Core i7-7700画像引用元:https://www.ark-pc.co.jp/

当記事では、Core i7-7700の性能スペックとベンチマークを解説している。すでに発売から8年近い歳月が流れている。Skylake世代におけるCore i7-6700の後継モデルだ。主力のゲーミングPCに搭載されていた第7世代で人気のCPUだ。4コア8スレッドで当時としてはフラグシップモデルで高い性能を持つCPUだったと言える。かつて主力だったCPUは現在やや厳しいモデルとなった。

2023年時点でもゲームの推奨環境に設定されることもあるが、ゲーム目的では積極的にはおすすめしづらい。多くのタイトルでCore i7-7700以上の性能が求められることになるのでギリギリ通用する性能と考えておくべきだろう。ゲームプレイでは過度な期待をしない方がよい。基本的には新しいCPUを選択した方が有利だ。それは省電力性の観点からも明らかだ。

後継モデルは、Intel第8世代の「Core i7-8700」だ。6コア12スレッドとスペックが引き上げられてマルチスレッド性能が大きく向上している。Intel第8世代Core iシリーズとの差は大きいと考えてよいだろう。それは中古価格にも反映されていて価格差が4,500円とやや大きい。

Core i7-7700の概要

スペック

   i7-7700i7-7700Ki7-6700i7-6700Ki7-8700
コードネームKaby LakeKaby LakeSkylakeSkylakeCoffee Lake
プロセス14nm+14nm+14nm14nm14nm++
CPUコア数44446
スレッド数888812
定格クロック3.6GHz4.2GHz3.4GHz4.0GHz3.2GHz
最大クロック4.2GHz4.5GHz4.0GHz4.2GHz4.6GHz
L3キャッシュ8MB8MB8MB8MB12MB
対応メモリDDR4-2400DDR4-2400DDR4-2133DDR4-2133DDR4-2666
TDP65W91W65W91W65W
MSRP$312$350$312$350$312
中古価格11,980円13,980円8,980円9,980円13,980円
発売日2015/092015/082017/012017/012017/11

Core i7-7700のスペックについて前世代のCore i7-6700/6700K及び上位モデルであるCore i7-7700Kと比較しながら見ていく。参考として次世代のCore i7-8700についても記載している。Core i7-7700は、Core i7-6700のマイナーチェンジモデルだと言えるだろう。スペックを見てわかるとおりそこまで大きな変化があるわけではない。プロセスが14nm→14nm+へと改良が加えられたのとクロック周波数が0.2GHzが増えているぐらいだ。また、メモリ規格についてもDDR4-2133からDDR4-2400になった。

Core i7-7700は前世代のi7-6700に対して110%の性能を持ち、Core i7-6700Kに対しても102%の性能を持っている。ほぼ前世代の最高峰の性能と言えるパフォーマンスだ。Core i7-7700とi7-6700Kでは通常の性能は近くても、最大限発揮出来る性能に差がある。オーバークロック出来る末尾Kとオーバークロックできない無印の差がここにあるのだ。

上位のCore i7-7700Kになると定格クロックが16%、最大クロックが8%引き上げられている。もちろんオーバークロックにも対応できることからポテンシャルは高い。その代償として消費電力は91Wとかなり高い。Core i7-7700の優位性は省電力性の高さにある。上位のCore i7-7700Kに対しては約89%に抑えられている。

次世代のCore i7-8700になると6コア12スレッドとコア数が向上する。プロセスも14nm++へと改良されているのが特徴だ。Core i7-7700は、この第8世代のi7-8700に対しては約66%の性能に留まり大きく差を広げられている。現行でも十分通用するCPUとギリギリのCPUの差がしっかり現れている。

Core i7-7700は現在のスペックで見るとロークラスにも満たないCPUである。当時よりもマルチコア、マルチスレッドに対応したゲームが多くなっているとは言え、対応力は現行のCore i3シリーズ以下である。ゲーム用途のCPUは2世代離れると性能差が厳しくなると言われている。特に第8世代から一気に性能が上がったことで、第7世代以前のCPUは性能的に厳しい。

CPU負荷の軽いゲームではそれなりに戦えるので、ゲームを選べば通用すると言えなくもない。Core i7-7700の中古価格は11,980円となる。上位モデルのCore i7-7700Kよりも2,000円安い。基本的には性能が高くなるほど中古価格は高くなる。

性能

corei77700-seinou

次世代の第8世代Intel Core iシリーズからCore i5でも6コアになったことで性能が大きく伸びている。その伸びにCore i7-7700は食らいつくことができなかった。コストパフォーマンスに優れたCore i7-7700は将来性で大きく引き離されることとなった。オーバークロックがある分、Core i7-6700KやCore i7-7700Kはポテンシャルは高いと言える。

