Victus 15L TG02Pertop


HPが販売する「Victus 15L Gaming Desktop TG02-2002jpパフォーマンスプラスモデル(以下:Victus 15L(インテル)パフォーマンスプラス)」のレビューを行った。Core i7-14700F×GeForce RTX 4060 Ti搭載のミドルハイクラスのゲーミングPCだ。抑えられた価格が特徴となる。現時点でGeForce RTX 4060 Ti搭載モデルの頂点に君臨すると言っても過言ではない。

CPUにミドルクラスのCore i5-14400FではなくハイクラスのCore i7-14700Fを搭載しているのがポイントだ。20コア28スレッドと高いスペックを持ちオールラウンドに対応できる。また、Wi-FiとBluetoothにも対応していて、有線LANや無線LANの子機を準備しなくても使用できる。機能面での実用性の高さも魅力の一つだ。

ictus 15L(インテル)パフォーマンスプラスのスペック解説

victus

メーカーHP
ブランド名Victus 15L
製品名ictus 15L Gaming Desktop TG02-2002jp
(パフォーマンスプラス)
価格通常/242,000円
キャンペーン/168,100円
CPUCore i7-14700F(レビュー)
グラボGeForce RTX 4060 Ti(レビュー)
メモリDDR4-3200 16GB
ストレージSSD 1TB NVMe
電源500W 80PLUS BRONZE
マザーボードチップセットH670
おすすめ度Sランク
評価・コスパ
10.0

—–内訳—–
・ショップ評価
8.2

コストパフォーマンスの評価は10.0と最高評価だ。Victus 15L パフォーマンスプラスモデルは、GeForce RTX 4060 Ti搭載最強と言ってもよいモデルだ。Core i7-14700FとGeForce RTX 4060 Tiの組み合わせで18万円台というだけでトップクラスになれる。ここまで価格を抑えられることができれば、圧倒的なコストパフォーマンスを得るのも当然だ。HPではゲーミングPCに特化したサポートサービス「Café de OMEN」が提供されている。ゲーミングPCの設定やゲーミングマウスなどデバイスの設定などをサポートしてもらえる。サポート時間は平日9:00-21:00、土9:00-17:00だ。初めてゲーミングPCを購入する方にもおすすめしやすい。

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ictus 15L(インテル)パフォーマンスプラスのカスタマイズ

  • CPU -
  • CPUグリス –
  • メモリ –
  • SSD –
  • 電源 –

Victus 15L パフォーマンスプラスモデルは、構成のカスタマイズに対応していない。ゲーミングデバイスとサポートのみ変更できる。BTOパソコンではなく既製品という扱いで考えるべきだ。カスタマイズする必要性はそこまで高くないモデルながら、弱点である電源容量をカスタマイズできないのは苦しい。海外製品の悪い部分が出てしまっているのは少し残念だ。

各タイトルの対応表

Apex Legendsフォートナイトパルワールドマイクラ
Apex-Legends
・240Hz


・144Hz
fortnite
・240Hz


・144Hz
palworld
・144Hz


・60Hz
minecraft1
・影Mod


・通常

★5つ=最高設定、★4つ=高設定、★3つ=標準設定、★2つ=低設定、★1つ=厳しいということだ。なお、対応表は必要なスペックや環境から評価した個人的な見解となっている。

Victus 15L パフォーマンスプラスは、Core i7-14700FとGeForce RTX 4060 Tiを搭載したミドルハイクラスのゲーミングPCだ。ゲーマーに最も選ばれているゲーム性能があり、誰にとっても扱いやすいのが特徴だ。CPU性能がワンランク高いのも心強い。

Apex Legendsは、240Hz環境で快適にプレイできる。ただし、240fpsの張り付きは少しむずかしい。設定を下げても、場面によっては少し不安定になる。概ね200fps以上は維持できるため、それを理解した上で選択したい。フォートナイトは、Apex Legendsよりも負荷が低く、240fpsの張り付きも容易だ。設定を少し下げればさらに高いfpsも目指せる。240Hzを超えるリフレッシュレートにも対応可能だ。

パルワールドは、推奨環境を完全に満たすことができない。メモリの推奨環境が32GBだからだ。また、詳細な設定も行えないことで、負荷の調整も難しい。場面によっては144Hzが最適となることもあるが、完全な安定は難しい。144Hzのような高リフレッシュレートよりも、60fpsでの安定をめざしたい。Minecraftは、Modを導入していないバニラ状態であれば快適にプレイできる。トラップタワーを設置しても、それほど負荷を感じることはないだろう。一方で、影Modのようなグラフィック品質を向上させるModは負荷を感じやすい。膨大な負荷を生成する建築物を建てる際は注意しよう。

