当ページでは、Core i7-12650Hの性能レビュー及び搭載ゲーミングノートPCの紹介をしている。Intel第12世代の高パフォーマンスモデルで10コア16スレッドというスペックを持つ。旧世代のCore i7-11800Hが8コア16スレッドなので大幅スペックアップだ。同じIntel第12世代の上位モデルであるCore i7-12700Hが14コア20スレッドなので、ダウングレードバージョンということになる。性能的にはおよそ10%程度低い。
Core i7-12650Hを搭載したモデルのラインナップはそれほど多いわけではない。今のところマウスコンピューター・ASUS・Dellから販売されている。ドスパラやパソコン工房では販売される気配がない。それでも価格を抑えたい方にとっては魅力的な選択肢となる。Core i7-12700H搭載モデルと比べて10%程度(2万円前後)安く購入可能だ。搭載モデルは、「Core i7-12650H搭載のゲーミングノートPC一覧」で紹介している。
当ページの目次
よくわかる!!Core i7-12650Hの特徴まとめ
コードネーム | Alder Lake |
---|---|
プロセス | 10nm |
コア/スレッド数 | 10コア(6Pコア+4Eコア)/ 16スレッド |
Pコア定格/最大クロック | 2.3 GHz/ 4.7 Ghz |
Eコア定格/最大クロック | 1.7 GHz/ 3.5 Ghz |
L3キャッシュ | 24MB |
PBP | 45W |
MTP | 115W |
発売日 | 2022年01月28日 |
価格 | $502 |
特徴 | (+) 10コア16スレッドと高いスペックを持つ (+) i7-12700Hよりも安く購入できる (-) 搭載モデルは海外メーカーが中心となる (-) 立場的にやや中途半端なモデル |
評価 | ・総合評価 ★★★★★★★★☆☆ 8.0 ・ゲーム評価 ★★★★★★★★☆☆ 8.0 |
Core i7-12650Hの基本スペック
Core i7-12650H | Core i7-12700H | Ryzen 7 6800H | |
---|---|---|---|
コードネーム | Alder Lake | Alder Lake | Zen 3+ |
プロセス | 10nm | 10nm | 6nm |
ダイサイズ | 217 mm² | 217 mm² | 208 mm² |
トータルコア | 10 | 14 | 8 |
スレッド数 | 16 | 20 | 16 |
Pコア | 6(12) | 6(12) | 8(16) |
Eコア | 4(4) | 8(8) | - |
定格クロック(P) | 2.3 GHz | 2.3 GHz | 3.2 GHz |
最大クロック(P) | 4.7 GHz | 4.7 GHz | 4.7 GHz |
定格クロック(E) | 1.7 GHz | 1.7 GHz | - |
最大クロック(E) | 3.5 GHz | 3.5 GHz | - |
オーバークロック | × | × | × |
L3キャッシュ | 24MB | 24MB | 16MB |
対応メモリ | DDR5-4800 DDR4-3200 | DDR5-4800 DDR4-3200 | DDR5-4800 |
内蔵グラフィックス | Iris Xe Graphics | Iris Xe Graphics | Radeon 680M |
PBP | 45W | 45W | 45W |
MTP | 115W | 115W | - |
価格 | $502 | $502 | 非公開 |
発売日 | Q1'22 | Q1'22 | Q1'22 |
Pコアの定格クロックは2.3GHz、最大クロックは4.7GHzだ。Eコアの定格クロックは1.7GHz、最大クロックは3.5GHzとなっている。クロック周波数は上位モデルであるCore i7-12700Hと同じだ。Core i7-12650HもCore i7-12700Hと同様にオーバークロックには非対応となっている。L3キャッシュ容量は24MBだ。対応メモリはDDR5-4800・DDR4-3200をサポートしている。
内蔵グラフィックスはIntel Iris Xe Graphicsだ。Core i7-12700Hではグラフィックスコアがフルスペックの96基に対して、Core i7-12650Hでは64基と33%少なくなっている。上位モデルとの差別化はしっかりと図られている。PBPは45W、MTPは115Wだ。価格はどちらも$502となっているが、当然Core i7-12650H搭載モデルの方が安く購入できる。
