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当ページでは、Core i7-9750Hの性能レビュー及びベンチマークを紹介している。デスクトップ向けのCoffee Lake-Refreshが登場してから半年が経過してついにノート向けのハイクラスCPUがリリースされた。Core i7-8750Hの後継モデルで2020年の主流モデルとなった。

2021年4月時点で後継モデルである「Core i7-10750H」を購入することができる。クロック周波数の引き上げやメモリ規格のアップグレードによってCPU性能が向上している。特に最大クロックはノート向けCore i7シリーズとして初めて5.0GHzに到達したのは注目ポイントだ。

Core i7-9750Hの概要

基本スペック

i7-9750Hi9-9980HKi7-8750H
コードネームCoffee Lake-RCoffee Lake-RCoffee Lake
プロセス14nm++14nm++14nm++
CPUコア数686
スレッド数121612
定格クロック2.6GHz2.4GHz2.2GHz
最大クロック4.5GHz5.0GHz4.1GHz
L3キャッシュ12MB16MB9MB
内蔵GPUUHD 630UHD 630UHD 630
対応メモリDDR4-2666DDR4-2666DDR4-2666
TDP45W45W45W
価格$395$583$395
発売日2019/04/262019/04/262018/04/03
Core i7-9750Hは、Coffee Lake-R世代のハイパフォーマンスモデルだ。Coffee Lake世代のCore i7-8750Hの後継モデルということになる。あくまでもリフレッシュ版ということでアーキテクチャは前世代のものを踏襲している。プロセスは14nm++と変わらない。大幅な性能アップは見込めない。

コア/スレッドは6コア12スレッドと共通だ。Core i7シリーズとして標準的だと言える。Core i7-9750Hは、Core i7-8750Hよりも定格クロックが20%高く、最大クロックは10%高い。L3キャッシュも33%引き上げられて12MBとなった。内蔵GPUは・対応メモリ・TDP・価格は共通だ。

上位モデルであるCore i9-9980HKと比較していく。一応ゲーミングノート向けのハイパフォーマンスモデルだが、ほとんど搭載モデルは販売されていない。消費電力が高くコストが掛かってしまうことが要因だろう。プロセスは同じ14nmとなっている。コア/スレッドは8コア16スレッドと高スペックだ。

Core i7-9750Hよりもクロック周波数が7%低く、最大クロックは12%高い。L3キャッシュは16MBとなっている。対応メモリ・TDPは共通だ。TDPについては実際の環境下においてはかなり大きくなることは理解しておこう。価格は$583とCore i7-9750Hと$188も差がある。

総合性能

corei7-9750hseinou2022

Core i7-9750Hは、次世代のIntel第10世代CPUを入れても十分通用するCPUとなっている。Core i7-8750Hよりも10%程度CPU性能が向上している。アーキテクチャは変わらずクロック周波数の引き上げのみであることを考えると妥当な範囲だと言える。前世代のトップモデルであるCore i9-8950HKよりも性能が高いのは評価できる。

現行モデルのCore i7-10750Hとの性能差も15%程度とそれほど大きいわけではない。こちらも基本的なアーキテクチャは変わっていないので飛躍的にパフォーマンスが向上するというわけにはいかないようだ。

Core i7-9750HからCore i7-10750Hへの買い替えではCPU的にはメリットがあるわけではないと言える。なお、Core i5-9300Hとの性能差は40%弱と大きい。4コア8スレッドのCPUではやはり差は大きくなってしまう。ゲーミングCPUとしての基準はこのCore i7-9750Hと考えてよい。

Core i7-9750Hの特徴&強みまとめ

ゲーミングノートで人気だったi7-8750Hの後継モデル

2018年のゲーミングノートPCでは前世代のCore i7-8750H搭載モデルが主流だった。人気の秘密は性能と価格のバランスの高さだ。Core i5シリーズではやや物足りなさがあり、COre i9シリーズと比べて手頃に入手できるというのは強みとなる。ゲーミングノートではこのCore i7シリーズを中心に考えるべきだろう。

そしてその後継モデルがCore i7-9750Hというわけだ。前モデルと比べて順当に性能も向上しゲーマーにとって不足はない。価格も登場したては高くなる傾向にあるが、今後は落ち着き同じぐらいの価格になると予想される。搭載ゲーミングノートPCの価格が同じ程度まで下がれば最新モデルを選択するメリットは大きい。

