当記事では、ドスパラ「GALLERIA ZA7C-R49」の詳細レビューをまとめている。Core i7-13700KF×RTX 4090搭載のハイエンドクラスのゲーミングPCだ。90番台のGPUに対してCore i7シリーズでバランスを取るのが難しい。価格が529,980円と高すぎるのもマイナス評価となる。価格帯を考えると構成もかなり控え目な一台となっている。ゲームを目的とするならRTX 4090ではなく、RTX 4080でも十分なはずだ。コストパフォーマンス指標も2.8と最低クラスだ。
当ページの目次
GALLERIA ZA7C-R49のスペック解説
ブランド名 | GALLERIA |
---|---|
製品名 | GALLERIA ZA7C-R49 |
価格 | 529,980円(税込) |
CPU | Core i7-13700KF(水冷) |
GPU | GeForce RTX 4090 |
メモリ | DDR5-4800 16GB |
SSD | NVMe 1TB Gen4 |
HDD | 非搭載 |
電源 | 1000W 80PLUS PLATINUM |
マザーボード | チップセットZ790 |
おすすめ度 | Dランク |
評価 | ・コスパ 2.8 ・構成 6.5 ・品質/サポート 10.0 |
各タイトルの対応表
FF15 | Apex Legends | FORTNITE |
---|---|---|
・4K ・WQHD | ・240fps ・144fps | ・240fps ・144fps |
★5つ=最高設定、★4つ=高設定、★3つ=標準設定、★2つ=低設定、★1つ=厳しいということだ。なお、対応表は必要なスペックや環境から評価した個人的な見解となっている。
GALLERIA ZA7C-R49はCore i7-13700KFとRTX 4090を搭載したハイエンドクラスのゲーミングPCだ。現行最強のGPUであるRTX 4090の性能を持ってすれば、ほぼ全てのゲームを特殊な環境でも安定させることができる。Apex Legends・フォートナイト・FF15といった人気タイトルを360Hzあるいは4Kのような環境で快適にプレイできる。CPU性能はそれほど高いわけではなく、GPUとはあまりバランスが取れていないので、パフォーマンスを最大限引き出すことは難しい。特に高リフレッシュレートでのゲームプレイにこだわりたい方は注意しよう。
GALLERIA ZA7C-R49の性能まとめ
ゲーミングPCとは、グラフィックボードやCPUなどのPCパーツの集合体だ。ここでは特に重要なグラフィックボードとCPUについて分解して細かく見ていく。
PC初心者の方がスペックを見て性能をイメージすることは難しいだろう。一体として見るよりも一つずつのパーツを見ていくと理解がしやすいと考えている。
Core i7-13700KF(CPU)
Core i9-13900K | |
Ryzen 9 7950X | |
Core i9-13900 | |
Ryzen 9 7950X3D | |
Core i7-13700K | |
Ryzen 9 7900X | |
Core i7-13700 | |
Core i9-12900K | |
Ryzen 9 5950X | |
Core i9-12900 | |
Core i7-12700K | |
Core i7-12700 | |
Ryzen 9 5900X | |
Ryzen 7 7700X | |
Core i9-11900K | |
Core i5-12600K | |
Core i7-11700K |
GALLERIA ZA7C-R49で採用されているCPUは、Intel第13世代の高パフォーマンスモデルであるCore i7-13700KFだ。16コア24スレッドとスペックが高く旧世代のフラグシップモデルのCore i9-12900Kよりも11%も性能が高い。Core i7-12700Kと比べてEコアが倍増となりスペックが強化された。性能差は27%とかなり大きい。競合モデルであるRyzen 9 7900Xを上回る性能は圧巻だ。ゲーム実況動画作成・画像編集・3D CADなどのCPU負荷の高い作業にも対応できる。ゲーム適性も高くRTX 4080までのグラフィックボードとのバランスが取りやすい。当該モデルで採用されているRTX 4090とのバランスはよいとは言えないものの高解像度でのゲームプレイならそれほど影響を受けないだろう。
