BTOメーカー大手のドスパラが販売する「Magnate MV-Ti」の性能レビュー&評判をまとめている。Core i5-13400F×RTX 4060 Ti搭載のビジネスモデルだ。Magnateシリーズにおける最上位モデルとなっている。ゲーミングブランドのGALLERIAと比べるとケースの見た目は落ちるが、チップセットやストレージを抑えて価格を下げている。価格あるいはコスパ重視のユーザーは要チェックだ。目立つモデルではないが、評価は高い。
当ページの目次
Magnate MV-Ti 第13世代Core搭載のスペック解説
ブランド名 | Magnate |
---|---|
製品名 | Magnate MV-Ti |
価格 | 150,980円(税込) |
CPU | Core i5-13400F |
グラボ | GeForce RTX 4060 Ti |
メモリ | DDR4-3200 16GB |
SSD | NVMe 500GB |
HDD | 非搭載 |
電源 | 550W BRONZE |
マザーボード | チップセットH610 |
おすすめ度 | Aランク |
評価 | ・コスパ 8.7 ・構成 6.0 ・品質/サポート 10.0 ・総合評価 8.2 |
各タイトルの対応表
FF15 | Apex Legends | FORTNITE |
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・4K ・WQHD | ・240fps ・144pfs | ・240fps ・144fps |
★5つ=最高設定、★4つ=高設定、★3つ=標準設定、★2つ=低設定、★1つ=厳しいということだ。なお、対応表は必要なスペックや環境から評価した個人的な見解となっている。
Magnate MV-TiはCore i5-13400FとRTX 4060 Tiを搭載したミドルハイクラスのモデルだ。どんなゲームも快適にプレイできるRTX 4060 Tiは、144Hzや240Hz環境にも対応できる。ただし、最高設定での安定は難しいゲームもあるので調整は必須だ。Apex Legendsは200fpsあたりから伸びが悪くなるので、240fps張り付きは少し厳しい。WQHDや4Kにも設定次第で対応できるので、本格的なゲームプレイを想定するなら目指したい性能だ。
Magnate MTの性能まとめ
PC初心者の方がスペックを見てもなかなか性能面をイメージすることができないかもしれない。ここでは具体的に当該ゲーミングPCに搭載されているパーツについて解説していく。
Core i5-13400F(CPU)
Core i7-13700K | |
Ryzen 9 7900X | |
Core i9-12900K | |
Core i5-13600K | |
Core i7-12700K | |
Core i7-12700 | |
Ryzen 7 7700X | |
Core i5-13500 | |
Core i5-12600K | |
Core i5-13400 | |
Ryzen 5 7600X | |
Ryzen 7 5800X | |
Core i7-11700K | |
Core i5-12400 | |
Core i7-11700 | |
Core i5-11400 |
Magnate MV-TiではCPUにIntel第13世代のCore i5-13400Fを搭載している。10コア16スレッドと従来モデルのCore i5-12400よりも大幅にスペックが引き上げられている。Core i5-12400と比べて25%以上も処理性能が向上している。Core i5-12600Kに近い処理性能を持つ。競合モデルであるRyzen 5 7600Xを上回る性能を発揮する。
Eコアが追加されたことでマルチスレッド性能が高くなり、動画編集・動画エンコードなどの用途にも通用する。ゲーミングCPUとしての評価も高く多くの売れ筋モデルでこのCore i5-13400Fが選択されている。ゲーミング性能が飛躍的に向上しているわけではないが、RTX 3060 Tiとの組み合わせのバランスはベストマッチだ。
GeForce RTX 4060 Ti(GPU)
RTX 4070 | |
RTX 3080 10GB | |
RX 6800 | |
RTX 3070 Ti | |
RTX 3070 | |
RTX 4060 Ti | |
