ドスパラが販売しているGALLERIA XA7C-R48のレビューとスペックの解説を行っている。Core i7-13700F×RTX 4080搭載のハイエンドクラスのゲーミングPCだ。CPUとGPUのバランスも悪くない。GALLERIA Xシリーズは構成がリニューアルされたことでGALLERIA XA7C-R48もメモリが倍の32GBとなった。メモリ倍増で40,000円アップは痛い。その後も値上げが続き今は待つタイミングと考えてよいだろう。似ているモデルとの比較の項目では、より優れたモデルをピックアップしているので、念のためにチェックしておいてほしい。
GALLERIA XA7C-R48という型番を見てもただの英数字の羅列に見える。実は型番を分解して考えるとグレードや搭載されているグラフィックボード/CPUがわかる仕組みになっている。「GALLERIA XA7C-R48 第13世代Core搭載」は、X=シリーズ(eXtend:伸展)、A=ATX(ケース)、7C=Core i7-13700F、R48=RTX 4080ということだ。
当ページの目次
GALLERIA XA7C-R48のスペック
ブランド名 | GALLERIA |
---|---|
製品名 | GALLERIA XA7C-R48 |
価格 | 407,980円(税込) |
CPU | Core i7-13700F |
グラボ | GeForce RTX 4080 |
メモリ | DDR4-3200 32GB |
SSD | NVMe 1TB |
HDD | 非搭載 |
電源 | 850W 80PLUS GOLD |
マザーボード | チップセットB760 |
おすすめ度 | Cランク |
評価 | ・コスパ 6.8 —–内訳—– ・コスパ(CPU・GPUメイン) 4.5 ・構成 7.0 ・品質/サポート 9.0 |
GALLERIA XA7C-R48は18,000円の値上げが適用され、ついに40万円台の大台に突入した。評価は大きく下がり、おすすめ度も下がっている。GeForce RTX 4080搭載モデルとしては非常に高価で、あまりおすすめできない状態だ。ただ、悪いことばかりではなく、40万円を超えたことでキャンペーンのポイント還元が2万円分となった。
ドスパラポイントはドスパラやSteamの買い物に使用できる。デバイスやゲームの購入に充てるなら、実質387,980円で選択できるということだ。18,000円の値上げで20,000円分のポイントなので2,000円お得という見方もできる。もちろんドスパラやSteamでの買い物を想定していなければあまりメリットはないので注意してほしい。
それなら単純に値上げではなく、2,000円値引きの方が購入にかかる費用が抑えられる。販売金額が大きくなるドスパラにメリットの大きいキャンペーンと言える。加えて、仮に38万円台で選択できたとしても、決して安いわけではない。35万円を下回ってようやくおすすめしやすくなる程度だ。
ここから50,000円以上の値引きがあるとは考えにくい。下位シリーズをカスタマイズした方が安く済む。もっと言えば、上位モデルの方が価格が安く性能も高い。現在のGALLERIA Xシリーズは非常に歪な存在だ。価格を抑えにくく、選択するメリットがほとんどない。大幅な変更が加えられない限りは様子を見たい。
GALLERIA XA7C-R48を候補に加えている場合は、比較の項目を必ずチェックしておいてほしい。同じドスパラ製品でも優れたモデルが多い。今後化ける可能性は秘めていても、今選択するなら間違いなくGALLERIA XA7C-R48をおすすめすることはない。
お世辞にも人気のあるモデルというわけではないようだ。ドスパラは人気のあるモデルに力を入れる傾向がある。値上げが繰り返され、40万円台の大台に突入したモデルに力は入れていない。どういった層に向けたモデルなのかわからない。製品ページには1TB Gen4 SSDと表記されているが、実際にはGen3が選択されているのも謎だ。もしかすると変化の前触れなのかもしれない。
GALLERIA XA7C-R48の各タイトル対応表
FF15 | Apex Legends | FORTNITE |
---|---|---|
・4K ・WQHD | ・240fps ・144pfs | ・240fps ・144fps |
★5つ=最高設定、★4つ=高設定、★3つ=標準設定、★2つ=低設定、★1つ=厳しいということだ。なお、対応表は必要なスペックや環境から評価した個人的な見解となっている。
GALLERIA XA7C-R48はCore i7-13700FとRTX 4080を搭載したハイエンドクラスのゲーミングPCだ。GPU性能はどんなゲームでも快適にプレイできるほど優れている。Apex Legendsでは240fpsの張り付きを目指せる。フォートナイトではオーバースペックと言えるほどで、360Hz環境を実現できる。WQHDや4Kのような解像度でもゲームを快適にプレイできるため、ゲームの要求スペックを気にする必要がない。幅広くゲームをプレイするなら、ハイエンドクラスの性能を魅力だ。
GALLERIA XA7C-R48の性能まとめ