第7世代CPUと第8世代CPUは性能的な境界線がある。Core i7-7700とCore i5-8400を比べると分かりやすいだろう。第7世代のハイクラスであるCore i7-7700と、第8世代のミドルクラスCore i5-8400の性能差は逆転している。これまでの流れから見ても考えられないことであるCore i7-7500とCore i7-6700がそこそこの差があるように、前世代より10%の伸びで良しとされてきた。グラフで見るとはっきり第8世代Core iシリーズの凄まじさが伝わるはずだ。3世代後のCore i3シリーズ(Core i3-10100)と同等の性能に留まる。

Core i7-7700の最新評価【2024年】

ギリギリ通用するゲーミングCPU

i7-7700gamescore
このCPUに対してCore i7シリーズとは言っても過度な期待はしてはいけない。Core i7-7700が推奨CPUになる事は少なくない。ゲームを快適にプレイするためにはCore i7-7700はギリギリの性能である。数値的には20,000が一つの目安だ。もちろん設定を大きく下げてようやく対応できる程度でも、対応できることに違いはない。

Core i7-7700でプレイできないゲームは存在していない。ただし、高リフレッシュレートや高設定でのゲームプレイは想定していない。今Core i7-7700を使用しているなら、買い替えを検討しておきたい。これからCore i7-7700を検討しているなら考え直した方がよいだろう。詳細は下記の中古製品についての項目を確認して欲しい。

評価は「最低限必要なCPU」というカテゴリの最底辺に位置している。第7世代と第8世代では性能に大きな差があることは既に記載している通りだ。その第8世代のCore i5-8400でもギリギリなゲームは多く存在している。Core i5-8400よりも性能が下回るCore i7-7700では快適なゲームプレイを望めないタイトルも増えている。

やはりゲーミングCPUとしてはかなり厳しい状況になった。GTX 1660 SUPER/RTX 3050以下のモデルならなんとか通用するかもしれないが、それほど先が長いわけではない。現行のIntel第12世代になるとCore i3-12100との性能差はかなり大きくなる。さすがに7年という月日は長すぎた。

当時のCore i7-7700は第7世代の不甲斐なさもあって高く評価されていた。それだけに、この落差は少し大きすぎるかもしれない。現行のCore i3-12100を選ぶ方が満足度は高い。世代が変わって大きく性能が向上している。省電力性にも優れていて評価しやすい。

価格相応の性能で購入はおすすめしない

i7-7700chukokakaku
CPUに革命を起こした世代の一つ前のモデルとなる。この立ち位置が第7世代には付いて回る。結果的に非常に厳しい評価となってしまうのだ。前世代のCore i7-4790やCore i7-6700は、同じCore i7シリーズであるCore i7-7700と比べることができた。しかしながら、Core i7-7700は次世代の下位モデルに当たるCore i5シリーズのCore i5-8400と比べられることになる。

中古で11,980円となると、Core i5-9400FやCore i3-10100Fの方が安く購入できる。はっきり言ってCore i7-7700を中古で選択するのはおすすめしない。Core i7-7700は市場への出回りが少なく価格が下がっていない。Core i7という名称に価値を見出さないようにしよう。ゲームプレイを考えるならCore i5-9400FやCore i3-10100Fの方が高いパフォーマンスを期待できる。

第4世代から第6世代への移行でDDR4メモリが使用できるようになっている。性能では第4世代と同等程度に留まる第6世代は人気とは言えない。それでも、DDR4という新しい規格のメモリへの興味から多く販売された。Core i7-7700は第6世代CPUよりも確かに人気だった。それは第6世代と比べて性能に対する不満が少なかったこと影響している。

人気が高かったのは相対的なもので、第4世代と比べれば低い及第点の様なものだった。そして僅か10ヶ月後に性能で大きく上回る第8世代Core iシリーズが登場した。これが影響して市場への出回りが少ないのだろう。性能でも価格でも落ちるCPUをわざわざ選択する必要はない。マザーボードがあっても、選択に値しないCPUだと考えている。

それなら、Core i5-9400と新しいマザーボードを購入した方がよい。注意して欲しいのは第6世代と第7世代に採用されるCPUソケットLGA1151と第8世代と第9世代に採用されているLGA1151は同じ型番でも互換性はない。Core i3-12100も同様だ。これを機に性能と製品を一新するのも一つだろう。Core i7-7700を中古で購入してもよいのは10,000円以下になった時くらいだ。

中古市場で探してもおそらく見つからない。そのため、低価格で入手するにはオークションなどを利用するしかない。オークションは安価で入手できるメリットと、保証が無く程度も分からないリスクが発生する。Core i7-7700に強くこだわらず、より優れたCPUへの換装を考えるべきだ。

