パソコン工房が販売する「LEVEL-M2P5-R57X-RLX」のレビューを行った。Ryzen 7 5700X×GeForce RTX 4060搭載のミドルクラスのゲーミングPCとなる。DLSS（フレーム生成）の利用を前提とすれば話題のモンハンワイルズにも対応できる。税込144,800円と比較的価格が抑えられているのが特徴だ。最近流行のピラーレスケースを採用していて注目度が上がっている。豊富なカラーバリエーションが用意されていてあなた好みのモデルが手に入る。
LEVEL-M2P5-R57X-RLXのスペック解説
| メーカー | パソコン工房 |
|---|---|
| ゲーミングブランド | LEVELθ |
| 製品名 | LEVEL-M2P5-R57X-RLX |
| 価格 | 144,800円（税込） |
| CPU | Ryzen 7 5700X（レビュー） |
| GPU | GeForce RTX 4060（レビュー） |
| メモリ | DDR4-3200 16GB |
| SSD | 500GB NVMe |
| 電源 | 650W 80PLUS BRONZE |
| マザーボード | チップセットB550 |
| おすすめ度 | Aランク |
| 評価 | ・コスパ 8.3 —–内訳—– ・ショップ評価 8.4 |
パソコン工房が販売するゲーミングPCだ。コスパ重視のLEVELΘブランドのピラーレスケース採用モデルとなる。価格は144,800円だ。送料2,200円は無料会員登録をするだけで0円になる。CPUにはRyzen 7 5700Xを、GPUにはGeForce RTX 4060を搭載している。メモリDDR4-3200 16GB・SSD 500GB NVMeと最近のゲーミングPCでは一般的な構成だ。電源ユニットは650W BRONZE搭載だ。
チップセットはB550となる。おすすめ度はAランクだ。コストパフォーマンス評価は8.3と優秀だ。ゲーミングPCの中心とも言えるミドルクラスらしく価格を抑えているのがポイントだ。グラフィックボードの品薄の影響でゲーミングPC価格は上昇傾向にある。ミドルクラスでも16万円台が当たり前だ。その中で14万円台を実現しているのは素晴らしい。コストパフォーマンスの評価以上に選びやすいモデルなのでおすすめしやすい。
おすすめカスタマイズ
- CPU -
- CPUグリス ×
- CPUクーラー ×
- メモリ △
- SSD ◯
- 電源 –
LEVEL-M2P5-R57X-RLXはカスタマイズの必要性があまりない。価格的にSSDの容量アップがおすすめなくらいで、基本的にはそのままでいい。CPUグリス・CPUファンはRyzen 7 5700Xの発熱量では変更しても効果を体感しにくい。むしろ価格が高くなることにデメリットが生じる。
メモリは32GBまでなら選択肢としてはありだ。しかし、ゲーム用途では16GBで十分だ。性能的に32GBが必要なゲーム環境には対応しにくい。不足を感じれば増設で対応するのがよさそうだ。カスタマイズであえて選択しなくてもいい。
SSD容量は1TBある方がよい。利便性も高く、ゲームをインストールするために、別のゲームをアンインストールする手間がなくなるからだ。また、SSD容量を2倍にすることは、利用できる容量が単純に2倍になるわけではない。OSやシステムなどの必須容量が100GB程度あれば、利用できる容量は400GBだ。1TBにアップグレードすれば900GBとなり、その差は2.25倍となる。必ずインストールするゲームやアプリの数と容量が増えれば、この差はさらに広がっていく。LEVEL-M2P5-R57X-RLXをカスタマイズするならSSD容量がおすすめだ。
LEVEL-M2P5-R57X-RLXは電源のカスタマイズができない。電源のカスタマイズは人気だが、変更できないのはマイナス要素とはなりにくい。標準で650W 80PLUS BRONZEが採用されているからだ。ミドルクラスのモデルには十分な容量で、先々ハイエンドクラスを目指さない限り長く使用できる。これがミドルハイクラスのモデルならデメリットになるが、ミドルクラスなら問題にはならないだろう。
各タイトルの対応表
| Apex Legends | フォートナイト | マイクラ | モンハンワイルズ |
|---|---|---|---|
 ・240Hz ・144Hz |
 ・240Hz ・144Hz |
 ・影Mod ・通常 |
