ドスパラが販売する「GALLERIA XA7R-R48S 5700X搭載」のレビューをまとめた。Ryzen 7 5700X×GeForce RTX 4080 SUPER搭載のハイエンドクラスのゲーミングPCだ。グラフィックボードの性能は現行最高峰で、ゲームに対して圧倒的な対応力を誇る。一方で、CPU性能は控えめで現行のラインナップでは最低クラスだ。GeForce RTX 4080 SUPERに組み合わせるCPUとしては心許ないというのが正直な感想だ。
GeForce RTX 4080 SUPER搭載モデルの価格を抑えるために安価なRyzen 7 5700Xを組み合わせて低コストな一台に仕上げている。これがGALLERIA XA7R-R48S 5700X搭載の強みであり弱みでもある。CPUとグラフィックボードの性能差が激しく、ややクセのある扱いにくいモデルだ。ゲーム以外の用途を一切考えていないのであれば候補に入るくらいだ。グラフィックボードの性能が突き抜けて高いため、その強みを活かせる用途では輝く。ゲーム以外の用途を考えているならおすすめできないので注意してほしい。
当ページの目次
GALLERIA XA7R-R48S 5700X搭載のスペック解説
メーカー | ドスパラ |
---|---|
ブランド名 | GALLERIA |
製品名 | GALLERIA XA7R-R48S 5700X搭載 |
価格 | 334,980円(税込) |
CPU | Ryzen 7 5700X(レビュー) |
グラボ | GeForce RTX 4080 SUPER(レビュー) |
メモリ | DDR4-3200 16GB |
ストレージ | SSD 1TB NVMe Gen4 |
電源 | 850W 80PLUS GOLD |
マザーボード | チップセットB550 |
おすすめ度 | Cランク |
評価 | ・コスパ 2.7 —–内訳—– ・ショップ評価 8.9 |
コストパフォーマンスの評価は2.7と著しく低い。これはハイエンドのGPUであるGeForce RTX 4080 SUPERに対して、ロークラスのCPUであるRyzen 7 5700Xでは性能的にバランスが取りにくいことが影響している。また、価格こそ抑えられているものの、構成は充実しているわけではない。ミドルクラスのゲーミングPCのGPUだけをハイエンドクラスに変更したような歪なモデルだ。
GeForce RTX 4080 SUPER搭載モデルとしては、かなり価格が抑えられている。その分、性能も構成も抑えられてしまった。コストパフォーマンスの評価を高めるどころか、マイナスに作用している。評価を上げるには構成が強化されなくては厳しい。しかし、構成を強化しても価格が高まれば評価は上がりにくい。どう変化してもコストパフォーマンスが大幅に向上することはない。
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GALLERIA XA7R-R48S 5700X搭載のカスタマイズ(おすすめ度)
- CPU -
- CPUグリス ×
- メモリ △
- SSD ×
- 電源 ×
GALLERIA XA7R-R48S 5700X搭載は価格の安さが特徴のモデルだ。カスタマイズで構成を強化するとそのメリットが失われてしまう。価格が高くなるなら標準で構成に優れたモデルを選ぶ方がよくなる。GALLERIA XA7R-R48S 5700X搭載にとって、カスタマイズはプラスになりにくい。選択するなら標準構成をおすすめする。
仮に価格が10,000円安くなっても価格の安さを活かしたい。メモリ・SSD・電源のどこかをカスタマイズするなら、構成に優れたモデルを選択した方がいい。昔のドスパラはダウングレードで価格を抑えることができた。GALLERIA XA7R-R48S 5700X搭載にはカスタマイズで構成をアップさせるよりもダウンさせる方がいい。ダウングレードができない今のドスパラでは、どちらにせよカスタマイズはいまひとつだ。
各タイトルの対応表
Apex Legends | フォートナイト | パルワールド | マイクラ |
---|---|---|---|
・240Hz ・144Hz | ・240Hz ・144Hz | ・144Hz ・60Hz | ・通常 ・影Mod |
