当ページでは、Ryzen 7 7700の性能レビュー&搭載ゲーミングPCを紹介している。Zen 4アーキテクチャ採用の省電力モデルがリリースされた。8コア16スレッドというスペックでゲーミングCPUとして十分な性能を有している。Intel第13世代CPUへの対抗モデルだと考えてよいだろう。16コア24スレッドのCore i7-14700が競合モデルとなる。性能差が大きくRyzen 7 7700は価格勝負をするしかない。
すでに登場しているRyzen 7 7700Xと比べてMRRP(定価)で17%安く購入できるが、性能差は2%-3%に留まる。CPUクーラーも同梱でコストパフォーマンスの観点から非常に魅力的なモデルだと言える。AMDからすると、AM5への切り替えでユーザーの負担が大きくなってしまうため、安価なモデルが必要となったというわけだ。搭載モデルは「Ryzen 7 7700搭載おすすめゲーミングPC」で紹介している。
Ryzen 7 7700の基本情報
コードネーム | Zen 4(Raphael) |
---|---|
プロセス | 5nm |
コア/スレッド数 | 8コア/16スレッド |
定格/最大クロック | 3.8 GHz/ 5.3 Ghz |
L2キャッシュ | 8MB |
L3キャッシュ | 32MB |
TDP | 65W |
PPT | 88W |
発売日 | 2023年01月14日 |
MSRP | $329 |
国内価格 | 52,800円~ *2025/3時点 |
特徴 |
(+)8コア16スレッドの省電力モデル (+)用途次第ではRyzen 7 7700Xと同等の性能を発揮する (+)CPUクーラー同梱でコスパが高い (-)i5-13600Kと比べるとスペックが低い (-)搭載モデルの価格が跳ね上がっている |
評価 |
・総合評価 7.0 ・ゲーム評価 7.5 |
Ryzen 7 7700のスペック
Ryzen 7 7700 | Ryzen 7 7700X | Core i5-13600K | |
---|---|---|---|
メーカー | AMD | AMD | Intel |
コードネーム | Zen 4 (Raphael) |
Zen 4 (Raphael) |
Raptor Lake |
トランジスタ数 | 65.7億 | 65.7億 | – |
プロセス | 5nm | 5nm | 10nm |
ダイサイズ | 71 mm² | 71 mm² | 257 m㎡ |
I/Oダイプロセス | 6nm | 6nm | – |
I/Oダイサイズ | 122 mm² | 122 mm² | – |
トータルコア数 | 8コア | 8コア | 14コア |
トータルスレッド数 | 16スレッド | 16スレッド | 20スレッド |
CPUコア数(P) | 8コア | 8コア | 6コア |
スレッド数(P) | 16スレッド | 16スレッド | 12スレッド |
CPUコア数(E) | – | – | 8コア |
スレッド数(E) | – | – | 8スレッド |
定格クロック(P) | 3.8 GHz | 4.5 GHz | 3.5 GHz |
最大クロック(P) | 5.3 GHz | 5.4 GHz | 5.1 GHz |
定格クロック(E) | – | – | 2.6 GHz |
最大クロック(E) | – | – | 3.9 GHz |
オーバークロック | 〇 | 〇 | 〇 |
L2キャッシュ | 8MB | 8MB | 20MB |
L3キャッシュ | 32MB | 32MB | 24MB |
対応メモリ | DDR5-5200 | DDR5-5200 | DDR5-4800 DDR4-3200 |
内蔵グラフィックス | Radeon Graphics | Radeon Graphics | UHD 770 |
実行ユニット | 2 | 2 | 32 |
グラフィックス周波数 | 2.20 GHz | 2.20 GHz | 1.50 GHz |
CPUクーラー | 同梱 | 非同梱 | 非同梱 |
PCI-Express | Gen 5, 24 Lanes | Gen 5, 24 Lanes | Gen 5, 20 Lanes |
TDP | 65W | 105W | 125W |
PL2 | 88W | 142W | 181W |
MSRP | $329 | $399 | $319 |
搭載モデル価格 | 45,980円~ | 47,940円~ | 47,980円~ (44,980円~/F) |
発売日 | 2023/01/14 | 2022/09/27 | 2022/10/20 |
*価格は販売時点
