corei9-10900kto画像引用元:https://www.ark-pc.co.jp/

当ページでは、Core i9-10900Kのスペックレビュー&性能ベンチマークを検証している。2020年5月20日に販売開始となった。ついにCore iシリーズも第10世代という大台に突入した。これほど長く続くIntelは素晴らしい。その最上位であるCore i9シリーズは、公式に「ゲームで最強のCPU」と発表された。これまでもゲームに限って言えばCore i9-9900KSを筆頭にIntel製品が上位を占めていた。

第9世代を超えてどこまでの性能を発揮できるのだろうか。最近はCore i9-10900Kの品薄な状況もあって少しだけスペックを落とした「Core i9-10850K」も取り扱われている。ハイスペックなCore i9-10900Kは供給を安定させることが難しいというのがその理由だ。それだけCore i9-10900Kは選ばれし精鋭部隊なのだと言える。

後継モデルは、Intel第11世代の「Core i9-11900K」だ。実はCore i9-11900Kでは8コア16スレッドとまさかのスペックダウンが図られている。もちろんCPUコアの改良によってCore i9-10900Kを超えるCPU性能を持っているが、用途によってはCore i9-10900Kが上回ることもある。選択が難しい状況となっている。

よくわかる!!Core i9-10900Kの特徴まとめ

コードネームComet Lake
プロセス14nm
コア/スレッド数10コア/20スレッド
定格/最大クロック3.7 GHz/ 5.1 Ghz
L3キャッシュ20MB
TDP125W
発売日2020年05月20日
価格$488
コメント 14nmプロセスのCPUとしては健闘している
Ryzenに匹敵するマルチスレッド性能の高さが魅力
消費電力が高く構成にコストが掛かってしまう
新しいマザーボードが必要となる
評価 ・総合評価
6.5

・ゲーム評価
6.0

第10世代は確かに現時点でゲーム世界最速のCPUだ。最適化されたゲームでは最速の名に恥じない性能を叩き出している。ハイクラスのAmpere世代のグラフィックボードが登場したこともあってこのCore i9-10900Kの価値が高くなっている。

登場からしばらく時間が経ち第10世代の評価は高くなっている。現在入手が難しい状態になっているからも容易に想像ができるだろう。また、競合であるRyzenシリーズの伸びがイマイチだったこともあってCore i9-10900Kを選択するユーザーが増えている。今後第4世代Ryzenシリーズが出揃うまではこのCore i9-10900Kに人気が集中するのではないかと思う。

Core i9-10900Kの概要

総合性能

corei9-10900kseinou

Core i9-10900Kの総合性能は、RyzenのフラグシップモデルであるRyzen 9 3900Xには届いていない。マルチコア性能が強力なRyzenシリーズに対しては差を詰める程度に留まる。第4世代のRyzenが登場すれば、この差はさらに広がると見て間違いない。Core i9-10900Kが第10世代の本命とするなら、少し物足りないコストパフォーマンスである。14nmプロセスの限界と言えるかもしれない。

総合的な性能は確かに高いが、負荷がかかる場面ではあまり性能を発揮できていない印象が強い。第2世代のRyzenのように得手不得手があまりにもハッキリし過ぎである。総合的な性能ではCore i9-9900Kを超えるスコアを叩き出している。一方で、Core i9-9900Kを下回る用途も確認されている。性能はしっかりと伸びている反面、悪い方への作用も大きくなってしまった。世界最速のゲーム向けCPUという肩書も偽りではない。

発表を聞いた時、期待は大きくなるばかりだった。蓋を開けて見れば、ゲーム用途の伸びはそれほどでもなかった。考えて見れば、ゲーム用途ならすでにIntel製CPUが最速だったからだ。前世代のCPUを超えて当たり前である。そのことを大々的に伝えたのは、それ以外の特徴を持たないということだ。多くの用途でRyzen 7 3700Xを引き離すことに成功している。それは本来Core i7-10700Kが担うべきものである。

総合的な性能は高くても、部分的な用途ではRyzen 9 3900Xの足元にもようやく及ぶ程度だ。次世代のRyzenにとっては歩いてでも超えられるハードルに留まると考えている。Intelが10nm以下でプロセスを展開させない限り、マルチスレッド性能においてRyzenを大きく超えることはないだろう。ゲーミングPCでは第10世代がアドバンテージを持つ。

