となることが挙げられる。定期的に確認しておきたい。そうは言っても、意外とそういうのも手間なので忘れがちだ。筆者に至っては一切確認していない上に、いつ買ったかも忘れている。

    壊れて困るものを入れないようにしたおきたい。ただ、SSDにOSを入れることでパソコンの起動速度が快適になることもあり、意外と重要なものを保存する傾向にある。なるべくならOS以外を保存しないようにして、回復ドライブを作成しておきたい。

  • 電源
  • dengen
    壊れると非常に面倒なのが電源だ。パソコンの電源がつかなくなったら真っ先に疑いたいパーツとなる。寿命は2年~5年と幅がある。ただ、用途と環境に影響を受けるため、1年程度で故障することもある。電源ユニットは品質が最も求められる箇所でもある。低品質な粗悪品というのは最近見かけない。一時期は中華製の安価な電源が主流となっており、当たり外れが激しく、最短1日で破損という話も出てくるほどだった。

    予算に余裕があるなら、ここに力を入れて品質向上を目指したい。ここで言う品質とは、BRONZEやGOLDのような80PLUSの規格ではなく、電源そのものの品質である。初心者には難しいかもしれないが、価格=品質みたいなところはあるので、品質が高めのSilverStoneやコストパフォーマンスに優れるオウルテックあたりを検討しておこう。

  • メモリ
  • memory
    メモリは、最も壊れにくいパーツと呼ばれている。永久保証のパーツであり、仮に壊れても無償で交換してもらえる。それだけ品質を担保しやすいということだ。メモリの寿命は永久と考えてよいかもしれない。それでも故障自体がないわけではない。場合によっては読み込まなくなったり、明らかにメモリ処理が遅くなったりすることもある。

    注意点として、2枚以上のメモリを使用している場合気付きにくいということが挙げられる。他のメモリが補完する形になるからだ。少しでも動作が重く感じるようになったらメモリを確認しておくとよいだろう。
     

  • CPU
  • cpu
    パソコンの中でも性能を求められる部分で根幹だと言える。寿命は非常に長く、場合によっては10年・20年と使用することも可能だ。ただ、後述する性能の寿命が先に訪れることになる。冷却機構であるCPUファンの故障による熱の発生が故障の原因となることがある。CPUの熱が許容範囲を超えるとブルースクリーンが発生する。故障すればすぐにわかるパーツだ。

    起動直後は動いていてもしばらくするとブルースクリーンになる場合はCPUやCPUファンの故障を疑うべきだ。自作や交換を行ったのであれば、CPUグリスが塗れていなかったり、CPUファンとCPUがうまく接着していなかったりなどがある。

  • グラフィックボード
  • gtx1050
    グラフィックボード自体の寿命は長めで5年ぐらい持つことも珍しくない。基本的には後述する性能の寿命が先に訪れることになる。モニターがおかしな表示を始めると要注意だ。例えば、まともに画面が表示されないとか砂嵐のようになったりするなどの症状が現れることがある。

    このような症状が出れば一発で原因がグラフィックボードであると分かるが、故障かどうかの判断は難しい。ドライバのアップデートや再インストールやクリーンインストール等で直ることもある。これが出たから買い替えというわけではないが何らかのダメージを負っている可能性も高く買い替えや交換も視野にいれておきたい。

  • マザーボード
  • motherboard
    寿命としては5年を基準と考えておくとよいだろう。マザーボード単体による故障は非常に低く、他のパーツによる二次被害というべきか…。パーツを搭載するだけに、パーツの故障から連鎖することがある。今の故障率上位は、例えばCPUの焼け付きによってマザーボードがダメージを負うことだろうか。

    一昔前であれば故障率はかなり高かった。その多くが静電気により使えなくなるというものだった。現在は静電気対策もできており、そんなことは滅多にないレベルにまでなっている。マザーボードが故障した場合、パソコンが稼働しないというものから、一部のパーツが読み込めないというものまであり、最終的に疑う箇所となる。マザーボードが壊れたと発覚するのが遅いだけに、非常に質が悪いものの寿命自体は非常に長く、故障はレアケースだろう。

  • ケースファン
  • corsaircasefan
    ケースファンの寿命は割と長めで、メンテナンスさえ怠らなければ壊れるようなものではない。5年程度は持つのが普通だ。故障率はメーカーや品質にもよるが、発見が遅れがちなのがこのケースファンだ。徐々にケース内の温度が上がり、ひどい時はブルースクリーンが出るものの大体の場合は出ない。熱によりパフォーマンスが低下した状態になるため、パソコンが徐々に重くなっていく。原因の特定を行う際、パソコンの電源を切っていることが多く見落としやすい。