Ryzen 7 7700も、Ryzen 7 7700Xと同じZen 4(Raphael)アーキテクチャを採用したCPUとなっている。チップレットテクノロジーを採用しているのも共通だ。つまり、CCD(コアコンプレックスダイ)とI/Oダイがあって、GMI(Global Memory Interconnect)及びUMC(Universal Memory Controller)で接続されている。チップレットテクノロジーを採用するメリットは歩留まりの向上とそれに伴うコスト削減だ。一つ一つのダイが小さくなればより効率的にウェーハを活用できるのはイメージしやすいだろう。
Ryzen 7 7700は、8コア16スレッドというスペックを持っている。これもRyzen 7 7700Xと変わらない。定格クロックは15%低く、最大クロックも2%低い。クロック周波数の引き上げによって、TDPも40%抑えられていて、PL2も35%低くなっている。価格差は$70だ。国内の販売価格ではほとんど差がない状況となる。それだけ性能差が大きくないことを意味しているのだ。
競合モデルはIntel第13世代のCore i5-13600Kだ。MSRPは$319でRyzen 7 7700に近い。Core i5-13600KではCPUクーラーが非同梱なので少しだけRyzen 7 7700の方が優勢だ。現時点での国内販売価格ではCore i5-13600Kの方が10%程度安くなっている。Core i5-13600KはRaptor Lake世代のCPUで10nmプロセスを採用している。ダイサイズは257m㎡とやや大きい。
Core i5-13600Kはハイブリッドコアアーキテクチャを採用していて14コア20スレッドとかなりスペックが高い。Ryzen 7 7700が8コア16スレッドなので、それぞれ75%・25%高いことになる。いわゆる従来のコアであるPコアはRyzen 7 7700の方が33%多い。これがどのような影響を与えるのかは気になるところだ。
Intel第13世代CPUの上位モデルではL2キャッシュが大幅増となっている。Core i5-13600KではL2キャッシュが20MBとRyzen 7 7700よりも2.5倍だ。L3キャッシュはRyzen 7 7700の方が33%多い。対応メモリを見ると、Core i5-13600KではDDR5メモリだけではなくDDR4をサポートしているためコストを抑えられるメリットがある。
内蔵GPUはIntel UHD 770の方が性能が高い。CPU内蔵グラフィックスが不要な方は内蔵グラフィックス非搭載のCore i5-13600KFを選択できるのはIntel製CPUのメリットだ。PCI-ExpressはGen 5, 20 Lanesとなる。TDPはCore i5-13600Kの方が93%高く、PL2もCore i5-13600Kの方が90%高くなっている。倍率ロックフリーモデルだから仕方がないだろう。Ryzen 7 7700の価格は45,980円~だ。上位モデルのRyzen 7 7700Xと比べると2,000円ほど安い。競合のCore i5-13600Kは47,980円~と同等の価格だ。内蔵グラフィックスが不要ならCore i5-13600KFを選ぶとよい。参考までに次世代のCore i5-14600Kだと51,876円で購入できる。
Ryzen 7 7700の最新評価【2025年】
ゲーム性能は30,000オーバーで高め
Ryzen 7 7700のゲーム性能スコアは33,317だ。Intel製CPUで言えば2世代前のCore i9-12900Kと同等となる。次世代のRyzen 7 9700Xになると7%程度ゲーム性能が高い。Core i7-14700KやCore i7-14700との性能差は大きく、積極的にRyzen 7 7700をおすすめするのは難しい。実際BTOパソコンでもRyzen 7 7700搭載モデルの人気は高くないように思う。下位モデルであるCore i5-14600Kと比べても6%程度劣る。バランスを考えればGeForce RTX 4070までとの組み合わせがよいだろう。
コストパフォーマンスはイマイチ
製品名 | コア/スレッド | ゲーム性能 | 価格 | コスパ | 発売日 |
---|---|---|---|---|---|
Core i7-14700F | 20/28 | 38,098 | 49,800 | 0.765 | 2023/01/08 |
Ryzen 7 9700X | 8/16 | 35,636 | 65,800 | 0.542 | 2024/08/08 |
Core i5-14600KF | 14/20 | 35,582 | 38,890 | 0.915 | 2023/10/17 |
Ryzen 5 9600X | 6/12 | 34,904 | 47,480 | 0.735 | 2024/08/08 |
Ryzen 7 5700X3D | 8/16 | 34,488 | 39,980 | 0.863 | 2024/02/02 |
