ドスパラが販売する「GALLERIA XA7C-R46」のレビューをしている。Core i7-14700F×GeForce RTX 4060搭載のゲーミングPCだ。実はミドルクラスのグラフィックボードにCore i7シリーズを組み合わせたモデルははっきりと人気がない。Intel第10世代ぐらいまでは見られたがCPU性能が向上したこともあってラインナップが少なくなっているように思う。
Core i7シリーズを選択することでゲーミングPCの価格を抑えにくく、ミドルクラスのよさが損なわれやすいからだ。それでもメモリDDR4-3200 32GB搭載と構成を充実させることで他のモデルとは一線を画する。埋もれてしまいがちなミドルクラスの中で存在感が出ている。ゲームをメインに考えるよりも、様々な用途の中にゲームも含まれているような方におすすめだ。Core i7-14700Fを搭載したからといってゲーミング性能が大きく向上するわけではない。用途に合うか、もう一度確認して選んでほしい。価格は変動が大きく、219,980円→232,980円→224,980円→218,980円となっている。
当ページの目次
GALLERIA XA7C-R46のスペック
ブランド名 | GALLERIA |
---|---|
製品名 | GALLERIA XA7C-R46 |
価格 | 218,980円(税込) |
CPU | Core i7-14700F(レビュー) |
GPU | GeForce RTX 4060(レビュー) |
メモリ | DDR4-3200 32GB |
SSD | 1TB Gen4 NVMe |
電源 | 650W 80PLUS BRONZE |
マザーボード | チップセットB760 |
おすすめ度 | Aランク |
評価 | ・コスパ 6.7 —–内訳—– ・ショップ評価 8.9 |
GALLERIA XA7C-R46のコストパフォーマンスは6.7と標準より少し高い程度だ。円安の影響でゲーミングPC全体が値上げ傾向にある中で、上位モデルや競合製品との価格差を広げた。じわじわと価格を下げ、標準を上回るくらいにまで回復している。これからの動向に期待したい。
GALLERIA XA7C-R46のカスタマイズ(おすすめ度)
- CPU ×
- CPUファン ×
- CPUグリス ×
- メモリ ×
- SSD ×
- 電源 ×
GALLERIA XA7C-R46はカスタマイズをおすすめしていない。標準構成に優れるモデルなので、カスタマイズの必要がない。メモリは16GBのダウングレードが可能だが、5,000円引きにしかならないので割に合わない。16GBでいいなら、標準で16GB搭載モデルを選択した方が価格を抑えられる。GALLERIA XA7C-R46の魅力は充実した構成だ。当然価格は少し高めだ。
カスタマイズを行うとGeForce RTX 4060搭載モデルとしては価格が高くなりすぎる。CPUはどれを選択しても恩恵が小さい。CPUファンは水冷を選択してもいいが、Core i7-14700Fでは恩恵があるとは言いにくい。CPUグリスの価格は安くても、相応の効果しか期待できない。GALLERIA XA7C-R46は標準構成での選択を検討したい。
各タイトルの対応表
Apex Legends | フォートナイト | パルワールド | マイクラ |
---|---|---|---|
・240Hz ・144Hz | ・240Hz ・144Hz | ・144Hz ・60Hz | ・影Mod ・通常 |
GALLERIA XA7C-R46はCore i7-14700FとGeForce RTX 4060を搭載したミドルクラスのゲーミングPCだ。CPU性能が高く、ゲーム以外への対応力にも優れている。誰にとっても扱いやすく、多くのゲームを快適にプレイできる。設定で負荷を下げれば最新のゲームもプレイ可能だ。
Apex Legendsは、144fpsでの安定は期待できる。200fps程度は維持できるため、240Hz環境も構築可能だ。注意点として、240fpsの張り付きはむずかしく、最上位の環境を求めるには適していない。フォートナイトのように、少し負荷の低いゲームなら240fpsの張り付きも目指せる。純粋にグラフィックボードの性能が求められる用途では、完璧な対応は難しい。あくまでもGALLERIA XA7C-R46はミドルクラスのゲーミングPCだ。
話題を集めたパルワールドは、メモリ32GBを活かせるゲームだ。GALLERIA XA7C-R46なら快適と言える水準でゲームをプレイできる。設定次第で144Hzも実現可能だ。ただ、アップデートの負荷で安定しにくくなるかもしれない。ある程度の妥協が必要なゲームだ。高い人気を維持しているMinecraftは、負荷を気にせずプレイできる。グラフィック品質を高める影Modを導入しても耐えられる。ただし、チャンクを広げたり、トラップタワー周辺にいたりすると負荷を感じやすい。最高設定ではなく、高設定程度にとどめたい。
GALLERIA XA7C-R46のゲーミング性能