ゲーミングPCとは、グラフィックボードやCPUなどのPCパーツの集合体だ。ここでは特に重要なグラフィックボードとCPUについて分解して細かく見ていく。PC初心者の方がスペックを見て性能をイメージすることは難しいだろう。一体として見るよりも一つずつのパーツを見ていくと理解がしやすいと考えている。他のパーツと比較して相対的な位置を見ることは意味がある。
Core i7-13700F(CPU)
GALLERIA XA7C-R48では、CPUにIntel第13世代のCore i7-13700Fを搭載している。トップクラスのゲーミング性能を誇る。従来モデルのCore i7-12700と比べて20%近くも処理性能が向上している。フラグシップのCore i9-12900Kでさえも上回る。ゲーミング性能も高くハイエンドクラスのグラフィックボードともまずまずバランスが取れる。Core i7-12700よりもEコアが4つ追加されマルチコア性能も引き上げられた。16コア24スレッドという驚異的なスペックを持つ。ゲーム実況・動画編集・動画エンコード・3D CADなどのCPU負荷の高い用途にも通用する。
GeForce RTX 4080(GPU)
当該モデルでは、グラフィックスにAda Lovelace世代のハイエンドモデルであるGeForce RTX 4080を搭載している。非常に性能が高く従来モデルのフラグシップモデルであるRTX 3090 Tiと比べても15%程度上回っている。4K環境でのゲームプレイを想定しているユーザー向けだ。4Kでレイトレーシングを試したり、WQHD環境で高リフレッシュレートを目指したりできる。これだけ高い性能を持っていればしばらくは安泰だ。Core i7-13700Fとのバランスはまずまずだ。予算に余裕があるのであればCore i7-13700K以上のモデルを推奨したい。
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GALLERIA XA7C-R48の特徴まとめ
メモリ倍増も大幅値上げで評価ダウン
GALLERIA XA7C-R48は、リニューアルが行われメモリ容量が16GBから32GBへ倍増となった。ハイエンドクラスには理想的なメモリ容量だが、4万円も価格が高くなったのは痛い。38万円台のRTX 4080搭載モデルとしては、全体的に構成が乏しく価格に見合っているとは言えない。GALLERIAシリーズに変更が加えられ少し様子を見てもよいかもしれない。
従来のGALLERIA Xシリーズは、充実した構成が特徴のGALLERIA Xシリーズと、従来のGALLERIA Xシリーズの特性を引き継いだGALLERIA Rシリーズへと分割された。同じ性能でも構成違いを選択できるようになったのだ。新GALLERIA Xシリーズのメモリが32GBに統一されたことでハイエンドクラスは恩恵を受けやすくなっている。ただし、実際には大幅な値上げが適用となり評価は下がっている。
現時点の価格設定なら構成を抑えたGALLERIA Rシリーズをカスタマイズした方が安く済む。GALLERIA XA7C-R48を選択するメリットはないと断言できる。常識的な範囲内の値上げであれば、優秀な選択肢になっていたかもしれないと思うと少しもったいない。構成がよくなることは嬉しいことだ。ここまで価格が高くなってしまうと、値上げのついでに構成を少しプラスしたのではないか。そういう風にネガティブなイメージが強くなる。
事実、下位となったGALLERIA Rシリーズ、上位のGALLERIA Zシリーズと比べても見劣りするところばかりだ。GALLERIA XA7C-R48に期待していたのは、今のGALLERIA Rシリーズのような形だ。ここからセールやキャンペーンで値下げされることはあるのだろうか。むしろ、それを前提にしていなければ、納得できない価格設定だ。しばらく動向を見守りつつ、GALLERIA XA7C-R48を選択するのは避けたい。
比較の項目では、近い価格のモデルと比較を行っている。そのモデルは、GALLERIA XA7C-R48の上位モデルであるGALLERIA ZA7C-R48だ。まさかの上位モデルの方が価格が安いという異常事態だ。といってもドスパラではよくあることなのだが…4万円近い値引きがなければ、GALLERIA XA7C-R48をおすすめすることはないだろう。
ハイエンドクラスの性能は健在
評価がいまひとつでも優秀な性能を持ったモデルであることは事実だ。Core i7-13700F・GeForce RTX 4080・メモリ32GBはそれぞれのよさを、しっかりと引き出せるものになっている。Core i7-13700Fは言うまでもなく、非常に優秀なCPUだ。ゲームはもちろん、ゲーム以外にも活用しやすい性能がある。ゲーム実況・イラスト作成・画像編集など多岐にわたる用途に適した処理性能を有している。そして、それらの用途を支えるのは32GBのメモリだ。
CPU性能が不足するとカクつくだけだが、メモリ不足になるとパソコンがダウンする。マルチタスクをこなすにはメモリ容量も重要になってくる。このメモリ容量はグラフィックスのGeFOrce RTX 4080の性能を支える部分でもある。ゲームを快適にプレイする環境は人によって異なる。ゲームをプレイしながら動画を見たり、簡単な作業やDiscordを使用したりする方であればプラスになる。
