画像引用元:https://www.ark-pc.co.jp/
Core i5-8500のスペックレビューと性能ベンチマークを検証している。当該CPUは、Core i5シリーズの中でも中堅に位置するモデルだ。Core i5-8400と比べると知名度に劣ってしまう。Core i5-8400との性能差はわずかだが、先代のCore i7-7700を上回る性能は圧巻だ。これから自作をする予定の方あるいはBTOパソコンの購入を考えている方は参考にして欲しい。
後継モデルは、「Core i5-9400」だ。スペックは6コア6スレッドと共通でCore i5-8400との性能差はそれほど大きくなく、買い替えを検討するなら2世代後の「Core i5-10400」となるだろう。Core i5-10400でやっとハイパースレッディングに対応となり一気にパフォーマンスが向上した。
ドスパラがCore i5-8500搭載モデルを低価格帯ゲーミングPCの主力に置いたこともありCore i5-8400との比較が多くのユーザーにとって興味深い内容になると思ったことからまとめることにした。Core i5-8500についてはその知名度の低さからずっと記事にしようか悩んでいたのだ。
マウスコンピューターでは下位モデルに当たるCore i5-8400が主流だが、一部Core i5-8500の取り扱いもある。2つのCPUに大きな性能差はなくこれだけでマウスコンピューター製ゲーミングPCが劣っていると考えるのは間違いだ。それぐらい性能差はわずかで体感することが難しいからだ。
- 長所
-
- Core i7-7700を上回る性能を持っている
- Core i5-8400よりもクロック周波数が高い
- 短所
-
- BTOパソコンのラインナップは少ない
- Core i5-8400との性能差を体感するのは難しい
| コードネーム | Rocket Lake |
|---|---|
| プロセス | 14nm |
| コア/スレッド数 | 6コア/6スレッド |
| 定格/最大クロック | 3.0 GHz/ 4.1 Ghz |
| L3キャッシュ | 9MB |
| TDP | 65W |
| 発売日 | 2018年2月14日 |
| MSRP | $192 |
| 中古価格 | 7,980円~ *2026/3時点 |
| 評価 |
・総合評価 4.0 ・ゲーム評価 4.0 |
Core i5-8500の概要
基本スペック
| i5-8500 | i5-8400 | i5-8600 | i5-7500 | |
|---|---|---|---|---|
| メーカー | Intel | Intel | Intel | Intel |
| コードネーム | Coffee Lake | Coffee Lake | Coffee Lake | Kabe Lake |
| プロセス | 14nm | 14nm | 14nm | 14nm |
| CPUコア数 | 6 | 6 | 6 | 4 |
| スレッド数 | 6 | 6 | 6 | 4 |
| 定格クロック | 3.0GHz | 2.8GHz | 3.1GHz | 3.4GHz |
| 最大クロック | 4.1GHz | 4.0GHz | 4.3GHz | 3.8GHz |
| L3キャッシュ | 9MB | 9MB | 9MB | 6MB |
| 対応メモリ | DDR4-2666 | DDR4-2666 | DDR4-2666 | DDR4-2400 |
| 内蔵グラフィックス | UHD Graphics 630 | UHD Graphics 630 | UHD Graphics 630 | UHD Graphics 630 |
| CPUクーラー | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
| ソケット | LGA1151 v2 | LGA1151 v2 | LGA1151 v2 | LGA1151 |
| TDP | 65W | 65W | 65W | 65W |
| MSRP | $202 | $187 | $224 | $192 |
| 中古価格 | 5,480円 | 6,480円 | – | 4,880円 |
| 発売日 | 2018/02/14 | 2017/10/05 | 2018/02/14 | 2017/01/03 |
Core i5-8500のスペックを見ていこう。比較対象として同じCoffee Lakeの2つのCPUと前世代のCore i5-7500をピックアップした。まずは従来モデルであるCore i5-7500と比較していく。前世代のCore i5シリーズでは4コア4スレッドというスペックだったが、今世代では6コア6スレッドとコア/スレッドがそれぞれ50%引き上げられている。さすがに4コア4スレッドのままではゲーム環境を構築することが難しい。
ここは時代の流れを感じざるを得ない。定格クロックが10%低く、最大クロックは8%高い。最近はコア数を増やして、定格クロックを抑えるのが特徴だと言える。これで従来モデルに比べて圧倒的な性能アップを実現している。従来モデルとの比較は次の性能の項目を参考にして欲しい。L3キャッシュ容量も50%増えて9MBとなる。さらに、対応メモリがDDR4-2400からDDR4-2666へとアップグレードされている。CPU内蔵グラフィックスもUHD Graphics 630になりグラフィックス周波数が高くなった。大きな変化があるわけではないが、時代に沿った着実な進化を果たしている。
下位モデルのCore i5-8400と上位モデルのCore i5-8600との違いは定格クロック及び最大クロックだ。上位のCore i5-8600になると定格クロック3.1GHz、最大クロックは4.3GHzとなっている。もちろんそれぞれのCPUでその差を体感できるかというと難しい。価格差は$187→$202→$224と順当だ。なお、発売日はCore i5-9400が登場して4ヶ月後にCore i5-8500とCore i5-8600となっている。
性能