Core i7-14700F(CPU)
GALLERIA XA7C-R46は、CPUにIntel第14世代のCore i7-14700Fを搭載している。前世代最上位のCore i9-13900Kと同等のゲーム性能を有する。20コア28スレッドでマルチスレッド性能も高く、ゲーム以外の用途でも高いパフォーマンスを発揮できる。ゲームにもよい影響を与えるCPUだが、ミドルクラスのGeForce RTX 4060との組み合わせだとやや宝の持ち腐れとなる。Core i5-14400F搭載モデルとの差はそこまで大きくならない。従来モデルのCore i7-13700と比べて3%弱パフォーマンス高いだけに留まる。ゲームを中心とするなら、Core i7-14700FはRTX 4060に対してオーバースペックになりそうだ。
GeForce RTX 4060(GPU)
GALLERIA XA7C-R46にはRTX 40シリーズ(Ada Lovelace世代)のミドルクラスであるGeForce RTX 4060が搭載されている。ミドルクラスの王道といった性能で、可もなく不可もない扱いやすさが特徴だ。設定次第でほぼ全てのゲームを快適にプレイできる上に、価格も抑えられているので最も人気なグレードだ。
従来モデルであるGeForce RTX 3060よりも20%以上も性能がアップしており、高リフレッシュレートなどの負荷の高い環境への対応力が向上している。DLSS 3.0にも対応しているので、最新のゲームであっても安定したフレームレートが期待できそうだ。
CPUとGPUのバランス考察
Core i7-14700FとGeForce RTX 4060のバランスはそこまでよくない。GeForce RTX 4060の性能を引き出すだけなら、Core i5-14400Fがベストな組み合わせだ。Core i7-14700Fはゲーム性能を引き出すだけでなく、ゲーム以外の用途への対応力が魅力だ。性能のバランス的に、GeForce RTX 4060との組み合わせはそこまで人気があるわけではない。それでもメイン用途がクリエイティブ作業で、少しゲームをする方でも合わせやすい。無難かつ扱いやすい組み合わせである。
GALLERIA XA7C-R46の概要&特徴
2ヶ月連続の値下げで評価を上げる
GALLERIA XA7C-R46は、6,000円の値下げが適用された。先月の8,000円に引き続き、大きく価格を下げた。これにより、従来のCore i7-13700F搭載モデルから合わせて、過去最安値となっている。円安の影響でゲーミングPCの価格が一斉に値上げされると、GALLERIA XA7C-R46は上位モデルと価格差を広げて存在感を示した。GeForce RTX 4060 Ti搭載モデルより25,000円安いのは大きい。
これまで、ドスパラのGeForce RTX 4060搭載モデルは、GeForce RTX 4060 Ti搭載モデルの引き立て役のようなポジションだった。力を入れているGeForce RTX 4060 Ti搭載モデルは価格が安く、GeForce RTX 4060搭載モデルとの価格差が小さかった。一時は上位のGeForce RTX 4060 Ti搭載モデルの方が安かったこともあるほどだ。
GALLERIA XA7C-R46は、一気におすすめできる要素を持つモデルになった。コストパフォーマンスを武器にできるほどではないが、選択する価値のあるモデルだ。200,000円前後の価格帯は人気がある。もしかすると、その価格帯に含まれるGALLERIA XA7C-R46が人気モデルになるかもしれない。
かなりの期間遠のいていたGALLERIAランキングにランクインする可能性もある。ゲーミングPCの値上げで、相対的に価値を高めたモデルは多い。GALLERIA XA7C-R46もその一台だ。マイナスの変化をプラスにするモデルは強力な存在になりやすい。Core i7-14700FとGeForce RTX 4060の組み合わせのモデルは最近少し影が薄い。
これを機に人気を獲得すれば面白い。ただ、比較にも登場する下位モデルの存在が気になる。カスタマイズするとGALLERIA XA7C-R46を超えるポテンシャルを秘めている。今後、ドスパラがGALLERIA XA7C-R46をどのように扱っていくのか注目したい。
ミドルクラスには珍しい充実した構成を持つ
GALLERIA XA7C-R46は、ミドルクラスには珍しい充実した構成を持つモデルだ。メモリ32GB、SSD 1TBを搭載したミドルクラスは数えるくらいしかない。前述のように、ミドルクラスは価格を抑えた選びやすいモデルが主流だ。メモリもSSDも最低限にしたコストカットモデルが人気だ。人気があり、注目を集めるせいか似たようなモデルしかない。
GALLERIA XA7C-R46は、そんなミドルクラスに新たな選択肢を提案する。あえて充実した構成を持つモデルを加え、マンネリ化が進むミドルクラスに一石を投じる。SSD 1TBはともかく、メモリ32GBは必要なのかと思うかもしれない。パルワールドのような、推奨環境にメモリ32GBを推奨するゲームも登場している。推奨環境にメモリ16GBを指定するゲームも多い。
