Core i3-8350K
画像引用元:https://www.amazon.co.jp/

当ページでは、Core i3-8350Kの性能スペックの紹介をしている。4コア4スレッドとスペックが控えめな低価格モデルだ。クアッドコアのCore i3シリーズの最高峰となる。ゲーミングPCではそれほどメジャーなCPUではない。オーバークロック対応で高い性能を持つが割高感がある。

性能面について前世代のCore i3-7350KやCore i5-7600Kと比較していこう。後継モデルは、「Core i3-9350K」だ。リフレッシュモデルということもあってそれほど性能差があるわけではない。Core i3シリーズの購入を検討するならより新しい「Core i3-10100」がよいのではないかと思う。オーバークロックには対応していないもののスペックも引き上げられてパフォーマンス面では優秀だ。

Core i3-8350Kの基本情報

コードネームRocket Lake
プロセス14nm
コア/スレッド数4コア/4スレッド
定格/最大クロック4.0 GHz/ 非対応
L3キャッシュ8MB
TDP91W
発売日2017年10月5日
MSRP$179
中古価格6,980円~
特徴 (+)クアッドコアのCore i3シリーズ最高峰CPU
(+)Core i3ながらオーバークロックに対応している
(-)Core i5-8400と変わらない価格設定で高め
(-)BTOパソコンのラインナップは僅少
評価 ・総合評価
3.5

・ゲーム評価
3.5

Core i3-8350Kの概要、基本を押さえる!

基本スペック

   i3-8350Ki3-8100i5-7600Ki3-7350K
コードネームCoffee LakeCoffee LakeKaby Lake-SKaby Lake-S
プロセス14nm14nm14nm14nm
CPUコア数4442
スレッド数4444
定格クロック4.0GHz3.6GHz3.8GHz4.2GHz
最大クロック--4.2GHz-
オーバークロック×
L3キャッシュ8MB6MB6MB4MB
対応メモリDDR4-2666DDR4-2666DDR4-2400DDR4-2400
PCI-ExpressGen3 16レーンGen3 16レーンGen3 16レーンGen3 16レーン
TDP91W65W91W60W
MSRP$168$117$242$117
中古価格6,980円~3,980円~6,980円~-
発売日2017/10/052017/10/052017/01/032017/01/03
Core i3-8350Kのスペックを見ていこう。比較対象にKaby Lake-SのCore i5-7600Kとしているのはスペックが非常に似ているからだ。つまり、Coffee Lake-SのCore i3はKaby Lake-SのCore i5シリーズの上位モデルに匹敵するパフォーマンスを持っているということだ。ゲームプレイでもある程度余裕をもたせることができる。

前モデルであるCore i3-7350Kからどのように変わったのかを簡単に述べておく。プロセスは14nmと共通だ。これまでCore i3シリーズではハイパースレッディングに対応させることでコア数の少なさをカバーしていた。しかし、第8世代のCore i3シリーズからは物理的にコアが増えたのでこれまでのCore i5シリーズに匹敵するスペックを持つこととなった。価格的にも安いのでIntelの進化を見ることができる。コアが増えたことでL3キャッシュが8MBへとアップして、Core i3としては初めて91Wと大きな電力消費となった。

Core i3-8350Kでオーバークロックをするには高価なZ370のマザーボードが必要となることとより高性能なCPUクーラーが必要となることから価格は上がってしまうのはデメリットだ。価格の安さというCore i3シリーズのメリットを打ち消してしまうのは悩ましい。場合によってはCore i5-8400を検討した方がよいかもしれない。Core i3-8100でも4コア4スレッドというスペックは共通だ。定格クロックが10%低く、オーバークロックには非対応だ。L3キャッシュも25%少なく6MBとなる。TDPも28%も低く65Wに抑えられている。価格差は$51だ。

旧モデルであるCore i3-7350Kとの共通点として、Core i3シリーズではターボ・ブースト・テクノロジーは搭載されていない。オーバークロックをしない場合のクロック周波数は4.0 GHzがマックスとなる。これは負荷が増えても変わらない。ここが引き続きCore i5やCore i7との大きな違いとなる。

総合性能

i3-8350kseinou202205

従来モデルのCore i3-7350Kと比べて39%程度パフォーマンスが高い。物理コアが増えたことによる恩恵だ。総合性能では2世代後のCore i3-10100にすら及ばず2023年時点で使用するにはやや厳しい。ゲーム向けのCPUとは決して言えないが、少しでも安くゲーミング環境を構築したいと考えている方には魅力的に映るかもしれない。Core i3-8100よりもクロック周波数が高いこととオーバークロックに対応していることからポテンシャルは高い。

オーバークロックを考えていないならCore i3-10100を選択しよう。理想はCore i5-10400以上だ。現行のCore i3-12100も候補に入れてもよいかもしれない。ここ最近はゲームでのCPU負荷も高くなっていてグラフィックボードだけにお金を掛けたらいいというわけではなくなってきた。

Core i3-8350Kの最新評価【2024年】

i3-8350kgamescore
上記テーブルはゲーム性能スコアをまとめたものだ。Core i3-8350Kのゲーム性能スコアは18,940だ。当サイトでは20,000を一つの基準としている。及第点といったところだろうか。下位モデルのCore i3-8100よりも1%程度パフォーマンスが高い。Core i3-8350Kはオーバークロックに対応しているので運用次第ではもう少しスコアは高くなりそうだ。この時代のIntel製CPUはオーバークロックに対する余力が多いように思う。基本的にはPascal世代より前の60番台や50番台のグラフィックボードとの組み合わせがよい。

