パソコン工房が販売するLEVEL-R7B6-LCR78D-VTXのレビューをまとめた。Ryzen 7 7800X3D×GeForce RTX 4080 SUPER搭載のハイエンドクラスのゲーミングPCだ。圧倒的なゲーム性能を持つCPUに、現行トップクラスのGPUの組み合わせであらゆるゲーム環境に対応できる。例えば、4K解像度や高リフレッシュレート(240Hz)などを想定しているユーザー向けだ。LEVEL-R7B6-LCR78D-VTXの強みはCPUにゲーム特化型のRyzen 7 7800X3Dを採用していることにある。
ゲーム性能だけで言えば競合のCore i9-14900Kを大きく上回る。ワンランク上のハイエンドクラスを体験できる性能が何よりの魅力である。ゲームプレイだけを考えるなら最強の一台だ。一方で、マルチコア性能については競合に劣るためその点を理解しておく必要がある。なお、次世代のRyzen 7 9800X3Dのリリースを控えているが、価格が上がることが想定されるので今Ryzen 7 7800X3Dを購入したからといって損をすることはない。
LEVEL-R7B6-LCR78D-VTXのスペック
BTOメーカー | パソコン工房 |
---|---|
ブランド名 | LEVEL∞ |
製品名 | LEVEL-R7B6-LCR78D-VTX |
価格 | 389,800円(税込) |
CPU | Ryzen 7 7800X3D(水冷) |
グラボ | GeForce RTX 4080 SUPER |
メモリ | DDR5-4800 16GB |
SSD | 1TB Gen4 NVMe |
電源 | 1000W 80PLUS PLATINUM |
マザーボード | チップセットB650 |
おすすめ度 | Aランク |
評価 | ・コスパ 8.0 —–内訳—– ・ショップ評価 8.5 |
パソコン工房が販売するゲーミングPCとなっている。価格は389,800円と高価だ。それもそのはずでCPUにはRyzen 7 7800X3Dを、GPUにはGeForce RTX 4080 SUPERを搭載したハイエンドモデルとなっている。メモリはDDR5-4800 16GBと平均的だ。ストレージはSSD 1TB Gen4 NVMeとなっている。電源ユニットは1000W PLATINUMと最上位グレードだ。チップセットはB650となる。おすすめ度はAランクだ。価格は高いが、コストパフォーマンスは良好で8.2となる。ショップ評価は8.5と高い。24時間365日の電話サポートや会員登録で送料無料など優れたサービスを提供している。
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人気ゲームの適正度
Apex Legends | フォートナイト | マイクラ | モンハンワイルズ |
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![]() ・240Hz ・144Hz |
![]() ・240Hz ・144Hz |
![]() ・影Mod ・通常 |
![]() ・4K(DLSS) ・FHD(DLSS) |
★5つ=最高設定、★4つ=高設定、★3つ=標準設定、★2つ=低設定、★1つ=厳しいということだ。なお、対応表は必要なスペックや環境から評価した個人的な見解となっている。
現行最強のゲーミングPCなので基本的にはタイトルごとに推奨スペックを満たしているかどうかを考える必要はない。Apex Legendsやフォートナイトなら確実にオーバースペックだ。高リフレッシュレートを実現しやすい。Minecraftも問題なしだ。もちろん影Modにも対応できる。話題のモンハンワイルズも快適に楽しめる。負荷の高いタイトルなので、アップスケーリング技術であるDLSSの使用が前提だ。4K環境にも対応できる。将来的に最適化が進めばもう少しハードルが下がるかもしれない。
LEVEL-R7B6-LCR78D-VTXのゲーミング性能
Ryzen 7 7800X3D(CPU)
Ryzen 7 7800X3Dは、現行最強のゲーム性能を持つCPUだ。ゲーム性能スコアは42,174とRyzen 9 7950X3Dと同等のスコアとなっている。96MBの大容量L3キャッシュを搭載したことによってこの高いゲーミング性能を実現している。実はより多くのL3キャッシュを搭載した上位モデルのRyzen 9 7950X3Dよりもゲーム性能が高い。これはCCXが1基のRyzen 7 7800X3DではCCX間のやり取りが発生せず有利になるからだ。
Ryzen 9 7950X3Dは16コアを実現するためにCCXを2基搭載していてやや不利だ。マルチコア性能を重視した結果だと言える。Ryzen 7 7700Xと比べても25%以上高く、次世代のRyzen 7 9700Xよりも20%近く高い。Intel第14世代のフラグシップモデルであるCore i9-14900Kと比べても圧倒的だ。
マルチコア性能についてはゲーム性能ほど高くない。Ryzen 7 7700Xに対しても5%ほど下回っている。ゲームへの対応力は非常に優れている反面、ゲーム以外のCPU処理性能は著しく低いと言わざるを得ない。このギャップがユーザーの困惑を生んでいるように思う。ゲームは得意でもゲーム以外は苦手となれば、プレイスタイルによってはゲーマーであっても使いにくい場面があるということだ。ゲームをメインとするなら一考の価値はあるが、ストリーマーやクリエイターにとっては避けたいCPUとなるかもしれない。