 ・144fps ・60fps |
対応表は必要なスペックや環境から評価した個人的な見解であることをご了承いただきたい。
Ryzen 7 5700XとGeForce RTX 4060を搭載したミドルクラスのゲーミングPCだ。全体的にバランスの取れたモデルで、ゲームにも作業にも扱いやすい性能が特徴だ。高い負荷のゲームであっても、調整可能な設定の範囲で対応できるゲームがほとんどだ。国内人気の高いApex Legendsでは、144fps～165fps程度なら安定させられる。240Hz環境には少し物足りないので、144Hz～165Hz対応モニターの環境に適している。また、場面によってはフレームレートが安定しないので、設定には少し余裕を持たせた方がよい。
バトロワNo.1のフォートナイトは、設定を下げれば200fpsには期待できる。こうして見るとApex Legendsよりも負荷は軽く見られるが、設定による負荷の変化が激しいだけで、最高設定はApex Legendsよりも重い。ミドルクラスの性能があれば、ある程度理想と言える環境を構築できるはずだ。
登場から15年以上経っても人気のMinecraftは、ミドルクラスの性能があれば何の問題もなくプレイできる。人気の影Modを導入してもかくつきにくい。ただし、経験値タワーなど故意に負荷をかける建築物の近くでは著しくフレームレートが落ちる。これは仕様なので仕方ないが、よほどのことでもない限りクライアントクラッシュは発生しない。安定したゲームプレイができるという点で、Minecraftに適したモデルである。
2025年2月28日に登場したモンハンワイルズにも対応できる。144fpsの安定は難しいが、高設定でも60fpsは目指せる。これはフレーム生成の利用ができるからだ。場面によっては不安定になっても、旧世代のモデルにはない安定感がある。モンハンワイルズを快適にプレイするなら、LEVEL-M2P5-R57X-RLXは最低限選んでおきたいモデルだ。
LEVEL-M2P5-R57X-RLXのゲーミング性能まとめ
ゲーミングPCは、CPUやグラフィックボードなどのパーツの集合体だ。CPUとグラフィックボードはゲームに対して、とくに大きな影響を与えるパーツだ。初心者の方は、CPUやグラフィックボードの型番やスペックを見ても性能をイメージしにくいはずだ。そのため、CPUとグラフィックボードの性能をグラフとスコアで直感的にわかりやすく解説している。
Ryzen 7 5700X（CPU）
2022年4月発売のRyzen 7 5700Xを搭載している。発売から3年近く経過して価格が底値になっている。現行のRyzen 5 9600Xよりも格段に安く購入でき、搭載モデルの価格も抑えられる。性能的にはミドルクラス相当でRyzen 7というグレード的には見劣りしてしまうのは事実だろう。Core i5-14400やRyzen 5 7500Fが近い性能を持ち、60番台のグラフィックボードとの組み合わせがおすすめだ。今でも通用する十分なゲーム性能を有している。
GeForce RTX 4060（GPU）
GPUにはAmpere世代のミドルクラスであるGeForce RTX 4060を搭載している。フルHD環境を想定するゲーマーにおすすめだ。2世代前の80番台であるGeForce RTX 2080を上回る性能を持つ。従来モデルであるGeForce RTX 3060と比べると10%程度性能が高く、GeForce RTX 3060 Tiに近づいた。GeForce RTX 4060 Tiと比べると15%程度劣る。
CPUとGPUのバランス考察
Ryzen 7 5700XとGeForce RTX 4060のバランスは優秀だ。標準的な性能を持つGeForce RTX 4060に対して、Ryzen 7 5700Xはボトルネックになりにくい。バランスを考えればベストマッチに近い。性能の近いRyzen 5 7500Fと同様におすすめの組み合わせといえる。扱いに困ることはないはずだ。
LEVEL-M2P5-R57X-RLXの特徴＆注意点
コストパフォーマンスが魅力のミドルクラス
LEVEL-M2P5-R57X-RLXは、ミドルクラスのゲーミングPCに求められる要素の多くを満たした一台だ。何よりも価格設定が素晴らしく、選びやすいモデルに仕上がっている。昨今のゲーミングPC価格高騰の影響を感じさせない今の価格は、価格競争が熾烈なミドルクラスのモデルにとって、非常に魅力的であり強力な武器だ。ゲーミングPCは15万円前後が人気の価格帯となっている。
