
当ページでは、Core i5-8400のスペックと性能ベンチマークを検証している。Intel第8世代Core iシリーズの注目モデルの一つだ。登場時はCore i5シリーズのエントリークラスでもここまで性能を出せるのかと驚くばかりだった。このIntel第8世代Core iシリーズからCPUの性能は向上し、ゲームへの対応力も増している。6コア6スレッドのかつての高コスパCPUだ。前世代のCore i7シリーズに匹敵するパフォーマンスを持つ。
2025年時点では性能的にゲーミングCPUとしては使いづらい。発売当時は革命的だったがついにお役御免となってしまった。後継モデルはIntel第9世代の「Core i5-9400」だ。次世代モデルからCPU内蔵グラフィックス非搭載のFシリーズが登場となった。グラフィックボード搭載が当たり前のゲーミングPCにおいて価格が安価なFシリーズは非常に魅力的な選択肢となる。
Core i5-8400の概要
性能

Core i5-8400の性能は前世代のCore i7-7700より高く、その上位モデルのCore i7-7700Kですらも上回るほどだ。Core i7-7400と比べて80%ほどの性能向上である。第7世代と第8世代には大きな差が生まれている。そして、第7世代以前と第8世代以降でCPUが分類されるようになっている。
ゲームの推奨環境にCore i5-8400相当が設定されていることもある。第8世代の登場で、ゲームは大きく進化したと言ってもよい。Core i5-9400との性能差も僅かである。第7世代は初登場が2017年1月、第8世代は11月には登場していた。この僅か10ヶ月の間に、Core iシリーズは考えもつかないほど進化を果たしたのだ。
性能に関して言えばゲーム用途ではギリギリ通用するかどうかのラインにある。第7世代以前ではCore i7-7700Kでも厳しい。最新のゲームはフレームレートの安定のために強力なCPUパワーが求められる。Core i5-8400でも万全とはいかないこともある。
そうなった今、第7世代以前のCPUではかなり厳しい。もちろん、設定や解像度を下げることで対応自体は可能だ。高リフレッシュレートにしても、解像度を下げることで実現できる。ただし、解像度を下げることで不利になってしまうタイトルもある。快適にゲームをプレイするためには第8世代以降のCPUが必須と言えるかもしれない。
第8世代Core iシリーズやRyzenシリーズが登場しなければ、ゲームはここまで進化しなかったと考えている。それが良いことかどうかは分からない。推奨スペックが高くなり過ぎて、少し前のパソコンでは対応出来ないという自体が発生しているからだ。第7世代に至っては市場から消えてからまだ3年と経っていない。
ゲーミングPCの製品寿命は3~5年と言われている。これは主にグラフィックボードの性能が、現行モデルに追いつかなくなるからだ。CPUはそこまで性能が変わることがなかった。この変革により、製品寿命の考えを改めなければならなくなった。性能の向上は必ずしも歓迎されるわけではないということだ。
スペック
| Core i5-8400 | Core i5-7400 | Core i5-9400 | |
|---|---|---|---|
| メーカー | Intel | Intel | Intel |
| コードネーム | Coffee Lake | Kaby Lake | Coffee Lake-S |
| プロセス | 14nm | 14nm | 14nm |
| CPUコア数 | 6 | 4 | 6 |
| スレッド数 | 6 | 4 | 6 |
| 定格クロック | 2.8 GHz | 3.0 GHz | 2.9 GHz |
| 最大クロック | 4.0 GHz | 3.5 GHz | 4.1 GHz |
| L3キャッシュ | 9MB | 6MB | 9MB |
| 対応メモリ | DDR4-2666 | DDR4-2400 | DDR4-2666 |
| 内蔵グラフィックス | UHD 630 | HD 630 | UHD 630 |
| CPUクーラー | 〇 | 〇 | 〇 |
| PCI-Express | Gen 3, 16 Lanes | Gen 3, 16 Lanes | Gen 3, 16 Lanes |
| ソケット | LGA1151 v2 | LGA1151 | LGA1151 |
| TDP | 65W | 65W | 65W |
| MSRP | $182 | $182 | $182 |
| 中古価格 | 6,480円 | 5,480円 | 10,980円 |
| 発売日 | 2018/04 | 2017/01 | 2019/02 |
Core i5-8400はi5-7400と比べるとスペックが向上しているのが分かると思う。CPUコア及びスレッドが増えているだけではない。L3キャッシュ・対応メモリ・最大クロックも伸びている。第8世代からCPU性能が高くなったというのは、スペックを見ても分かるのではないだろうか。
一方で、Core i5-8400とCore i5-9400のスペックはよく似ている。定格クロック及び最大クロックがそれぞれ0.1 GHzずつ上がっている程度だ。スペックと同じように、性能差もほとんどない。数値として明確に現れているのは、第7世代と第8世代である。