Core i5-8500は、前世代のCore i5-7500と比べて飛躍的にパフォーマンスが向上している。これはコア及びスレッドが50%増えたことが大きい。当然コアが増えると一度に処理できる範囲が増えるのでメリットが大きい。Core i5-8400との差はわずかながらクロック周波数が増えている分だけ上になっている。Core i5-8500が、前世代のCore i7-7700以上の性能を持っていて上位モデルであるCore i7-7700Kに匹敵する性能だということは評価したい。
Ryzen 5 2600には劣る結果となった。6コア12スレッドとスペックが負けているため純粋なCPU性能で戦うのは厳しい。ゲームプレイ時にはその逆境を跳ね返すパフォーマンスを発揮するのが魅力だ。Intel製CPUはやはりゲーム適性が高い。現行モデルで見るとCore i5-10400よりも大幅にパフォーマンスが劣る。これはIntel第10世代になって6コア12スレッドとハイパースレッディングに対応したことが大きい。アーキテクチャ的にも変わっていてパワー効率が向上している。
Core i5-8500の最新評価【2026年】
ゲーム性能スコアおよそ20,000で今でも使える
| 型番 | 性能 | コア/スレッド | 価格 | コスパ |
|---|---|---|---|---|
| Core i3-14100F | 6/12 | 15,480 | 1.667 | |
| Ryzen 5 5500 | 6/12 | 13,980 | 1.768 | |
| Ryzen 7 3700X | 8/16 | 14,980 | 1.456 | |
| Ryzen 5 3600X | 6/12 | 12,980 | 1.669 | |
| Ryzen 5 3600 | 6/12 | 11,980 | 1.792 | |
| Ryzen 5 4500 | 6/12 | 12,480 | 1.685 | |
| Core i5-8600K | 6/6 | 8,980 | 2.287 | |
| Core i3-10100 | 4/8 | 8,980 | 2.235 | |
| Core i5-9400 | 6/6 | 7,980 | 2.496 | |
| Core i5-8500 | 6/6 | 7,980 | 2.489 | |
| Ryzen 5 3500 | 6/12 | 9,980 | 1.989 | |
| Core i5-8400 | 6/6 | 6,980 | 2.828 | |
| Core i7-7700 | 4/8 | 7,980 | 2.429 | |
| Core i7-6700K | 4/8 | 6,980 | 2.749 |
Core i5-8500のゲーム性能スコアは19,868で、当サイトがゲーミングPC搭載CPUに指定している一つの基準である20,000にほぼ達している。Windows 11をサポートしているので安心して使用できるはずだ。中古ゲーミングPCで人気の高いCore i7-7700やCore i7-6700Kを上回る性能を有しているのも心強い。発売から6年以上、世代的には6世代の前でこれだけのスコアが出ていれば十分だろう。
CPUはグラフィックボードよりも息が長いように思う。より新しい世代のモデルだとIntelのCore i3-10100やAMDのRyzen 5 4500が近い性能を有している。合わせるグラフィックボードはボトルネックを避けるために60番台以下が好ましい。6コア6スレッドとマルチコア性能自体は高くないのでゲーム実況や動画編集などの作業は苦手だ。ゲーム用CPUとして考えるとよい。
中古価格は7,980円で割安感があるコストパフォーマンスの指標は2.489とトップクラスとなる。下位モデルのCore i5-8400と同等の価格で購入できる。もちろんCPUの状態によって価格が変わるため必ずしも優れているというわけではない。また、すでに8年以上も前のCPUで故障リスクが高いことは頭の片隅に置いておく必要がある。
新品が欲しいならRyzen 5 5500やCore i3-14100あたりを候補に入れるとよい。この価格帯は中古でも新品でもAMDのラインナップも強力で選びがいがある。
中古モデルはビジネスPCが中心となる