ただし、第3世代のRyzenを相手にした場合に限りだ。Core i9-11900Kとの差はそれほど大きくない。数%程度範囲内に収まる。Core i9-10900Kを所有している方がCore i9-11900Kにアップグレードする必要性は薄い。それならグラフィックボードにお金を掛けた方が高いフレームレートを実現できるはずだ。

基本スペック

i9-10900Ki9-9900Ki9-9900KS
メーカーIntelIntelIntel
プロセス14nm14nm14nm
コードネームComet LakeCoffee LakeCoffee Lake
CPUコア数1088
スレッド数201616
定格クロック3.7 GHz3.6 GHz4.0 GHz
最大クロック5.1 GHz5.0 GHz5.0 GHz
TVB5.3 GHz--
L3キャッシュ20MB16MB16MB
対応メモリDDR4-2933DDR4-2666DDR4-2666
内蔵グラフィックスUHD Graphics 630UHD Graphics 630UHD Graphics 630
TDP125W95W127W
TBM3.0対応非対応非対応
TVB対応非対応非対応
価格$488$499$524
発売日2020/05/202018/11/022019/10/30
新しく登場したi9-10900Kは第10世代に合わせたのか、10コアのCPUになっている。スペックはCore i9-9900KSより高く、価格はCore i9-9900Kよりも安くなった。CPU内蔵GPU機能を持たないCore i9-10900KFは$472にまで下がっている。前世代最上位のCore i9-9900KSより優れたCPUが最大$50安くなったのは搭載モデルにも影響を与えそうだ。

Core i9-10900KはTBM3.0とTVBに対応している。より高いパフォーマンスを引き出せる機能だ。TBM3.0はTurbo Boost Max Technology 3.0の略だ。1~2基のコアを最大クロックを超えた数値に引き上げる。自動オーバークロックに近いものがある。状況に応じて機能するので、CPU負荷の高い場面で活きてくる。ただし、1~2基なので体感出来るほどの差ではないだろう。

TVBはThermal Velocity Boostの略だ。Core i9-9900KSにも搭載されていた機能である。熱や電力に余裕があれば最大クロックを引き上げる機能だ。負荷が高まると熱や消費電力も高くなるので、適用される場面は限られるだろう。

これまで、水冷クーラーは性能低下を防ぎ実質的に性能がアップしている状態だった。しかし、このTVBに対応していることで最大クロックが引き上げられるので、水冷クーラー等の高冷却はそのままの意味で性能向上に役立つようになった。Core i9-10900Kは熱対策は必須と言える。

TDPにも目を向けたい。Core i9-9900Kより30W上がってしまっている。Core i9-9900KSよりも低いが、その差は2Wだ。ほぼ同じである。ゲーミングPCでは搭載電源に容量と規格の両方が、これまで以上に求められる。また、125Wがそのまま適用されるわけではない。

ピーク時には他のCPU以上に電力を消費することになる。オーバークロックを前提としたモデルでは800Wを超えた電源の搭載も当たり前になっているかもしれない。10コア20スレッドのCore i9-10900Kは、スペックの上では当然のように前世代を凌駕した。実際に使用した場合、どのくらいの性能差が出るのか楽しみだ。

Core i9-10900Kの最新評価【2024年】

mミドルクラス相当の性能を持つ

i9-10900kgamescore
Core i9-10900Kのゲーミング性能は次世代のCore i5シリーズの廉価モデルであるCore i5-12400にも届かないところまで来ている。発売から4年の月日が流れさすがのフラグシップモデルでもランクが下がってしまうということだ。2世代での進歩は驚くべきものだ。そうは言っても今でも通用するCPUであることは間違いない。

オーバークロックに対応できるのもプラス要素だ。GeForce RTX 4060やRadeon RX 7600のようなミドルクラスのグラフィックボードとならバランスを取りやすい。少し背伸びをしてRTX 4060 Tiも許容範囲だろう。マルチコア性能で劣るRyzen 9 3900Xよりもゲーム性能が高いのはさすがだ。

旧世代のCore i9-9900Kと比べても10%程度ゲーミング性能が向上している。次世代のCore i9-11900Kになっても大きく性能が向上するわけではなく、大きく性能が変わるのはハイブリッドコアアーキテクチャを採用したIntel第12世代Core iシリーズ以降だ。性能差は15%以上とかなり大きい。