第7世代まで4コア4スレッドで来たi5シリーズに大きな変化が現れたのが第8世代だ。これまで統一されてきたスペックを一新させている。これはもはや別製品と言えるほどの変化である。この背景には、AMDのRyzenシリーズの登場があると言われている。第7世代が飲み込まれてしまったので、大きく変更を加えて対抗したのが第8世代と言われている。
一般向け用途はともかく、ゲーム用途ではこの第8世代の登場で状況はかなり良くなった。Core i5-8400でも快適なゲームプレイがしやすくなったのだ。もっとも、その後からCPUの要求スペックが高くなり始めたので同じ結果に落ち着いた。
第9世代のCore i5-9400と比べてもスペックにほとんど変化がなく性能差は小さい。ゲームプレイにおいてはやや通用しづらいと考えておくとよい。第8世代の登場で第7世代以前のCPUはかなり厳しい立場に追いやられたと言っても過言ではない。
現在時点でのCore i5-8400の評価【2025年】
Core i5-x400系の地位を確立したモデル
Core i5-8400が登場した際のインパクトは、今なお超えられるものではない。4コア8スレッドから6コア6スレッドへと物理コアが増えてメニーコア時代への第一歩を踏み出した。その後に登場した第9世代は、第8世代ほどの衝撃はなく、強いて挙げるなら低価格化が進んだ世代といえる。特に内蔵GPUを省いたCore i5-9400Fの登場は、PC全体のコストを抑える上で大きな役割を果たした。
実際、Core i5-9400F搭載モデルは、前世代のi5-8400搭載モデルよりも安価に発売された。第8世代ほどの劇的な進化はなかったものの、第9世代によって市場全体の価格が下がり、以前では考えられなかった税別10万円以下でも実用的なゲーミングPCが選べるようになったのだ。これにより、快適なゲーム環境を手に入れるためのハードルは大幅に下がったと言えるだろう。
もちろん、現役のゲーミングCPUとして見れば、今では力不足を感じる場面も多く、基本的には買い替えを推奨する時期にある。しかし、当時競合した第3世代Ryzenと比較すると、ゲームに限ってはRyzen 5 3500と同等以上のパフォーマンスを発揮するタイトルも少なくなかった。第8世代より前は「Core i5-x500」系が主流だったが、i5-8400の性能の高さから、第9世代以降は「Core i5-x400」系がメインストリームに定着した。
この市場構造の変化こそ、第8世代の大きな功績だ。第9世代が価格的な優位性を築けたのは、間違いなく第8世代という強固な土台があったからだ。Core iシリーズの歴史において、最も性能向上に貢献し、次世代へ多大な影響を残した第8世代。これらのモデルが現在のゲーム市場の裾野を広げたと言っても過言ではない。現行のCore Ultraシリーズ2では型番のルールが変わったが、同等のCore Ultra 5 225が引き継いでいる。
中古価格は税込6,980円~
| 型番 | 性能 | コア/スレッド | 価格 | コスパ |
|---|---|---|---|---|
| Core i3-14100F | 6/12 | 15,480 | 1.667 | |
| Ryzen 5 5500 | 6/12 | 13,980 | 1.768 | |
| Ryzen 7 3700X | 8/16 | 14,980 | 1.456 | |
| Ryzen 5 3600X | 6/12 | 12,980 | 1.669 | |
| Ryzen 5 3600 | 6/12 | 11,980 | 1.792 | |
| Ryzen 5 4500 | 6/12 | 12,480 | 1.685 | |
| Core i5-8600K | 6/6 | 8,980 | 2.287 | |
| Core i3-10100 | 4/8 | 8,980 | 2.235 | |
| Core i5-9400 | 6/6 | 7,980 | 2.496 | |
| Core i5-8500 | 6/6 | 7,980 | 2.489 | |
| Ryzen 5 3500 | 6/12 | 9,980 | 1.989 | |
| Core i5-8400 | 6/6 | 6,980 | 2.828 | |
| Core i7-7700 | 4/8 | 7,980 | 2.429 | |
| Core i7-6700K | 4/8 | 6,980 | 2.749 | |
| Ryzen 7 2700X | 8/16 | - | - |
Core i5-8400は中古で6,980円ほどで販売されている。現在ではやや通用しづらくなっていることもあって底値に近づいている状況だ。コストパフォーマンス指標は2.828とずば抜けているがおすすめできるわけではない。安いモデルには相応の理由がある。ゲーミングCPUとしては物足りなさがあると言える。コストパフォーマンスだけで見ればトップクラスだ。
上位モデルのCore i5-8500はCore i5-8400に+1,000円で購入できる。タマが多いことで価格がほとんど変わらないこともある。次世代モデルのCore i5-9400もそれほど価格が変わらず飛躍的に性能が伸びたわけではない。第7世代以前のCore i5を使用しているなら、Core i5-8400は性能の向上を感じやすい。
