【コスパ7.0】LEVEL-M17M-144F-RLX-WHITE2のレビュー

公式HP

パソコン工房が販売する「LEVEL-M17M-144F-RLX-WHITE2」のレビューをまとめた。Core i5-14400F×GeForce RTX 4060搭載のゲーミングPCだ。人気の高いミドルクラスの性能を有している。4KやWQHDは苦手だが、フルHD解像度であれば高リフレッシュレレートでゲームをプレイできる。ゲームによっては240Hz環境にも対応できるため、性能と価格のバランスに優れている。コストパフォーマンスを重視するなら初心者や上級者を問わずおすすめしやすいモデルだ。税込16万円前後の予算で注目度の高いミドルクラスの一台となる。10,000円の値上げが適用となってもゲーミングPC全体の価格が上がっている中では頭一つ抜き出た存在だ。

LEVEL-M17M-144F-RLX-WHITE2のスペック解説

メーカー	パソコン工房
ゲーミングブランド	LEVELθ
製品名	LEVEL-M17M-144F-RLX-WHITE2
価格	159,800円（税込）
CPU	Core i5-14400F（レビュー）
GPU	GeForce RTX 4060（レビュー）
メモリ	DDR5-4800 16GB
SSD	NVMe 500GB
電源	650W BRONZE
マザーボード	チップセットB760
おすすめ度	Aランク
評価	・コスパ 7.0 —–内訳—– ・ショップ評価 8.7

コストパフォーマンスの評価は7.0と標準よりも高めだ。LEVEL-M17M-144F-RLX-WHITE2は長らく価格に変化がなく、スタンダードのミドルクラスとして注目を集めてきた。10,000円の値上げで、評価を1.5以上落とした。他のメーカー製品も値上げが繰り返されている。意外とLEVEL-M17M-144F-RLX-WHITE2の立ち位置は変わっていない印象を受ける。最安値の頃と比べると見劣りするが現在の市場を見る限り評価は高い。

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LEVEL-M17M-144F-RLX-WHITE2のカスタマイズ（おすすめ度）

CPU　-
CPUグリス ×
CPUクーラー ×
メモリ ×
SSD △
電源 –

LEVEL-M17M-144F-RLX-WHITE2のカスタマイズは、ストレージのみおすすめだ。Core i5-14400Fの発熱量はそこまで大きくなく、冷却効果を高めるCPUクーラーやCPUグリスは恩恵が大きくない。選択しても性能的にマイナスとはならない。価格が高くなるというデメリットをどう捉えるかによるところだ。価格に対する恩恵は小さく、コストパフォーマンスは悪化しそうだ。

ミドルクラスの性能から、メモリ容量は16GBで十分だ。32GBへのカスタマイズは、用途によっては有用で、ブラウザのタブを多く開いたり、複数のアプリケーションを同時に起動したりするには適している。ただ、カスタマイズにかかる費用がやや高めに設定されている。これなら必要になったら増設を検討した方がいい。せめて10,000円を切る価格ならおすすめできたかもしれない。

LEVEL-M17M-144F-RLX-WHITE2は価格が魅力のモデルだ。カスタマイズの費用を考えると、ストレージを強化するのがいい。SSDを1TB Gen4接続へカスタマイズするのにかかる費用は8,000円だ。利便性の向上、カスタマイズ費用対効果からおすすめしやすい。必須というわけではないので、必要性を感じるならカスタマイズするくらいに考えたい。ストレージは後から増設するのも容易であることから、必要かわからないならカスタマイズしないのもありだ。

各タイトルの対応表

Apex Legends	フォートナイト	パルワールド	マイクラ
・240Hz ・144Hz	・240Hz ・144Hz	・144Hz ・60Hz	・影Mod ・通常

★5つ=最高設定、★4つ=高設定、★3つ=標準設定、★2つ=低設定、★1つ=厳しいということだ。なお、対応表は必要なスペックや環境から評価した個人的な見解となっている。

LEVEL-M17M-144F-RLX-WHITE2はCore i5-14400FとGeForce RTX 4060を搭載したミドルクラスのゲーミングPCだ。最も選ばれる性能であるため、標準的な性能として考えて間違いない。初めてのゲーミングPCとしてもおすすめだ。負荷の高いゲームは苦手ながら、設定次第でほぼ全てのゲームを快適にプレイできる汎用性が魅力だ。

Apex Legendsは、設定を少し下げれば240Hzには対応できる。ただ、240fpsの張り付きは難しく、概ね200fps程度に落ち着くことになる。同じジャンルのフォートナイトは240fpsの張り付きを目指せる。性能に優れるモデルではないため、こういった高負荷な環境はそれほど得意ではない。144Hz対応モニターがベストな選択だ。