GeForce RTX 4080(GPU)
GeForce RTX 4080 SUPERはRTX 40シリーズ(Ada Lovelace世代)のハイエンドモデルである。現行最高峰の性能を有しており、高負荷なゲームへの対応力に長けている。従来のGeForce RTX 3090 Tiと比べて15%以上の性能向上があり、最新世代の進化を示す指標にもなっている。GeForce RTX 30シリーズでは感じられなかった世界を、より身近にしたのGeForce RTX 4080 SUPERだ。4K解像度への対応力や、高リフレッシュレートへの対応力が完璧に近づいた。ゲームジャンルを選ばず、環境も選ばないパフォーマンスは圧巻だ。また、CPUのRyzen 7 7800X3Dなら十分このグラフィックボードの性能を引き出せる。
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LEVEL-R7B6-LCR78D-VTXの概要
ゲームプレイに関してはトップクラスの性能
LEVEL-R7B6-LCR78D-VTXは、Ryzen 7 7800X3DとGForce RTX 4080 SUPERを搭載したハイエンドクラスのゲーミングPCだ。CPU。GPUともにゲームパフォーマンスはトップクラスとなる。とくにRyzen 7 7800X3Dのゲーム性能は競合のフラグシップモデルであるCore i9-14900Kを上回る。現行のCPUの中で最もゲームへの対応力が高い。
消費電力も控えめで理想的なCPUだと言える。L3キャッシュが効きづらいタイトルではそこまでフレームレートが伸びないこともあるが、それでもトップクラスに収まることは間違いない。そのRyzen 7 7800X3Dに組み合わせるGPUとしてGeForce RTX 4080は抜群に相性がよい。上にGeForce RTX 4090が控えてはいるものの、ワットパフォーマンスやコストパフォーマンスまで視野に入れると選択から除外される。そもそも価格が上がりすぎて手を出せないはずだ。
ゲームをメインにするなら、LEVEL-R7B6-LCR78D-VTXよりも優れたモデルはそう多くはないだろう。GeForce RTX 4080 SUPER搭載モデルは登場時より価格が下がっているとはいえまだまだ価格は高い。389,800円なら及第点だ。GeForce RTX 4080 SUPERの性能を最大限引き出せるCPUとの組み合わせなら納得できるはずだ。
GeForce RTX 4080 SUPER搭載最強クラスのパフォーマンスを発揮できるモデルである。考えようによっては破格とも言えそうだ。水冷CPUクーラー・メモリDDR5-4800 16GB・1000W 80PLUS PLATINUM・チップセットB650を搭載するなど、構成面もトップクラスらしいものだ。性能と価格は申し分なく、その点で見れば価格も十分抑えられていると言える。コストパフォーマンスの評価が上々なのは、構成に優れているからだ。
現行のハイエンドクラスとして、胸を張っておすすめできるモデルである。ゲームをプレイすることに関しては間違いなく価格帯最強のモデルだ。その性能を支えているのはRTX 4080ではなく、Ryzen 7 7800X3Dだ。CPUがゲームに与える影響は年々小さくなっているが、Ryzen 7 7800X3Dの存在は大きい。Core i9-14900Kを超える適用力は、ハイエンドクラスだからこそ活かされているように感じる。
ゲーム以外の用途には適さないので注意しよう
LEVEL-R7B6-LCR78D-VTXは完全無欠のモデルに思えるかもしれないが、実はそうではない。Ryzen 7 7800X3Dは完全にゲームにのみ特化した性能であるため、ゲーム以外の用途ではワンランク以上パフォーマンスが落ちる。一般的なCPU性能に関してはCore i7シリーズ/Ryzen 7シリーズに及ばない。目安としてはCore i5-14400よりも高く、Core i5-14500よりも低い位置にある。
これがLEVEL-R7B6-LCR78D-VTXの弱点だ。つまり、ゲームをプレイしながらの配信や動画撮影に関しては、それほど優秀というわけではない。そういった用途では、もしかするとCore i7-13700KやCore i7-13700の方が適正があるのかもしれない。純粋なゲーマーにはおすすめできても、ストリーマーやクリエイターにはおすすめしにくい。CPU性能が求められる用途も苦手なので、ゲームしかプレイしないゲーマーのみ選んでもらいたい。
一つの性能に特化したからこそ価格を抑えられているのだろうか。汎用性という点では他のCPUに比べて著しく下がる。ゲーム以外の何かを想定すると、Ryzen 7 7800X3Dは選択肢から外れてしまうだろう。これはゲームをしながら、他のアプリケーションを起動させる際にも起こることだ。ゲームのベンチマークには強いが、実際にゲームをプレイする環境には弱いケースもある。
ゲーマーの多くはDiscordをはじめ、様々なアプリケーションを起動させる。そのため、思ったよりもパフォーマンスを発揮しにくい場面もある。Ryzen 7 7800X3Dの性能を引き出すには、かなり限定的な環境になってしまう可能性もある。明確な弱点がある以上は、そういった点にも注意してゲームをプレイしたい。