Ryzen 7 7700X | 8/16 | 33,366 | 43,480 | 0.767 | 2022/09/27 |
Ryzen 7 7700 | 8/16 | 33,317 | 39,980 | 0.833 | 2023/01/14 |
Core Ultra 7 265KF | 20/20 | 33,283 | 62,980 | 0.528 | 2024/10/24 |
Ryzen 5 7600X | 6/12 | 31,968 | 44,480 | 0.719 | 2022/09/27 |
Core Ultra 5 245KF | 14/14 | 31,580 | 46,800 | 0.675 | 2024/10/24 |
Core i5-14400F | 10/14 | 29,045 | 24,780 | 1.172 | 2024/01/08 |
*中古価格
Ryzen 7 7700を含む各CPUのゲーム性能やコストパフォーマンスをまとめている。Ryzen 7 7700のゲーム性能スコアは33,317で、Ryzen 7 7700Xとほとんど変わらない。Ryzen 7 7700Xと比べるとコストパフォーマンスは高い。一方で、3D V-Cache搭載モデルであるRyzen 7 5700X3DやIntel第14世代Core iシリーズのCore i5-14600KFと比べると見劣りしてしまう。2024年6月時点と比べると13,000円も価格が上がってしまった。
これは次世代のRyzen 7 9700Xとのバランスを取るためかもしれない。Ryzen 7 9700Xは65,800円とさらに価格が跳ね上がる。Ryzen 7000シリーズではプラットフォームコストも考慮する必要がある。AM5ソケットへとプラットフォームが変わったことで買い替えの場合は一新しなければいけない。マザーボードやDDR5メモリの価格は下がって来ているが、Intelと比べると割高だ。それでもCPUの価格が上昇傾向にある中で均衡は取れてきている。
AM5対応CPUのエントリーモデルとして考えれば悪くなさそうだ。Ryzen 7 5700X3Dも価格が上がってしまいRyzen 7 7700とほとんど変わらない価格となってしまった。価格差がないのであればマルチコア性能で圧倒しているRyzen 7 7700がよいだろう。AMD製CPUにこだわりがなければCore i5-14600KFやCore i5-14400Fが候補に入る。特にCOre i5-14400Fについては10コア16スレッドとハイブリッドコアアーキテクチャ採用で高いパフォーマンスを発揮する。ゲーム性能は12%ダウンだが、15,000円程度安く購入できる。
Ryzen 7 7700の特徴&注意点【2023年時点】
省電力性に優れた高パフォーマンスCPU
型番 | 総合性能 |
---|---|
Ryzen 7 7800X3D | 42,174 |
Core i7-14700 | 38,098 |
Core i7-13700 | 37,022 |
Ryzen 7 5800X3D | 36,384 |
Core i5-14600K | 36,291 |
Core i5-13600K | 35,582 |
Ryzen 7 5700X3D | 34,488 |
Ryzen 9 7900 | 33,464 |
Ryzen 7 7700X | 33,366 |
Ryzen 7 7700 | 33,317 |
Ryzen 5 7600X | 31,968 |
Core i7-12700 | 30,937 |
Ryzen 5 7600 | 30,030 |
Core i5-12600K | 29,686 |
Core i5-14400 | 29,045 |
Core i5-13400 | 28,926 |
Ryzen 9 5900X | 27,257 |
Ryzen 7 5700X | 27,036 |
Ryzen 7 3700X | 21,811 |
Ryzen 7 7700は、TDPが65Wに抑えられた高パフォーマンスモデルとなっている。最近は消費電力がインフレ傾向にあるため非常に魅力的なモデルだと言えるだろう。上位モデルであるRyzen 7 7700Xと同様に8コア16スレッドというスペックを持ち、定格クロック・最大クロック周波数が引き下げられている。Ryzen 7 7700Xと比べて消費電力が33%-40%程度抑えられているにも関わらず性能差は2%前後だ。
Ryzen 7 7700Xよりもコストパフォーマンスも優れている。旧世代のRyzen 7 5700Xと比べて23%程度ゲーム性能が向上している。Intel第13世代のCore i5-13600Kと比べると6%程度パフォーマンスが低くなっている。2024年2月に発売されたRyzen 5 5700X3Dも魅力的なモデルだ。ゲーム性能だけを見ればRyzen 7 7700よりも4%弱上回っている。