パソコン工房やドスパラのCore i5-8500搭載モデルを見るとほとんどがグラフィックボード非搭載モデルであることがわかる。おそらく法人向けPCが一気に中古市場に流れているのではないかと思う。Windows 11をサポートしているのでビジネスPCとしてみれば検討する価値がある。ゲーミングPCを探しているなら2世代あとのCore i5-10400を基準にするとよい。
Core i5-8500の特徴まとめ
先代のi7に匹敵する性能を持つ(+)
Core i5-8500の最大のハイライトは、第7世代のCore i7-7700を超える性能を持つことだ。世代が違うとは言え$300と$100も違うCore i5-8500で前世代のフラグシップモデルを超えたのは素晴らしい。おおよそ30%OFFで同等のCPU性能が手に入るということだ。まさかCore i5シリーズで超えることができるとは思わなかった。
もっともi5-8400でも追い越しているのだが…この性能があればPUBGを含む最新のタイトルも快適にプレイできる。実況中継や動画編集などでも心強い。買い替え対象は第7世代以前のモデルで、Core i5以下のCPUを利用している方となる。もっともマザーボードの規格が異なるため、自作の方は全て買い換える必要があるので、そこはあなた自身のお財布と相談して欲しい。
BTOパソコンのラインナップは限定的(-)
BTOメーカーが販売するラインナップは非常に限定的だ。ショップ的にも取り扱いが非常に難しいCPUなのだろう。基本的にはより価格の安いCore i5-8400でカバーできるからだ。大手BTOメーカーだとドスパラが取り扱っているぐらいで、G-Tuneなどその他のメーカーでは下位モデルであるCore i5-8400が主流となっている。
サイコムやパソコンショップセブンのような中堅ショップでは、カスタマイズでの選択が可能だ。それでもデフォルトではやはりCore i5-8400がほとんどとなっている。BTOパソコンを購入するときには選択肢にないことがあるので注意しよう。
Core i5-8400でもCore i5-8500でも性能差はそれほどないのでCore i5-8500がないからと言って選択肢から外すのはやめよう。もちろん逆もしかりだ。ここに頭をつかうぐらいならグラフィックボードやストレージなどの構成に回すべきだと言える。
価格差以上の性能差を体感することは難しい(-)

当然下位のCore i5-8400と価格差があるが、その分の性能差を体感できるかというと疑問だ。カスタマイズができるサイコムでの格差を見ると2,720円程度で、ここにお金を掛けるべきかというと私はおすすめしない。それならメモリ容量アップやストレージの強化の足しにする方が有意義だろう。
一方、自作派の方のために2018年6月時点でAmazonでの販売価格を見ていこう。Core i5-8500は22,863円、i5-8400は21,980円となっている。わずか693円の違いなので、自作ならCore i5-8500を選択肢に入れても良い。どのようにゲーミング環境を構築したいのかで選択すべき内容が変わるということだ。
Core i5-8500の各種ベンチマーク
Cinebench R15