中古価格を見るとCore i3-8350Kが6,980円に対して、Core i3-8100は3,980円と価格差が大きい。つまり、Core i3-8350Kの方が性能が高いということだ。中古価格10,000円前後のモデルが20,000スコア達成の目安だ。そういう意味ではCore i3-8350Kが近いとわかる。Core i5-8400の中古価格も6,980円前後とCore i3-8350Kと変わらない。オーバークロックはできないものの6コア6スレッドとと物理コアが増えたことは大きなメリットだ。Core i5-9400とCore i3-10100が10,980円前後と同じ価格帯となる。

Core i3-8350Kの特徴&注意点まとめ【2017年時点】

Core i3-8350Kは、Coffee Lake-S世代におけるCore i3の最高峰のモデルだ。末尾にKがあることからわかるようにオーバークロックに対応している。当然マザーボードのチップセットが対応している必要があるが、そこをクリアしておけば性能を引き上げることが可能だ。よりゲームプレイへの適正度が上がる。すでにある程度の環境が整っているならコストを抑えた運用が可能だ。

一方で、当該モデルはお世辞にも一般的に普及しているとは言えない。その理由に上位モデルであるCore i5-8400が購入できる価格設定となっているからだ。やはり物理コアが6コアへと引き上げられるのはパフォーマンス面で有利だ。Core i3-8350KもCore i5-8400もおよそ20,000円でほとんど価格差がない。

オーバークロックに対応していて高い性能を持っているとは言え、負荷が高くなるゲームプレイにおいてはCore i5には敵わない。Coffee LakeのCore i3の性能が上がっている以上にCore i5シリーズも性能が格段に向上している。Core i3-8350Kの購入を検討している方はCore i5-8400を選択肢に入れる方が良いかもしれない。特にゲーム用途になると顕著だ。

なお、このクラスのモデルについては中古での購入が難しい。2023年2月時点で中古のタマを見つけられない。やはりCore i3-8100やCore i5-8400に比べるとマイナーなCPUということになる。今すでに使っている方なら問題ないが中古での購入を考えているならCore i3-8100やCore i5-8400を選択肢に入れるのが無難だ。

Core i3-8350Kのゲームベンチマーク一覧

ここからはテスト環境を用意して、具体的なゲームやアプリケーションでの性能を測っていく。ゲームのスコアの計測方法は、Full HD環境下でグラフィックボードを統一しCPUの純粋な性能を計っている。単位はFPSでフレームレートを指している。

通常60FPS以上で快適とされているが、今回はCPU性能を計るためそれほど重要ではない。なぜならグラフィックボードがGTX 1080で固定なのでそれなりのスコアが出るからだ。あとは相対的な位置を知ることで性能がわかる。

Battlefield1

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Core i3-8350Kが非常に健闘していることがわかる。Core i5-7600Kをほんのわずかながら上回りCore i5-8400とほとんど変わらないフレームレートとなっている。Core i3でもここまでの性能を出せるのは素晴らしい。Core i3-8100との差も7%程度と大きい。これなら選ぶメリットがあると言えるだろう。

Civilization 6

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Core i3-7350Kを14%上回る数値だ。Core i5-7600Kに迫る数値はさすがだ。ゲームプレイにおいて十分な性能だと言える。このスコアだけを見ればCore i3=ゲームに不向きということは言えなくなっている。比較的新しいタイトルでも問題なく60fpsとなっているので古めのタイトルなら文句なしでプレイできるだろう。グラフィックボードへの投資がよいのかもしれない。

Ashes of the Singularity:Escalation

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Core i5-7600Kを3%上回る97fpsとなっている。ハイパースレッディング対応のメリットが大きい。Core i5とははっきりとした差があるものの十分な性能だろう。この差がゲームプレイを考える上で難しい問題となる。タイトル次第とは言っても今後のアップデートで大きく変わってしまう可能性もあるからだ。Core i3-7350Kと比べると37%性能が向上していることがわかる。

F1 2017

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性能通りの数値を出している。先代のCore i3-7350Kと比べるとおよそ30%数値が高い。ほぼCore i5-7600Kと同等の性能だということがわかる。ただし、Core i5-8400との差は10%とかなり開いてしまっている。6コア6スレッドと物理コアが多いことはプラスになるようだ。

その他アプリケーションのベンチマーク

Cinebench R15

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Core i3-8350Kは理論上の8100に比べて10%程度性能が上になるはずだが、18%とおよそ倍のパフォーマンスを発揮している。要因として考えられるのはL3キャッシュが33%向上したことだろう。Core i5-8400にはさすがに及ぼないがCore i5-7600Kよりも高い数値はさすがだ。オーバークロックをすればよりCore i5-8400に近づく。

Adobe Premiere Pro CC

corei3-8350kadobe

これは4K解像度のyoutubeの動画をエンコードするのに掛かった時間を表している。数字が小さい方が高性能だ。これによるとやはりCore i5-8400との差が大きく24%程度だ。Core i3-8100がCore i3-8350Kの10%下だがかなり健闘している。

7-zipファイルマネージャー

corei3-8350k7zip

7zipの圧縮及び解凍については多少苦戦していると言える。このベンチマークでは、32MBの辞書の圧縮及び解凍に掛かる時間(秒)を表している。少ないほうが高性能だということだ。i5-8400よりも35%劣る数値となったのは不本意だろう。Core i5-7600Kよりは高いもののほとんど価格の変わらないCore i5-8400にこれだけ差を付けると評価が難しい。

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