フロンティアが販売する「FRGKB760/T2/NTK」のレビューをしている。Core i5-14400F×GeForce RTX 4060 Ti搭載のゲーミングPCだ。ミドルハイクラスの性能を有する性能の高さ、初心者にも選びやすい価格の安さを両立したモデルだ。15,000円の値引きが適用となり16万円台で購入できる。Core i5-13400F搭載モデルと変わらない価格設定だ。最新のゲームも快適にプレイできる性能は魅力的だ。前世代でもトップクラスに人気があった組み合わせの後継機である。フロンティアのセールモデルだからできる価格設定で、ワンランク上の環境を手にしやすい状況だ。
構成面も妥協は見られない。メモリ32GB・SSD 1TB Gen4 NVMeと上位モデルと比べても引けを取らない。型番の変更などがありつつも、セール毎に更新されずに残っている。今後なくなる可能性はあるが、最も人気の組み合わせとも言えるため、しばらくはセールの人気モデルとなるはずだ。購入時期が少し先でも、類似したモデルがラインナップされていると信じてチェックしておきたい。ライバルはRyzen 7 5700X搭載モデルである「FRGKB550/WS1016/NTK」となる。FRGKB760/T2/NTKが5,000円安くなり価格差がなくなった今はより性能の高いCore i5-14400F搭載のFRGKB760/T2/NTKは魅力的な存在だ。
当ページの目次
FRGKB760/T2/NTKのスペック解説
メーカー | フロンティア |
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製品名 | FRGKB760/T2/NTK |
価格 | 159,800円(税込) |
CPU | Core i5-14400F(レビュー) |
GPU | GeForce RTX 4060 Ti(レビュー) |
メモリ | DDR4-3200 32GB |
SSD | NVMe 1TB Gen4 NVMe |
電源 | 600W 80PLUS BRONZE |
マザーボード | チップセットB760 |
おすすめ度 | Sランク |
評価 | ・コスパ 10.0 ・ショップ評判 8.6 |
コストパフォーマンスの評価は10.0と優秀だ。179,800円→164,800円→159,800円と20,000円も安くなった。Ryzen 7 5700X搭載モデルと変わらない価格設定は嬉しい。突出した構成に優れた価格設定で圧倒的なコストパフォーマンスを実現している。円安の状況がある中でも、予想通りパワーアップして登場した。20万円以下でゲーミングPCを探している方は必見だ。ショップの評価も8.6と高い。サポート時間が10:00-19:00と他の大手BTOメーカーと比べるとやや短いもののヤマダ電機グループであることもあって安心して購入できる。
おすすめカスタマイズ
- CPU -
- CPUファン ◯
- CPUグリス ◯
- メモリ ◯
- SSD ◯
- 電源 ◎
カスタマイズの幅が広いモデルだ。FRGKB760/T2/NTKはメモリ・SSD・電源のカスタマイズ費用が抑えられているので積極的に検討したい。Core i5-14400Fは、それほど発熱量が大きいわけではないが、ハイクラスのCPUクーラーへの交換はおすすめだ。+4,950円で水冷式CPUクーラーにアップグレードできる。240mmラジエーター搭載で高い冷却性能を持つ。CPUグリスは効果を体感しづらいが、安価なのでナノダイヤモンドグリスなどへアップグレードしてもよい。
メモリは標準で32GBと大容量だ。64GBへのカスタマイズ費用は13,200円と安価だが、こだわりがない限りはカスタマイズをしなくてもよいように思う。SSDのカスタマイズは人を選ぶ。標準で1TBの容量があり、容量的には何の問題もない。カスタマイズの重要性はそれほど高くないが2TBへのカスタマイズ費用が9,900円と安く容量が必要な用途を想定しているなら選択するのもいい。そうでなければ、不足してから増設や外付けストレージで対応できるので不要だ。SSDのカスタマイズは人によって重要性が変わる。必要かどうかわからない場合は変更しない方がいいだろう。
電源は標準で600W 80PLUS BRONZEを搭載している。構成を考えると電源容量は十分だ。ただ、今後パーツの交換や増設を視野に入れるなら750W 80PLUS GOLDへの変更はありだ。3,080円と破格だ。ハイエンドクラスのグラフィックボードなどに変更する可能性があれば、850W 80PLUS GOLDも視野に入る。基本的には750W 80PLUS GOLDへの変更を検討するくらいだろう。さすがにCore i5-14400FとGeForce RTX 4060 Tiの組み合わせからハイエンドクラスを目指すのは現実的ではない。
各タイトルの対応表
Apex Legends | フォートナイト | マイクラ | モンハンワイルズ |