多くのゲーマーの予算がこの辺りに集中しているということだ。その人気の価格帯に収まるLEVEL-M2P5-R57X-RLXは注目度の高いモデルである。最近はゲーミングPCの高騰で、上位モデルほどの影響がないミドルクラスであっても15万円前後で購入するのが難しくなっている。以前は多くのモデルはLEVEL-M2P5-R57X-RLXと同じ価格帯だった。それも今では169,800円程度にまでなっている。
旧世代のCPUであるRyzen 7 5700Xを搭載することで価格を抑えられるにしても、14万円台で展開できるモデルは限られている。他メーカーではRyzen 7 5700X搭載モデルも価格が高騰している。性能よりも選びやすさが重視されるミドルクラスのモデルとしては、LEVEL-M2P5-R57X-RLXは有力な候補に入ってくるはずだ。登場時から変化がないが今はそれがプラスになり別格の存在となる。
価格を意識して用意されたLEVELθシリーズのよさが詰まっている。価格は抑えられていても扱いやすい性能だ。全体的にバランスの取れたモデルで、目立った弱点もない。初めてのゲーミングPCに適したエントリークラスでもあり、上級者にもおすすめしやすいモデルでもある。幅広いユーザーに選ばれるモデルだ。総合的に優れたモデルで、候補に入っているなら今選んでも後悔しないだろう。
デザイン性の高さは強みとなる
LEVELθシリーズの特徴として、ケースを含めたデザイン性の高さが挙げられる。LEVEL-M2P5-R57X-RLXは、フロントとサイドの広範囲がクリアパネルで覆われたピラーレスケースが採用されている。ゲーミングPCらしいデザインでこれだけクリア部分が大きいと、ケースの見た目だけでなく中身もデザインに影響する。それをうまく活かしたのがLEDファンだ。
ケースは白と黒から選択可能で、内部のLEDケースファンとの組み合わせは全部で8パターン用意されている。白・黒ケースにしか選択肢のないカラーもあり、個性的なケースに仕上がっている。内部LEDでそのケースのカラーを引き出すのは今風のゲーミングPCだ。ピラーレスケースはとくにその色を強く引き出せる。見栄えのよさは、ときに何にも勝る要素になる。価格は購入時だけのもの、見た目は購入後から買い替えまで続くものだ。
似たようなモデルから一つ選ぶなら、好みの見た目を持つモデルを選択するものだ。前述の通り、LEVEL-M2P5-R57X-RLXはコストパフォーマンスに優れたモデルだ。対抗製品が少なく、デザイン性にも優れていれば有力な選択肢になるだろう。パソコンのデザインはモチベーションの向上にもつながる。よくある黒いだけのケースでは、その見た目に受ける印象は何もない。
しかし、LEVEL-M2P5-R57X-RLXのようなデザインであれば、受ける印象も違い、眺めているだけでも気分転換になるかもしれない。そう言えるほどのこだわりあるケースが採用されている。性能や利便性に関係しないので重要視しない方も多い。それでも同じ性能・価格であれば立派な選択理由になる。選びやすい価格、扱いやすい性能、今風なデザインを持つモデルは配信を行う方にもおすすめだ。自分を映すカメラにちらりと映るLEVEL-M2P5-R57X-RLXは、画面映えもよいのでストリーマーにも適している。ゲーマーにもストリーマーにもおすすめのモデルだ。
競合モデルとの比較
| ブランド名 | LEVELθ | LEVELθ |
|---|---|---|
| イメージ |  |
 |
| 製品名 | LEVEL-M2P5-R57X-RLX | LEVEL-M1A6-R75F-SLX |
| ケース | ミニ | ミニ |
| 価格 | 144,800円 | 139,800円 |
| 送料 | 2,200円（会員無料） | 2,200円（会員無料） |
| CPU | Ryzen 7 5700X | Ryzen 5 4500 |
| GPU | RTX 4060 | RTX 4060 Ti |
| メモリ | DDR4-3200 16GB | DDR4-3200 16GB |
| SSD | 500GB NVMe | 500GB NVMe |
| 電源 | 650W BRONZE | 650W BRONZE |
| マザーボード | B550 | B550 |
| 納期 | 2～3週間後出荷 | 2～7日後出荷 |
| 基本保証 （延長保証） |