GeForce RTX 4090(GPU)
RTX 4090 | |
RX 7900 XTX | |
RTX 4080 SUPER | |
RTX 4080 | |
RX 7900 XT | |
RTX 4070 Ti SUPER | |
RTX 3090 Ti | |
RTX 4070 Ti | |
RTX 3090 | |
RX 6950 XT | |
RTX 3080 Ti | |
RTX 3080 12GB | |
RTX 3080 10GB | |
RX 6800 XT | |
RTX 2080 Ti |
GeForce RTX 4090は、現行最強の処理性能を誇るグラフィックボードだ。GPUメモリ容量も24GBと大容量だ。ゲーム向けというよりもマイニングやクリエイター作業に適したグラフィックボードだと言える。処理性能は高く、旧世代のRTX 3090 Tiと比べて45%程度グラフィックス処理性能が向上している。4K+レイトレーシングあるいはWQHD+高リフレッシュレートでのゲームプレイにも対応可能だ。当面の間は性能面で不安に感じることはないはずだ。
GALLERIA ZA7C-R49の特徴
ゲームのために選ぶには微妙なモデル
GALLERIA ZA7C-R49は、GPU現行最強のRTX 4090を搭載しているゲーミングPCだ。RTX 4090は性能が高すぎてバランスの取れるCPUは存在していない。それほどまでにイレギュラーな存在と言える。元々90番台はGTX 6シリーズを最後に、以降TITANシリーズに姿を変えて登場していた。それが一つ前のRTX 30シリーズから3090として復活した。
その経緯から見ても、ゲームよりもマイニングなど特殊なGPU性能が求められる用途向けという印象が強い。RTX 4090はGPU一つでミドルクラスのゲーミングPCが購入できるほど高価である。それも相まって一般向けのGPUとして捉えていない。これほど突出した性能を使い切れる場所がゲーム市場にはないからだ。
そのRTX 4090に対してCore i9-13900Kのような最高峰のCPUではなく、一段落ちるCore i7-13700KFを採用したのは価格的な問題からだろうか。GALLERIA Zシリーズは上位のモデルではあるが最上位ではない。シリーズで展開するモデルにとっては扱いにくいGPUだと言えるかもしれない。バランスが取れていないと分かっていても取り扱わなければならない。
ボトルネックを考慮して最低CPUをCore i7-13700KFにしたのが精一杯だ。オーバークロックでCPU性能を底上げしても届かないのは残念だ。それでも、ゲーム以外の用途でGPUを使用することを考慮すれば、CPU性能を最低限のGALLERIA ZA7C-R49は悪い選択肢ではないのかもしれない。GPU性能を何よりも求めた用途では、CPU性能はそれほど必要とされない。作業を中心とした用途にも対応できると考えれば妥当な構成と言えなくもない。
もう少し価格が下がれば選択しやすい
GALLERIA ZA7C-R49最大のネックは価格が50万円を超えることだ。GPUはまだしもCPUがCore i7-13700KFなのが悩ましい。これがCore i9-13900KFで52万円台ならまだ分からなくもない。また、メモリ容量が16GBであることも価格にマイナスの影響を与えている。RTX 4090には最低でもメモリ容量が32GBが求められる。構成面がそこまで充実しているわけでもなく、性能のバランスが取れているわけでもない。
これで50万円オーバーとなれば選びにくい。性能と構成に見合った価格にまで下がれば選択するユーザーは増えるだろう。そもそも、ゲーミングPCに50万円を出せるのはほんの一部のユーザーだけだ。一般的なゲームプレイであれば30万円も必要ない。そんな中で50万円超えのGALLERIA ZA7C-R49を候補に入れるのは、ゲーム以外にも目を向けたユーザーくらいだ。