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・240Hz ・144Hz | ・240Hz ・144Hz | ・影Mod ・通常 | ・4K(DLSS) ・FHD(DLSS) |
対応表は必要なスペックや環境から評価した個人的な見解となっている。
FRGKB760/T2/NTKはCore i5-14400FとGeForce RTX 4060 Tiを搭載したミドルハイクラスのゲーミングPCだ。最も人気の性能と言えるほど選ばれており、扱いやすいことでコアなゲーマーも満足できるはずだ。多くのゲームを快適にプレイできるため、まずはこの性能を目指すことになるだろう。
国内で高い人気を誇るApex Legendsは、標準設定より少し下げると、200fps前後で安定させられる。240fpsの張り付きは難しいものの、240Hz対応モニターを活かせる。他方フレームレートが振れても、一定以上のフレームレートを実現できるので快適なゲームプレイは可能だ。
同ジャンルのフォートナイトは、Apex Legendsよりもスピード感はないが、建設要素という独自のゲーム性を持っている。これが負荷を大きくしており、DirectX 12環境では快適性を維持するのはむずかしい。DirectX 11では200fps前後、DirectX 12では120fps前後になるはずだ。自分の環境にあった
Minecraftは性能にかなり余裕がある。人気の影Modを導入しても安定したゲームプレイが可能だ。ただ、表示するチャンスによっては負荷が高まるため、許容できるくらいまで調整は必要だ。マルチサーバーでも、多くのModを導入しても快適性は維持できるので、本格的にMinecraftをプレイするならFRGKB760/T2/NTKはおすすめである。
モンハンワイルズは注目のタイトルだが、負荷が高くなっているのでプレイを考えているなら慎重にモデルを選択しよう。FHD環境を基準にすれば適正はある。DLSSが前提となっている点は注意が必要だ。それだけ負荷が高いということだ。将来的には最適化が進み多少負荷が下がる可能性もある。
FRGKB760/WS111/NTKのゲーミング性能
Core i5-14400F(CPU)
FRGKB760/WS111/NTKに搭載されているCPUはIntel第14世代のCore i5-14400Fだ。CPUの内蔵グラフィックスは搭載されていないが、ゲーミングPCにはグラフィックボードが搭載されているので問題ない。ゲーミング性能については従来モデルのCore i5-13400と比べてほとんど変わっていない。競合のRyzen 5 7600Xと比べると10%程度劣る。
汎用性の高さとコストパフォーマンスのよさから、一時はゲーム用に最も適したCPUという評価もされたほどだ。扱いやすいCPUであることは間違いなく、Core i5だからと敬遠する理由はなくなった。一世代前の第13世代から無印のモデルにもハイブリッドアーキテクチャ採用となり、Core i5でも処理性能が高い。6つのPコアと4つのEコアを搭載し、10コア16スレッドという少し前のCore i7にも劣らないスペックを実現している。マルチコア性能自体はCore i5-12600Kに匹敵するほどだ。ゲームはもちろんのこと、配信などゲーム以外の用途にも幅広く対応できる。
GeForce RTX 4060 Ti(GPU)
グラフィックスにはミドルハイクラスのGeForce RTX 4060 Tiを搭載している。従来のRTX 3060 Tiに比べて15%ほど性能が高くなり、RTX 3070と同等と言えるまでになった。フルHDのゲームプレイではRTX 3070を上回る場面もある。RTX 3060 Tiと比べてWQHDへの対応力が高まり、より幅広い環境に対応できるようになっている。DLSS 3.0をサポートしているため、将来性の高いグラフィックボードだと言える。
CPUとGPUのバランス考察
Core i5-14400FとGeForce RTX 4060 Tiのバランスは抜群によい。GeForce RTX 4060 Tiの性能を引き出しやすく、CPUの性能でパフォーマンスが低下することもない。性能だけではなく、価格面のバランスもいい。ゲーム以外の用途にもCore i5-14400Fの性能は活かしやすい。つまり、ゲームと同時に別のアプリケーションを起動しても負荷を感じにくいということだ。性能・価格のバランスに優れ、用途を限定しないのも強みである。
FRGKB760/T2/NTKの特徴まとめ
抑えられた価格が最大の魅力となる
FRGKB760/T2/NTKは、低価格を維持してパワーアップしたモデルだ。現在、ゲーミングPCは円安の影響で値上げされている。その中で、実質値引きとなる変化により、Core i5-14400FとGeForce RTX 4060 Ti搭載最安値クラスとなっている。コストパフォーマンスが重要なモデルとしては、理想的なモデルに仕上がっているように感じる。