    電源を入れたときは動くが時間経過で止まる、遅くなるなどの場合は非常に厄介。快適から外れるものの、稼働自体は行えるためストレスこそあるものの問題無いと判断してしまいがち。ケースファンがおかしくなるときは、異音が発生することが多い。そこを判断基準にしたいところだが…。

GPUやCPUなどのo性能的な側面における寿命

ミドルクラス以下のGPUは寿命が短い

ミドルクラス以下のGPUの場合はそれほど長く使えないことは理解しておこう。おおよそ2年~3年程度で性能不足になってしまう可能性が高い。例えば、Pascal世代のミドルクラスの定番であるGTX 960は、現行のエントリークラスであるGTX 1650よりも性能が低い。Ampere世代の50番台が登場すれば見劣りしてしまうことは否定できない。

ハイエンドモデルに関しては、評価は下がるものの使用自体は問題なく行える可能性が高い。Pascal世代のフラグシップモデルであるGTX 980 Tiは、現行のTuring世代のRTX 2060と同等のパフォーマンスを持つ。つまり、ミドルクラスの性能を持っているということになる。

次世代のグラフィックボードは、しっかりと性能の底上げが行われる。最低クラスのモデルでも一世代前のものと比べれば性能差は大きくなる。一世代前のミドルクラスが、次世代ではローエンドクラスになっていく。このことから、長く使う=長寿命であり、性能が高めのものが推奨される。

グラフィックボードではx70番台が人気な理由がこの辺りの理由も関係しているだろう。現行で言えば、RTX 3070は次世代のグラフィックボードが登場したとしても、使い物にならなくなるというようなことはない。次世代のミドルクラスと同等レベルには期待できる。世代が進むとゲームなどの要求スペックが上がっていくため、性能が低いものは買い替えの対象となってしまう。

CPUは世代ごとの性能差が小さく寿命が長め

GPUに対してCPUは比較的息が長い。現行のIntel第10世代CPUでなくても対応できるということだ。それが第8世代であっても第9世代であっても、用途によっては何の支障もきたさない。一世代で大きく性能が変わるということはない。

第9世代から第10世代でハイパースレッディング対応と変わるなどの例外はあるが、グラフィックボードほど性能が伸びる可能性は低い。Core i5-8400やCore i5-9400のようなミドルクラスでゲームをプレイするとなると少し話は変わってくることもある。

だからと言ってすぐにCore i7-8700やCore i7-8700Kに交換しなくてはならないということにはならない。当時のゲーム事情を考えると当然上位クラスが良いが、世代が進むことで性能が非常に高くなっている。そのため、今ではCore i5-10400クラスで十分だ。そのCore i5-10400と同等であるCore i7-9700を使用しているのであれば、無理に買い換える必要もない。

時代や環境に合わせていくのが吉

性能による寿命というのは、今現在の性能と用途によって大きく異なる。ゲームを高い設定でプレイしたいのであれば、最新の性能やそれに近い性能のモデルを使用しておきたい。逆に、ゲームを快適にプレイできればそれで良いというのであれば、買い替えや交換は不要になる。

グラフィックボードの場合は大幅にパフォーマンスが伸びることがある。一方で、CPUの場合は頭打ちになっている側面があり世代による差についてはそれほど意識しなくてもよいだろう。それこそオーバークロックなどで性能をカバーすることで、寿命を伸ばすことが可能だ。ただ、オーバークロックを行うことで性能の寿命は伸びるが、パーツの故障などの寿命は短くなる。

2020年現在では性能的な寿命は非常に長く、現行モデルであれば後3~4年は最低戦える。Core i7-10700以上、RTX 2080 SUPER以上であれば5年は軽いだろう。5年後にその環境や性能に満足できているかはまた別の話だ。

その他の側面から見る寿命

パーツなどの物理的側面や性能的側面以外にも寿命を考える方法はある。ここではそれらを紹介する。

会計的な側面からみる寿命

国税庁によると、パソコンの耐用年数は4年となっているので、国はパソコンの寿命を4年と考えているとも捉えることができる。細かい話をすると特例で10万円未満なら1年で償却できるし、10万円以上でも少額減価償却資産制度を利用すれば30万円未満なら一括計上ができる。これらはあくまでも特例などで実際の寿命は4年間と考えられることに変わりはない。