競合モデルはZen 3+アーキテクチャ採用のRyzen 7 6800Hだ。Ryzen 7 5800Hのリフレッシュモデルでより高いクロック周波数を実現している。アーキテクチャ的に大きく進化しているわけではなく飛躍的に性能が向上しているわけではない。Ryzen 7 6800Hは8コア16スレッドというスペックだ。全てPコア相当となる。Pコアの定格クロックはRyzen 7 6800Hの方が40%高いが、最大クロックはどちらも4.7GHzだ。いずれのモデルもオーバークロックには対応していない。
L3キャッシュ容量はCore i7-12650Hの方が50%多く24MBだ。Ryzen 7 6800Hでは対応メモリがDDR5のみでDDR4のサポートはなしとなる。Ryzen 7 6800HはCPU内蔵グラフィックスにRadeon 680Mを搭載している。ゲームなど高負荷な用途を除けば必要十分な性能を持つ。それはIris Xe Graphicsも同じだ。PBPは45Wと共通だ。Ryzen 7 6800Hは価格が非公開だが、Core i7-12650Hと同程度か安いぐらいだと考えてよいだろう。
Core i7-12650Hの強み&搭載モデルの特徴
10コア16スレッドの高パフォーマンスCPU
Core i9-12900HK | |
Core i7-12700H | |
Core i7-12650H | |
Ryzen 9 5900HX | |
Ryzen 9 6900HS | |
Core i5-12500H | |
Ryzen 7 6800H | |
Core i9-11980HK | |
Core i7-11800H | |
Ryzen 7 5800H | |
Ryzen 5 6600H | |
Core i5-11400H | |
Core i7-10875H |
コア・スレッドが多いこともあって動画編集・動画エンコード・ゲーム実況などのクリエイター作業への適性も高い。より有利に作業を行うことができる。Intel第11世代より以前のモデルからの買い替えなら性能差を体感できるはずだ。ゲーミングCPUとしても必要十分でミドルクラス以上のグラフィックボードとのバランスを取れる。搭載モデルを見るとRTX 3060 Mobileまでとの組み合わせとなる。Pコアが6コアとCore i7-12700Hと同じなのは心強い。
MSRPはi7-12700Hと同じだが実売価格は安い
Core i7-12650HのIntel公式の希望カスタマー価格は$502と、上位モデルのCore i7-12700Hと同じだ。当然性能差があるので実売価格ではCore i7-12650Hの方が10%前後安く購入できる。同じ価格で販売されていればCore i7-12650Hを選ぶユーザーはいない。Core i7-12650Hはコスト重視の方にとって魅力的な選択肢となるだろう。バランスのよい性能帯・価格帯のモデルだと言える。
下位モデルのCore i5-12500Hが$342なので50%近くも高くなってしまうが、Pコアが増えてより高いパフォーマンスを発揮する。価格差が示すようにCore i5シリーズとCore i7シリーズには大きな壁があると考えてよい。高設定でのゲームプレイを考えるならCore i7-12650H以上を選択したいところだ。
ASUSなど海外メーカーを中心に取り扱いがある
Core i7-12650Hを搭載したモデルはそれほど多くなくASUSやDellなどの海外メーカーが中心となっている。グラフィックボードはRTX 3050 Mobile及びRTX 3060 Mobileとなる。Core i7-12650Hの性能を考えると妥当なところだと思う。マウスコンピューターからも販売されているが、ゲーミングノートPCではなくビジネス向けノートPCだ。古めのタイトルであれば対応できることは補足しておく。
Core i7-12650H自体価格を抑えられるというメリットがあるもののかなり限られたラインナップとなってしまうためCore i7-12700H搭載モデルも合わせて確認しておくとよいのではないかと思う。初めから選択肢を狭めてしまうのは得策とは言えない。ドスパラやパソコン工房からも販売されることを期待したい。
Core i7-12650Hのベンチマーク一覧
Cinebench R23
Core i9-12900HK | |
Core i7-12700H | |
Ryzen 7 6800H | |
Core i7-12650H | |
Core i5-12500H | |
Ryzen 7 5800H | |
Core i9-11980HK | |
Core i7-11800H | |
Ryzen 5 6600H | |
Core i5-11400H |
Handbrake
