艦隊これくしょん~艦これ~の推奨スペックを検証していく。人気の艦隊育成シミュレーションで、2013年4月から12年も続く長寿ブラウザゲームだ。これまで家庭用ゲーム機・アニメ・映画・ゲームセンター向けゲームと幅広く進出し、知名度の高いオンラインゲームとして根強いファンに支えられている。
ゲームとしてはシンプルで誰でも簡単にプレイできる。ブラウザゲームということもあり要求されるスペックは低い。ゲーミングPCである必要もなく、グラフィックボードも不要だ。CPUもブラウザが起動するくらいのものであれば問題ない。むしろパソコンの性能よりも、インターネット回線に気を配るべきなのではないかとも思うほどだ。
どんどん新しいグラフィックボードやCPUが登場してゲーミングPCはハイスペックになっている。それに合わせて最新タイトルの要求スペックも上昇傾向にある。最近ではモンハンワイルズの要求スペックの高さに多くのユーザーが驚愕した。推奨スペックは現行のミドルクラス相当が要求される。そういった時代において2Dタイトルは新鮮だろう。一つの読みものとして目を通していただければ幸いだ。
艦これのような2Dやドット絵などのゲームタイトルもSteamでは高く認知されている。これらのタイトルが人気であることを考えると必ずしもグラフィックの美しさや最新のゲームがゲーム性においても優位に立っているというわけではないということがわかるだろう。2Dタイトルだからとしてゲームとして劣るわけではないのだ。そこがゲーム業界のおもしろいところでもある。一般的にハイスペックな環境があればどんなタイトルでも快適にプレイできることが約束されている。
最近は美しい3Dによる美しいグラフィックをウリにしているゲームが増えているので、ゲーミングPCに求められる環境・スペックも高くなっているのは事実だ。中には、ラグナロクオンラインのような長寿ゲームやウルティマオンラインのように長年支持されているゲームも存在している。世界で最も遊ばれているLoLは分類としては3Dではあるが、2Dに近いグラフィックとなっていると言える。見下ろし型である以上、2D寄りであると考えることもできる。それでもなお人気があるため、やはり2Dのゲームであってもゲーム性においては必ずしも劣っているわけではないのだ。
当ページの目次
艦隊これくしょん~艦これ~の必要&推奨環境
OSの推奨要件 | 徹底解剖推奨環境 | |
---|---|---|
CPU | Intel第8世代以降 Ryzen 2000シリーズ以降 |
Core i5-12400以上 |
メモリ | 4GB | 32GB |
GPU | なくてもOK | なくてもOK |
ブラウザゲームという特性上公式の要求スペックはない。理論上OS及びChromeなどのブラウザが動けば問題ないということだ。ブラウザのシステム要件はかなり低く、古いパソコンでも容易に条件を満たせてしまう。今回は、現行のOSであるWindows 11のシステム要件を推奨環境としてピックアップしている。これでも低すぎるように見えるが、他に必須となる環境が見つからなかったので仕方がない。
艦これをプレイするだけなら、パソコンが起動する性能があればよいという判断だった。しかし、それでは何を選べばよいかの指標にならないので、提督歴8年目の新米として指標を掲げた。それが当サイト基準の推奨環境である。ビジネスモデルもピックアップしている。グラフィックボードを搭載していないモデルであるため、CPUは内蔵GPU搭載のモデルである。Intel製ならGPUを内蔵していないCore i5-12400Fではなく、GPUを内蔵しているCore i5-12400という具合だ。
Intel製は末尾にFがつけば非搭載ということなのでわかりやすい。Ryzenシリーズにはそういったわかりやすさがないので、推奨環境にはIntel製CPUを選択した。艦これの提督としてプレイすると、意外と必要な性能が見えてくる。他のゲームではあまり重要視されていないCPU性能やメモリの影響が大きい。それは艦これをプレイするためには不要だが、艦これを楽しくプレイするためにはそうなっていくという方が正しい。
艦これは艦娘と深海棲艦による戦争だ。主に第二次世界大戦をモチーフとしている。そういった大規模な海域は期間限定のいわゆるイベントとして開催される。このイベント期間以外はモニター前に貼り付く必要がない。大破進軍しない限りは轟沈もないので、動画を見ながら、攻略情報を見ながら進めていくことになる。必然的にブラウザを多く開くことになり、メモリ消費が激しくなる。戦闘中のセーブはないことから、メモリクラッシュはやり直しを強制されてしまう。
