Hearts of Iron IVtop画像引用元:https://store.steampowered.com/

Hearts of Iron IVの必要スペックと推奨PCを検証している。2016年登場とやや古いタイトルだが、ストラテジージャンルにおいては今でも人気は高い。搭載ゲーミングPCはページの下部で「Hearts of Iron IV推奨おすすめゲーミングPC」をまとめている。そこまで要求スペックが高いわけではないので予算的には10万円前後あれば十分だ。CPUやグラフィックボードなどパーツ換装でも対応しやすい。

Hearts of Iron IVの動作&推奨スペック

徹底解剖推奨環境 最低環境 推奨環境
OS Windows 11 Windows 10 64-bit Windows 10 64-bit
CPU Ryzen 5 4500以上 Intel Core i5 750
AMD FX 4300
Intel Core i5-2500K
AMD Ryzen 3 2200G
GPU GeForce RTX 3050 6GB以上 NVIDIA GeForce GTX 470
およびVRAM 1GB以上
NVIDIA GeForce GTX 570
メモリ 16GB 4GB 6GB

Hearts of Iron IV(以下HoI4)の公式発表スペックは低い。現行のエントリークラスでも十分快適にプレイできるほどだ。これは戦略シミュレーションゲームとしては珍しいものではない。2Dチックなゲームであるため、ゲーム負荷は登場時の2016年当時としても軽めだ。9年も経てば軽々クリアできてもおかしくない。実は、少し前に要求スペックが少し引き上げられている。

CPU性能の要求スペックが1世代進んだ形だ。2025年現在のゲーミングPCでは、影響を感じられない程度のものだ。公式発表のスペックを基準にするとゲーミングPCの選び方は簡単なように思える。しかしながら、公式発表のスペックを参考にし過ぎると快適とは言えない場面がある。それはゲームの中終盤だ。シミュレーションゲームの序盤と終盤は要求スペックが雲泥の差になりがちだ。

Cities: Skylinesなどがよい例だ。街が発展すると何もなかった序盤では感じなかった負荷を感じやすくなる。終盤の3倍速が序盤の等速よりも遅いということが起こる。HoI4も例外ではない。序盤はサクサク時間が進むが、終盤の4倍速は明らかにカクつきや遅延を感じるようになる。ゲームの性質上、1つシナリオを長く遊ぶことは少ないかもしれない。

じっくり遊び尽くそうとすると快適性が損なわれる。HoI4を遊ぶだけなら現行のロークラスでも問題はなくても、じっくり遊ぶにはミドルクラス以上の性能が必要だ。CPU性能とメモリ容量が重要になりそうだ。シミュレーションゲームはグラフィックボードよりも、CPUの性能が終盤に大きく影響する。加えて、メモリ容量にも余裕を持たせた方がよい。いかにCPUの性能をスムーズに発揮させるかが快適性に繋がるからだ。

HoI4ではCPUのコアは限定的にしか使用されないようだ。コアを多く搭載しているCPUであっても、あまり性能を発揮しにくい。これは少し古めのゲームではよくあることだった。10年以上前のゲームではマルチコアやスレッドに対応しておらず、シングルコア性能がゲーム性能に直結していた。HoI4に要求されるCPU性能はこれに近いものがある。HoI4の理想的なCPUは、ゲーム性能とマルチコア性能に優れるバランスタイプだ。

どちらかに特化したCPUではうまく性能を発揮できないことがある。中終盤を視野に入れた性能を考えるなら、Core i7-14700FやRyzen 7 9800XのようなCPUが適しているだろう。公式発表を鵜呑みにすると、ゲーム進行が困難になっていく。普段からシミュレーション系のゲームをプレイしている方なら理解しやすいことだと思う。あまりプレイしたことがない方はCPU性能には特に注意してもらいたい。

HoI4を快適にプレイするなら、オーバーなくらいCPU性能に偏ったモデルの方が適している。HoI4は他のゲームとは必要な性能の方向性が異なる。そのため、別のジャンルのゲームもプレイする予定があるなら、CPUとグラフィックボードともに優れたモデルを選ばなければならない。HoI4はCPU、他のゲームはグラフィックボードが重要になりやすいからだ。別のゲームに合わせたモデルを選ぶとHoI4を快適にプレイしにくくなるだろう。