Victus 15L(インテル)パフォーマンスのゲーミング性能

ゲーミングPCは、グラフィックボードやCPUなどのPCパーツの集合体だ。ゲームをプレイする上で重要なグラフィックボードとCPUについて細かく見ていく。

初心者の方がスペックを見て性能をイメージすることは難しいはずだ。グラフと数値で全体を見ることで、一つずつのパーツの性能や特性が理解しやすいと考えている。

Core i7-14700F(CPU)

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Victus 15L(インテル)パフォーマンスで採用されているCPUは、Intel第14世代のCore i7-14700Fだ。CPU内蔵グラフィックスは非搭載だが、グラフィックボード搭載が当たり前のゲーミングPCではそれほど気にしなくてもよい。従来モデルのCore i9-13900Kに匹敵するゲーム性能を誇る。無印のCore i7が従来最上位のCPUを上回っている。

これだけでCore i7-14700Fの性能の高さがわかるはずだ。競合モデルであるRyzen 9 7950Xと比べても10%以上ゲーム性能で上回っている。60番台のグラフィックボードとの組み合わせだとCPU寄りだ。また、ハイブリッドコアアーキテクチャ採用で20コア28スレッドと高いスペックを持ちゲーム実況・動画エンコードなどの用途への適性も高い。Core i7-13700FよりもEコアが4基増えて、ゲーム環境を含めて用途の幅は広い。

GeForce RTX 4060 Ti 8GB(GPU)

rtx4060tinew

当該モデルではグラフィックスにAda Lovelace世代のGeForce RTX 4060 Tiを搭載している。グラフィックボード全体の中でも人気のあるモデルだ。従来のGeForce RTX 3060 Tiと同じく、選びやすい価格に対して性能が高いことが人気の秘訣だ。性能が足りないということになりにくく、設定次第で最新のゲームも快適にプレイできる。

FPSは240Hz、RGPは4Kのような対応ができるのが強みだ。処理性能はGeForce RTX 3060 Tiと比べて16%ほど高く、フルHDのみならずWQHDへも高い対応力を示している。価格はGeForce RTX 3060 Tiに近く、性能はGeForce RTX 3070に匹敵する。大幅な性能の伸びは見せていないが、実直な進化を見せている。現行シリーズでも高い支持を得ているため、とりあえずGeForce RTX 4060 Tiを選択しておけばいいと言えるほどだ。

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Victus 15L(インテル)パフォーマンスの特徴

圧倒的な低価格が魅力のキャンペーンモデル

Victus 15L パフォーマンスプラスモデルは、圧倒的な低価格を実現したミドルハイクラスのゲーミングPCだ。通常時242,000円のモデルが、GWセールで168,100円にまで下がっている。実に73,900円の値引きだ。Core i5-14400FとGeForce RTX 4060 Tiを搭載したモデル並の価格を実現した。他の追随を許さないどころか、周回遅れにさせるほど突き抜けている。

HPの製品はほぼ常時セール・キャンペーンが適用され、定価で販売されることはない。常時適用されるキャンペーンでは、187,000円とこれだけでも十分過ぎる価格設定だ。GWセールでは、さらにそこから18,900円の値引きだ。国内メーカーでは、20万円以下のモデルに対して、18,900円の値引きが適用されることはほとんどない。キャンペーン価格に値引きを重ねる通常では考えられないセール内容だ。

この驚異的な価格設定は、GeForce RTX 4060 Ti搭載最強モデルを後押しする。多少のマイナス要素を飲み込み、避ける理由すらなくしてしまうほどだ。Core i7-14700FとGeForce RTX 4060 Tiを搭載したモデルは、多くのメーカーで20万円台~22万円台だ。20万円台を切っていれば優秀という状況の中、16万円台に突入するのは驚異的過ぎて言葉がない。

比較対象がCore i5-14400F搭載モデルになり、想定していないモデルの誕生に戸惑うばかりだ。ゲーミングPCで最も人気の価格帯は15万円前後、次いで20万円前後である。15万円前後はCore i5-14400FとGeForce RTX 4060を搭載したモデル、20万円前後はCore i7-14700FとGeForce RTX 4060 Tiを搭載したモデルが中心だ。時々15万円台に突入するCore i5-14400FとGeForce RTX 4060 Tiがあるくらいだろうか。

Core i7-14700FとGeForce RTX 4060 Ti搭載モデルは、性能で言えば1番人気である。予算的に2番目に選ばれるが、16万円台で実現するなら、予算的にも性能的にも最も選ばれるモデルのいいとこ取りと言える。誰もが求めた究極のゲーミングPCとは、まさにVictus 15L パフォーマンスプラスモデルのことだ。

