FRGKB550WS109NTK


フロンティアが販売する「FRGKB550/WS109/NTK」のレビューをまとめた。Ryzen 7 5700X×GeForce RTX 4060搭載のミドルクラスのゲーミングPCだ。2025年にフロンティアの台数限定セール対象モデルに追加された。意外なことにこれまでGeForce RTX 4060搭載モデルはほとんど販売されていなかったのだ。

フルHD環境でのゲームプレイを考えているゲーマーにおすすめだ。DLSSの有効化で高リフレッシュレートでのゲームプレイも現実的だ。デザイン性の高いミニタワーケース(ブラック or ホワイト)を採用している。抑えられた価格と充実の構成で評価は高い。より安価なゲーミングPCを探しているなら比較対象モデルも合わせて確認してほしい。

FRGKB550/WS109/NTKのスペック解説

FRGKB550WS501NTK

メーカーフロンティア
ブランド名FRONTIER
製品名FRGKB550/WS109/NTK
価格154,800円(税込)
CPURyzen 7 5700X(レビュー)
GPUGeForce RTX 4060(レビュー)
メモリDDR4-3200 32GB
ストレージSSD 1TB Gen4 NVMe
電源600W 80PLUS BRONZE
マザーボードチップセットB550
おすすめ度Aランク
評価・コスパ
9.3

—–内訳—–
・ショップ評価
8.5

コスパ指標は9.3と高い。2025年になってゲーミングPC全体の価格が上昇傾向にありフロンティアも例外ではない。新しく登場したモデルだが、フロンティアにしては価格が高めだ。相対的な評価が高いことから9.3とした。ショップ評価は8.5だ。ショップのコストパフォーマンス指標は優秀だが、サポート時間が10:00-19:00と限定的なのがマイナスだ。納期は1週間から2週間程度かかるとみてよい。保証期間は1年間と標準的だ。

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カスタマイズについて(おすすめ度)

  • CPU -
  • CPUクーラー △
  • CPUグリス △
  • メモリ ×
  • SSD ◯
  • HDD ◯
  • 電源 ◎

カスタマイズ費用が抑えられているので1つか2つであれば検討してもよさそうだ。CPUクーラーは、選択肢が対応TDP235WのRT400-BKしかなくおすすめしづらい。CPUグリスはについてもRyzen 7 5700Xの性能及び発熱量から除外してもよいように思う。メモリは標準で32GBと大容量なのでこのままでいいだろう。

SSDやHDDのストレージは検討してもよい。SSD倍増の2TBへのカスタマイズが9,900円と安価だ。HDD 2TB追加が12,650円となる。これならSSDのカスタマイズの方がよいのではないかと思う。電源ユニットは標準のままでもよいが、750W GOLDへのアップグレードが2,860円と破格なので候補にいれておきたい。

各タイトルの対応表

Apex Legendsフォートナイトマイクラモンハンワイルズ
Apex-Legends
・240Hz


・144Hz
fortnite
・240Hz


・144Hz
palworld
・影Mod


・通常
monsterwilds
・4K(DLSS)


・FHD(DLSS)

★5つ=最高設定、★4つ=高設定、★3つ=標準設定、★2つ=低設定、★1つ=厳しいということだ。なお、対応表は必要なスペックや環境から評価した個人的な見解だ。

ミドルクラスのゲーミングPCで基本的にはどのタイトルでも問題なくプレイできる。ただし、タイトルによっては設定を調整する必要があることは押さえておこう。Apex Legendsフォートナイトについては144Hz環境でプレイすることができる。240Hzになるとやや厳しくなる。そのあたりを目指すのであればワンランク上のモデルを選択するべきだ。マイクラは影Modにも対応できる。モンハンワイルズについてはDLSSの使用を前提にフルHDならプレイ可能だ。高リフレッシュレートでのゲームプレイは現実的ではない。