1年間 （最長4年間） |
1年間 （最長4年間） |
| 電話サポート | 24時間365日 | 24時間365日 |
| 公式 | 公式 | 公式 |
| レビュー | 当ページ | レビュー |
比較対象は同じパソコン工房のLEVEL-M1P5-R45-SLXだ。価格は5,000円安く、グラフィックボードがワンランク上のGeForce RTX 4060 Tiになる。ゲーム性能だけで言えば、GeForce RTX 4060を搭載したLEVEL-M2P5-R57X-RLXよりも高い。一方で、CPUはRyzen 5 4500になりCPU性能が大きく落ちる。ゲームでは一定のパフォーマンスを期待できるが、CPU負荷の高いゲームや作業には適していない。
プレイするゲームや用途を選ぶという点で汎用性に欠ける。最新のゲームを幅広くプレイするならLEVEL-M1P5-R45-SLXも悪くない。どちらかと言えば中級者以上に向けたモデルなので、特徴やクセのある性能は理解しておきたい。対してLEVEL-M2P5-R57X-RLXは無難な性能だ。得意なことも苦手なことも少ない。ジャンル問わず幅広くゲームをプレイするのに適している。自分のプレイスタイルに合った方を選びたい。
パソコンケースレビュー
正面
正面からケース本体を見て、背面ファンまでばっちり見える不思議な感覚がある。2面ガラスパネル採用のピラーレスケースは、これまでのPCケースとは全く違うフロントフェイスとなっている。グラフィックボードやメモリ、配線までしっかり見える。配線の色やパーツの色にこだわっても面白そうなケースだ。
左側面
全面ガラスパネルというわけにはいかなったようだ。内部も部分的に白色が採用されており、LEDファンの光が綺麗に反射している。これは黒色ケースでは黒くなるので、ケースのカラーを上手く利用できている。内部がしっかり見えるのでトラブルにも対応しやすい。メンテナンス性を意識したケースである。
I/Oパネル
左側面下部にI/Oパネルがあるのは、やや使いづらい印象がある。USBケーブルを挿しっぱなしにすると、壁やラックに干渉する可能性がある。このケースの置き場所は右側に固定されそうだ。左側に設置してしまうとI/Oパネルが使用しにくくなる。デザインに極振りしたことの弊害はI/Oパネルに表れている。
搭載されているUSBも2.0で、マウスやキーボードを想定しているのだろうか。最近のゲーミングPCのケースにとしては、やや機能性がよくない印象を受ける。もっとも、最近はワイヤレスなどが主流になりつつあるので、これで不足するようなことはないだろう。
右側面
右側面はエアホールもないただのパネルだ。
底面
底面奥に吸気口が用意されている。これは電源用で、他にはとくになにもない。もう少し遊びがあってもいいとは思うが、見えないところにデザインを張り巡らせる意味もない。ケース下部はセパレートタイプとなっており、電源やシャドウベイを見えないように分離している。これがスタイリッシュな空間と2面ガラスパネルのピラーレスを活かす構造となっている。
天板
天板は取り外し可能なマグネット式の防塵フィルターが取り付けられている。2つのLEDファンも搭載されており、エアフローは良好に見える。天板からも光が漏れる形状なので、派手なゲーミングPCを探している方も気に入りそうだ。I/Oパネルは天板にある方がよかった。
背面
背面は一般的なケースだ。LEDファンを採用しているので、後ろから見ても鮮やかさが伝わる。また、大部分がケースカラーと同じというのもポイントが高い。白色ケースでも背面は黒色・銀色という残念なタイプも多い。マザーボードと電源部分はおそらく黒くなるので、全面真っ白にはならない。それでも十分な出来栄えだと感じる。
管理人による総評
Ryzen 7 5700X×GeForce RTX 4060搭載のミドルクラスの一台だ。グラフィックボードの供給不足により価格が高騰する中で比較的価格が抑えられたモデルだ。ピラーレスケース採用で評価も高くなっている。構成もメモリ16GB・SSD 500GB NVMeと十分だろう。マザーボードのチップセットは高コスパなB550だ。全体的に完成度が高く初心者にもおすすめしやすい。
| 価格 | CPU | グラボ |
|---|---|---|
| 144,800円 | 7 5700X | RTX4060 |
| メモリ | SSD | チップセット |
| DDR5 16GB | 500GB | B550 |