中古で狙うなら次世代のCore i5-9400Fも捨てがたいが、どちらにしても現在のゲームへの対応力はやや低い。製品寿命はそこまで長くないと考えてよい。すでにCore i5-8400以上のCPUが推奨環境になっているからだ。できればIntel第10世代Core i5シリーズ以上のモデルを視野に入れた選択がよいだろう。
ただし、8世代から10世代への買い替えの場合、対応マザーボードへのアップグレードも必要になってしまう。同じマザーボードで選択するならCore i5-9600KやCore i7-8700が候補に入る。Core i5-9600Kについては6コア6スレッドとスペックは控えめだが同等の性能を期待できる。Core i7-8700は価格が高めなためコストパフォーマンスが高いわけではない。
Core i5-8400を選ぶことは一時のコストパフォーマンスで見ると悪くないが、長く使用するのであれば第9世代のi7や第10世代も視野に入れた選択がよいだろう。都度中古CPUで対応するのであれば、Core i5-8400を選択してもよさそうだ。少なくとも、設定や解像度を下げることで、Core i5-8400でも対応できなくはない。フルHD以上での運用なら第8世代以降のCore i7以上が無難である。
Core i5-8400のベンチマーク
Cinebench R15


Core i5-8400は、マルチスレッド性能では前世代のCore i7-7700Kと同等のスコアを出している。その差は6%だ。Core i5-7600Kよりも33%もスコアが高い。Ryzenシリーズと比べるとシングルスレッド性能も高くパフォーマンスに期待が持てる。ただし、Core i7-7700Kよりも20%劣る。競合モデルであるRyzen 5 1600と比べるとマルチスレッド性能はCore i5-8400の方が16%低く、シングルスレッド性能はCore i5-8400の方が20%高い。Ryzen 5 1600は6コア12スレッドと高スペックなためマルチスレッド性能は高くなるのだ。
エンコード


動画のエンコードの速度を計測している。Core i5-8400は、Cinebench R15と同じくCore i7-7700Kに匹敵するパフォーマンスを発揮する。Ryzen 7 1700をも圧倒するパフォーマンスはさすがだ。x264では10%程度高い。x265では3%程度低くなっている。6コア12スレッドのRyzen 5 1600に対して完勝だ。まだまだRyzenシリーズは粗さがある。さらに、Core i5-7600Kとの差は最大30%ともはや違うCPUとなっている。
各タイトルでのフレームレート計測
Battlefield 1


ゲーミング性能の高さも優秀だ。Core i7-7700Kを寄せ付けない性能を発揮している。Core i7-7700Kとの差は10%とCinebench R20などゲーム以外のアプリケーションよりも大きい。Core i7-8700Kとほぼ同等でコストパフォーマンスの高さが際立つ。Ryzen 5 1600と比べると35%もフレームレートが高い。Ryzen 7 1700と比べても25%も上回る。
Rise of the Tomb Raider


Rise of the Tomb Raiderでも同じだ。Core i7-7700Kよりも4%高く、上位のCore i7-8700Kとほぼ同等のフレームレートとなっている。Core i5-7600Kよりも5%高くしっかりと進化していることがわかる。さすが革命を起こしたCPUだ。Ryzen 5 1600と比べて18%も高い。
発売当時のCore i5-8400の評価【2017年】
先代のCore i7に迫る性能は圧巻(+)
肝心のスペックは、CPUコア数が6基と従来のCore i5-7400から1.5倍と大きく向上した。また、第7世代最高峰のCPUである「Core i7-7700K」が4コアであることを考えると、第8世代の性能に関しては期待ができる。しかしながら、現時点ではマルチコアによる恩恵が得られるタイトルは限られていることは知っておく必要がある。
Core i5-8400は、定格クロック2.8GHz、最大クロック4.0GHzとなっている。そして、第8世代で最も安く6コアのCPUを手に入れることができるCPUだ。Core i5-7400に比べておよそ25%速く、Core i5-7600Kよりもなんと15%も速くなっている。
ゲームの用途で考えると、過去のAMD Ryzenシリーズよりも優れていると言える。グラフィックボードとの相性で考えるとGTX 1050からGTX 1080まで幅広く適応可能。バランスを考えるとGTX 1050 TiからGTX 1060だろう。
ゲームPCラインナップの中心になる?(+)
第7世代まではCore i7シリーズが中心となっていた。しかし、第8世代からは価格と性能を考えるとi5が中心になるのではないだろうか。「Coffee Lake-S」の中で最も注目度の高いCPUと言えるかもしれない。コストパフォーマンスの高さでずば抜けていて、エントリーモデルとしても魅力的だ。