Hearts of Iron IVの概要

歴史ifを楽しめる自由度の高いストラテジー

HoI4は、シミュレーションという大ジャンルで言えば、Civilizationシリーズと双璧を成すほど人気のあるタイトルだ。ストラテジーに限ればトップクラスで、総合的な評価は長年1位にあると言っても過言ではない。プレイしたことのないゲーマーの方が少ないのではないかと思うほどだ。今でも人気ランキングの上位にある。頻繁にアップデートが行われているので、プレイヤーも多い。

第二次世界大戦をモチーフとした環境から、史実とは違う世界線を進むこともできる。ミッドウェー海戦で勝利していれば、ロシアと日本が同盟を組んでいればというようなifを楽しめる。Civilizationシリーズと大きく違うのは、史実であることとRTS形式であることだ。ターン制ではなく、リアルタイムに進行していくゲーム性を採用している。時間を止めることができるのでRTSよりも遊びやすい。ターンが回ってくるまで時間を要する。そのストレスがないことが最大の特徴と言える。

ただ、HoI4は初心者に厳しいゲームでもある。ありとあらゆる事ができる特徴がハードルを高くしている。序盤は何をすればいいのかが分かりにくい。チュートリアルだけではなかなか理解しにくい。それでも、初心者を置いてけぼりにするParadox Interactive社にしては親切な部類だ。戦略ストラテジーは操作や機能を覚えてようやく楽しくなる。楽しくなるまでに諦めてしまうユーザーが多いのが戦略ストラテジーの弱点だ。

筆者自身も購入して諦め、ちょこちょこ触るようになってようやく理解でき始めた。HoI4は面白いからと勧められた程度のプレイでは辛い。勧められた上で、本当に楽しそうだと感じて始めないと挫折しやすい。それだけボリュームのあるタイトルなので、一度はまってしまえば抜け出せなくなる。時間泥棒のタイトルが多い戦略ストラテジーの頂点とも言える。

逆境を覆す細い道筋を見つけ、そこにたどり着いた時の快感はHoI4でしか味わえない。武力だけではなく、時に狡猾な外交や戦略も必要になる。力だけで突き進んだり、史実になぞらえる王道を進んだり、プレイスタイルに合わせたゴールがあると言える。同じストーリーでも同じ経過をたどらない。将棋や囲碁のような奥深さと、麻雀のような気軽さを持ち合わせている。一本道にならず、兵站や兵力を考えなくてはならない。プレイヤースキルよりも発想が求められる。

弱小でも大国になれるゲームバランス

HoI4はifを楽しめるということで興味を持った。実際にプレイしていくと、明らかな不利な環境で早々に滅ぼされる小さな国を見かけることもあるはずだ。ある程度の国力を持った国で始めると、取るべき手段が確立されて難易度が低く感じることもある。もちろんゲームそのものの難易度を変更すればその限りではない。

難易度を下げた状態でも、かなり過酷なスタートを切ることになる小国を率いて大国を目指すのもHoI4の醍醐味だ。小さい国は真っ向から戦えば一瞬で滅ぼされる。賄賂を送るほどの資金力もなく、物資も開発力も劣る国でできることは少ない。その少ない選択肢を増やし、戦わずに有利な状況をいかに築いていくかが重要だ。

ときには二枚舌外交で攻められるリスクを下げ、ときに他国の侵略をアシストする。漁夫の利に近い行動を取り続け、少しずつ大国との差を埋めていく。そうすると、大国に勝てるのではないかというタイミングがある。ここで攻めるか力を溜めるかの選択に迷う。実体験で言えば、大国に勝てるかもしれないと思った時点では勝てなかった。小国から少し大きくなった程度で、自身の国力を過大評価してしまうようだ。