FRGKB550/WS109/NTKの性能まとめ

ゲーミングPCは、CPUやグラフィックボードなど様々なパーツの集合体だ。ゲーミングPCの性能はCPUとグラフィックボードの性能によって決まるので、この2つのスペックを詳しく見ていく。CPUとグラフィックボードの性能を数値やグラフで確認することで、パソコンに慣れていなくても、型番を見るよりも直感的にわかりやすいはずだ。

AMD Ryzen 7 5700X(CPU)

ryzen75700x-gamescore20243

CPUにRyzen 7 5700Xを搭載している。現行のRyzen 9000シリーズ(Zen 5)から見れば2世代前ということになる。世代が古い分価格も安くミドルクラスのゲーミングPCで人気が高い。ゲーム性能はCore i5-14400Fが近くなっている。次世代のRyzen 7 7700Xと比べると20%程度劣る。スペックは8コア16スレッドと高めでゲーミングCPUとして十分通用する水準にある。

GeForce RTX 4060(GPU)

rtx4060gamescore202404

GPUはミドルクラスのGeForce RTX 4060を搭載している。1世代前のGeForce RTX 3060よりも10%程度性能が高く、2世代前のGeForce RTX 2080と同等のゲーム性能を持つ。メインターゲットはフルHD環境で多くのユーザーにとって十分な性能といえる。レイトレーシング・DLSSといった機能を利用することもできる。DLSSの活用で高リフレッシュレートでのゲームプレイも現実的だ。ただし、モンハンワイルズなどの新しいタイトルでは60fpsを基準に考えるとよい。

CPUとGPUのバランス考察

75700x-rtx4060balance

FRGKB550/WS109/NTK搭載のCPU及びGPUのバランスは良好だ。Ryzen 7 5700Xはグレード的にはハイクラスに属するが、世代が古いこともあって2025年時点だとローエンド~ミドルクラス相当となる。GeForce RTX 4060がミドルクラスのモデルなので相性はよい。性能を引き出すには十分な性能を持っている。CPUがボトルネックになる可能性は低い。

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FRGKB550/WS109/NTKの特徴

フロンティアでは珍しいRTX 4060搭載モデル

2025年1月に新しくフロンティアの台数限定セールに追加されたモデルとなる。15万円前後の予算でゲーミングPCを探している方におすすめだ。これまでフロンティアはGeForce RTX 4060 Ti搭載モデルに注力していたが、ここにきてワンランク下のGeForce RTX 4060搭載モデルが一気に増えた。価格も159,800円と価格は価格相応か少し安いぐらいだが、充実の構成もあって評価は高い。さすがフロンティアのセール対象モデルといったところだろう。

市場的にはゲーミングPC価格の高騰が続いている。年末年始をセールを終えてその流れが顕著だ。価格を抑えるためにミドルクラスのモデルを投入したのだと考えている。確かに筆者もミドルクラスのゲーミングPCを追加してほしいと思っていた。Steamの統計からみてもフルHD環境でゲームをプレイする方も多く、必要な性能帯だったはずだ。フルHD環境で60fpsを実現できればいいと考えているゲーマーなら満足できるはずだ。パルワールドやモンハンワイルズなどの最新タイトルにも対応できる。

次世代のGeForce RTX 50シリーズの登場を控え、今後も価格の変動が大きくなりそうだ。もっとも初動ではハイエンドのGeForce RTX 5090やGeForce RTX 5080のみの販売となるので、ミドルクラスのモデルへの影響はそこまで大きくないだろう。5,000円~10,000円の価格変動は覚悟しておく必要がある。すでに上位モデルであるGeForce RTX 4060 Ti搭載モデルについては10,000円以上価格が上昇している。FRGKB550/WS109/NTKが15万円前後で購入できるのは今だけかもしれない。