Core i5-8500は、Core i5-8400よりも2%程度パフォーマンスが高い。マルチスレッド性能においてはCore i7-7700Kとの差は1%だが、シングルスレッド性能では10%劣る。前世代のCore i5-7500と比べると65%程度の伸びだ。ハイパースレッディング対応の効果は大きいようだ。Cinebench R15は、Ryzenが得意とするところでRyzen 5 2600との差は明白だ。おおよそ28%程度の差が生じている。このマルチスレッド性能の差がアプリケーションの使用時にどれほど変わるのかは注目したい。
エンコード


動画のエンコードに掛かる時間をまとめたものだ。Core i5-8500とCore i5-8400の差は1%程度だ。この差を体感することは難しいだろう。Core i5-7500と比べると性能差は歴然だ。おおよそ40%も高速化されている。これだけはっきりと差があれば選択するメリットは大きいはずだ。Core i7-7700Kをも上回っている。6コア12スレッドのRyzen 5 2600が頭ひとつだけ抜け出していることがわかる。Cinebench R15でのマルチスレッド性能の差がそのまま反映されているように思える。
Adobe Photoshop


Photoshopでの写真編集に掛かる時間を計測している。ここでは6コア12スレッドのRyzen 5 2600Xを0.5%程度上回った。Ryzen 5 2600になると20%近くの差を付けている。シングルスレッド性能の高さがプラスに働いたのかもしれない。そう考えるとCore i7-7700KがCore i5-8500を上回ったことにも納得がいく。
ゲームプレイ時のフレームレート
Far Cry 5


Core i5-7500と比べて20%程度フレームレートが向上している。これだけフレームレートが高くなるのであれば買い替えの対象となる。Core i7-7700Kよりも3%フレームレートが高い。Ryzen 5 2600Xよりも20%以上も高くゲーム適性の高さが伺える。上位のCore i5-8600やCore i5-8600Kとの差はわずかだ。Core i5-8400に比べると少し差がある。
Hitman


HitmanでもCore i7-7700K以上のフレームレートを出している。上位のCore i5-8600との差は0.1fpsとほんのわずかだ。Core i5-8400との差も小さい。Ryzen 5 2600Xとの差は3%、Ryzen 5 2600との差は6%と大きい。ゲームプレイだけを考えるならRyzen 5シリーズよりもCore i5-8500が優勢だ。
Battlefield 1


Battlefield 1ではCPUごとの性能差がそれほど大きくない。それでもCore i5-7500以下との差は開いている。Core i5-7500よりも7%高く、Ryzen 5 2600Xよりも8%、Ryzen 5 2600よりも9%高い。Core i5-8500は、Core i7-7700Kに次いで二番目の結果となっている。これはグラフィックボードがボトルネックとなっているのだろう。
Core i5-8500搭載のおすすめゲーミングPC
NEXTGEAR-MICRO im610SA1-C(G-Tune)
価格:109,800円
CPU:Core i5-8500
GPU:GeForce GTX 1060 3GB
メモリ:8GB
SSD:240GB
HDD:1TB
電源:500W 80PLUS BRONZE
希少なCore i5-8500搭載モデルだ。G-TuneではこのゲーミングPCしか搭載モデルはない。グラフィックボードはGTX1060 3GBを搭載しバランスも良好だ。メモリ8GB、SSD 240GB、HDD1TBとなっている。カスタマイズをしなくてもそのまま利用できる。
GALLERIA DT(ドスパラ)
価格:119,800円
CPU:Core i5-8500
GPU:GeForce GTX 1060 6GB
メモリ:8GB
SSD:240GB
HDD:1TB
電源:500W 80PLUS BRONZE
NEXTGEAR-MICRO im610SA1-Cとほぼ同じ構成だ。違いはグラフィックボードがGTX 1060 6GBを搭載していることだ。価格差が10,000円となっているため価格だけを考えるとim610SA1-Cの方がよいだろう。ドスパラが好きな方や少しでも性能を上げたいという方にはGALLERIA DTがおすすめとなる。


















