gamingpc-demerits
ゲーミングPCのデメリットと欠点について解説していく。ゲーミングPCのメリットについて書かれている記事は多いが、悪いところについて書かれている記事は少ないように思う。ゲーミングPCについていいところも悪いところも知りたいという方の参考になればと思い記事を執筆した。もっとも購入を踏みとどませるような致命的なデメリットや欠点がわるわけではないのでそこは安心して欲しい。

ゲーミングPC全般のことは「ゲーミングPCとは」で詳しくまとめているので合わせて読んでいただけると幸いだ。PS5などの家庭用ゲーム機及びクリエイターPCとの比較でデメリットをまとめていく。結論から書くと、デメリットとなり得るのは価格が高いこと・電気代が少し高いこと・リセールが悪いこと・サイズが大きいこと・のめり込みやすいこと・一部のアプリケーションへの対応力が低いことの6つが挙げられる。

ゲーミングPCの定義

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当サイトでは、ゲーミングPCの定義はFPS・TPS・MMORPGなどのオンラインゲームを快適にプレイすることに特化したPCのことだと考えている。

参照:ゲーミングPCとはゲームプレイを目的としたパソコンのこと | 普通のPCとの違いも解説!

ゲーミングPCとは、ゲームプレイを目的としたPCのことを指す。具体的にはグラフィックボードを搭載した高性能なパソコンのことだ。ここで言うグラフィックボードは、ゲームなどの3D処理を得意とするGeForce製のモデルを意味している。3D CADをターゲットとしたプロフェッショナル向けのNVIDIA製グラフィックボードは当てはまらない。もちろんクリエイター向けPCでもGeForce製のグラフィックボードを搭載したモデルもある。つまり、クリエイター向けモデルでもビジネスモデルでもGeForce製のグラフィックボードを搭載していてゲームを快適にプレイできるのであればそれはゲーミングPCという括りに入るというわけだ。

特に最近はこの辺りの境界線が曖昧になってきているように感じる。当サイトでもコストパフォーマンスの高いクリエイターモデルをレビューすることもある。サードウェーブ(ドスパラ)のraytrekシリーズ、マウスコンピューターのDAIVシリーズ、パソコン工房のSENSE∞などが該当する。特にドスパラのraytrekシリーズは、ゲーミングブランドのGALLERIAシリーズに比べて価格が抑えられていてコストパフォーマンスも高い傾向にある。予算を抑えたゲーミングPC購入を考えている方は必見だ。

ゲーミングPC・クリエイターPC・PS5を比較

ゲーミングPCクリエイターPCPS5
イメージNEXTGEAR JG-A7G6TwhiteDAIV FX-I7N40PS5
サイズ幅220mm
奥行411mm
高さ390mm
(重量約9.2kg)
幅220mm
奥行510mm
高さ510mm
(重量約11.6kg)
幅390mm
奥行260mm
高さ104mm
(重量約3.9kg~約4.5kg)
価格△~◎
(119,900円~709,800円)
△~◎
(274,800円~1,929,800円)

(49,478円~60,478円)
リセール
省電力性
タイトル数-
OpenGL××
ゲーミングPCのデメリット&欠点を把握する上で、クリエイターPCやPS5の特徴とあわせて確認しておくとよいだろう。ゲーミングPCはGeForce製グラフィックボードを、クリエイターPCはNVIDIAシリーズの搭載を想定している。ゲーミングPCもクリエイターPCもサイズが大きく重量も重い。PS5はゲーミングPCなどと比べるとかなりコンパクトで本体重量も1/3程度に留まる。

価格もPS5が圧倒的に安価だ。ゲーミングPCやクリエイターPCや選択するCPUやグラフィックボードなどによって青天井となる。リセールについてはPS5が頭一つ抜き出ている。ゲーミングPCやクリエイターPCにリセールは期待できない。個人売買ならお店よりは高く売れるかもしれないが、よくて50%ぐらいではないかと思う。

省電力性もPS5が優秀だ。ただし、その分性能はゲーミングPCに劣る。プレイできるタイトル数はゲーミングPCがずば抜けている。ゲームプラットフォームのSteamを利用できるのは大きい。それでもPS5などと共通のタイトルもある。OpeGL対応アプリケーションについてはクリエイターPCが強い。NVIDIA製グラフィックボード搭載モデルは全く用途が異なると考えておこう。

ゲーミングPCのデメリット&欠点詳細解説

サイズが大きい

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ゲーミングPCのデメリットの一つとしてサイズの大きさが挙げられる。上記画像はPS5とミドルタワーのゲーミングPCを比較したものだ。PS5はゲーミングPCの1/3程度でかなりコンパクトであることがわかる。ゲーミングPCもサイズの比較的小型モデルもあるもののメジャーとは言えないのが現状だ。

PS5ならすっきりとしたデザインでリビングでテレビの横に設置しても違和感がない。その点ゲーミングPCは少しだけハードルが上がってしまう。サイズの大きめなミドルタワーやミニタワーならデスクの下に設置するのが必須だ。

価格が高い

ゲーミングPC=価格が高いという認識の方が多いはずだ。実際PS5が5万円~6万円であることに対して、ゲーミングPCは安いモデルでも99,980円からとなる。ゲーミングPCの場合は、別途モニター・マウス・マウスパッド・キーボードなどを揃える必要がある。ゲーミングPCの相場を見ると20万円前後だ。ゲーミングノートPCでも最低15万円前後の予算が必要で、やはりコスト面ではPS5に軍配が上がる。ただし、円安の影響はPS5にも及んでいて通常版もデジタルエディションもそれぞれ5,500円値上げとなった。