基本的には時代の流れとともにゲーム側の要求スペックが上がる傾向にあるため数世代前のモデルを使用しているなら買い換えるメリットがある。2019年の主力ラインナップにおいてはこのi7-9750Hが中心となるはずだ。AMDもRyzen 7 3750Hを投入したが性能的にやや苦戦しているように思える。モバイル向けRyzenシリーズが本領発揮となるのはもう少し先になりそうだ。

後継モデルのリリース後もラインナップがある

後継モデルであるCore i7-10750Hが登場してからもドスパラからこのCore i7-9750H搭載モデルが販売されている。Intelとの共同設計という特殊なモデルであるとは言え十分通用すると考えてよい。これだけ息の長いCPUは珍しい。すでに見てきたとおりCore i7-10750Hとの性能差もそれほど大きいわけではないので不安はない。

発売から2年程度経過してCore i7-9750Hは当初の予想通り主力のCPUとなった。ゲーミングノートPC向けとして、パフォーマンスとコスト面・排熱面でバランスが良い。これ以上性能が高いと排熱の問題から本体自体が大きくなってしまい実用性がなくなってしまう。ちょうどよい落とし所だと言える。

事実各BTOメーカーで販売されているゲーミングノートPCの80%以上がこのCore i7-9750H搭載モデルだ。基本的にCPU選びで迷うことはないだろう。下位モデルであるCore i5-9300H搭載モデルが少ないのはやはり性能的な不安からだと考えられる。

ベンチマーク(レンダリングやエンコード etc.)

Cinebench R20

cinebenchr15cinebenchr20-i7-9750h

定番のCinebench R20でのスコアを見ていこう。Core i7-8750Hと比べるとマルチスレッド性能が約2%、シングルスレッド性能が約8%向上している。性能が向上していることは間違いないが目を見張るほどの性能差が出ているわけではない。下位モデルであるCore i5-9300Hとの差はマルチスレッド性能で57%、シングルスレッド性能で50%となっている。

Core i5シリーズとの性能差は大きい。競合であるRyzen 7 3750Hはかなり伸び悩んでいることがわかる。Zen +アーキテクチャということでデスクトップ向けモデルとは一世代遅れている形だ。Core i7-9750Hとの性能差は60%近い。

PCMark 10

pcmark10pcmark10-i79750h

PCMARK 10では2つのパフォーマンスを計測した。1つはEssentials TestとWordでアプリスタートやブラウジングなどの基本的なPC性能を計測でき、もう1つはProductivity Testでオフィスソフトでの性能を計測できる。Essentials TestではCore i7-8750Hよりも6%高く、Productivity Testでは14%高い。世代が変わってしっかりと性能が引き上げられていることがわかる。下位モデルのCore i5-9300Hとの差はそれぞれ10%・17%だ。コア/スレッド数が多いほうが有利になることは間違いなさそうだ。

Handbrake

handbrakehandbrake-i79750h

動画のエンコードに掛かる速度を計測している。Core i7-8750Hよりも2%パフォーマンスが高くなっている。動画のエンコードではそれほど大きくパフォーマンスが向上するわけではない。下位モデルのCore i5-9300Hと比べると24%高く、Ryzen 7 3750Hよりも47%高くなっている。

7-Zip

7zipbenchmark7zip-i79750h

Zipファイルの解凍及び圧縮速度を計測している。Core i7-8750Hよりも解凍速度は3%速く、圧縮速度は10%高い。圧縮速度ではよりメリットがある。Core i5-9300Hとの性能差は40%-45%と大きくなっている。コア/スレッドが多いほうが7-Zipでは有利になると考えてよい。

Core i7-9750H搭載おすすめゲーミングPC

GALLERIA GCR2070RGF-QC(ドスパラ)

GCR1660TGF-QC-G-2価格:189,979円(税込)
CPU:Core i7-9750H
GPU:GeForce RTX 2070 MAX-Q
メモリ:DDR4 16GB
SSD:1TB NVMe対応
HDD:非搭載

ドスパラとIntelの共同開発によって生まれたゲーミングノートPCだ。2019年に発売されてから2年も継続し販売されている人気モデルとなっている。本体が薄くデザインが高い今風の一台に仕上がっている。バッテリー駆動時間も長く用途をゲームだけに留めておくのは惜しい。クリエイターPCや仕事用PCとしてもおすすめだ。グラフィックボードにはRTX 2070 MAX-Qを搭載し高解像にも対応できるパフォーマンスを持つ。フルHD環境で快適にゲームを楽しむことができる。メモリ16GB、SSD 1TB NVMe対応と構成も十分だろう。

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