Core i7-7700のベンチマーク

Cinebench R15

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Core i7-4790Kよりも4%程度上回るスコアとなった。シングルスレッド性能なら9%高い。Core i7-6700Kとの差は4%と僅差だ。ただし、Core i7-6700Kにはオーバークロックという裏技があるためゲームに対するポテンシャルはCore i7-6700Kの方が高い。Core i7-7700Kとの差は13%となっている。

Adobe CC Photoshop

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Photoshopではやや苦戦してしまっている。下位モデルのCore i5-7600よりも低いパフォーマンスだ。ハイパースレッディング対応が意味をなしていないように思える。上位モデルのCore i7-7700Kになると10%以上パフォーマンスが向上している。

Adobe CC After Effects

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After Efffectではスペック通りのパフォーマンスを発揮している。4コア4スレッドのCore i5-7600と比べると8%高い。Core i7-7700Kとの差は8%だ。オーバークロックができるので、Core i7-7700Kの方がポテンシャルは高い。

Core i7-7700のゲーミング性能

Watch Dogs 2

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Watch Dogs 2では納得できるフレームレートが出ている。Core i7-6700Kとの性能差は1%未満だ。Core i7-7700Kと比べると3%劣る。クロック周波数が高い分だけフレームレートが伸びるようだ。Core i5-6600KやCore i7-4790Kを上回っているのはさすがだ。

Metro:Last Night

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Metro:Last NightではCore i7-4790Kに劣ってしまっている。1%の性能差がある。Core i7-7700Kになると4%フレームレートが高い。下位モデルのCore i5-7600と比べると4%高くCore i7シリーズの面目を保っている。

Core i7-7700の特徴と販売当初の評価

売れ筋ゲーミングPCに搭載されていた

第7世代のCorei7-7700はゲーミング用途でもそれ以外でも、高性能で選択しやすいCPUの一つだ。価格と性能においてバランスの取れたCPUで、コストパフォーマンスの面からも人気が高いと言える。ゲーミングPCを見ると売れ筋のモデルが揃っている。

従来のi7-6700と比べると確実に性能を伸ばし、場面によってはi7-6700Kに並ぶこともある。ただしオーバークロックには対応していないため、Core i7-6700Kとの差は大きくなる。マルチスレッドに対応しており、複数のアプリケーションの処理ではi5とは一線を画する性能を持っている。

そのため、Core i5かCore i7か悩んでいるユーザーにとっては選択肢の一つとなりやすい。GTX 1070ともバランスが取れるため、搭載モデルは人気が高く当サイトでもおすすめしているGALLERIA XF等もそれにあたる。コストパフォーマンスの高いモデルに多く採用されており、ゲーム用途でもCore i7-7700Kに劣らないパフォーマンスを発揮出来る。

オールラウンドに対応できるCPU

Core i7-7700はブーストクロックが4.2GHzとなっており、Core i7-6700Kと同じ数値なのが特徴である。一方で定格クロックは3.6GHzと特別大きく進化していない。この差がそのままCore i7-6700Kとの差となっているが、価格を考えれば十分過ぎるパフォーマンスだ。

これまでは単コアの性能を重視されていたため、クロック周波数の高いCore i5シリーズがゲームに最も適しているとされていた。しかしマルチスレッドに対応し、HTに対応したゲームも登場してきている。今はCore i7シリーズが最適になってきており、4コア8スレッドを超えるモデルにも注目が集まっている。

ただし、コア数が増えると単コア辺りの性能は少し落ちるため、現時点では4コアを超えるモデルはゲームに推奨されていない。そういう意味ではi7-7700は今最も需要の高いCPUと言えるだろう。i7-7700Kより性能は低いが、価格も安く発熱も抑えられている。CPU負荷の高いゲームでもCore i7-7700でカクつくがCore i7-7700Kではカクつかないというゲームはない。

ここまでくると、性能が高いほうがより安定するという話になってくる。つまり、ゲームをプレイするだけならCore i7-7700でもMAXに近い性能を発揮出来る。あらゆる面で優れた注目株であるCore i7-7700は、オールラウンドに対応することが可能なCPUなのだ。

Z270はOptana機能がある

対応ソケットは第6世代と同じLGA1151で、チップセットもZ170やH170などに対応している。第7世代専用のZ270やH270では、主な性能は同じだが機能性に違いが出ている。特に注目を集めているのはOptanaと呼ばれる「Intel Optane Technology」だろうか。

将来的にはともかく、現時点ではあまりゲーミングPCに大きな影響を与えていないので簡単に説明しておく。Optanaは、3D XPointを用いた新型SSDの使用法である。一般に普及すれば、ゲーミングPCにも大きな影響を与えることになるだろう。2019年時点ではそれほど考えなくてもよい。

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