Core i7-8700Kの代わりにCore i5-8400を選択して、浮いた予算をGTX 1080 Ti等ハイエンドグラフィックボードに充てることも可能だ。搭載ゲーミングPCの価格帯は10万円前後からと非常にリーズナブルになっている。まだ十分にラインナップが揃っていないが、今後売れ筋のモデルとなる可能性を秘めている。
良し悪しのある性能向上となった(-)
上述した通り、性能は大きく向上した。そして、それが誰しもが歓迎する出来事ではないという事が分かった。Core i5-8400の登場からわずか10ヶ月で圧倒的な性能を持つ第8世代が登場してしまったのだから当然だろう。第7世代を選択したユーザーからするとたまったものではない。そのおかげでゲームの推奨スペックも向上したのだから、到底歓迎できるような話ではない。
私は、このCPUは革命的だと、当時Core i7-8700K搭載モデルを購入した。しばらくは、これまでにない快適な環境でゲームをプレイしていた。しかし、最新のゲームに対しては快適とは言えなかった。GTX 1080 Tiという当時最高峰のグラフィックボードを使用していたのだから原因は明らかだ。
そう、CPU性能が不足していたのだ。PUBGを始め、様々なゲームが登場し始めた時期だ。そして、フレームレートの安定が難しいゲームも増えていた。推奨スペックは控えめに記載されている。しかし、実際に快適にプレイするにはCore i5-8400以上が必要だったのである。i7-8700Kでも少し性能に不満を持つくらいには要求スペックが向上した。
その時点で、第7世代のCPUを使用しているユーザーからすると、買い替えを検討しなければならなくなる。それが第4世代ならまだ良い。第7世代を選択したユーザーにとっては最悪な展開である。高リフレッシュレートが一般的になりつつある今、CPU性能はゲームにとって大きな役割を担っている。今となっては快適性を維持するために、グラフィックボードよりも優先しなくてはならない部分でもある。
もちろんゲームによってCPU性能の重要性は異なる。しかし、CPU性能が重要なゲームが増えてきたこと自体が問題なのである。最新のゲームでは特にその傾向が顕著だ。もしも第8世代が登場していなければ、こんなことにはなっていなかっただろう。多大な貢献を残した第8世代は、同時に悪夢を見せることにもなったCPUである。
従来のマザーボードは互換性がない(-)
残念ながら2017年12月上旬時点では、入手可能なマザーボードはZ370のみとなっている。価格が高いのでCore i5-8400に最適なマザーボードとは言えない。このZ370は、Core i5-8600KなどのOC(オーバークロック)向けのモデルなので、Core i5-8400では宝の持ち腐れになってしまう。
今後価格を抑えたB360が出ることは予想されるが、それまでは少し割高なマザーボードで我慢するしかない。B360がリリースされれば、ゲーミングPCの価格も下がるだろう。
価格は190$(約20,900円)でコスパ良好(+)
欧米での単体価格は190$となっている。1$=110円で計算すると、20,900円ということになる。下位のCore i3-8350が180$(19,800円)であることを考えると非常にコスパが良いと言える。
1,100円の差で6コアとなるのはおいしいだろう。Core i3シリーズの購入を考えている方は一度Core i5-8400も確認することを推奨する。最新の情報はAmazonをチェックして欲しい。
Core i5-8400搭載おすすめゲーミングPC紹介
NEXTGEAR-M im610SA1(G-Tune)
価格:99,800円
CPU:Core i5-8400
GPU:GeForce GTX1060 3GB
メモリ:8GB
SSD:非搭載
HDD:1TB
電源:500W 80PLUS BRONZE
税抜き10万円以下の手頃な価格が魅力のゲーミングPCだ。SSDは非搭載となっているもののメモリ8GB、HDD 1TBで必要最低限の構成を持っている。とにかく価格を安くしたい方におすすめだ。
LEVEL-R037-i5-RNJR(パソコン工房)
価格:109,980円
CPU:Core i5-8400
GPU:GeForce GTX1060 3GB
メモリ:8GB
SSD:240GB
HDD:1TB
電源:500W SILVER
パソコン工房のゲーミングPCブランドLEVEL∞のミドルタワーモデルだ。im610SA1にSSD 240GBを追加して電源ユニットをパワーアップ。より安定感のあるゲームプレイが可能。ただし、価格がそれなりに上がるため悩ましいところ。
LEVEL-R037-i5-RNJR-GCP(パソコン工房)
価格:122,980円
CPU:Core i5-8400
GPU:GeForce GTX1060 3GB
メモリ:16GB
SSD:240GB
HDD:1TB
電源:500W SILVER
LEVEL-R037-i5-RNJRのメモリを16GBにしたモデルとなっている。+13,000円と一気に価格が上がってしまう。それでもメモリ容量を増やすメリットは大きく、フレームレートの安定に貢献する。数年先を見据えた構成だと言える。


