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似ているモデルとの比較
ブランド名 | LEVEL∞ | GALLERIA |
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イメージ | ![]() |
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製品名 | LEVEL-R7B6-LCR78D-VTX | GALLERIA XA7R-R48S 7800X3D搭載 |
ケース | ミドル | ミドル |
価格 | 389,800円 | 409,979円 |
送料 | 2,200円(会員無料) | 3,300円 |
CPU | Ryzen 7 7800X3D | Ryzen 7 7800X3D |
CPUクーラー | 水冷 (240mm) |
水冷 (240mm) |
GPU | RTX 4080 SUPER | RTX 4080 SUPER |
メモリ | DDR5-4800 16GB | DDR5-4800 16GB |
SSD | 1TB Gen4 NVMe | 1TB Gen4 NVMe |
電源 | 1000W PLATINUM | 1000W PLATINUM |
マザーボード | B650 | B650 |
納期 | 2-3週間 | 翌日出荷 |
基本保証 | 1年間 (最長4年間) |
1年間 (最長5年間) |
電話サポート | 24時間365日 | 24時間365日 |
公式 | 公式 | 公式 |
比較対象はドスパラの「GALLERIA XA7R-R48S 7800X3D搭載」だ。価格は+20,000円とそれなりに価格差がある。また、ドスパラでは送料3,300円掛かるので実質の価格差は23,300円だ。CPUはどちらもRyzen 7 7800X3Dを搭載したゲーム特化型モデルといえる。CPUクーラーは240mmラジエーター搭載の水冷式だ。
GALLERIA XA7R-R48S 7800X3D搭載はメーカーまでわかる。記事執筆時点では「ASETEK 624S-M2」を採用している。LEVEL-R7B6-LCR78D-VTXでは採用しているCPUクーラーのメーカーは不明だ。GPU・メモリ・SSD・電源・マザーボード(チップセット)はすべて共通だ。LEVEL-R7B6-LCR78D-VTXは納期が2-3週間とやや長くなっているのが悩ましい。
その点GALLERIA XA7R-R48S 7800X3D搭載は最短翌日出荷とスピード納期を実現している。23,300円も安く購入できるのであれば検討する待つ価値はありそうだ。あとはケースデザインやブランドなどの好みで選んでしまうとよい。電話サポートなどサポートはどちらも大手BTOメーカーらしく充実している。
パソコンケースレビュー
正面
2022年2月17日にLEVEL∞のR-Classに採用されるケースデザインがリニューアルされた。ここ数年はゲーミングブランドのケースリニューアルが続く。スタイリッシュで落ち着いたデザインを採用していて万人受けしそうだ。RGB対応ケースを選択できるのも特徴だ。本体前面に吸気口が設けられている。
左側面
左側面は非常にシンプルだ。
右側面
右側面と左側面と同様にシンプルな形となっている。
I/Oパネル
I/Opパネルは本体上部にまとめられている。使い勝手も良好だ。USB 3.0×2、ヘッドフォン端子×1、マイク端子×1が配置されている。
背面
背面は上記のとおりだ。搭載するグラフィックボードと電源によってI/Oパネルは変わる。後方からも排気が行われている。
本体上部
本体上部からは大型のファンが2基見える。メッシュ加工をしていてたっぷりと内部の空気を排気できる。
本体下部
本体下部は上記のとおりだ。
管理人による総評(LEVEL-R7B6-LCR78D-VTX)

LEVEL-R7B6-LCR78D-VTXは、Ryzen 7 7800X3D×RTX 4080 SUPER搭載のハイエンドクラスのゲーミングPCだ。CPUのゲーム性能の高さが何よりの魅力で、同時にゲーム以外へのCPU性能の低さも特徴となっている。ゲームに特化することで、その他の対応力を下げたかのようなCPUだ。極端に振り切ったCPU性能こそが最大の特徴である。
コストパフォーマンスだけでなく、ワットパフォーマンスに優れている。そのため、他のGeForce RTX 4080 SUPER搭載モデルでは1200Wの電源が採用されているのに対し、LEVEL-R7B6-LCR78D-VTXは1000Wの電源が採用されている。一見すると構成ダウンに見えるかもしれないが、同等以上の性能を持ちながら消費電力が明らかに下がるということだ。総合的に見て、次世代のゲーミングPCらしい新しい特性を持っている。ゲームを中心に考えているならおすすめしやすいモデルだ。
価格 | CPU | グラボ |
---|---|---|
399,800円(税込) | 7 7800X3D | RTX4080 |
メモリ | SSD | HDD |
DDR5 32GB | 1TB | 非搭載 |