パルワールドはやや負荷が高く、144fpsの安定は難しい。100fps以上は維持できるため、144Hz環境には対応可能だ。今後のアップデート次第では、やや不安定になるかもしれないことから、高リフレッシュレートでのゲームプレイはあまり適していない。世界で最も多く販売されたゲームMinecraftは、人気の影Modを入れても快適にプレイできる。注意点は遠くまで見えるように表示チャンクを広げると負荷が大きくなることだ。そういった環境では影Modを導入すると負荷を感じやすくなる。ミドルクラスらしく、設定はほどほどにしておきたい。

LEVEL-M17M-144F-RLX-WHITE2の性能まとめ

ゲーミングPCは、CPUやグラフィックボードなどのパーツの集合体だ。ゲームをプレイするためには、CPUとグラフィックボードの性能が重要だ。初心者の方は、型番やスペックを見て性能を理解するのは難しいはずだ。CPUとグラフィックボードの性能をグラフとスコアにすることで、直感的に理解しやすくしているので確認してほしい。

Core i5-14400F（CPU）

LEVEL-M17M-144F-RLX-WHITE2はCPUにIntel第14世代のCore i5-14400Fを搭載している。従来モデルであるCore i5-13400とゲーム性能は変わらない。GeForce RTX 4060に対してCPUがボトルネックとなることはなく、ゲームプレイで足を引っ張ることはない。ワンランク上のGeForce RTX 4060 Tiとでもある程度バランスが取れる。コストパフォーマンスが高く自作PCユーザーにも人気が高い。

前世代からCore i5シリーズの無印モデルでもハイブリッドコアアーキテクチャ採用となった。6コア12スレッドから10コア16スレッドとスペックの強化が図られマルチコア性能も引き上げられている。配信や動画のエンコードなど、様々な用途でCPU性能を発揮できる。イラストや画像の編集のような、趣味にも活用しやすい。処理性能はマルチタスクへの対応力につながる。Core i5は性能が低いと思われるかもしれないが、実用面では必要十分な性能がある。

GeForce RTX 4060（GPU）

GeForce RTX 4060は標準的な性能で人気の高いグラフィックボードだ。価格と性能のバランスがよく、設定を下げれば最新のゲームでも快適にプレイすることができる。従来のGeForce RTX 3060よりも20%以上性能が高く、GeForce RTX 3060 Tiよりも6%程度低い。あまり性能が伸びていないとされているが、数値で見ると十分な伸びを見せている。

ミドルクラスながら、従来のミドルハイクラスに近い性能であるため、フルHDなら144Hzで安定したゲームプレイが可能だ。ゲームによっては240Hz環境も目指せる。高解像度が苦手なだけで、フルHDなら必要十分な性能だ。対人要素の強いゲームをメインに考えているなら、GeForce RTX 4060の性能は心強い。240Hzでの安定は得意ではないので、コアなゲーマーよりもこれからPCゲームを始める方や予算を抑えたい方に適している。

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LEVEL-M17M-144F-RLX-WHITE2の特徴＆注意点

10,000円の値上げもおすすめしやすいモデル

LEVEL-M17M-144F-RLX-WHITE2は、円安の影響を受けて10,000円の値上げが適用となっている。当該モデルに限らずゲーミングPC全体の価格が上昇している中では受け入れるしかない。Core i5-14400FとGeForce RTX 4060を搭載したモデルが15万円台に留まったのはありがたい。元々価格が抑えられたモデルだったことが功を奏し、相場とも言える15万円台での展開はネックになりにくい。

ゲーミングPCで最も人気のある価格帯は15万円前後だ。LEVEL-M17M-144F-RLX-WHITE2が人気のモデルに変わりはない。価格を武器にしたモデルらしく、ミドルクラスの中心となっていくことだろう。LEVEL-M17M-144F-RLX-WHITE2の強みは、価格に振り切っているところだ。構成を削りつつ価格を抑えることに特化している。

ミドルクラスのゲーミングPCは、コストパフォーマンスが何よりも重視される。LEVEL-M17M-144F-RLX-WHITE2はその点不満はない。候補に加えているなら、そのまま選んでしまっても問題ない。むしろ、今の市場を考えれば強くおすすめできる。円安で値上げが続く中、標準以上の評価を得るモデルは減少傾向にある。

Core i5-14400FとGeForce RTX 4060搭載モデルでは、17万円台に値上げするモデルも存在している。159,800円ならお得と言える価格設定だ。ここまで価格変化のなかったLEVEL-M17M-144F-RLX-WHITE2は、この状況でも大きく揺れ動くことはないと見ている。

しばらくすればミドルクラスを代表するモデルに落ち着くはずだ。Core i5-14400F搭載モデルは価格的に競合しにくく、近い特性を持つモデルも少ない。10,000円の値上げで価格こそ高くなったが、LEVEL-M17M-144F-RLX-WHITE2のよさは失われていない。