コストパフォーマンスは最低水準にある

製品名コア/スレッドゲーム性能価格コスパ発売日
Core i5-13400F6/1228,92629,480*0.9812023/01/03
Ryzen 7 5700X8/1627,03622,704*1.1912022/04/04
Core i5-12400F6/1226,44817,4801.5132022/01/05
Core i9-10900K10/2024,92742,9800.5802020/05/20
Core i7-11700K8/1624,90230,9800.8042021/03/17
Core i7-117008/1624,82827,9800.8872021/03/17
Core i5-11600K6/1224,26423,9801.0122021/03/30
Core i7-10700KF8/1623,77321,9801.0822020/05/20
Core i3-14100F4/823,60523,8800.9882024/01/08
Core i7-10700F8/1623,55319,9801.1792020/05/20
Core i9-9900K8/1621,83538,9800.5602018/11/02

Core i9-10900Kの中古価格は42,980円とまだまだ高価だ。Core i9シリーズはなかなか価格が下がらず中古でのお得感が出づらい。これは次世代のCore i9-11900KやCore i9-12900Kでも変わらないし。旧世代のCore i9-9900Kでも同じだ。中古でもCore i9シリーズを選択肢にいれるならある程度予算を確保しておこう。

Core i9-10900Kの強みは厳選されたシリコンウェーハを搭載していることだ。オーバークロックの余力もCore i7シリーズよりは大きい可能性が高い。また、10コア20スレッドとこの時代では異例の高スペックだ。ゲーム以外の用途にも対応しやすい。C

ore i9シリーズにこだわなければもっと予算を抑えることができる。同等の性能をCore i5-12400Fなら25,500円安く、Core i7-11700Kなら12,000円安く購入できる。コア・スレッドは減ってしまうがゲームだけを考えれば悪くない。

Core i9-10900Kの特徴と注意点

改めてこのフラグシップモデルに注目が集まる

Core i9-10900Kは、Intel第10世代のフラグシップモデルとなっている。10コア20スレッドとCore i9-9900の8コア16スレッドからスペックが向上した。登場時こそそれほど評価が高かったわけではないが、Turing世代の後継モデルであるAmpere世代のグラフィックボードが登場したことで評価が一変した。

高すぎるグラフィックス性能に合わせるのにこのCore i9-10900Kが必要となったのだ。例えば、GeForce RTX 3080ではCore i7-10700Kで100%のパフォーマンスを引き出すことが難しい。Core i9-10900KあるいはCore i9-10850Kを基準に考えたいところだ。まだまだ供給が安定していない中で今後も価値が安定することは間違いない。

第3世代のRyzenに対してアドバンテージが生まれた

満を持して登場したCore i9-10900Kは、第3世代に対してマルチコア性能は届かないながらも大きく近づいた。これにより、ゲーム以外の用途でもRyzen以外の選択肢が出てきた。ゲームも作業もしたいユーザーにとっては良いCPUになり得るだろう。特にゲームをメインに据えているならCore i9-10900KはRyzenに対してアドバンテージを取っている。

ゲームをメインに据えているならこれまでもCore iシリーズが優勢だった。それにマルチコア性能が上がって汎用性が加わったのがCore i9-10900Kである。デメリットも相応にあるので帳消しにするほどのものではないが、選ぶメリットや意味が存在している。

評価を左右するのは今後の展開次第だ。あくまでも、現時点では第3世代のRyzenに対してアドバンテージがある程度だ。今後Intel第10世代に最適化されたゲームが多く登場すれば、それだけで評価の上では上回るだろう。

一方で、第4世代のRyzenという存在に飲み込まれる可能性は高い。第10世代に最適化されたゲームが登場しなければ、少なくとも2年はRyzenの時代となりそうだ。第10世代は期待外れな部分を持ち合わせている。理論上の性能は圧倒的であっても、実際に使用すると上手く性能を発揮できない。多くの場面でRyzen第3世代に遅れを取っているのが現状だ。

第4世代のRyzenには追いつけない

毎世代大きな変化を遂げるRyzenシリーズは第4世代の登場が迫っている。Ryzen第3世代と対抗しているIntel第10世代は到底Ryzen第4世代と対等に渡り合うことは出来ない。世界最速のゲーム向けのCPUの座は、Ryzen 第4世代の登場までかもしれない。

もしも、Ryzenシリーズがゲームで今より安定して、そして高い性能を発揮出来るようになれば形勢は逆転するはずだ。ゲーミングPCでも第一の選択肢にRyzenが挙げられるようになれば、Intelの時代は終わってしまうだろう。残念なことに、それはもうそこまで迫った現実である。