小国から始めるゲームは一気に相手を突き落とすよりも、じわじわ国力を削いで力関係を同等にする方がよい。そうなって初めて勝ちの目が出てくるからだ。また、大国以外の行動にも目を光らせておきたい。最初に目をつけた大国の国力を削ぐことに集中していたら、いつの間にか別の大国が複数誕生していることもあった。

他のゲームでは縛りプレイとも言えるゲームスタイルは、HoI4では一般的なようだ。意外と小国プレイはポピュラーである。そこにHoI4のゲームバランスのよさが隠れている。不利な状況や絶体絶命な状況でも何かあるのではないかと考えてしまう。様々な手段を行うことで不利な状況を一時的にごまかせる。ごまかし続ければそれもまた真実になる。国ごとの特色を活かすことで、毎回違った戦略を打ち立てられる。そしてそれを実現することが可能だ。

戦略の自由度の高さがゲームバランスにつながっている。攻略の糸口が1つしかないという難易度ではない。突破口は複数ある。もしかするとまだ見つかっていない戦略があるかもしれない。小国でも弱小でも勝つ方法があるということは、大国でも負けることがあるということだ。当たり前のように思えるが、ストラテジー系のゲームは意外とゲームバランスの悪いシステムを持つものもある。HoI4は良くも悪くも難易度がよくできている。

Hearts of Iron IV向けおすすめのゲーミングPC

Lightning-G AT5W Ryzen5 4500搭載(ドスパラ)

Lightning-G AT5W価格:84,980円+送料3,300円
CPU:Ryzen 5 4500
GPU:GeForce RTX 3050 6GB
メモリ:DDR4-3200 16GB
ストレージ:SSD 500GB NVMe
電源:550W 80PLUS BRONZE
マザボ:チップセットA520
コスパ:10.0

公式サイト詳細

Lightning-G AT5Wは現行のゲーミングPCで最安値・最低クラスの性能を持つモデルだ。HoI4の公式推奨環境は軽くクリアしている。しかし、中終盤の負荷には耐えられず、長くシナリオをプレイすると性能不足を痛感する場面もある。快適にプレイするにはもう少し性能に余裕を持たせたい。HoI4をとりあえずプレイしたい方におすすめだ。設定を大きく下げるなどすれば、中終盤でもそれなりに動作はできる。序盤と比べるとスローに感じるが、エントリークラスなら及第点といったところだろうか。

Lightning-G AT5RW Ryzen5 7500F搭載(ドスパラ)

Lightning-G AT5RW価格:124,980円+送料3,300円
CPU:Ryzen 5 7500F
GPU:Radeon RX 7600
メモリ:DDR5-4800 16GB
ストレージ:SSD 500GB NVMe Gen4
電源:650W 80PLUS BRONZE
マザボ:チップセットA620
コスパ:8.9

公式サイト

Lightning-G AT5RWはCPU性能を少し意識したゲーミングPCだ。価格を抑えつつも、性能に優れるRyzen 5 7500Fを搭載している。HoI4はCPU性能が重要なゲームだ。ある程度快適にプレイするために、グラフィックボードよりもCPUに力を入れたモデルをピックアップした。ゲーミングPCとしてはミドルクラスであるため、ゲームの対応力はまずまずだ。予算に余裕があるなら、Lightning-G AT5RWを基準に考えたい。HoI4以外のゲームにも対応しやすいので、PCゲーム初心者の方にもおすすめだ。

LEVEL-M17M-147F-RK4X(パソコン工房)

LEVEL-M17M-147F-RK4X価格:179,800円+送料2,200円
CPU:Core i7-14700F
GPU:GeForce RTX 5060
メモリ:DDR5 16GB
ストレージ:SSD 500GB NVMe
電源:650W 80PLUS BRONZE
マザボ:チップセットB760
コスパ:7.4

