当記事では、ドスパラ「GALLERIA UA9C-R48」の詳細レビューをまとめている。GALLERIAブランドにおけるフラグシップモデルであるGALLERIA Uシリーズの一台だ。ケース自体はGALLERIA Zシリーズと同じミドルタワーだが、カテゴリー的にフルタワーとしている。通常のガンメタリックデザインではなく、アルミヘアライン外装をまとい高級感がある。CPUにはCore i9-13900KFを、グラフィックスにはGeForce RTX 4080を搭載している。4K環境でのゲームプレイを考えている方におすすめだ。税込50万円オーバーという価格設定で万人受けするモデルではない。また、コストパフォーマンスを考える価格帯とも言えないだろう。
当ページの目次
GALLERIA UA9C-R48のスペック解説
ブランド名 | GALLERIA |
---|---|
製品名 | GALLERIA UA9C-R48 |
価格 | 519,980円(税込) |
CPU | Core i9-13900KF(水冷) |
GPU | GeForce RTX 4080 |
メモリ | DDR5-4800 32GB |
SSD | NVMe 1TB Gen4 |
HDD | 2TB |
電源 | 1000W PLATINUM |
マザーボード | チップセットZ790 |
おすすめ度 | Bランク |
評価 | ・コスパ 5.6 ・構成 9.5 ・品質/サポート 10.0 |
各タイトルの対応表
FF15 | Apex Legends | FORTNITE |
---|---|---|
・4K ・WQHD | ・240fps ・144fps | ・240fps ・144fps |
★5つ=最高設定、★4つ=高設定、★3つ=標準設定、★2つ=低設定、★1つ=厳しいということだ。なお、対応表は必要なスペックや環境から評価した個人的な見解となっている。
GALLERIA UA9C-R48はCore i9-13900KFとRTX 4080を搭載したハイエンドのゲーミングPCだ。現行最強クラスの性能を有する性能は、一般的な環境であればどんな環境でもゲームを快適にプレイできる。Apex Legendsやフォートナイトであれば360Hzの環境でも安定させられる。FF15を含めWQHDや4Kのような高解像度でも安定する。本格的なゲームプレイや負荷の高い最新のゲームをプレイするコアなゲーマーにこそおすすめしたい性能だ。
GALLERIA UA9C-R48の性能まとめ
ゲーミングPCとは、グラフィックボードやCPUなどのPCパーツの集合体だ。ここでは特に重要なグラフィックボードとCPUについて分解して細かく見ていく。
PC初心者の方がスペックを見て性能をイメージすることは難しいだろう。一体として見るよりも一つずつのパーツを見ていくと理解がしやすいと考えている。
Intel Core i9-13900KF(CPU)
Core i9-13900KS | |
Core i9-13900K | |
Ryzen 9 7950X | |
Ryzen 9 7950X3D | |
Core i7-13700K | |
Ryzen 9 7900X | |
Core i9-12900KS | |
Core i9-12900K | |
Ryzen 9 7900X3D | |
Ryzen 9 5950X | |
Core i7-12700K | |
Core i7-12700 | |
Ryzen 9 5900X | |
Ryzen 7 7700X | |
Core i9-11900K | |
Core i5-12600K | |
Ryzen 7 5800X | |
Ryzen 7 5800X3D |
GALLERIA UA9C-R48で採用されているのは、現行最強の処理性能を誇るCore i9-13900KFだ。Intel第13世代CPUのフラグシップモデルで高い性能を持つ。24コア32スレッドと驚異的なスペックで、他のCPUを圧倒している。従来モデルのCore i9-12900Kと比べてEコアが倍増となり、20%以上処理性能が高くなった。競合モデルのRyzen 9 7950Xと比べても性能は上だ。ゲーム実況動画作成・画像編集・ゲーム開発・3D CADなどのCPU負荷の高い作業にも対応できる。ゲーミングCPUとしてもトップのモデルとなる。Ryzen 9 7950X3Dがリリースされると序列は変わるかもしれないが、トップクラスの性能を持つことは事実だ。
GeForce RTX 4080(GPU)
RTX 4090 | |
RX 7900 XTX | |