必要十分にまとめられた構成を持つ

LEVEL-M17M-144F-RLX-WHITE2の特徴は価格だ。その価格を活かすために、構成は最低限に抑えられている部分がある。メモリ16GB・SSD 500GBと平均的だ。ミドルクラスならメモリ16GBはデメリットにならない。モデルによってはSSD 1TBを搭載したモデルもあるのでやや弱いと言わざるを得ない。SSDの容量は性能にかかわらずマイナス要素となる。

最近はゲームの容量が大きくSSD 500GBでは物足りなくなることも多いはずだ。OSなどのシステムで80GB程度必要となり、保存容量は残りの420GBだ。ゲーム一つあたり、1GB～300GBと幅広い。最新のゲームでは概ね200GB前後である。これらのゲームを保存することを考えると、420GBでは物足りない。結果、SSD 1TB以上が推奨され、500GBは最低限となっている。

これはミドルクラスにも当てはまるか微妙なところだ。ハイエンドクラスとミドルクラスでは、プレイしようと思うゲームに大きな違いがあるのではないだろうか。ハイエンドクラスの性能があれば、負荷の高いゲームも問題なくプレイできることから、幅広いジャンル・種類のゲームに手を出すことになる。もちろん、これは各々のプレイスタイルによるとこだ。

容量の大きなゲームは、要求されるスペックも高くなる。ミドルクラスで快適にプレイできるゲームは、それなりの要求スペックに抑えられる。当然保存容量はハイスペックなゲームと違って控えめだ。そのため、ハイエンドクラスなどと違い、ミドルクラスでは500GBは最低限ではなく必要十分という評価になる。

ミドルクラスは割合的に考えて、ハイエンドクラスとは違ったプレイスタイルになるはずだ。一般的にゲーミングPCではSSD 1TBが推奨されるが、LEVEL-M17M-144F-RLX-WHITE2のようなミドルクラスでは1TBがベストとは思わない。ストレージは後から追加することも容易なことから、価格という特徴を活かす500GBがベストだ。

電源にしても、チップセットにしても、必要最低限ではなく必要十分にまとめられていると言える。LEVEL-M17M-144F-RLX-WHITE2は、何度も言うように価格が魅力のモデルだ。その魅力をより引き出す構成こそが必要だ。構成だけを見ると最低限に感じる。実際には、モデルのよさを引き出す最高の構成だ。物足りない部分は後から増設・外付けで対応可能だ。安心して選んでほしい。

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競合モデルとの比較

ブランド名	LEVELθ	NEXTGEAR
イメージ
製品名	LEVEL-M17M-144F-RLX-WHITE2	NEXTGEAR JG-A7G60
ケース	ミニ	ミニ
価格	159,800円	149,800円
送料	2,200円（会員無料）	無料
CPU	Core i5-14400F （10コア16スレッド）	Ryzen 7 5700X （8コア16スレッド）
GPU	RTX 4060	RTX 4060
メモリ	DDR5-4800 16GB	DDR4-3200 16GB
SSD	NVMe 500GB	NVMe 1TB
電源	650W BRONZE	750W BRONZE
マザーボード	B760	B550
納期	2-7日後	約11営業日
標準保証（延長保証）	1年間（最長4年間）	3年間（延長なし）
電話サポート	24時間365日	24時間365日
公式	公式	公式
レビュー	当ページ	レビュー

比較対象はマウスコンピューターのNEXTGEAR JG-A7G60だ。LEVEL-M17M-144F-RLX-WHITE2の値上げにより、価格差は10,000円に広がった。現時点ではNEXTGEAR JG-A7G60の方が少しリードしているように思う。しかし、CPU性能はCore i5-14400Fの方が高いため、LEVEL-M17M-144F-RLX-WHITE2を選択する理由もある。

値上げの波はコストパフォーマンスを重視したLEVELθシリーズにも及んでいる。同じMCJグループであることからNEXTGEARシリーズも値上げが行われるように思う。価格が並んでしまえば、性能のLEVEL-M17M-144F-RLX-WHITE2、構成・サポートのNEXTGEAR JG-A7G60と棲み分けされるはずだ。

NEXTGEAR JG-A7G60は、メモリ規格が落ちるものの、SSD容量と電源容量に優れる。また、基本保証が3年間であることからサポート面にも優れている。価格は近くても、全く違った特性を持っている。LEVEL-M17M-144F-RLX-WHITE2とは常にミドルクラスの双璧となっていきそうなモデルだ。今は価格の安いNEXTGEAR JG-A7G60が少しリードしている印象がある。