消費電力が高くCPUクーラーにコストを掛ける必要がある

Core i9-10900Kは性能の高さゆえに生じる消費電力の高さがデメリットとなってしまう。結果的に余計に予算を掛ける必要が出てくる。Intelも熱対策及びオーバークロックの改善のためにいくつかの工夫を加えている。例えば、ダイサイズを薄くしてより熱いヒートスプレッダを採用している。それでもこのクラスのCPUでは、熱は永遠に考えなければいけない課題だと言える。

CPU単体の価格は$488、比較対象のRyzen 9 3900Xが$420(45,000円)程度だ。大きな差は無いと言えるかもしれない。ただし、これはCPU単体の価格である。i9-10900Kはこれに加えてCPUファンあるいはCPUクーラーを用意しなくてはならない。オーバークロックを考えているならかなり高性能な高冷却なCPUクーラーが必要だ。

この費用を加えると軽く$600(70,000円以上)にまでなってしまう。i9-10900K搭載モデルであれば、そこまでの価格差を体感することはできないかもしれない。自作ユーザーにとっては選びくいCPUであることは間違いない。特に、コストパフォーマンスを重視するならRyzenシリーズが一歩もニ歩もリードしている。

水冷クーラーを既に所持しているというなら、純粋にパフォーマンスで選択すれば良い。用途によっては$700を超えるRyzen 9 3950Xよりも高い性能を発揮出来る。その用途であれば選択するメリットは十分にあると言える。用途を限った選択なら現状トップクラスのCPUだ。悪く言えば、用途を限らなければ他に優れた選択肢があるということにもなる。

Core i9-10900Kのベンチマーク一覧

Cinebench R20

cinebenchcinebenchr20-i9-10900k

Cinebench R20でのベンチマーク。Ryzen 9 3950Xは別格だ。Ryzen 9 3900Xもマルチ性能に関してはトップクラスと言えるだろう。Core i9-10900KはCore i9-9900Kから大きく成長はしている。それでもRyzen 9 3900Xに20%ほど引き離されている。マルチコアを使用する用途でも通用しやすくはなったかもしれない。しかし、こういった用途ではRyzen 9 3900Xを避けてCore i9-10900Kを選択するメリットは薄そうだ。

Adobe Photoshop 2020

photoshop-i9-10900k

興味深いのはAdobe Photoshop 2020でのスコアだ。Core i9-10900KはRyzen 9 3950Xに対して6%ほど高いスコアを出している。Core i9-9900KがRyzen 7 3700Xよりも低く、Core i7-9700Kに近いことからRyzenシリーズの方が適正は高かったはずだ。ただ、Ryzen 9 3950XがRyzen 9 3900Xに迫られているところを見ると、Ryzenシリーズ自体も得意というわけではなかったのかもしれない。性能的な上限がその辺りだったのだろうか。

Adobe After Effects 2020

aftereffects-i9-10900k

Adobe After Effects 2020 でもCore i9-10900Kはトップのスコアだ。ただ、Ryzen 9 3900Xとの差は誤差程度である。Ryzen 9 3950Xのスコアが少し低くなっている点から見ても、マルチコアの性能が上手く活かせないアプリケーションなのかもしれない。それはCore i7-9700KがCore i9-9900Kよりも高いスコアを出していることからも分かる。Adobeのアプリケーションに関してはCore i9-10900Kはアドバンテージがある。クリエイティブな用途でも、Adobe関連ならRyzenよりもCore i9-10900Kに分があると見るべきだろう。

Core i9-10900Kのゲームプレイ時のフレームレート

Far Cry New Dawn 1080p

farcrynewdawn

Core i9-10900K135
106
Core i7-9700K135
106
Core i9-9900K129
103
Ryzen 9 3950X115
90
Ryzen 9 3900X114
89
Ryzen 7 3700X114
89
平均fps最小fps
New DawnではRyzenシリーズが同じfps数値である。Ryzenの上限なのだろうか。Core i9-10900Kはトップのスコアでも、Core i7-9700Kとの差は誤差である。何度か試すとi7-9700Kが上の数値になってもおかしくない。Ryzenシリーズは最適化されていないゲームではIntel製品に差を付けられてしまう。これが、Ryzenがゲームで弱いとされる一因だ。ちなみに、この数値はCore i7-7700Kとほぼ同じである。