★5つ=最高設定、★4つ=高設定、★3つ=標準設定、★2つ=低設定、★1つ=厳しいということだ。なお、対応表は必要なスペックや環境から評価した個人的な見解となっている。
GALLERIA XA7R-R48S 5700X搭載はRyzen 7 5700XとGeForce RTX 4080 SUPERを搭載したハイエンドクラスのゲーミングPCだ。圧倒的なグラフィックボードの性能で、多くのゲームを快適にプレイできる。一方で、CPU性能が心もとないため、CPU性能が要求されるゲームや用途がやや苦手な傾向にある。
Apex Legendsは、200fpsから伸びにくいように感じるゲームだ。グラフィックボードの性能が重要なので、GeForce RTX 4080 SUPERであれば240fpsの張り付きは目指せる。類似したジャンルであるフォートナイトも、幅広い環境でプレイ可能だ。360Hz環境で360fpsの安定さえも目指せる。グラフィックボードの性能が何より効果的なゲームでは、GALLERIA XA7R-R48S 5700X搭載は適したモデルである。
パルワールドは要求スペックが高く、推奨環境のメモリは32GBで少し足りない。アップデートで負荷が大きくなることを考えても、最高設定での快適なゲームプレイは難しい。高リフレッシュレートでのゲームプレイも少し不安定な部分がありそうだ。
世界で最も遊ばれているMinecraftは、影Modを導入しても快適にプレイできる。ModによってはCPU性能が求められるものもあり、膨大なModを導入することに対しては不安が残る。影Modやマルチサーバーに導入されている程度のModは問題なく遊べる。
GALLERIA XA7R-R48S 5700X搭載の性能まとめ
パソコンはCPUやグラフィックボードなど、様々なパーツの集合体だ。CPUとグラフィックボードの性能は、ゲーミングPCの性能に直結するほど重要だ。ここではCPUとグラフィックボードに注目し、詳細な性能を見ていく。パソコンに慣れていない方は、スペックや型番から性能をイメージすることは難しいはずだ。それぞれの性能を知ることで、ゲーミングPCの性能が理解しやすいと考えている。
Ryzen 7 5700X(CPU)
GALLERIA XA7R-R48S 5700X搭載は、CPUにRyzen 7 5700Xを搭載している。2022年4月に登場し、すでに2年以上も経過した少し古いCPUだ。性能は一世代前のCore i5-13400よりも7%程度低く、ハイエンドクラスには採用されにくい。あえて採用したのは価格を抑えやすいからだろう。
Ryzen 7 5700Xは旧世代のCPUということもあって性能に対して価格が安い。ミドルクラスやミドルハイクラスのモデルでは、Intel製CPU搭載モデルよりも選びやすいモデルが多い。それをハイエンドクラスで実現したのがGALLERIA XA7R-R48S 5700X搭載だ。性能のバランスが取れるCPUではないが、新しい形のハイエンドクラスを確立できる。また、性能は控えめでも、ゲームに大きなマイナスを生み出すほどではない。ゲーム以外の用途には適さないことから、ゲームに特化したCPUと言えなくもない。
GeForce RTX 4080 SUPER(GPU)
GeForce RTX 4080 SUPERは、2024年1月31日に発売されたグラフィックボードだ。比較的新しいモデルながら、性能は下位グレードのGeForce RTX 4080に1%高い程度だ。GeForce RTX 4080 SUPERのリフレッシュレモデルという位置付けで、同等の性能を持つグラフィックボードである。性能はそのままに、リニューアルしたGeForce RTX 4080と考えればわかりやすいだろうか。
では、GeForce RTX 4080 SUPERを選択するメリットはなにか。それは、GeForce RTX 4080と比べて定価が$200安いことだ。これからハイエンドクラスを選択する方にとって、GeForce RTX 4080と同等の性能のモデルが安価で入手できる。単なるリニューアルではなく、選びやすくなっての再登場に近い。もっとも、搭載モデルはそれほど価格差を感じるわけではないため、GeForce RTX 4080と同じ感覚で選択することになるだろう。45008とゲームスコアが高いので5%程度性能が高ければ十分な恩恵を受けられた。もう少しGeForce RTX 4080と差別化できていれば、また違った選択肢になれたように思う