もちろん、ゲーミングPCの価格が高いことにはちゃんとした理由があることを忘れてはならない。基本的にはPS5よりも高性能なCPUやグラフィックボードを搭載しているということだ。搭載されているパーツを考えると妥当な価格設定だと言える。高リフレッシュレートでのゲームプレイなどを考えてもゲーミングPCの方が有利だと言える。確かに価格だけを見ると高価だが、性能を考慮すれば納得できるだろう。妥当な価格設定だと考えて問題ない。また、プレイできるタイトルの種類もゲーミングPCの方が多い。

リセールが悪い

価格に加えてリセールの悪さもマイナス面として挙げられるだろう。ゲーミングPCの場合、数年経てばほとんど価値がなくなってしまう。BTOメーカーなどに売ってもかなり安くなる。グラフィックボードの価格高騰などイレギュラーなことがない限り、ショップに売却しても半額も残らないと考えておくべきだ。場合によってはCPUやグラフィックボードなどパーツごとにオークションで売却する方が手元にお金が掛かるのではないかと思う。

フロンティアがゲーミングPC用の残価設定クレジット(外部サイト)を用意している。2年後の残価はわずか15.0%しか残らない。つまり、20万円のゲーミングPCの2年後の価値は3万円ということだ。ドスパラが販売している中古を見ても新品のモデルよりもかなり安くなっていることがわかる。一方で、PS5なら中古でも2年でも60%~70%程度残価が残る。

消費電力・電気代が高い

ゲーミングPCは消費電力が高く、結果的に電気代も高めだ。ゲーミングPCの電気代は1時間当たり13円~27円となる。1日5時間で月1,950円~4,050円だ。消費電力はモニターを含めて350W~700W程度となる。GeForce RTX 4090などのハイエンドクラスのグラフィックボードや4Kの大型モニターを選択すると消費電力・電気代は跳ね上がる。

一方で、PS5の電気代は1時間当たり14円~21円だ。1日5時間で月2,100円~3,315円となる。PS5本体だけの消費電力は209.8Wで、それにテレビの消費電力120W~400Wを考慮する必要がある。液晶テレビであれば比較的消費電力を抑えられる。エントリークラスのゲーミングPCならPS5よりも消費電力は抑えられるが、ミドルクラス以上ならゲーミングPCの方が消費電力が上がる。結果的に電気代も高くなるということだ。

のめり込みやすい

ゲーミングPCではSteamと呼ばれるプラットフォームを利用することができ、無数のタイトルから選ぶことが可能だ。また、ゲーム以外にも動画編集・動画のエンコード・画像編集など幅広い用途で使用できる。結果的にゲーミングPCにのめり込みやすくなる。お子様にゲーミングPCの購入を考えている親御さんは注意するべきだ。一日にパソコンを触る時間を決めた方がよいのではないかと思う。

私も高校生の頃にMMORPGに出会いたくさんの時間を費やすことになった。朝起きたらパソコンの電源を付けてゲームをするという状況だ。今でこそオンラインでのゲームプレイが身近になったが、当時はまだまだそういったものがなく新鮮だった。PS5もオンラインでのゲームプレイができるのでのめり込む要素はある。それでもゲーミングPCに比べるとタイトル数も少なく、用途が限定されるのである程度はブレーキが効くはずだ。

OpenGL特化のアプリが苦手

ゲーミングPCはOpenGLフレームワークのアプリケーションが苦手だ。それはゲーミングPCに採用されるGeForce製グラフィックボードがゲームなどのOpenCLアプリケーション特化型でOpenGLへの適性がないためだ。OpenGLのアプリケーションと言うと、3D CADソフトやゲーム開発ソフトなどが挙げられる。特殊なアプリケーションで一般的なユーザーには馴染みがないかもしれない。

もし、これらのアプリケーションを目的に考えるのであればゲーミングPCは最適とは言えず、短所あるいは欠点ということができる。これらの用途でパソコンを使うのであればNVIDIA製グラフィックボードを搭載しているクリエイターPCを選択するべきだろう。これまでプロフェッショナル向けのグラフィックボードはQuadroという名称が付けられていたが、今はNVIDIA Tシリーズ及びNVIDIA RTXシリーズへと変わっている。

ゲーミングPCのデメリットまとめ

  • サイズが大きい
  • 価格が高い
  • リセールが悪い
  • 消費電力・電気代が高い
  • のめり込みやすい
  • OpenGLアプリが苦手

ゲーミングPCのデメリットを挙げるとすると上記の6つがある。ゲーミングPCの購入を躊躇うほどのデメリットというわけではないが、購入前に確認しておくとよいのではないかと思う。ゲーミングPCはサイズが大きく、PS5などと比べるとその大きさに驚いてしまうかもしれない。また、ミドルクラス以上のゲーミングPCになると15万円以上の費用+ゲーミングモニター・ゲーミングデバイス費用が掛かる。PS5は高くても6万円で済むのでコスト面では有利だ。また、ゲーミングPCはリセールが悪く数年経てば売却してもほとんど価値が残らないと言える。

ゲーミングPCは搭載しているCPU・グラフィックボード次第では消費電力及び電気代が跳ね上がってしまう。Steamというプラットフォームのおかげで無数のタイトルから選択することができてのめり込みやすいというのはデメリットと言えるかもしれない。ゲーム以外にも様々な用途で使用できる汎用性の高さものめり込みやすさに繋がる。メリットでもありデメリットでもあるといった具合だ。ゲーミングPCはOpenGLアプリケーションが苦手でここはクリエイターPCの出番だ。

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