RTX 4080 SUPER | |
RTX 4080 | |
RX 7900 XT | |
RTX 4070 Ti SUPER | |
RTX 3090 Ti | |
RTX 4070 Ti | |
RTX 3090 | |
RX 6950 XT | |
RTX 3080 Ti | |
RTX 3080 12GB | |
RX 6900 XT | |
RX 6800 XT | |
RTX 3080 10GB | |
RX 6800 | |
RTX 3070 Ti | |
RTX 3070 | |
RTX 2080 Ti |
グラフィックスには、Ada Lovelace世代のハイエンドモデルであるGeForce RTX 4080を搭載している。2023年3月時点で上から3番目の性能を持つグラフィックボードだ。従来モデルのRTX 3080 10GBと比べて30%以上も処理性能が向上している。GPUメモリ容量も16GBと驚異的な数値と60%アップだ。4K環境でのゲームプレイを考えているゲーマーの方向けだと言える。レイトレーシングも存分に堪能できるだろう。フルHD環境でのゲームプレイを考えている方は下位モデルでも十分通用するだろう。Ampere世代のグラフィックボードと比べるとワンランク性能が引き上げられている。
GALLERIA UA9C-R48の特徴
高すぎる性能と価格から選ぶユーザーを選ぶ
GALLERIA UA9C-R48は、Core i9-13900KF×RTX 4080搭載で非常に優れた性能と構成を持つモデルだ。フルタワーモデルであるGALLERIA Uシリーズは、構成はもちろんのこと、ケースの品質も下位シリーズとは比べ物にならない。そして、その分だけ価格も一気に跳ね上がってしまう。この性能と構成を扱い切れるかどうか、そしてこの価格のゲーミングPCを選べるのかどうかこれら2つの点でかなり人を選ぶモデルだと言える。
Core i9-13900KFとRTX 4080、DDR5-4800 32GBという構成を持つモデルは高価になりやすい。その中でも50万円オーバーともなると選べるのはごく一部のコアゲーマーだけだろう。ここまで突き詰めたモデルではなく、価格も性能も重視したモデルも存在している。40万円を超えるモデルは20万円台の人気モデルと違い、類似した構成を持つモデルというのが減少してくる。
それがフルタワーモデルともなれば、ショップのカラーがしっかりと反映されている。そのため、GALLERIA UA9C-R48はGALLERIAシリーズが好きであることも絶対条件になる。正直なところ、40万円以上のモデルはおすすめしにくいと感じている。価格帯的に人気のあるモデルは15万円前後だ。価格が高くなるに連れて選択するユーザーの母数は減少していく。40万円を超えるとより顕著な結果となる。
50万円を超えるともなれば、ほとんど選ばれなくなる。この価格帯からは選べるユーザーから選ばれるモデルしか人気モデルとならない。登場してそれほど時間が経過していないGALLERIA UA9C-R48はここから人気モデルになるかどうか分からない。ただ、選んでも後悔しにくいモデルではある。
充実した構成が魅力の一台
GALLERIA UA9C-R48の魅力は性能ではなく、充実した構成にあると考えている。GALLERIA Uシリーズは32GBを標準としているため、高性能はRTX 40シリーズとの相性がいい。また、メモリ規格DDR5-4800とチップセットZ790と最新の組み合わせにもなっている。さらに、最近ではほとんと見かけなくなったデュアルストレージ採用だ。SSD 1TB Gen4とHDD 2TBだ。HDDは最近ではあまり選ばれないストレージだ。
HDDは動画や画像のようなアクセス時しか読み込みが発生しないファイルはSSDよりもHDDの方が保存に適している。厳密に言えばどちらに保存してもあまり変わらないというのが正しい。それなら保存容量が大きく安価なHDDの方がいいという話だ。動画ファイルはプレイ時間に比例して増えていく。保存形式によって容量も変わるので、2TBのHDDは意外と今のゲーム事情に合っているように感じられる。
そして全てを支える電源は1000W PLATINUMだ。これであれば水冷式のCPUファンとも相まって、オーバークロックにも対応できる。パソコンでできることのほとんどに対応できる性能を支える全てのパーツが必要十分以上にまとまっている。この構成こそがGALLERIA UA9C-R48の強みであり、最大の特徴であると見ている。