一時はメモリ容量が16GBへダウングレードするなら変化があったが、今はメモリ容量は32GBに戻り最安値を更新した。競合のCore i5-14400F搭載モデルを圧倒しているといえる。Ryzen搭載モデルの価格は落ち着き始めているが、Intel製CPU搭載モデルはまだまだ高騰気味だ。同等の性能を持つモデルのほとんどが18万円台~19万円台である。15万円台で展開できているFRGKB760/T2/NTKはお得さをアピールできている。
コストパフォーマンスはもちろん、全体的に弱点のないモデルでおすすめできる。現行で最もおすすめできるGeForce RTX 4060 Ti搭載モデルのひとつだ。価格を重視するなら他に類を見ない存在だ。Ryzen 5 4500やRyzen 7 5700X搭載のように、性能を犠牲に価格を抑えているわけではない。CPUの性能を確立しながらの低価格だ。159,800円という価格なら円安の高騰前でも十分勝負できる。
期間限定のセールモデルらしさを持っている。ゲーミングPCは150,000円前後の価格帯が売れ筋だ。それを少しオーバーしても、FRGKB760/T2/NTKに手を伸ばしたい。多少の予算オーバーも飲み込めるほどメリットのあるモデルと言える。GeForce RTX 4060 Ti搭載モデルを探しているなら、まずはFRGKB760/T2/NTKをチェックしておいてほしい。
弱点のない完成度されたモデル
正直デメリットを探すのが難しいモデルといえる。価格が高ければ構成がよくないというマイナス要素が出てくるが、価格をしっかり抑えているので構成には何の文句もない。むしろ、SSD容量1TBを標準搭載しているメリットが目立つ。物足りなさを感じても、カスタマイズで補えるのも強みだ。FRGKB760/T2/NTKのカスタマイズは、カスタマイズの項目で紹介しているように価格が安い。
モデルの安さも相まって、個性を出せるカスタマイズが可能である。FRGKB760/T2/NTKに目立ったマイナス要素はない。この価格帯では珍しく完成度の高いモデルの登場だ。少し前まで、フロンティアのセールモデルに採用されるケースが弱点となっていた。FRGKB760/T2/NTKでは一新されたケースを採用しており、デザイン性も問題ないはずだ。
好みによるところではあるが、誰にとっても悪くないという評価になるはずだ。派手さはなくても、スタイリッシュでシンプルなケースはインテリアも損なわない。強いて弱点を挙げるとするなら、サポートが少し乏しいくらいだろうか。ただ、これはFRGKB760/T2/NTKの弱点というよりも、販売しているフロンティアの弱点だ。モデル自体は求められている要求をすべて満たしているように感じる。初心者から上級者までおすすめできる完成度だ。
サポートが乏しいということは、パソコンにそれほど慣れていない方にとってはネガティブな印象を受けるかもしれない。大手BTOメーカーが24時間365日のサポートを提供している中で10:00~19:00と限定されているのは悩ましいところだ。もちろんこの時間内であれば他のBTOメーカーと変わらないサービスを受けられる。これをどう捉えるかでサポートの重要性も変わってくるだろう。
モデル自体は問題なくても、サポートが少し物足りないので選択を避けることもあるだろう。24時間365日電話サポートを用意しているメーカーもある。突然のトラブルに対応できるなら、とくに問題のない弱みだ。こういったサポート体制により、モデルのコストカットにつながっているならメリットと言えなくもない。このあたりは、トラブルへの対応力が試される。モデル自体に弱点はないので、メーカーの弱点をしっかり理解して選択したい。
他社メーカーのモデルと比較
ブランド名 | FRONTIER | LEVELθ | MDL.make |
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イメージ | |||
製品名 | FRGKB760/T2/NTK | LEVEL-M17M-144F-SLX-WHITE2 | Core i5 14400F × RTX 4060 Ti |
ケース | ミニ | ミニ | ミドル |
価格 | 159,800円 | 179,800円 | 149,800円 |
ポイント還元 | なし | 5,000pt | なし |
送料 | 3,300円 | 2,200円(会員無料) | 無料 |
CPU | Core i5-14400F (10コア16スレッド) | Core i5-14400F (10コア16スレッド) | Core i5-14400F (10コア16スレッド) |
GPU | RTX 4060 Ti | RTX 4060 Ti | RTX 4060 Ti |
メモリ | DDR4-3200 32GB | DDR5-4800 16GB | 16GB |
SSD | 1TB Gen4 NVMe | 500GB NVMe | 500GB |
電源 | 600W BRONZE | 650W BRONZE | 650W BRONZE |
マザーボード | B760 | B760 | A520 |
納期 | 7営業日 | 5-10日 | 翌営業日 |