例えば、推奨環境にメモリ16GBが指定されているゲームを、16GB搭載モデルでプレイするとメモリに余裕がない。他のアプリケーションやブラウザを同時に起動するとメモリが不足してしまうだろう。メモリが不足すれば、ゲームクライアントはクラッシュする。余裕を持たせるのは、安定したゲームプレイを可能にする。
最新のゲームをプレイするなら、メモリ32GBは決して無駄ではない。ミドルクラスでも32GB搭載で助かる場面もある。攻略情報を見ながら動画を再生し、ゲームをプレイするとメモリ16GBでは苦しい。少し前までGALLERIA XA7C-R46のようなモデルはメリットがなかった。しかし、最近のゲーム事情を鑑みれば、ミドルクラスといえども32GB搭載モデルが選択肢に必要だ。
プレイスタイルによっては、メモリ16GBのGeForce RTX 4070搭載モデルよりも、GALLERIA XA7C-R46の方が対応力に優れる。CPU性能の高さを活かし、ゲーム以外の用途も視野に入れるならGALLERIA XA7C-R46はベストなモデルとなる。ドスパラは様々なスタイルの方に合わせられる選択肢を用意しているようだ。
似ているゲーミングPCとの比較
ブランド名 | GALLERIA | GALLERIA |
---|---|---|
イメージ | ||
製品名 | GALLERIA XA7C-R46 | GALLERIA RM7C-R46 |
ケース | ミドル | ミニ |
価格 | 218,980円 | 198,980円 |
送料 | 3,300円 | 3,300円 |
CPU | Core i7-14700F | Core i7-14700F |
GPU | RTX 4060 | RTX 4060 |
メモリ | DDR4-3200 32GB | DDR5-4800 32GB |
SSD | 1TB Gen4 NVMe | 500GB NVMe |
電源 | 650W BRONZE | 650W BRONZE |
マザーボード | B760 | B760 |
納期 | 翌日出荷 | 翌日出荷 |
基本保証 (延長) | 1年間 (最長5年間) | 1年間 (最長5年間) |
電話サポート | 24時間365日 | 24時間365日 |
公式 | 公式 | 公式 |
レビュー | 当ページ | レビュー |
メモリ32GBへのカスタマイズは13,900円、SSD 1TBは6,000円だ。両方足しても19,900円であるため、同等の構成にしても価格は100円安い。さらに、メモリ規格に優れていることから、ケースサイズの違いはあっても、GALLERIA XA7C-R46の方が強力なモデルになる。この2製品を比べるとすれば、ケースサイズが焦点となる。様々なパーツの増設を検討しているならGALLERIA XA7C-R46、そうでなければGALLERIA RM7C-R46をおすすめしたい。
パソコンケースレビュー
正面
新しいケースはユーザー目線に立ったモデルだ。GALLERIAのロゴが真ん中に位置している。吸気口が正面下部から両サイドに変わり排熱効率が大幅にアップしている。グラフィックボードなどのパーツの高性能化による発熱量をカバーするのに十分だ。
I/Oパネル
I/Oパネルは本体の上部に斜めに配置されている。USB端子も豊富で利便性が高い。ゲーミングヘッドセットを使う際にもコードが曲がらず使い勝手がよい。天板にものを置くことも可能だ。
右側面
本体右側はシンプルだ。前面のメッシュ部分には青色のシートが内部に貼り付けられている。
左側面
本体サイドには吸気口が見える。また、クリアガラスパネルを採用していてゲーミングPCらしさが演出されている。高級感のあるデザインは評価も高い。
下側
本体下側にもファンが見える。メッシュパネルはワンタッチで取り外すことができてメンテナンス性に優れている。
背面
背面は参考として見て欲しい。搭載するグラフィックボードによって変わる可能性がある。
管理人による総評(GALLERIA XA7C-R46)
GALLERIA XA7C-R46は、Core i7-14700F×GeForce RTX 4060搭載のミドルクラスのゲーミングPCだ。2世代ほど前まで、Core i7と60番台の組み合わせは鉄板だった。それが今では、Core i5シリーズの性能が上がりあまりCore i7シリーズが選択されなくなっている。評価的には標準的では新しい選択肢として悪くない。11,000円の値上げが適用となるもゲーミングPC全体の価格が上がっている今相対的な評価は悪くない。ミドルクラスとしては珍しく構成が充実しているのもポイントだ。
価格 | CPU | グラボ |
---|---|---|
218,980円 (税込) | Core i7-13700F | RTX4060 |
メモリ | SSD | HDD |
DDR4 32GB | 1TB | 非搭載 |