このメモリクラッシュのリスクを避けるために、最低でも16GBを推奨している。ただ、動画やブラウザを多く開くと、あっという間に12GB程度は消費してしまう。艦これを起動しながら、別のゲームもプレイするとなれば、32GBある方が安心だ。ながらプレイに適したゲームだからこそ、メモリ容量には気を配りたい。メモリは前述のように、ながらプレイが多くなるゲームシステムを考慮して、余裕のある32GBを推奨している。
ここは16GBへの妥協もありだ。16GBに対して妥協というのは、最新の高負荷なゲームでもない限り言わない文言なだけに新鮮だ。どこまでの快適性を追求するかで変わってくる。メモリは後から交換増設が容易なので、最初から完璧を求めなくてもよい部分だ。グラフィックボードは搭載していてもゲームに影響を与えない。
僅かに影響を与えるという情報もあるが、筆者は様々な環境で艦これをプレイしてきたが、グラフィックボード非搭載のモデルでも差を感じなかった。一つ言えるのは、艦これ以外をプレイする可能性や、艦これ以外の用途も想定しているのかで変わる。様々な用途がある中で、何かに対応できるように考えて選ぶだけで艦これは快適にプレイできるのではないかと考えている。
艦隊これくしょん~艦これ~の推奨環境&特徴を考察
誰でも簡単に安心して遊べるゲーム
艦これのようなソーシャルゲームに近いものの多くは、艦娘(キャラクター)を集めるために課金が必要になりがちだ。しかし、艦これには有料のガチャが存在しない。ゲーム内で集めた資材で建造というガチャのようなものを行うだけだ。これも投入する資材によって狙いを絞りやすい。課金で資材を購入できるものの、急いで集める必要もないので、艦娘のために課金する必要がない。
無料で始められて、もっと楽しみたいと思ったタイミングで課金を行うのが艦これのよいところだ。課金の多くが母港拡張という所持艦娘の最大数を上げるものや、修理を行う入居施設の拡張である。最大数も決まっているので廃課金が必要な場面はほぼ存在しない。唯一装備の強化に必要なネジや開発資材を課金するとそれなりの費用はかかる。これらを行っているのは、上位ランカーの方々くらいだ。
戦闘は自動で進んで行くので技術的な介入はない。海域に入る前に、どういった編成をするか、どういった装備を持たせるかが戦術の多くを占めている。それだけに序盤は取れる行動も限られている。戦闘の流れを覚えて、あとは繰り返し出撃して育成を進めるのが艦これだ。イベント時は全資材を投入するつもりで海域突破を目指すが、イベントのない時はほどほどの出撃に抑える。遠征というおつかいで資材を集め、イベントに投入する。
艦これは兵站ゲーと言われるように、いかに資材を集めて戦線を維持していくかという側面もある。中には資材0で突入したり、資材各3万以下に抑えた自然回復する地点で留めたりする提督もいる。これらはある意味で縛りプレイに近いものなので、オーソドックスなプレイスタイルではない。プレイスタイルは様々で、お気に入りの艦娘を絶対に編成に組み込む提督も多い。
基本的に眺めているだけの時間の多い艦これは、人によって退屈だと感じるかもしれない。じっくり遊ぶというよりも、定期的にちょこちょこ触るというのがベストなゲームにも思える。情報交換も盛んなゲームなので、情報も集めイやすい。これらの要素から、誰でも簡単に安心して遊べるゲームと言える。
古参との差を埋めるのが難しいのが難点
艦これは13年目を目前に控えている。初心者と古参との間には圧倒的な差が生じている。有名な攻略情報サイトでも、ほとんどが古参プレイヤーに合わせた艦娘・装備・レベルが採用され、初心者には参考にしづらくなっているのが現状だ。また、イベント海域では難易度に合わせて報酬も変わり、最高難易度で手に入れた報酬装備がなければ有利に戦えないこともある。難易度は甲・乙・丙・丁の順に下がるが、甲でクリアしなければ次の甲突破が難しくなることもあるほどだ。
また、いかに大量の資材を投じた建造(ガチャ)をしても、強力な一部艦娘は手に入らない。多くの場合イベントドロップか、イベント海域でのドロップしかない。艦娘によっては1年以上手に入れる機会がないということも珍しくない。また、最初期の母港は100しか枠がなく、艦娘を100人までしか保管できない。2025年1月時点で300を超える艦娘が存在している。つまり、より優秀な艦娘を厳選しない限り、進めていくと課金が必須になっていく。