パソコンケースレビュー

LEVELθは2023年12月7日に登場した新しいシリーズだ。ミニタワーケースを採用しており、ゲーミングPCらしいデザインが特徴だ。最大240mmの水冷クーラーも搭載可能で、拡張性にも優れたケースである。

正面

これまでのLEVEL∞シリーズを踏襲したような、真ん中にLEVELθのロゴがあるシンプルなデザインだ。下部にThermaltakeのロゴがあるように、Thermaltake製のS100 TGシリーズをベースとしている。白色に溶け込むような目立たないロゴが、ケースのよさを引き出しているように見える。

左側面

左側面は中身を全て確認できる大きなガラスパネルを採用している。LEDファンとの相性もよく、5割程度がガラスパネルのケースと違って見栄えがよい。白色ケースではLEDファンは青色発光になる。光を反射する白色によく合うカラーだ。

Ver.2になりブラックの縁がホワイトへ変更されている。より統一感が出たように思う。

左側面カバー

左側面はスウィングドアになっており、簡単に開閉ができる。増設などで内部を触る機会が多い方にとっては、有用な開閉システムと言える。一方で、スライド方式と違い、カバーを開くスペースが必要になる。PCワゴンのようなところに設置すると、開閉に一手間あるかもしれない。設置場所に少し気を遣う必要があるのはデメリットとなるかもしれない。

カバーの内部もホワイトカラーとなる。

右側面

右側面にはとくに何もない。フロント側にエアホールがあるくらいだ。

天板

本体上部の天板には2基のLEDファンと防塵フィルターがある。フロントファンは増設できるが、主なエアフローはこの天板部分のファンから行う。少し特殊な構造ながら、冷却性能の評価は高い。I/Oパネルも天板部分に設置されている。天板のほとんどはフィルターに覆われていることからわかるように、比較的大きめのファンも取り付けられそうだ。

メッシュカバーもホワイトで統一されている。ここはかなり気になった部分なのでこの変更は評価できる。

I/Oパネル

天板のI/Oパネルには、電源・リセットボタン・USB3.0 x1・USB 2.0 x2・イヤホンマイクの入出力端子がある。構成は標準的だ。気になるのはフロント部分に横一列に設置されているところだ。パソコンの設置場所によっては少し邪魔になるかもしれない。とくに、上部にスペースのない場所では、USBを接続することが難しくなる。ケース正面はすっきりするが、利便性は少し落ちるかもしれない。

背面

LEVELθの白色ケースの魅力は、この背面部分も白に統一されている点だ。多くの白色ケースは、普通に設置すると見えない背面部分の色が黒や銀色である。しっかりと白く塗装されているのは評価したい。排気ファンのあるメッシュ部分も白く、PCIeスロットカバーも白い。背面I/Oパネルと電源部分は搭載するマザーボードと電源の色となる。背面I/Oパネルは銀色、電源は黒になりやすい。それを差し引いても、背面全体が白色に統一されているのは素晴らしい。

底面

本体底面はよくある構造だ。電源部分は天板と同じハニカム構造に防塵フィルターだ。四隅の足に滑り止めがついているので、設置面を気にしなくていい。基本に忠実といったところだろうか。

管理人による総評（LEVEL-M17M-144F-RLX-WHITE2）

LEVEL-M17M-144F-RLX-WHITE2は、Core i5-14400F×RTX 4060を搭載したゲーミングPCだ。Core i5-14400FとGeForce RTX 4060の組み合わせは人気が高い。性能と価格のバランスがよく、ミドルクラスの王道のようなモデルだからだ。Ryzen 5 4500搭載モデルは価格を抑えやすい反面、Core i5-14400Fと違い性能面が心もとない。ゲーム以外の用途まで考えれば、Core i5-14400Fの安心感は大きい。ミドルクラスの性能は、全方位に向けてバランスが取れていてこそだ。突出した性能はなくても、幅広い用途に一定の水準を満たしたパフォーマンスを発揮できる。

少し前までLEVEL-M17M-144F-RLX-WHITE2を超えるモデルはいくつかあった。徐々に価格を下げていたモデルも、いつの間にか値上げで15万円台中盤～後半になっていた。価格的には少し優れているくらいのはずが、一気に最安値クラスにまでなっている。ゲーミングPCのカテゴリならトップクラスのコストパフォーマンスを有している。LEVELθのよさが上手く噛み合ったモデルである。今後もミドルクラスには様々な強力なモデルが登場してくるはずだ。それらのモデルに対して、引けを取らない価格設定を武器に、もっと人気が出てもおかしくない。LEVEL-M17M-144F-RLX-WHITE2は価格と性能のバランスに優れているため、誰にでもおすすめできる。ゲーミングPCの定番になってもおかしくないモデルだ。これからも注目していきたい。