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GALLERIA XA7R-R48S 5700X搭載の特徴&注意点
何を置いても価格が安い
GALLERIA XA7R-R48S 5700X搭載の強みは、何を置いても価格が安いところにある。GeForce RTX 4080 SUPER搭載で33万円台のモデルはほとんど存在していない。一部のセール・キャンペーンモデルで登場するかどうかだ。この価格を実現できているのはCPUに安価なRyzen 7 5700Xを搭載しているところにある。
GeForce RTX 4080 SUPERのようなハイエンドクラスのゲーミングPCは、それなりに高性能なCPUを組み合わせられている。Ryzen 7 5700XやRyzen 5 7600のように、価格を抑えられるCPUとの組み合わせは数える程度しかない。性能のバランス的にも、Ryzen 7 5700XとGeForce RTX 4080 SUPERは微妙だが、その恩恵として価格が抑えられている。
価格だけを重視するならGALLERIA XA7R-R48S 5700X搭載は有用な選択肢となるはずだ。ただし、後述する弱点により、コストパフォーマンスの評価は著しく低い。価格はハイエンドクラスらしくないものの、それ以外の部分もハイエンドクラスらしくない。GALLERIA XA7R-R48S 5700X搭載の魅力は、ハイクラス並みの価格でハイエンドクラスが選択できる価格だ。
はっきり言ってしまえば、価格以外には一切の魅力がない。予算が34万円程度で、最高のグラフィックボードの性能を持つゲーミングPCを探しているなら選択肢に入る。最近のゲームはCPUよりもグラフィックボードの性能が重視されやすい。CPUの性能が多少低くても、GeForce RTX 4080 SUPERであれば快適にプレイできる。
そのため、GALLERIA XA7R-R48S 5700X搭載のような、少し前なら微妙だったモデルも脚光を浴びるようになった。明確な良し悪しのあるモデルなので、価格の安さだけではなく、弱点もしっかり把握しておこう。その上で選択すれば後悔のないモデルになるはずだ。
性能と構成はハイエンド最低クラス
GALLERIA XA7R-R48S 5700X搭載の弱点は、価格を抑えるために犠牲になった部分が多いことだ。ハイエンドクラスのGeForce RTX 4080 SUPERに対して、CPUは他のメーカーで組み合わせがほとんどないRyzen 7 5700Xだ。コストカットにはなるが、GeForce RTX 4080 SUPERの性能を活かしにくいCPUである。
選びやすさという強みに、性能や構成が乏しいという弱みがある。かなりクセのある性能のモデルだ。ゲームはグラフィックボードの性能が重要であるため、CPU性能の低さは多少カバーできる。しかし、ゲーム以外の用途では、主にCPU性能が求められる。配信や動画投稿を行ったり、画像編集・イラスト作成を行ったりするのは苦手だ。
メモリもDDR4-3200 16GBで、ミドルクラスの最低限と同等である。GeForce RTX 4080 SUPERの性能を活かすなら、規格はDDR4であっても、32GBの容量は欲しかった。性能に関わる部分が大きく削られていることで、GALLERIA XA7R-R48S 5700X搭載はハイエンドクラスにしてはやや対応力が低い。
ハイエンドクラスには珍しく得手不得手がはっきりしている。この特性を理解しているのであれば、GALLERIA XA7R-R48S 5700X搭載は悪い選択肢とはならないだろう。単純なゲーム性能だけを見れば、価格帯で見てもトップクラスだ。ゲーム以外の用途を想定しなければ特別問題はない。
ただ、どれだけゲームをメインにしていても、時間が経つにつれて様々なことに興味が出てくるかもしれない。その時、GALLERIA XA7R-R48S 5700X搭載では対応できない可能性がある。CPU性能が控えめなことは、将来的に困る要素でもある。ある程度の妥協が必要になることも理解しておきたい。極端な話グラフィックボードのランクを落としてCPU性能を上げた方が満足度は高いかもしれない。
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競合モデルとの比較