保証 (延長保証) | 1年 (最長3年) | 1年 (最長4年) | 1年間 (-) |
サポート | 10:00-19:00 (年末年始・指定休日除く) | 24時間365日 | 9:00-22:00 (年中無休) |
公式 | 公式 | 公式 | 公式 |
レビュー | 当ページ | レビュー | - |
比較対象はパソコン工房のLEVEL-M17M-144F-SLX-WHITEだ。価格差は20,000円と大きい。なお、パソコン工房ではパソコン工房では無料会員登録を行えば送料が無料になる。また、5,000円相当のポイント還元もあり実質の価格差は16,700円だ。FRGKB760/T2/NTKはメモリ容量及びSSD容量に優れている。LEVEL-M17M-144F-SLX-WHITEをカスタマイズして構成を揃えると22,000円掛かるので、価格差は38,700円まで広がる。モデルだけを比較すると完敗だ。
ケースデザインについては好みだろう。LEVELθのケースはホワイトで統一されていてかっこいい。フロンティアのモデルよりもゲーミングPCらしさを感じられるかもしれない。フロンティアとパソコン工房では、電話サポートに差がある。フロンティアは10時から19時までとやや短い。一方で、パソコン工房は24時間365日となっており、パソコンにあまり慣れていない方はパソコン工房のサポートが魅力的に感じるだろう。
ここは大手BTOメーカーであるパソコン工房が強力だ。ゲームのピークタイムは21時頃だ。19時を過ぎるとトラブルが発生しても対応してもらえないフロンティア製品はかなり厳しい。急なトラブルに対応できるパソコン工房の方が安心してゲームに勤しめる。モデルはFRGKB760/T2/NTKの方がよくても、サポートはLEVEL-M17M-144F-SLX-WHITEの方がよい。何を優先するかで選択肢は変わってくるだろう。
メーカーにこだわりがなければMDL.makeのモデルもおすすめだ。価格は10,000円安く購入できる。送料もかからないので実質の価格朝は13,300円だ。メモリとSSD容量が半減となり、かつマザーボードのチップセットのグレードが下がる。メモリとSSDについてはそれぞれ7,000円で揃えることができる。おおよそ同等といえるだろう。納期が短いのも魅力だろう。
GXシリーズケース詳細
カラー
全体
正面
上部
側面
底面
管理人による総評(FRGKB760/T2/NTK)
FRGKB760/T2/NTKは、フロンティアの期間限定セールの対象モデルだ。Core i5-14400F×RTX 4060 Ti搭載モデルで15万円台を実現している。この価格は、従来のCore i5-13400F×GeForce RTX 4060 Ti搭載モデルやRyzen 7 5700X×GeForce RTX 4060 Ti搭載モデルと同等である。底値にあるRyzen 7 5700X搭載モデルと同等以下なのは驚きだ。低価格が強みとはいえども、ここまで構成も充実させられるのはフロンティアだけだろう。構成も圧倒的だ。
品質も一定に保ちながらの低価格だ。初心者から上級者まで選びやすいモデルである。これからセール毎に価格は少し上下するが、よほど大きな値上げでもない限りFRGKB760/T2/NTKの評価が下がることはないだろう。他社BTOメーカーと比べても円安の影響はそこまで大きく受けていないように思える。
価格 | CPU | グラボ |
---|---|---|
159,800円 | i5-14400F | RTX4060Ti |
メモリ | SSD | HDD |
DDR4 32GB | 1TB | 非搭載 |
PCのマザーボードはASRockのB760M-HDV/M.2 D4になります。このマザーボードは電力制限がきつめです。通常時の電力制限のLong Duration Power Limit(PL1)は65W、ターボブースト時の電力制限のShort Duration Power Limit(PL2)が135Wです。
CPUに長く負荷をかけるような利用の場合、その結果は低めになります。CPUがi5の13500なのですが、例えばcinebench 2024のmulti coreでは909pでした。UEFIで設定を変更し、定格運用以上にしようとした場合でも、PL1は上限75Wまでと限定的です(Base Frequency Boostも75Wまで。UEFIを変えるのは自己責任となります。自分は変更して運用していません)。
PL2も135W以上の設定はできませんでした。i5 13500のメーカー設定のMTPは154Wですが、その値未満になります。
これらのマザーボードの特徴からi5の13500以上のスペックの場合、そのCPUパワーを最大限発揮しにくいように思われます。メリットとしては、高負荷にしてもCPUファンはあまり回転せず静音です。使用の目的やCPUのスペック次第ではありますが、CPUパワーを使いきるのではなく、安定した運用で、省エネ、静音なPCを求める人に合っているのではないでしょうか。