100人も使うのかという疑問もあるかもしれない。筆者は2024年夏のイベント海域で支援含めて200を超える艦娘を投入した。しかし、全戦力を投入しても最後は難易度乙での突破となり、無念の甲突破はできなかった。どれだけ潤沢な装備や資材があっても、運に見放されてしまえばどうにもならない。練度(レベル)を最大にしても、ワンパンで大破するのが艦これだ。
さらに、イベント海域の情報はアナログなものだ。古参提督がボスにたどり着くルートを見つけるまではどうしようもない部分もある。ある意味で、答えが出てからそれをなぞるプレイスタイルになりがちだ。これをつまらないと捉えるかどうかは人による。なぞれば簡単に突破できるというものでもないので、醍醐味とも言えそうだ。
艦これは、今ある戦力でどう戦うかだと考える。そういった意味では、初心者の頃にしかなかった楽しみというのは間違いなく存在する。難易度丙・丁は出撃制限がなく、何度でも同じ艦娘を出撃させられるが、甲乙になると札に合った海域にしか出撃できなくなる。この制限により、戦力を温存したり、間違った札をつけてしまったりでなかなか主力を投入するタイミングを掴めないことも多い。こういったことを気にしなかった初心者時代は、その頃にしかない楽しみ方があった。
初心者にも楽しめるゲームな反面、少し不親切な部分も多い。これは長寿なゲームの宿命とも言えるだろう。最近はレアな艦娘のドロップイベントも多く開催しているので、その穴埋めが少しはできているのではないかとも思う。
システム面では、大破状態で進軍し、その先でダメージを受けると轟沈する可能性がある。艦これでは轟沈すると、その艦娘は戻ってこない。所持していた装備とともに消滅してしまうシステムがある。これを防ぐ応急修理要員などのアイテムを所持させていれば復活するが、そうでなければ永遠の別れとなる。意外とシビアなシステムも不親切と言える部分かもしれない。
艦これ向けおすすめのゲーミングPC紹介
Magnate IM (ドスパラ)
>価格:78,980円+送料2,200円
CPU:Core i5-14400
GPU:Intel UHD 730(内臓GPU)
メモリ:DDR5-4800 16GB
ストレージ:SSD 500GB NVMe
電源:450W 80PLUS BRONZE
コスパ:調査中
Magnate IMはグラフィックボードを搭載しておらず、CPUの内蔵GPUインテル UHD730を使用している。グラフィックス処理性能は低く本格的なゲームをプレイすることはむずかしい。ブラウザゲームのようにCPU性能とメモリ容量が重要になるゲームに限りおすすめだ。ビジネスモデルであるため、ゲームをプレイするためというよりも、作業をメインにする方に適したモデルである。価格も控えめで選びやすい。注意点としてこのモデルは期間限定特価モデルなので、タイミングによっては購入できない。代替品としてはCore i5-12400を搭載したMagnate IM 第12世代Core/メモリ16GB搭載が候補に入る。価格差がない今はCore i5-14400を選びたいところだ。
LEVEL-M1P5-R45-LAX(パソコン工房)
CPU:Ryzen 5 4500
GPU:GeForce RTX 3050 6GB
メモリ:DDR4-3200 16GB
ストレージ:SSD 500GB NVMe
電源:650W 80PLUS BRONZE
コスパ:10.0
NEXTGEAR JG-A5G60 (マウスコンピューター)
CPU:Ryzen 5 4500
GPU:GeForce RTX 4060
メモリ:DDR4-3200 16GB
ストレージ:SSD 1TB NVMe
電源:750W 80PLUS BRONZE
コスパ:7.9
NEXTGEAR JG-A5G60は、LEVEL-M1P5-R45-LAX同様に幅広くゲームをプレイする方に適している。より本格的なゲームも想定しているならNEXTGEAR JG-A5G60を選びたい。艦これをプレイする能力に関しては、7万円台のMagnate IMよりも落ちる。艦これのためのパソコン選びなら、あまり適正はないので注意してもらいたい。
艦これですが2期になってから3Dをほどほどに使用してますよ
オンボードのチップセットで耐えられるレベルの3D描画ですが…
CPU回して乗り切っている状況なのでその辺とのトレードオフになるかと
グラボ乗ってた方がCPU負荷は確実に減ります