今後47万円台くらいにまで下がってハイエンドクラスのゲーミングPCを探していれば候補に入る可能性はある。下位のRTX 4080搭載モデルとの価格差が縮まれば、CPU性能やメモリ容量がダウンしてもRTX 4090搭載モデルを求めてもおかしくはない。別次元と言える突出した性能と、明らかに一線を超えた価格でGALLERIA ZA7C-R49は飾りのようなモデルになっている。この価格帯になるとあまり予算は関係ないのかもしれない。だからこそ、予算の上限を持つユーザーに届くように価格を抑えたい。構成的にはもっと抑えられるように感じる。しばらく様子を見てみるのも面白いかもしれない。
競合モデルとの比較
ブランド | GALLERIA | LEVEL∞ |
---|---|---|
イメージ | ||
製品名 | GALLERIA ZA7C-R49 | LEVEL-R779-LC137KF-VLX |
ケース | ミドル | ミドル |
価格 | 529,980円(税込) | 469,800円(税込) |
CPU | Core i9-13900KF(水冷) | Core i9-13900KF(水冷) |
GPU | RTX 4090 | RTX 4080 |
メモリ | DDR5-4800 16GB | DDR5-4800 32GB |
SSD | 1TB Gen4 NVMe | 1TB Gen4 NVMe |
HDD | 非搭載 | 非搭載 |
電源 | 1000W PLATINUM | 1000W PLATINUM |
マザボ | Z790 | Z790 |
公式 | 公式 | 公式 |
レビュー | 当ページ | レビュー |
ゲーム目的でGALLERIA ZA7C-R49をチェックしていたならLEVEL-R779-LC139KF-VLXも候補に入れてみてもいいはずだ。ゲーム目的でないなら、LEVEL-R779-LC139KF-VLXはGALLERIA ZA7C-R49に大きく離される。RTX 4090を求めるのは一般的ではない。そのため、比較ではゲーム用途を想定した一般的なユーザーに対して行っている。ゲームではGALLERIA ZA7C-R49よりもLEVEL-R779-LC139KF-VLXの方が扱いやすいのでおすすめだ。
パソコンケースレビュー
正面
新しいケースはユーザー目線に立ったモデルだ。GALLERIAのロゴが真ん中に位置している。吸気口が正面下部から両サイドに変わり排熱効率が大幅にアップしている。グラフィックボードなどのパーツの高性能化による発熱量をカバーするのに十分だ。
I/Oパネル
I/Oパネルは本体の上部に斜めに配置されている。USB端子も豊富で利便性が高い。ゲーミングヘッドセットを使う際にもコードが曲がらず使い勝手がよい。天板にものを置くことも可能だ。
右側面
本体右側はシンプルだ。前面のメッシュ部分には青色のシートが内部に貼り付けられている。
左側面
本体サイドには吸気口が見える。また、クリアガラスパネルを採用していてゲーミングPCらしさが演出されている。高級感のあるデザインは評価も高い。
下側
本体下側にもファンが見える。メッシュパネルはワンタッチで取り外すことができてメンテナンス性に優れている。
背面
背面は参考として見て欲しい。搭載するグラフィックボードによって変わる可能性がある。
管理人による総評(GALLERIA ZA7C-R49)
GALLERIA ZA7C-R49は、Core i7-13700KF×RTX 4090搭載のハイエンドクラスのゲーミングPCだ。税込529,980円とかなり高価なモデルとなっている。やはりグラフィックスにRTX 4090を搭載しているのが価格を釣り上げる原因だ。ゲームプレイだけを考えるとここまで性能は不要で下位モデルのRTX 4080でも十分対応できる。とにかくフラグシップモデルにこだわりたい方向けだ。メモリDDR5-4800 16GB、SSD 1TB Gen4 NVMeと価格帯・性能帯を考えると構成は控え目だ。必要に応じてカスタマイズを検討しよう。電源ユニットは1000W PLATINUMと必要十分だ。
価格 | CPU | グラボ |
---|---|---|
529,980円(税込) | Core i7-13700KF | RTX4090 |
メモリ | SSD | HDD |
DDR5 16GB | 1TB | 非搭載 |
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