公式サイト

LEVEL-M17M-147F-RK4Xは、HoI4をプレイするなら理想に近いモデルだ。CPUにCore i7-14700Fを採用しており、HoI4に求められる高い性能を有している。ただ、HoI4はコア数が少なく性能の高いCPUが適しているので、ベストなCPUとは断言できない。予算を200,000円以下で想定しているならLEVEL-M17M-147F-RK4Xがおすすめだ。グラフィックボードはGeForce RTX 5060搭載で価格を抑えつつ、実用的なゲーム性能を有している。ゲームに限らず多くのことに対応できる素晴らしいモデルだ。

Hearts of Iron IV向けおすすめのゲーミングノートPC

GALLERIA RL7C-R35-5N (ドスパラ)

GALLERIA RL5C-R35N価格:119,980円+送料3,300円
液晶:15.6インチFHD 165Hz
CPU:Core i7-13620H
GPU:GeForce RTX 3050 Mobile
メモリ:DDR5-4800 16GB
ストレージ:SSD 500GB Gen4 NVMe
電源:180W ACアダプター
コスパ:7.6

公式サイト詳細

ドスパラの高コスパゲーミングノートPCだ。15.6インチFHDディスプレイを搭載している。165Hzの高リフレッシュレートに対応しているのもポイントだ。税込119,980円と性能帯で最安値クラスのモデルと言える。CPUにはCore i7-13620Hを、グラフィックスにはGeforce RTX 3050 Mobileを搭載している。60Hz環境を基準にすれば十分ゲームプレイに対応可能だ。タイトルや設定次第では高リフレッシュレートも実現できる。メモリDDR5-4800 16GB・SSD 500GB Gen4 NVMeと構成も必要十分だ。必要に応じてカスタマイズを検討しよう。元々の価格が安いためカスタマイズもしやすいはずだ。本体重量は約2.10kgと平均的といえる。

GALLERIA RL7C-R45-5N (ドスパラ)

GALLERIA UL7C-AA3価格:142,980円+送料3,300円
液晶:15.6インチFHD 144Hz
CPU:Core i7-13620H
GPU:GeForce RTX 4050 Mobile
メモリ:DDR5-4800 16GB
ストレージ:SSD 500GB Gen4 NVMe
電源:230W ACアダプター
コスパ:8.4

公式サイトレビュー

GeForce RTX 4050 Mobile搭載モデルで14万円台はお得感がある。何よりも国産メーカーならではの安心感がある。リセールにも期待できそうだ。Core i7-13620H×GeForce RTX 4050と現行のCPUとグラフィックボードを組み合わせていてパフォーマンスは高い。GeForce RTX 4050 MobileはAmpere世代のGeForce RTX 3060 Mobileに匹敵する性能を持つ。Hearts of Iron IVのプレイをメインに考えているならこの性能帯のモデルでも十分対応可能だ。メモリDDR5-4800 16GB、SSD 500GBと構成も必要十分だと言える。本体重量は約2.30kgと重めだ。

NEXTGEAR J6-A7G50WT-A(ホワイト) (マウスコンピューター)

NEXTGEAR J6-A7G50WT-A価格:139,800円(送料込)
液晶:16.0インチWUXGA 165Hz
CPU:Ryzen 7 7435HS
GPU:GeForce RTX 4050 Mobile
メモリ:DDR5-4800 16GB
ストレージ:SSD 500GB Gen4 NVMe
電源:230W ACアダプター
コスパ:調査中

公式サイト

マウスコンピューターが販売する高コスパゲーミングノートPCだ。ホワイトカラーがかっこいい。16.0インチWUXGAディスプレイを搭載している。高リフレッシュレートでのゲームプレイも対応可能だ。本体重量は約2.29kgと平均的だと言える。Ryzen 7 7435HS×RTX 4050 Mobile搭載のエントリークラスのモデルだ。従来モデルのGeForce RTX 3060 Mobileに匹敵するパフォーマンスを誇る。Hearts of Iron IVで高リフレッシュレートを目指す余裕がある。CPUにはZen 3+アーキテクチャ採用のRyzen 7 7435HSだ。旧世代のモデルながら今でも通用する。メモリDDR5-4800 16GB、SSD 500GBと構成は平均的だ。24時間365日の電話サポートと3年保証付きで長く使うことができるのが嬉しい。

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