競合モデルと比べるとスペックが劣る
Ryzen 7 7700は競合モデルと比べるとスペック的に見劣りしてしまうのも事実だ。コア・スレッド数がかなり控え目となっている。動画のエンコードや3D CADなどのCPU負荷の高い作業も行いたいなら競合モデルと合わせてじっくり吟味する必要がある。Intel製CPUは第12世代モデルからハイブリッドコアアーキテクチャを採用してコア・スレッド共に大幅に増えている。Ryzen 7 7700の8コア16スレッドというのは物足りなさがある。
例えば、同じ価格帯のCore i5-13600Kなら14コア20スレッドというスペックだ。その上位モデルCore i7-13700なら16コア24スレッドと驚異的なスペックを持つ。もちろんコア・スレッドだけですべてが決まるわけではないが、動画のエンコードなどでは明らかな差がある。また、ゲーム適正でも大きく劣ってしまっている。ここはIntel製CPUがL2キャッシュを増やしたことがプラスに働いているのだろう。
AMDはRyzen 7000シリーズのリリースに当たって新しいAM5ソケットを導入した。これにより、最大230Wまでの電源供給が可能となる。AM4では最大140Wまでだったので、65%程度高くなったということだ。これは将来的により高いクロック周波数を実現したり、より多くのコアを増やしたりすることを前提としている。次世代モデル以降では競合モデルと同等のスペックを期待できるかもしれない。
搭載ゲーミングPCの価格が高すぎておすすめしづらい
すでにRyzen 7 7700を搭載したゲーミングPCが販売されているが、かなり割高でおすすめしづらい状況となっている。当サイトのコスパ指標で6.0(10段階)を超えるモデル自体ないのではないかと予想している。まだまだ登場したばかりとは言っても発売のタイミングで言えばIntel第13世代のCore i7-14700Fと変わらない。性能で劣るモデルよりも高いのは厳しい。
ドスパラのラインナップで見るとワンランク上の価格帯であるCore i7-14700搭載モデルと比べてもほとんど変わらない価格設定だ。Core i7-14700F×GeForce RTX 4060 Ti搭載の「GALLERIA RA7C-R46T」が189,979円に対して、Ryzen 7 7700×GeForce RTX 4060 Ti搭載の「GALLERIA RM7R-R46T 7700搭載」は242,980円だ。確かにメモリ規格がDDR5-4800だったり、マザーボードもまだまだ高価だったりと仕方がない部分があるが、それはあまりユーザーにとって関係のない話だ。さすがにより高性能なCore i7-14700F搭載モデルよりも価格が高いと選びづらいと言わざるを得ない。
Ryzen 7 7700のゲームベンチマーク一覧
Far Cry 6
Far Cry 6でのフレームレートを見ると、Ryzen 7 7700Xとほぼ同じであることがわかる。このベンチマークではグラフィックスにRTX 4090を搭載していてグラフィックスのボトルネックはないと考えてよい。RTX 4090よりも下のモデルを選択するならその差はさらに縮まることになる。Ryzen 7 7700は非常にコスパの高いCPUだと言えるだろう。一方で、競合モデルのCore i5-13600Kと比べると5%-7%程度フレームレートで劣っている。Intel第13世代CPUは非常に強力なCPUだ。
Hitman 3
Hitman 3でもRyzen 7 7700Xとのフレームレートの差は1%未満だ。最小fpsを見るとRyzen 7 7700の方が高くなっている。競合モデルのCore i5-13600Kと比べると10%前後劣ってしまう。Intel第12世代のCore i7-12700Kと比べると4%程度平均fpsが高い。Intel第12世代CPUと比べるとまずまずの結果だ。
Cyberpunk 2077
Cyberpunk 2077でも順当にパフォーマンスを伸ばしていることがわかる。Ryzen 7 5700Xと比べて平均fpsが30%以上も高い。最小fpsもしっかりと底上げが行われている。XモデルのRyzen 7 7700Xと比べてもほとんどフレームレートは定価しておらず高いゲーム適性を見せている。Ryzen 9 700のフレームレートが落ち込んでいるのを見る限りCCDが2基になるとレイテンシが発生してゲームプレイではマイナスになってしまうということだろう。なお、競合モデルであるCore i5-13600Kは性能が高く、Ryzen 7 7700よりも5%以上フレームレートが高くなっている。
Red Dead Redemption 2