RTX 2080 Ti | |
RX 6700 XT | |
RTX 3060 Ti | |
RTX 3060 | |
RTX 2060 SUPER | |
RTX 2060 | |
GTX 1660 SUPER |
当該モデルではグラフィックスにAda Lovelace世代の60番台であるRTX 4060 Tiを搭載している。従来モデルのRTX 3060 Tiと比べて16%も処理性能が高く、RTX 3070に近い性能を持つ。フルHD環境で100fps以上を目指すこともできるし、タイトルによってはWQHD環境でのゲームプレイにも対応可能だ。競合モデルであるRX 6700 XTを超える性能を持つ。レイトレーシング性能ではRX 6700 XTを大きく上回る。将来性の高いグラフィックボードだと考えてよい。
Magnate MV-Tiの特徴&強み
コストパフォーマンスの高さが魅力
Magnate MV-Tiはコストパフォーマンスの高い一台に仕上がっている。MagnateシリーズはゲーミングPCではなく、一般向けのモデルである。ほとんどの一般向けモデルはRTX 4060が上限のところ当該モデルではワンランク上のRTX 4060 Tiを搭載している。ケースにコストがかかっておらず、採用されているチップセットも最低グレードのH610だ。
性能に関してもそれなりに制限はあるが、ワンランク下のRTX 4060搭載モデルに負けるほどの性能ダウンは見られず、使用感は特に問題ない。何より、こういったコストカットにより、圧倒的な低価格が実現できているのだから評価できる。構成を加味した評価は少し下がるが、純粋に価格あたりの性能をコストパフォーマンスとするならずば抜けている。
ゲーミングPCを展開しているショップだからこそ実現しているモデルだ。家電量販店では実現できないだろう。ドスパラの一般向けモデルはゲーミングPCを踏襲しており、ゲーマーにもおすすめできる。何より価格が安いので、予算を抑えたい方にとっては心強い存在と言える。ゲーミングPCではなく、ゲームをプレイできるパソコンを探しているなら有力な選択肢だ。
ただし、価格に関してはゲーミングPCでも、セールやキャンペーンでかなり近い価格になる可能性がある。Magnate MV-Tiは、セールやキャンペーンが行われていない時の選択肢に留まる。優秀なモデルながら、選択する際は他のモデルもチェックしてほしい。近い価格帯であるなら、ゲーミングPCに分がある。セールが開催される時期は長期休暇のタイミングが多い。
セールの時期から外れていれば問題なく選べる。Magnate MV-Tiの魅力は価格にある。その価格で並ばれると戦う武器がない。Magnate MV-Tiもセールで値引きされることはある。ただ、ゲーミングPCほどの大きな値引きはない。他製品との価格差が7,000円以上ある場合におすすめだ。
ゲーム性能はゲーミングPCと変わらない
よほど高性能なモデルでもない限り、一般向けとゲーミングPCに大きな違いはないので安心してほしい。注意したいのは、中級者以上のゲーマーにはおすすめしにくいという点だ。これはチップセットがH610であることに起因している。チップセットが古いと、グラフィックボードの性能を最大限引き出すことができないこともある。体感できるほどの差として現れることはないが、少しでもよいものを取り入れようとこだわりの出てくる中級者以上には選ばれにくい。
一般向けモデルがゲーマーから敬遠されるのは、こういった構成の乏しさが影響を与えている。価格は購入時の問題でしかなく、構成は購入後から買い替えまで続く問題だ。また、一般向けモデルはビジネスモデルとしての側面もあり、ストレージが最小限であることがほとんどだ。Magnate MV-TiもSSD 500GBで、最近のパソコンとしては最低限の容量しかない。
こういった構成を削った上で成り立つ価格なので、予算に余裕があって選択するモデルとしては魅力半減だ。Magnate MV-Tiをおすすめできるのは、予算が15万円前後の方だ。ゲーミングPCではRTX 4060搭載モデルが多い。RTX 4060と同等の価格でRTX 4060 Ti搭載モデルが選択できる。これこそがMagnate MV-Tiの魅力だ。予算に余裕があって、あえてMagnate MV-Tiを選ぶのはメリット薄い。
似ているモデルとの比較
ブランド名 | Magnate | GALLERIA |