Core i9-12900HK | |
Ryzen 7 6800H | |
Core i7-12700H | |
Ryzen 7 5800H | |
Core i7-12650H | |
Core i9-11980HK | |
Core i5-12500H | |
Core i7-11800H | |
Ryzen 5 6600H | |
Core i5-11400H |
Adobe Photoshop
Core i9-12900HK | |
Core i7-12700H | |
Core i7-12650H | |
Ryzen 7 6800H | |
Core i9-11980HK | |
Core i5-12500H | |
Ryzen 7 5800H | |
Ryzen 5 6600H | |
Core i7-11800H | |
Core i5-11400H |
Core i7-12650H搭載のゲーミングノートPC一覧
mouse K5(マウスコンピューター)
価格:
159,800円(税込) 134,800円(税込)
液晶:15.6インチ 144Hz
CPU:Core i7-12650H
GPU:GeForce MX550
メモリ:DDR4-3200 16GB
SSD:512GB NVMe
HDD:非搭載
mouse K5はゲーミングカテゴリーには属さないが、Core i7-12650H搭載モデルかつグラフィックボードを搭載しているため紹介している。ゲーム目的での購入は推奨しない。GeForce MX550はTuring世代のグラフィックボードだ。性能的にはGTX 1050 Mobileに近い。2023年時点では正直性能的に物足りない。ゲームをプレイするなら解像度を下げたり、設定を下げたりする必要がある。構成は今では定番のメモリ16GB、SSD 512GBだ。ビジネスモデルとして見れば完成度は高い。
TUF Dash FX517ZC(ASUS)
179,800円(税込) 144,800円(税込)
液晶:15.6インチ 144Hz
CPU:Core i7-12650H
GPU:GeForce RTX 3050 Mobile
メモリ:DDR5-4800 16GB
SSD:512GB NVMe
HDD:非搭載
Core i7-12650H×RTX 3050 Mobile搭載のエントリークラスのゲーミングノートPCだ。15.6インチ144Hz対応ディスプレイを搭載している。セール期間中は税込144,800円で購入できる。メモリDDR5-4800 16GB、SSD 512GB NVMeと構成も必要十分だ。本体重量は約2.0kgと平均以下で持ち運びもしやすい。バッテリー駆動時間は約8.0時間となる。セルフクリーニング冷却システムを搭載していていつでも安定したゲームプレイができる。
TUF Dash F15 FX517ZM(ASUS)
209,800円(税込) 169,800円(税込)
液晶:15.6インチ 144Hz
CPU:Core i7-12650H
GPU:GeForce RTX 3060 Mobile
メモリ:DDR5-4800 16GB
SSD:512GB NVMe
HDD:非搭載
グラフィックスにミドルクラスのRTX 3060 Mobileを搭載したゲーミングノートPCだ。「TUF Dash FX517ZC」のグラフィックボードを強化したモデルという認識でオッケーだ。高性能ファンを搭載していて高負荷時でも安心してゲームを楽しめる。メモリDDR5-4800 16GB、SSD 512GB NVMeと構成も必要十分だろう。本体重量は約2.0kgで、バッテリー駆動時間は約7.7時間となる。持ち運びを考えている方にも扱いやすい。
Dell G15 ゲーミング ノートPC(Dell)
液晶:15.6インチ 165Hz
CPU:Core i7-12650H
GPU:GeForce RTX 3060 Mobile
メモリ:DDR5-4800 16GB
SSD:512GB NVMe
HDD:非搭載
Dellが販売する即納モデルとなっている。Core i7-12650H×RTX 3060 Mobile搭載のミドルクラスのゲーミンノートPCだ。フルHD環境でのゲームプレイを考えている方に適している。Game Shiftテクノロジーを採用していてGame Shiftキー(F9)を押すと有効化されてファンの速度を高めてパフォーマンスを引き上げる。メモリDDR5-4800 16GB、SSD 512GB NVMeと構成も必要十分だ。本体重量は約2.519kg~とやや重い。持ち運ぶことが多い方は注意しよう。
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