圧倒的な構成で競合モデルと差別化を図る

メモリDDR4-3200 32GB・SSD 1TB Gen4 NVMeと充実の構成を持っている。これが他のモデルとの差別化のポイントだ。ミドルクラスであるGeForce RTX 4060搭載モデルでここまで充実した構成を持つモデルはない。当然性能や構成よりも価格を抑えることも重視する組み合わせだからだ。メモリ16GB・SSD 500GB Gen4 NVMeが平均的といえる。FRGKB550/WS109/NTKと同じ構成が必要ならカスタマイズで対応するしかなく、カスタマイズ費用が割高なショップだとなかなか実現が難しいのが現状だ。

frontier-customise

さらに、フロンティアはカスタマイズ費用が安いショップであることを忘れてはいけない。カスタマイズするかどうかは別としてメモリ64GBへのアップグレードが13,200円と割安だ。また、ストレージのカスタマイズも1TB→2TBが9,900円と安い。電源ユニットも600W BRONZE→750W GOLDが2,860円だ。ストレージや電源については積極的にアップグレードを検討したい。参考までにパソコン工房でのカスタマイズ費用を見てみよう。メモリが26,000円、ストレージが14,000円となる。特にメモリのカスタマイズ費用がお得であることがわかる。カスタマイズをすればよりコストパフォーマンス指標が高くなる。

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同じフロンティア製品と比較

ブランド名FRONTIERFRONTIER
イメージFRGKB550WS501NTKFRGKB550WS501NTK
製品名FRGKB550/WS109/NTKFRGKB550/WS109/NTK
ケースミニミニ
価格154,800円159,800円
送料3,300円3,300円
CPURyzen 7 5700X
(8コア16スレッド)
Core i5-14400F
(10コア16スレッド)
CPUクーラー空冷空冷
GPURTX 4060RTX 4060
メモリDDR4-3200 32GBDDR4-3200 32GB
SSD1TB Gen4 NVMe1TB Gen4 NVMe
電源600W BRONZE600W BRONZE
マザーボードB550B760
公式公式公式
フロンティアが販売するCore i5-14400F搭載モデルである「FRGKB550/WS109/NTK」と比較していく。両モデルの違いはCPUとそれに伴うマザーボードのチップセットだ。価格差は5,000円でCore i5-14400F搭載モデルの方が少し高い。ゲーム性能・マルチコア性能共にCore i5-14400Fが優勢だ。コストパフォーマンスだけならFRGKB550/WS109/NTKが少し上だ。ここは予算と好みで決めてしまってもよいだろう。どちらも評価の高いモデルであることは間違いない。

競合モデルと比較

ブランド名FRONTIERLEVELθ
イメージFRGKB550WS501NTKLEVEL-M1P5-R45-RLX-WHITE2
製品名FRGKB550/WS109/NTKLEVEL-M1P5-R57X-RLX
ケースミニミニ
価格154,800円139,800円
送料3,300円2,200円(会員無料)
CPURyzen 7 5700X
(8コア16スレッド)
Ryzen 7 5700X
(8コア16スレッド)
CPUクーラー空冷空冷
GPURTX 4060RTX 4060
メモリDDR4-3200 32GBDDR4-3200 16GB
SSD1TB Gen4 NVMe500GB NVMe
電源600W BRONZE650W BRONZE
マザーボードB550B550
納期2~7営業日2日後
保証
(延長)
1年間
(最長3年間)
1年間
(最長4年間)
電話サポート平日10:00-19:0024時間365日
公式公式公式
同性能帯のパソコン工房「LEVEL-M1P5-R57X-RLX」と比較していく。価格差は15,000円でLEVEL-M1P5-R57X-RLXの方が安い。さらに、パソコン工房は無料会員登録を行えば送料が掛からないので実質の価格差は18,300円まで広がる。その上で現在パソコン工房でもアップグレードキャンペーンを実施中だ。メモリDDR4-3200 16GB→DDR4-3200 32GBへのカスタマイズ費用が+10,000円で、SSD 500GB NVMe→1TB NVMeへのカスタマイズ費用が+5,000円だ。これで価格差15,000円が埋まり、送料の分だけLEVEL-M1P5-R57X-RLXの方が安く購入できる。ケースデザインも優秀だ。本体カラーは白と黒の2色から選択でき、LEDカラーはさくら・ブルー・パステルライラック・ミントグリーン・レッドが用意されている。ショップの評価としてはサポートの期間が24時間365日の長い分だけパソコン工房が優勢だ。