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イメージ | ||
製品名 | Magnate MV-Ti 第13世代Core搭載 | GALLERIA RM5R-R46 4500搭載 |
価格 | 150,980円(税込) | 134,979円(税込) |
CPU | Core i5-13400F | Core i5-13400F |
GPU | RTX 4060 Ti | RTX 4060 Ti |
メモリ | DDR4-3200 16GB | DDR4-3200 16GB |
SSD | NVMe 500GB | NVMe 1TB |
HDD | 非搭載 | 非搭載 |
電源 | 650W BRONZE | 650W BRONZE |
チップセット | H610 | B760 |
公式 | 公式 | 公式 |
レビュー | 当ページ | レビュー |
比較対象は同じドスパラのGALLERIA RM5C-R46Tだ。Magnate MV-TiのゲーミングPC版と言えばわかりやすいと思う。基本的な構成はよく似ている。しかしながら、ゲーミングPCだけあって、チップセットはB760が採用されている。また、SSD容量も1TB搭載で余裕がある。対して、価格は19,000円ほど高くなる。GALLERIA RM5C-R46Tは値引きされた状態で19,000円の差が生じている。
いかにMagnate MV-Tiが優れた価格設定のモデルかわかるはずだ。チップセットはともかく、SSDはカスタマイズでカバーできる。この差に19,000円をどう見るか。これだけ安ければ、一般向けモデルであっても選択するメリットがあると断言できる。中級者以上にはあまりおすすめはできないが、この差に納得できればMagnate MV-Tiを選択する理由になる。
RTX 4060搭載モデルやRTX 4060 Ti搭載モデルで迷っているなら、Magnate MV-Tiも有力な選択肢だ。念のため、Magnate MV-Tiを購入する時は、GALLERIA RM5C-R46Tもチェックしておこう。ポイントの付与をはじめ、キャンペーンやセールで価格差が縮まっている可能性もあるからだ。その時の価格と比べて、自分が納得できる方を選べば後悔しないだろう。
Magnate MV-Tiのパソコンケースレビュー
本体正面
Magnate MHではミニタワーケースを採用している。スイッチと比べてもそれほど大きくないことがわかる。
本体上部
本体上部はシンプルだ。メッシュ加工なども一切ない。
本体右側
本体右側もシンプルで特に何も記載することはない。
本体左側
左側にはやや大きめの給気口がある。ファンの力を借りて多くの空気を取り入れられる。
本体背面
背面には電源ボタンや各種出力・入力端子が配置されている。電源部分にはメッシュ加工が施されていて熱を放出できる仕組みがある。
本体底面
見えづらいが底面の前方部には吸気口が設けられている。
光学ドライブ
光学ドライブが標準搭載だ。写真はBlu-rayディスク対応となっているが、初期構成ではDVDスーパーマルチドライブが搭載されている。
I/Oパネル
本体前面にI/Oパネルが配置されている。USB端子×2とヘッドフォン端子があり使い勝手は良好だ。
エアフロー
ミニタワーモデルだ。ビジネス向けモデルということもあって落ち着いたデザインとなっている。一般的なエアフローでゲームプレイにも問題はない。もっとも性能的にも熱を持ちにくく対応しやすい。
管理人による総評(Magnate MV-Ti)
Magnate MV-Tiは、Core i5-13400F×RTX 4060 Ti搭載のミドルクラスのビジネスモデルだ。ビジネスモデルながらグラフィックスにRTX 4060 Tiを搭載していてゲームプレイにも対応できる高い性能を持っている。フルHD環境で高リフレッシュレートを目指せるポテンシャルがある。メモリ16GB、SSD 500GBと構成も平均的だ。価格重視の方におすすめできる。サードウェーブはこういったブランドの棲み分けが上手だ。構成やケースにこだわりたい方は比較対象モデルを確認しておこう。
価格 | CPU | グラボ |
---|---|---|
150,980円(税込) | Core i5-13400F | RTX4060Ti |
メモリ | SSD | HDD |
DDR4 16GB | 500GB | 非搭載 |