Red Dead Redemption 2では、Ryzen 7 7700Xに次いで高いフレームレートを叩き出している。ほぼ同じフレームレートだと考えてよいだろう。Ryzen 9 7900よりもフレームレートが高い。競合モデルのCore i5-13600Kと比べても7%-11%もパフォーマンスが高くなっている。Red Dead Redemption 2はAMD製CPUにとって相性のよいタイトルだと言えるだろう。
Watch Dogs: Legion
最後にWatch Dogs: Legionのフレームレートを見ていこう。Ryzen 7 7700Xと比べて1%-2%程度劣るだけに留まる。Core i7-12700Kと比べてもゲーム適性は高い。これならRyzen 7 7700を選ぶ理由があると言えるだろう。一方で、現行の競合モデルであるCore i5-13600Kと比べると7%-8%程度フレームレートが劣っている。
その他アプリケーションのベンチマーク
Cinebench R23
Cinebench R23は、レンダリング性能をスコア化できるベンチマークソフトだ。マルチスレッド性能はRyzen 7 7700Xと比べて6%程度低く、シングルスレッド性能も2%低くなっている。旧世代のRyzen 7 5700Xと比べてマルチスレッド性能が30%高く、シングルスレッド性能も25%も高い。Zen 3アーキテクチャからZen 4アーキテクチャになり大きく進化したことがわかる。同価格帯のCore i5-13600Kと比べるとマルチスレッド性能が19%低く、シングルスレッド性能も2%低くなっている。やはりコア・スレッド数で及ばないCore i5-13600Kには到底敵わない。
7-Zip
7-Zipでのパフォーマンスもスペック通りの結果となっている。Ryzen 7 7700Xと比べて解凍速度は5%低く、圧縮速度も3%低い。競合モデルのCore i5-13600Kと比べて解凍速度は2%程度高いが、圧縮速度では9%程度劣っている。従来モデルのRyzen 7 5700Xと比べても19%-52%もパフォーマンスが高い。Zen 4アーキテクチャの進化を見て取れる結果だ。
Handbrake
動画のエンコードソフトであるHandbrakeでもパフォーマンスを見ていく。Ryzen 7 7700Xと比べてx264では8%低く、x265でも1%低くなっている。x264では性能差がやや大きいものの総合的に見れば悪くない結果だ。ただし、コア・スレッド数が多い方が有利なことは間違いなくIntel第112世代のCore i7-12700にも及ばない。Core i5-13600Kと比べても15%前後パフォーマンスで劣ってしまう。
Adobe Lightroom and Premiere Pro
画像編集及び動画編集ソフトでのパフォーマンスを見ていく。LightroomではRyzen 7 7700Xよりも5%スコアが低く、Premiere Proでも3%程度スコアが低くなっている。クロック周波数の差を考えると妥当なスコアだと言える。AMD製CPUは、Intel製CPUと比べてもワンランクパフォーマンスが高いことがわかる。多くの用途で敵わないCore i5-13600Kと比べても7%-8%程度スコアが高く相性のよさが伺える。
Ryzen 7 7700搭載おすすめゲーミングPC
LEVEL-M1A6-R77-SLX(パソコン工房)
価格:184,800円+送料2,200円
CPU:Ryzen 7 7700
GPU:GeForce RTX 4060 Ti
メモリ:DDR5-4800 16GB
ストレージ:SSD 500GB NVMe
電源:650W 80PLUS BRONZE
コスパ:調査中
パソコン工房のミニタワーモデルだ。Ryzen 7 7700搭載モデルとしては比較的価格が抑えられている。グラフィックスにはミドルハイクラスのGeForce RTX 4060 Tiを搭載している。コストパフォーマンスの高さからゲーミングPC市場で人気のあるグラフィックボードだ。フルHD環境でのゲームプレイに適している。タイトル次第では高解像度にも対応可能だ。メモリDDR5-4800 16GB・SSD 500GB NVMeと構成は平均的といえる。電源ユニットは650W BRONZEを採用していて必要十分だ。購入後CPUやグラフィックボード換装の可能性があるなら電源ユニットはアップグレードしてもよいように思う。
GALLERIA XA7R-R46T 16GB 7700搭載 Insight Viewパネル搭載(ドスパラ)
価格:227,980円+送料3,300円
CPU:Ryzen 7 7700
GPU:GeForce RTX 4060 Ti
メモリ:DDR5-4800 32GB
ストレージ:SSD 1TB Gen4 NVMe
電源:650W 80PLUS BRONZE
コスパ:調査中