GKシリーズケース詳細

FRONTIERのGKシリーズは2023年12月に登場した最新のケースだ。ブラックとホワイトカラーのニ色展開となる。容量30Lのミニタワーに、垂直エアフロー構造を採用した強力なエアフロー性能を誇るケースだ。そのエアフロー構造は、一般的なフロントからリアに流れるものではないため、パーツを増設する際はエアフローの方向を意識する必要がある。そのまま使うなら問題はないが、増設や交換を想定するなら難易度が高く上級者向けとなりそうだ。

サイズ比較

ブランドイメージ製品名サイズGPU奥行き高さ体積重さ
FRONTIERFRGKB550WS501NTKGKミニ21540134729,916,605不明
GALLERIAGALLERIA RM5C-G60SR-Classミニ22044042541,140,000約14.0kg
マウスコンピューターnextgear-microNEXTGEARミニ22041139035,263,800約9.2kg
パソコン工房LEVEL-M17M-144F-RLX-MINT SHERBETLEVELθミニ22041144139,875,220不明
他のミニタワーケースと比べて高さが低い。体積も小さいことがわかる。

正面

FRGKB550WS1016NTKsyoumen
フロントパネルはロゴがあるだけで、とくに何もないシンプルなデザインだ。何もないフロントパネルではあるものの、一般向けに採用される汎用ケースとは違うことがわかる。あえてロゴ以外の装飾をしないことで、デザイン性を引き立てているように感じる。ゲーミングPCに採用されるケースとしては、少し好みが分かれそうだ。

正面2

FRGKB550WS1016NTKsyoumen2
本体上部は黒色になっている点は押さえておこう。どうせなら統一してほしかったところだ。

本体上部

FRGKB550WS1016NTKjyoubu
本体上部の天板は、I/Oパネルが設置されている。電源ボタン、USB Type-A 3.2 Gen1が2つ、ヘッドセット出力端子が1つだ。USB Type-Cポートは使用できないのは残念だ。天板には防塵ダストフィルターがあり、メンテナンスが容易にできる。

底面から吸気して上部に排出する、垂直エアフロー構造を採用しているため、天板に吸気ファンを追加しにくい。特殊なエアフローに特化し、それ以外はあまり考えられているようには見えない。電源の熱も天板から排出される。パソコン上部に少し空間が必要になる。置き場所には気をつけてほしい。

右側面

FRGKB550WS1016NTKright
右側面には何もない。垂直エアフローのためか、エアホールさえない。

左側面

FRGKB550WS1016NTKleft
左側面も右側面同様に何もない。

背面

frontiergkhaimen*黒色ケース

背面は一般的なミニタワーゲーミングPCと変わりはない。背面に排気ファンが搭載されている。

底面

FRGKB550WS1016NTKsoko
底面は大きく開いており、ここがメインの吸気口となる。画像で見えるファンはグラフィックボードのものだ。ケースファンの位置を考えると、垂直エアフロー自体メリットがあるようには思えない。しかし、試みはおもしろいので、フロンティアのケースはユニークな方向に進んでほしいものだ。

管理人による総評

FRGKB550WS501NTK

フロンティアの台数限定セール対象のゲーミングPCだ。Ryzen 7 5700X×GeForce RTX 4060頭ワイのミドルクラスのモデルとなる。意外なことにこれまで台数限定セールにGeForce RTX 4060を搭載したモデルはほとんどなかった。ゲーミングPC価格の高騰を受けて、価格を抑えるためにこのGeForce RTX 4060搭載モデルを投入したのだろう。159,800円とずば抜けて安いわけではないものの充実の構成を持ちコストパフォーマンスは高い。カスタマイズ費用が安価なため、1つか2つのパーツについてカスタマイズをすることでより評価が高くなる。

価格CPUグラボ
159,800円7 5700XRTX4060
メモリSSDチップセット
DDR4 32GB1TBB550