予算が22万円以下なら、Victus 15L パフォーマンスプラスモデルを選んでおけば間違いない。22万円台で購入できるモデルと同等のモデルが16万円台で手に入る。この異常事態とも言える状況で、ゲーミングPCを探しているなら素晴らしいタイミングである。

弱点は構成の乏しさとカスタマイズができないこと

Victus 15L パフォーマンスプラスモデルは、構成に少し問題を抱えているように思う。最も大きな障がいとなりそうなのは、電源に500W 80PLUS BRONZEを採用していることだ。これは海外製品によくあるもので、シリーズを通して電源容量が統一されることが要因だ。シリーズ内にあるGeForce RTX 4060搭載モデルでも少し物足りなさを感じる。

ワンランク上野GeForce RTX 4060 Ti搭載モデルともなれば、容量はギリギリだ。単純にそのまま使用するなら問題ないラインだが、CPUの電力制限を解除するような使い方は難しい。Core i7-14700Fは、電力制限の解除で真価を発揮するCPUだ。電源に余裕がないことは、性能全体に影響を与えかねない。もっともゲームプレイだけなら与える影響は小さい。ゲーム配信などのクリエイティブ用途ではやや不利だ。

国内のゲーミングPCであれば、最低でも650W 80PLUS BRONZEが採用される。150Wもの容量の差があるところに、Victus 15L パフォーマンスプラスモデルは問題がある。そして、Victus 15L パフォーマンスプラスモデルはカスタマイズもできない。不足や不満を補うカスタマイズが行えないということは、電源の問題をクリアできないということだ。

BTOパソコンではなく既製品のような扱いであるため、デメリットはそのまま飲み込むしかない。購入後に交換する手間やコストを考えれば、少し価格が高くなっても容量に余裕のある電源を搭載してほしかった。ゲームにはCPU性能よりもグラフィックボードの性能が重要だ。CPUの電力制限解除はゲームに影響するが、それを諦めなければならない。ここを問題とするかどうかで、Victus 15L パフォーマンスプラスモデルの評価は変わる。

電力制限の解除は必須ではないので、妥協できる範疇と言えるかもしれない。どちらかと言えば中上級者向けだろう。当サイトを含めてベンチマークの計測では電力制限を解除していることが多い点は留意しておく必要がある。CPU性能を最大限引き出せなくても、価格が抑えられていることで対抗製品がCore i5だ。同じ価格帯の製品よりも圧倒的なパフォーマンスを有する。マイナス要素は全て価格というプラス要素でカバーできている。

次いで、チップセットが一世代落ちるH670だ。価格の安さには、こういった部分のコストカットがある。H670でも問題はなく、構成に強いこだわりがあっても避ける理由にはならない。仮にマイナス要素を持たない理想的なモデルがあったとしても、5万円程度の価格差がある。それだけの差を覆すのは優秀な構成でも難しいだろう。購入後に交換・増設を行ってもお釣りがくる価格という強みが、弱点を極小規模なものに押し留めている印象だ。気にせず購入しても問題はないだろう。

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競合モデルとの比較

ブランドVictusLEVELθ
イメージvictusseriesLEVEL-M1P5-R45-RLX-WHITE
製品名Victus 15L Gaming Desktop TG02
パフォーマンスモデル
LEVEL-M17M-144F-SLX-WHITE
ケースミニミニ
価格168,100円159,800円
送料無料2,200円(会員無料)
CPUCore i7-14700F
(20コア28スレッド)
Core i5-14400F
(10コア16スレッド)
GPURTX 4060 TiRTX 4060 Ti
メモリDDR4-3200 16GBDDR5-4800 16GB
SSD1TB NVMe500GB NVMe
電源500W BRONZE650W BRONZE
マザボH670B760
納期最短2営業日2-7日
保証1年間
(最長3年間)
1年間
(最長4年間)
電話サポート平日9-21
土9-17
24時間365日
公式公式公式
レビュー当ページレビュー
比較対象はパソコン工房のLEVEL-M17M-144F-SLX-WHITEだ。近い価格帯にある同じグラフィックボード搭載モデルをピックアップしている。最初に言っておくとVictus 15L パフォーマンスプラスモデルを強くおすすめしたい。価格差は8,300円でLEVEL-M17M-144F-SLX-WHITEの方が安い。パソコン工房は会員登録をするだけで送料が無料になるので実質0円と考えてよいだろう。