Discordなどのアプリケーションをゲームと同時に起動すると、16GBのメモリ容量で不足する可能性がある。ゲームを快適にプレイするために、メモリ容量は無視できない。また、CPUとGPUの関係も重要だ。CPU性能が低いとRTX 4080の性能は発揮できないこともある。Core i7-13700Fを搭載していれば安心だ。GeForce RTX 4080の性能に対して極端にボトルネックになることはない。GALLERIA XA7C-R48の性能に関する部分はしっかりしている。
評価の低い部分はあっても、評価の高い部分もある。性能面だけを見れば理想的なハイエンドクラスと言えるかもしれない。もちろん、性能だけを見て特定のゲーミングPC選ぶことはないだろう。性能の高さは選ぶ理由になっても、決定づけるものではない。それでも性能という武器があるため、人気モデルになれるポテンシャルはある。ここからの変化に期待したいところだ。変化次第では一気におすすめモデルになるモデルである。
似ているゲーミングPCとの比較
ブランド名 | GALLERIA | GALLERIA |
---|---|---|
イメージ | ||
製品名 | GALLERIA XA7C-R48 | GALLERIA ZA7C-R48 |
ケース | ミドル | ミドル |
価格 | 407,980円(税込) | 402,980円(税込) |
CPU | Core i7-13700F | Core i7-14700KF(水冷) |
GPU | RTX 4080 | RTX 4080 |
メモリ | DDR4-3200 32GB | DDR5-4800 32GB |
SSD | 1TB NVMe | 1TB Gen4 NVMe |
HDD | 非搭載 | 非搭載 |
電源 | 850W GOLD | 1000W PLATINUM |
マザーボード | B760 | Z790 |
公式 | 公式 | 公式 |
レビュー | 当ページ | レビュー |
GeForce RTX 4080搭載モデルは現行のハイエンドクラスだ。性能が高く、構成も充実していて価格が安い。GALLERIA XA7C-R48を選ぶメリットはないと言える。GALLERIA ZA7C-R48も決してコストパフォーマンスに優れているわけではない。それでもGALLERIA XA7C-R48よりは選択するメリットはある。GALLERIA XA7C-R48が気になったなら、GALLERIA ZA7C-R48をおすすめしたい。
パソコンケースレビュー
正面
新しいケースはユーザー目線に立ったモデルだ。GALLERIAのロゴが真ん中に位置している。吸気口が正面下部から両サイドに変わり排熱効率が大幅にアップしている。グラフィックボードなどのパーツの高性能化による発熱量をカバーするのに十分だ。
I/Oパネル
I/Oパネルは本体の上部に斜めに配置されている。USB端子も豊富で利便性が高い。ゲーミングヘッドセットを使う際にもコードが曲がらず使い勝手がよい。天板にものを置くことも可能だ。
右側面
本体右側はシンプルだ。前面のメッシュ部分には青色のシートが内部に貼り付けられている。
左側面
本体サイドには吸気口が見える。また、クリアガラスパネルを採用していてゲーミングPCらしさが演出されている。高級感のあるデザインは評価も高い。
下側
本体下側にもファンが見える。メッシュパネルはワンタッチで取り外すことができてメンテナンス性に優れている。
背面
背面は参考として見て欲しい。搭載するグラフィックボードによって変わる可能性がある。
管理人による総評(GALLERIA XA7C-R48)
GALLERIA XA7C-R48は、Core i7-13700F×GeForce RTX 4080搭載のハイエンドクラスのゲーミングPCだ。構成リニューアルに伴い40,000円も高くなって評価は急降下だ。今はまだ本領発揮とはならないが、将来的にセール・キャンペーンでお得なモデルに化ける可能性を秘める。4K環境でレイトレーシングを有効化しても十分なフレームレートを出せる。Core i7-13700Fとの組み合わならGeForce RTX 4080の性能を引き出せるだろう。
特に高解像度でのゲームプレイについてはグラフィックボードがボトルネックとなるためCPUの影響が小さい。高リフレッシュレートを目指したいと考えている方やクリエイター作業を行いたいと考えている方はCPU性能も重視した方がよい。それでも16コア24スレッドのCore i7-13700Fなら必要十分ではないかと思う。当該モデルはメモリDDR4-3200 32GB、SSD 1TB NVMeと性能帯・価格帯を考えると構成も充実している。
価格 | CPU | グラボ |
---|---|---|
407,980円(税込) | Core i7-13700F | RTX4080 |
メモリ | SSD | HDD |
DDR4 32GB | 1TB | 非搭載 |