ガレリアのミドルハイクラスのゲーミングPCとなっている。通常ケースよりもクリアガラスパネルの範囲が広いInsight Viewパネルを搭載している。グラフィックスにはAda Lovelace世代で人気の高いGeForce RTX 4060 Tiを搭載している。フルHD環境でのゲームプレイを考えている方に最適だ。GeForce RTX 4060 Ti搭載モデルで税込22万円台はやや高価だ。メモリDDR5-4800 32GB、SSD 1TB Gen4 NVMeと構成は充実している。電源ユニットは650W BRONZEを採用している。長く使うことを考えると電源ユニットのアップグレードは検討してもよいかもしれない。
Lightning-G AF7W Ryzen7 7700搭載 (ドスパラ)
価格:239,980円+送料3,300円
CPU:Ryzen 7 7700
GPU:GeForce RTX 5070
メモリ:DDR5-4800 16GB
ストレージ:SSD 500GB Gen4 NVMe
電源:750W 80PLUS GOLD
コスパ:7.1
GPUにGeForce RTX 5070を搭載して239,980円は破格だ。WQHD環境でのゲームプレイにも対応できる。DLSSの使用で高リフレッシュレート環境も実現しやすい。メモリDDR5-4800 16GB・SSD 500GB Gen4 NVMeと構成はやや平凡だが、価格が安いので特に問題はないだろう。電源ユニットは750W GOLDだ。コスパ指標は7.1となる。価格以外の強みはないが、コストパフォーマンスが高くおすすめしやすい。
LEVEL-M7A6-R77-TT3X(パソコン工房)
価格:289,800円+送料2,200円
CPU:Ryzen 7 7700
GPU:GeForce RTX 4070 SUPER
メモリ:DDR5 16GB
ストレージ:SSD 1TB Gen4 NVMe
電源:750W 80PLUS BRONZE
コスパ:調査中
Ryzen 7 7700×RTX 4070 SUPER搭載のハイクラスのゲーミングPCだ。レイトレーシングにも耐えうる高いグラフィックス処理性能が魅力だ。こだわりのゲーム環境を構築したい玄人向けモデルだと言える。PCケースはパソコン工房自慢のミドルタワーケースとなっている。拡張性が高く長く使い続けることが可能だ。性能が足りなくなってもパーツの換装や増設で対応しやすい。メモリDDR5-4800 16GB、SSD 1TB Gen4 NVMeと構成も平均以上だ。電源ユニットは750W BRONZEとなる。
G-GEAR プレミアムミドルタワー GE7A-L251/BH(TSUKUMO)
価格:290,000
CPU:Ryzen 7 7700
GPU:GeForce RTX 5070
メモリ:DDR5-5600 32GB
ストレージ:SSD 1TB Gen4 NVMe
電源:850W 80PLUS GOLD
コスパ:調査中
TSUKUMOのミドルタワーモデルが販売されている。初期構成ではCPUにRyzen 7 7800X3Dを搭載している。Ryzen 7 7700へのダウングレードで19,800円の割引を受けられる。これぐらいの価格差ならRyzen 7 7800X3Dのままでもいいかもしれない。グラフィックスにはAda Lovelace世代のGeForce RTX 5070を搭載していて高いパフォーマンスを発揮する。4K環境にも対応できる高い性能は圧巻だ。Ryzen 7 7700とのバランス的にはややGPU寄りと言えるだろう。それでも最低限必要な処理性能は持っている。メモリDDR5-5600 32GB、SSD 1TB Gen4 NVMeと構成も抜群だ。電源ユニットは850W GOLDを採用している。
GALLERIA XA7R-97XT 7700搭載(ドスパラ)
価格:372,980円+送料3,300円
CPU:Ryzen 7 7700
GPU:Radeon RX 9070 XT
メモリ:DDR5-4800 32GB
ストレージ:SSD 1TB Gen4 NVMe
電源:850W 80PLUS GOLD
コスパ:調査中
Ryzen 7 7700×Radeon RX 9070 XT搭載のハイエンドクラスのゲーミングPCだ。グラフィックスに採用されているRadeon RX 9070 XTは、RDNA 4.0世代のハイエンドモデルで4Kでのゲームプレイもお手の物だ。解像度を落とせばレイトレーシングを有効化しても通用するほどだ。Ryzen 7 7700とのバランスがそれほどよいとは言えないのが残念だ。元々はCore i7-13700と比べて価格が高くおすすめしづらかったが、価格が落ち着いてきた今Ryzen 7 7700搭載モデルはおすすめしやすい。メモリDDR5-4800 32GB、SSD 1TB NVMeと構成も充実している。電源ユニットは850W GOLDで万全だ。
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