Far Cry New Dawn 1440p

farcrynewdawn

Core i9-10900K126
103
Core i7-9700K125
103
Core i9-9900K123
101
Ryzen 9 3950X108
86
Ryzen 9 3900X108
86
Ryzen 7 3700X108
83
平均fps最小fps
WQHD環境でのフレームレートを計測している。Core i9-10900Kがここでもトップだ。数値はCore i7-9700Kと変わらず誤差程度。i7-9700Kはゲームで無類の強さを誇っていると言える。こうなるとCore i9-10900KよりもCore i7-10700Kの方が気になるCPUである。一方のRyzenは、ここでもほぼ同数で落ち着いている。一貫して苦手なゲームでは性能の上限が決められているような数値だ。第4世代になるとこの壁は取り払われるのだろうか。

Borderlands 3 1440p

boarderland3

Core i9-10900K67
60
Core i7-9700K67
60
Core i9-9900K67
60
Ryzen 9 3950X66
60
Ryzen 9 3900X65
59
Ryzen 7 3700X64
57
平均fps最小fps
Borderlands 3はRyzenシリーズに最適化されたゲームだ。推奨環境にもIntelより先にRyzenやRadeonが表記されている。公式にAMD製品を推奨しているゲームだ。そのBorderlands 3ではRyzenシリーズのfpsが非常に優秀である。Intel製品はRyzenに最適化されたゲームでも高い数値を残している点は評価できる。

その差は僅かに見えるかもしれないが、Ryzenに適した環境でRyzenを上回っている事は意外と重要である。最適化されていないゲームでも高い対応力を示している。第10世代に最適化されたゲームであれば、Core i7-9700Kよりも高い数値を残せるのではないだろうか。

Ghost Recon Breakpoint 1440p

Ghost Recon Breakpoint

Core i9-10900K113
97
Core i7-9700K111
95
Core i9-9900K111
95
Ryzen 9 3950X106
92
Ryzen 9 3900X106
92
Ryzen 7 3700X104
90
平均fps最小fps
Ghost Recon BreakpointでもIntel製CPUがリードしている。ゲームに関しては概ね関係性は変わらない。注意すべき点は、ピックアップしているゲームがRyzenが得意としているゲームであるということだ。Ryzenの得意分野でもあってもIntelがリードしているという事実は大きい。そしてそれは、第10世代を強く推奨出来るものではない。

表には記載されていないが、Ryzen 9 3950Xを超えるゲーム性能はi7-7700Kでも可能である。もっと言えば、Core i7-9700Kでも十分だ。世界最速のCPUと第9世代のCore i7-9700Kの差がほとんど出ていない。むしろi7-9700Kの優秀さが際立っているのではないだろうか。

Total War : Three Kingdoms 1080p

totalwar

Core i9-10900K149
125
Core i7-9700K147
97
Core i9-9900K144
119
Ryzen 9 3950X132
91
Ryzen 9 3900X130
89
Ryzen 7 3700X123
82
平均fps最小fps
第10世代に最適化されたTotal War :Three Kindomsでのベンチマーク。流石に第10世代に最適化されたゲームだとRyzenとの性能差が大きく開いている。平均144hzを超えるCore iシリーズに対して、Ryzenシリーズは苦しい。Core i7-9700Kも平均値は高くても最小数値が2桁にまで落ちている。

Ryzenシリーズの傾向から見ても、マルチコアの影響は大きそうだ。第10世代は最適化されると本領を発揮する。最適化されていないゲームでは第9世代と比べて優位を築いていない。

Core i9-10900K搭載のおすすめゲーミングPC一覧

LEVEL-R049-LCiX9K-TAXH(パソコン工房)

LEVEL-G03A-LCi9KS-XYVI価格:192,800円
CPU:Core i9-10900K
GPU:GeForce RTX 3070
メモリ:DDR4 16GB
SSD:500GB NVMe対応
HDD:2TB
電源:700W BRONZE

RTX 3070×Core i9-10900K搭載のゲーミングPCだ。RTX 2080 Ti搭載モデルよりも遥かに安価で同等のパフォーマンスが得られる。コストパフォーマンスの高い一台となっている。4K解像度にも対応でき将来性も高い。メモリ16GB、SSD 500GB NVMe対応、HDD 2TBと充実の構成も嬉しい。

raytrek ZF(ドスパラ)

raytrek ZFtop価格:199,980円
CPU:Core i9-10900K
GPU:GeForce RTX 3070
メモリ:DDR4-2666 32GB
SSD:1TB
HDD:非搭載
電源:850W GOLD