会計処理をする際に、パソコンなどの高額な商品の場合は資産となるため耐用年数に応じて減価償却費として計上しないといけない。減価償却の考え方としては、資産性の高いものは複数年使用できるので1年で経費計上してしまうのはおかしいというものだ。

保証からみる寿命

次にBTOパソコンの保証期間からも判断できるだろう。ほとんどのBTOパソコンの基本保証は1年、延長保証で最大3年となっている。BTOメーカーは、3年間は故障もせず使うことができるだろうと考えているのだ。これも寿命の考え方としては理にかなっているだろう。

ゲーミングノートPCの寿命について

G-Tune E5-Dsyoumen
これまでの内容は基本的にはデスクトップパソコンに当てはまる。ゲーミングノートPCの場合は少し考え方が異なる。結論を言うと、ゲーミングノートPCの寿命はデスクトップパソコンより短いことが多い。それは物理的側面で見ても、性能面でも見ても明らかだ。

まず、ゲーミングノートPCは、排熱処理の問題などでどうしてもパーツに負担が掛かり寿命が短くなりがち。そして万が一故障してしまっても交換ができないのでどうしても寿命が短くなる。モニターやキーボードが一体となっているのも不利な要因となる。

そして、性能面で見てもデスクトップパソコンに比べて性能は劣るということを考えるとわかりやすい。少しでも長く使いたいなら性能の高いゲーミングノートを購入するべきだが、物理的な側面での寿命をカバーすることは難しい。ゲーミングノートPCを購入する際は寿命について考える必要があるだろう。

ゲーミングPC/ゲーミングノートの寿命を伸ばす方法

定期的にメンテナンス・掃除を行う

定期的なメンテナンス及びパソコンの掃除には意味がある。パソコンの内部にはどうしても埃が溜まってしまう。これは足元に置いていてもデスクの上に置いていても変わらない。この埃がパソコンにとっては天敵でパソコンのエアフローを妨げ熱がこもってしまい結果的に故障につながる可能性がある。

定期的にメンテナンスを行っておれば異音など不具合にすぐに気付けるというメリットもある。できれば3ヶ月に1回は本体内部を空けて掃除を行おう。ゲーミングノートPCの場合は自分自身で分解するリスクが生じてしまうため、ショップに任せてしまうというのもよいだろう。

熱対策をしっかり行う

メンテナンスと合わせて熱対策を行うことは大切だ。熱は故障の原因となりやすい。夏場にパソコンを使うならエアコンを必ず入れたり、熱をうまく排出できるようにケースファンを追加したりといったことが考えられる。ゲーミングノートPCならノートクーラーを使用するのも有効な手段だ。

パーツの交換をする

パーツの寿命を長くしたいならうまくパーツの交換をしていくのがおすすめだ。物理的な側面からも性能的な側面からもメリットが大きい。BTOパソコンのパーツをカスタマイズしたり、自身で交換したりすることでBTOパソコンと自作PCのいいとこ取りが可能となる。

ストレージやメモリの交換ぐらいであれば初心者の方でも対応しやすい。パソコンを買ったらおしまいとするのではなく、先を見据えていくのもよいだろう。BTOパソコンを購入する多くのユーザーが電源をカスタマイズしているように、標準構成だけではなくこだわりや安心を購入する感覚で品質を求めるのもおっすうめだ。

一度交換を行ってしまえば、次からはもっと簡単になっていく。意味合いは少し違うかもしれないが、買い換えるよりもはるかに安価に長持ちさせる長寿命なパソコンとなる。例えば、グラフィックボードの性能が物足りなく感じたら、グラフィックボードだけ交換する。それだけでより長く使用できるため、性能的な寿命は遠くなる。さらに、新品のグラフィックボードへの変更であれば、グラフィックボードの故障率は低くなるためパーツ的な寿命も伸びる。

こうして、延命を繰り返すことで10年以上使用していくことも可能だ。交換などしないのであれば、できれば2~3での買い替えを視野にいれつつ使用していきたい。最近はホワイトボックスでも品質は良好であるため、性能的な寿命が訪れない限りは使い続けることができるモデルがほとんどだ。それでもより長く使用するために、品質をとことんまで追求していくスタイルは最初こそ費用がかかるが、最終的にはお得になるだろう。

日頃から大切に扱う

日頃から大切に使うことも寿命を伸ばす上で重要だと言える。雑に扱えば物理的に破損してしまう可能性が高まる。ゲーミングノートPCならそれがより顕著となる。持ち運びを行う際には細心の注意を払って取り扱うようにしよう。大切に扱いたいという気持ちがあればメンテナンスや掃除を怠ることもないはずだ。