両モデルではCPUに大きな差がある。Core i7-14700F搭載モデルの比較対象がCore i5-14400Fの時点でおかしな話だ。LEVEL-M17M-144F-SLX-WHITEは優秀なモデルで、この性能帯で最安値クラスを維持している。そんなモデルと上位モデルが競合している。いかにVictus 15L パフォーマンスプラスモデルが突出しているかわかるはずだ。構成では電源容量及びチップセットでLEVEL-M17M-144F-SLX-WHITEがリードしていると言える。

納期や保証はほとんど同じだ。サポートについては24時間365日対応のパソコン工房が優れている。それでもHPではゲーミングPCに特化したサポートであるCafé de OMENが提供されている。ゲーム全般のサポートを受けられるのは強みだ。ゲーム設定やおすすめゲーミングデバイスなどを教えてもらえる。総合的に見れば、やはりVictus 15L パフォーマンスプラスモデルを選ぶ方がいい。

パソコンケースレビュー

概要

Victusのケースはコンパクトなミニタワーとなっている。定番の箱型ながら、角を丸くしていることで黒い箱という印象もない。ミニタワーというよりもスリム型に近い形状で、省スペース化に特化しているように感じる。マザーボードはメモリスロットが2つしかないMicroATXを採用している。拡張性よりもスタイルと省スペースを意識した形状だ。

比較的コンパクトなゲーミングPCのミニタワーよりも細身で小さい。Victusのサイズを見ると幅155mm×奥行き297mm×高さ337mmである。幅も然ることながら、奥行きが非常に小さく、高さも抑えられている。人気のフロンティアのミニタワーは幅190mm×奥行き356mm×高さ421mmだ。パソコン工房のLEVELミニタワーは幅190mm×奥行き410mm×高さ356mmとなる奥行きが小さくなると高さが出る。

高さを抑えると奥行きが伸びるというのがミニタワーの特性だ。省スペース性に優れたケースは、採用されているマザーボードや電源は特殊なサイズ、規格になるので交換が難しい。グラフィックボードの大きさにも制限がかかるため、パソコンのパーツを交換することはあまり想定されていないように感じる。

正面

Victussyoumen
正面からのシルエットは細身なケースというのがよくわかる。下部には「VICTUS」の印字が薄くされ、中央にはロゴが大きく陣取っている。このロゴはRGBに対応したLEDで、設定した色に発光する。シンプルでもゲーミングPCらしさのあるデザインだ。角ばっていないケースに角ばったロゴがマッチしている。角の丸いケースはあまり見たことはないが、ここまで印象が変わるとは思わなかった。パッと見ただけではスマートフォンのように見える。

I/Oパネル

Victusiopanel
正面右側にフロントI/Oパネルが集約されている。上から、電源、ヘッドフォン出力/マイク入力コンボポート、USB3.2 Gen 1 × 2、USB 3.2 Gen2 × 2、USB3.2 Gen 1 Type-C × 1となっている。必要最低限と言ったところだろうか。ヘッドフォン出力/マイク入力コンボポートなので、3.5mmなどのミニプラグで接続するヘッドセットなどは分配器が必要になる。USB接続ができるならそれほど困ることはない。今はUSBが主流となっているので、この構成であっても問題はなさそうだ。

左側面

Victusleft
左側には吸気用のエアホールがある。コンパクトなケースであるため、ケースファンがない。背面からの排気で負圧がかかり、このエアホールから吸気ということになる。サイズ的にもハイクラス以上のグラフィックボードには適していない。

右側面

Victusright
右側面はVICTUSの印字があるだけのシンプルなものだ。角を丸くしているせいか、前面と右側面はケースと一体化しており取り外しはできない。この特性はコンパクトケースやスリム型に見られるものだ。やはり、ミニタワーというカテゴリにあるだけで、スリム型のパソコンとして見た方がいいのかもしれない。

管理人による総評(Victus 15Lパフォーマンス)

Victus by HP 15L Gaming Desktop TG02

Victus 15L(インテル)パフォーマンスは、Core i7-14700FとRTX 4060 Tiを搭載したモデルだ。非常に人気のある性能で、フルHDで240Hz、WQHDで144Hzも目指せる汎用性が魅力だ。とくに注目したいのが価格の安さだ。構成を極端に削っているわけでもなく、競合製品の中で頭一つ抜けた価格設定となっている。電源容量だけは弱みだが通常運用では問題はない。

こういった価格設定のできるモデルがもっと増えれば、ゲーミングPCはもっと身近になるのではないだろうか。初心者の方にも選びやすく、上級者の方にも扱いやすい。また、ゲーマーだけでなく、ストリーマーやクリエイターの方にも対応できる性能と構成だ。動画の保存がしやすいのも幅広い層の方におすすめできる特徴である。

価格CPUグラボ
168,100円Core i7-14700FRTX4060Ti
メモリSSDHDD
DDR4 16GB1TB非搭載