RTX 3070搭載モデルとしては価格が抑えられている。何よりも構成が素晴らしい。メモリ32GB、SSD 1TBと充実しているのはクリエイターPCらしいとこだと言えるDVDドライブが搭載されているのも最近のモデルとしては珍しい。高解像度あるいは高リフレッシュレートでのゲームプレイが前提だ。750W GOLDの電源を搭載していて発熱を抑える効果がある。ドスパラのゲーミングブランドであるガレリアではCore i9-10900Kの代わりにCore i9-10850Kが選択されている。その意味においても価値のある一台だ。

G-Tune TD-P(G-Tune)

nextgear価格:249,800円
CPU:Core i9-10900K
GPU:GeForce RTX 3080
メモリ:DDR4-2666 32GB
SSD:512GB NVMe対応+512GB SATA
HDD:4TB
電源:800W PLATINUM

当サイトとのコラボレーションモデルでコストパフォーマンスが非常に高い。税抜25万円前後のモデルならこれ以上のモデルは見つからないだろう。CPUはハイエンドの第10世代Core i9-10900Kを搭載。水冷CPUクーラーを搭載していて熱に対して安心感がある。4K解像度でのゲームプレイにも対応しやすいのはポイントだ。グラフィックボードにはRTX 3080を選択している。ゲーム動画の配信もこなせるそんな一台だ。メモリ16GB、トリプルストレージ、800W PLATINUMの電源と構成面も充実している。購入した方の満足度の高い一台だ。

管理人による総評(Core i9-10900K)

corei9-10900kto

(+) ゲーム向けCPU最強の座を手中に収めた
(+) 第3世代Ryzenシリーズに対してアドバンテージが生まれた
(-) 消費電力が高くCPUクーラーにコストが掛かる
(-) 第4世代Ryzenが登場すると魅力は半減してしまう可能性がある

Core i9-10900Kは、ゲーム用途において現行最強の名にふさわしいCPUだ。Ampere世代のRTX 3080やRTX 3090に合わせるなら第一候補となるだろう。一方で、第10世代のワットパフォーマンスは最悪レベルだ。これはIntelが14nmを使用し続ける限り仕方のないことなのだろう。言い換えれば、Ryzenを超えるには当初の予定通り10nm以下のサイズが必要になる。14nmで追いつこうと努力している成果は、おそらく今後のプロセスの縮小化で活かされるはずだ。

そうなるまで、Ryzenの時代と言ってもよいかもしれない。その新しいプロセスで展開されるまでは、Ryzenを視野に入れた方が無難である。ただ、ゲームプレイでRyzenが有利かと言えばそうでもない。少なくとも、第3世代のRyzenはゲームタイトルにまだムラがある。Ryzenに最適化されたゲームでもCore iシリーズの方が安定している。

基本的にゲームしかしないならCore iシリーズがよい。問題があるとするなら、ゲーム以外にもメインの用途を持つ場合だ。動画の作成やエンコードなどのクリエイティブな用途も視野に入れるならRyzenが良い。Intel製CPUだからそれらの作業に不利になるというようなことはない。快適性に関しても体感では差を感じることもない。

もっともIntelが不利にならないだけで、Ryzenが有利であることに変わりはない。期待値を上回ることができなかった第10世代。14nmプロセスの枠内ではよくやっていると思うが、Intelは抱えている自社の問題を片付けるまで、Ryzenとまともにぶつかり合えるCPUを展開することは難しい。

第10世代に全てのゲームが最適化されるようなことになれば話は別だ。そうなれば、ゲームでのアドバンテージを確固たるものにし、Ryzenを置き去りにする。もちろん、そんな自体は起こり得ない。この分では早々に第11世代を望むことになりそうだ。Intelが14nmで展開する限り、大きな期待はできないと考えている。それはつまり、第10世代にも同じ事が言える。

性能は確かに優れているが、弱点も露呈してしまっている。Ryzenを展開するAMDが凄いのではなく、Intelが出遅れているのだ。本来ならIntelも同様に小型化を実行しなくてはならなかった。そして、Intelもここまで長期化する問題だとは考えてもいなかったのではないだろうか。将来的な希望は残しつつも、現在は完全にRyzenに追いつけないことを証明してしまった。

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