もっとも、50万円を超えていればCPUやGPUのグレードが高いことは当然だ。後はどこまで構成を高められるかである。欲を言えばメモリは64GBくらいあってもおかしくない価格設定なので、もう少し安くするか構成を高めるかしてほしい。完成度という点では最上位クラスであることは間違いない。価格にさえ納得できれば、おすすめできるモデルだ。
競合モデルとの比較
ブランド | GALLERIA | LEVEL∞ |
---|---|---|
イメージ | ||
製品名 | GALLERIA UA9C-R48 | LEVEL-R779-LC139KF-VLX |
ケース | ミドル | ミドル |
価格 | 519,980円(税込) | 469,800円(税込) |
CPU | Core i9-13900KF(水冷) | Core i9-13900KF(水冷) |
GPU | RTX 4080 | RTX 4080 |
メモリ | DDR5-4800 32GB | DDR5-4800 32GB |
SSD | NVMe 1TB Gen4 | 1TB Gen4 NVMe |
HDD | 2TB | 非搭載 |
電源 | 1000W PLATINUM | 1000W PLATINUM |
マザボ | Z790 | Z790 |
公式 | 公式 | 公式 |
レビュー | 当ページ | レビュー |
比較対象はパソコン工房のLEVEL-R779-LC139KF-VLXだ。基本的な構成はよく似ている。違いはHDD非搭載である点、価格が5万円ほど安い点の2つだ。構成だけを見れば、HDD 2TBの有無で5万円の価格差があるように見える。実際にはケースがフルタワーであることが違いとしてある。見た目やケースの品質をそれほど重要視していなければLEVEL-R779-LC139KF-VLXは非常に強力なモデルであると言える。
ベースが高めのGALLERIAの中でGALLERIA UA9C-R48は抑えられている方だ。LEVELシリーズは価格が抑えられていること、ミドルタワーであることが価格を下げている。コストパフォーマンスだけを見ればLEVEL-R779-LC139KF-VLXの方が上だ。もっとも、この価格帯になるとコストパフォーマンスで選ぶようなことはほとんどないはずだ。非常に高価なハイエンドクラスであることを考えれば、総合的に見てGALLERIA UA9C-R48の方がおすすめしやすい。
パソコンケースレビュー
正面
GALLERIA U-Seriesではアルミヘアライン外装のケースを採用している。Z-SeriesやX-Seriesのケースとは一線を画する。高級感があって所有欲を満たしてくれるだろう。
左側面
左側面はアクリルパネルを採用していて少しだけ中が見える演出をしている。前側には吸気用のスリットがある。ブルーのカラーがおしゃれだ。
右側面
本体右側面は吸気用のスリットがあるのみだ。非常にシンプルだ。
I/Oパネル
I/Oパネルは本体上部にまとめられている。左側から電源ボタン・再起動ボタン・USB 3.2 Gen1×4、ヘッドフォン出力・マイク入力端子が配置されている。非常に使い勝手のよいI/Oデザインだと思う。
背面
背面は選択するパーツによって変更となる点は押さえておこう。拡張性が高く複数のストレージ・サウンドカード・キャプチャーボードを追加することも可能だ。
管理人による総評(GALLERIA UA9C-R48)
GALLERIA UA9C-R48は、Core i9-13900KF×RTX 4080搭載のハイエンドクラスのゲーミングPCだ。GALLERIAのフラグシップモデルであるUシリーズではアルミヘアライン外装のケースを採用していて差別化が図られている。CPUクーラーは水冷タイプで冷却にもこだわっている。RTX 4080は、Ada Lovelace世代の上位モデルで高いグラフィックス処理性能を持つ。4K環境でのゲームプレイに最適だ。WQHD環境で高リフレッシュレートを目指すのも悪くない。Core i9-13900KFならRTX 4080の性能を引き出せるはずだ。メモリDDR5-4800 32GB、SSD 1TB、HDD 2TBと構成も充実している。もっとも50万円の価格を考えると普通と言えるかもしれない。ガレリアブランドに魅力を感じるなら選択しても後悔はしないだろう。
価格 | CPU | グラボ |
---|---|---|
519,980円(税込) | i9-13900KF | RTX4080 |
メモリ | SSD | HDD |
DDR5 32GB | 1TB | 2TB |
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