ブランド | GALLERIA | GALLERIA |
---|---|---|
イメージ | ||
製品名 | GALLERIA XA7R-R48S 5700X搭載 | GALLERIA XA7C-R48S |
ケース | ミドル | ミドル |
価格 | 334,980円 | 369,980円 |
送料 | 3,300円 | 3,300円 |
CPU | Ryzen 7 5700X (8コア16スレッド) | Core i7-14700F (20コア28スレッド) |
GPU | RTX 4080 SUPER | RTX 4080 SUPER |
メモリ | DDR4-3200 16GB | DDR4-3200 32GB |
SSD | 1TB NVMe Gen4 | 1TB NVMe Gen4 |
電源 | 850W GOLD | 850W GOLD |
マザボ | B550 | B760 |
納期 | 最短翌営業日 | 最短翌営業日 |
保証 | 1年間 (最長5年間) | 1年間 (最長5年間) |
電話サポート | 24時間365日 | 24時間365日 |
公式 | 公式 | 公式 |
レビュー | 当ページ | レビュー |
GALLERIA XA7C-R48Sのような正統派なモデルと比べても、性能や構成で見劣りするのは必然だ。覚えておいてほしいのは、価格は購入時だけのもので、性能や構成は購入後も影響があるということだ。どちらも利点はあるものの、35,000円の差でハイエンドクラスらしいGALLERIA XA7C-R48Sを選べる状況でGALLERIA XA7R-R48S 5700X搭載を選ぶ理由はなさそうだ。
パソコンケースレビュー
正面
新しいケースはユーザー目線に立ったモデルだ。GALLERIAのロゴが真ん中に位置している。吸気口が正面下部から両サイドに変わり排熱効率が大幅にアップしている。グラフィックボードなどのパーツの高性能化による発熱量をカバーするのに十分だ。
I/Oパネル
I/Oパネルは本体の上部に斜めに配置されている。USB端子も豊富で利便性が高い。ゲーミングヘッドセットを使う際にもコードが曲がらず使い勝手がよい。天板にものを置くことも可能だ。
右側面
本体右側はシンプルだ。前面のメッシュ部分には青色のシートが内部に貼り付けられている。
左側面
本体サイドには吸気口が見える。また、クリアガラスパネルを採用していてゲーミングPCらしさが演出されている。高級感のあるデザインは評価も高い。
下側
本体下側にもファンが見える。メッシュパネルはワンタッチで取り外すことができてメンテナンス性に優れている。
背面
背面は参考として見て欲しい。搭載するグラフィックボードによって変わる可能性がある。
管理人による総評(GALLERIA XA7R-R48S 5700X搭載)
GALLERIA XA7R-R48S 5700X搭載は、Ryzen 7 5700X×GeForce RTX 4080 SUPER搭載のハイエンドクラスのゲーミングPCだ。控えめなCPU性能と圧倒的なグラフィックボードの性能は、ゲームプレイに特化した性能と言える。ゲーム以外の用途は、他のハイエンドクラスに比べて苦手だ。また、メモリ容量が16GBに抑えられていることで、一部のゲームやながらゲームが苦手だ。ゲームプレイだけをメインに考えるなら、選択するメリットはある。
GALLERIA XA7R-R48S 5700X搭載の特徴は価格が抑えられていることだ。GeForce RTX 4080 SUPER搭載モデルで33万円台は滅多に見られない。予算がギリギリであればGALLERIA XA7R-R48S 5700X搭載は魅力的なモデルに見えるはずだ。35万円~37万円程度のモデルが予算内なら選択する理由はなくなる。GALLERIA XA7R-R48S 5700X搭載は予算上限である場合に限りおすすめだ。用途の幅がハイエンドクラスにしては狭いことがネックになる。ある程度自分で増設したり交換したりできるなら、一考の価値はあるだろうか。基本的には他のモデルをおすすめしたい。
価格 | CPU | グラボ |
---|---|---|
334,980円 | 7 5700X | RTX4080S |
メモリ | SSD | HDD |
DDR4 16GB | 1TB | 非搭載 |