Core i5-8600Kの性能比較＆ベンチマーク検証【2024年】

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当ページでは、Core i5-8600Kの性能比較＆ベンチマーク検証をしている。Core i5-7600Kの後継モデルで、4コア4スレッドから6コア6スレッドへとスペックが引き上げられた。Core i5-8600KはCore i5シリーズの最高峰に位置するCPUとなっている。

Core i7シリーズに比べるとどうしても目立たない存在だが、クロック周波数が高めでゲーミングパフォーマンスはCore i7-8700Kに匹敵するものとなっている。オーバークロックができるのも心強い。搭載BTOパソコンのラインナップは限定的だ。後継モデルとして第9世代の「Core i5-9600K」が登場している。

Core i5-8600Kの基本情報

コードネーム	Coffee Lake
プロセス	14nm
コア/スレッド数	6コア/6スレッド
定格/最大クロック	3.6 GHz/ 4.3 Ghz
L3キャッシュ	9MB
TDP	95W
発売日	2017年11月2日
価格	$259
特徴	(+)ゲーミング性能はCore i7-8700Kに匹敵する (+)コストパフォーマンスの高いCPU (-)BTOメーカーでの取り扱いが少ない
評価	・総合評価 4.5 ・ゲーム評価 4.5

Core i5-8600Kの概要、基本を押さえる！

スペック

	i5-8600K	i7-8700K	i5-7600K
コードネーム	Coffee Lake-S	Coffee Lake-S	Kaby Lake-S
プロセス	14nm	14nm	14nm
CPUコア数	6	6	4
スレッド数	6	12	4
定格クロック	3.6GHz	3.7GHz	3.8GHz
最大クロック	4.3GHz	4.7GHz	4.2GHz
L3キャッシュ	9MB	12MB	6MB
対応メモリ	DDR4-2666	DDR4-2666	DDR4-2400
PCI-Express	Gen3x16	Gen3x16	Gen3x16
TDP	95W	95W	91W
価格	$260	$380	$220
発売日	2017/10/05	2017/10/05	2017/01/03

Core i5-8600Kのスペックを見ていく。全てプロセスは14nmだ。第7世代のいわゆるKaby Lake-SであるCore i5-7600Kに比べると、Core i5-8600Kはコア及びスレッド数がそれぞれ50%アップで6コア6スレッドとなった。これにより大きく性能が向上していることがわかる。コアの数だけだと前世代のCore i7シリーズであるCore i7-7700K（4コア8スレッド）よりも多い。

5%程度定格クロックが落ちているもののブーストクロックについては3%アップしている。L3キャッシュが6MBから9MBに上がったことで効率よくCPU処理を行うことが可能だ。対応メモリもDDR4-2400からDDR4-2666へとアップグレードされた。TDPは5%引き上げられて95Wとなった。価格は$40アップとなる。

上位モデルのCore i7-8700Kとの違いはスレッド数及びクロック数、L3キャッシュとなる。ゲームのベンチマークを見るとわかるが、実はスレッド数はそれほど大きな影響を与えない。ほぼ同等の性能となっているのだ。また、わずかに上がったクロック数とL3キャッシュについても差を体感することは難しい。もちろんレンダリングやエンコードが中心となるのなら話は別だが…

総合性能

総合性能で見ると現行モデルのエントリークラスであるCore i3-12100よりも劣ってしまう。性能の近いモデルとしては、Ryzen 5 3500が該当する。ロークラスに位置するモデルだと言える。2世代後のCore i5シリーズであるCore i5-10400にも及ばず今後は通用しづらいモデルとなってしまうだろう。クリエイター作業には不向きだと言える。ゲームプレイにおいてはギリギリのラインだ。今のところはRTX 3050やGTX 1650などのロークラスのグラフィックボードと合わせておきたい。

Core i5-8600Kの最新評価【2024年】

性能の近いCPUのゲーム性能スコアをまとめている。Core i5-8600Kのゲーム性能スコアは20,535だ。当サイトでは20,000スコアを一つの基準としていて2024年時点でも通用するCPUと言えるだろう。6コア6スレッドというスペックは現行モデルでは見かけない。ハイパースレッディングに対応していないことはゲームプレイにおいてやや不利だ。

発売当時もライトユーザー向けのモデルに採用されていたことからも高性能グラフィックボードとの組み合わせは適していない。例えば、GeForce GTX 1650やGeForce GTX 1060 6GB/3GBが該当する。ロークラスのモデルであればCPU性能がボトルネックとなる可能性は低い。フルHD環境で設定を落としてもゲームプレイを楽しみたい方向けだ。高リフレッシュレートを目指すにも向いていない。

Core i5-8600Kは販売数がそれほど多くないためか中古市場で在庫を見つけるのは難しい。次世代のCore i5-9600Kの中古価格が11,980円～となっているので、もし中古市場に出てくればそれぐらいの価格になるだろう。Core i5-9600Kは、Core i5-8600Kのリフレッシュモデルで性能差はそこまでない。相場も変わらないはずだ。上位モデルのCore i7-8700が13,480円～、Core i5-9400が9,980円～となる。

Core i5-8600Kの特徴＆注意点まとめ【2017年】

高いゲーミング性能を持つがあまり目立たない存在

一定のコア以上ならクロック数の高さが重要となることの多いゲームプレイにおいては非常に高いパフォーマンスを発揮するCPUだ。それこそCore i7-8700と同等のパフォーマンスとなることもある。もちろんゲーム以外の要素を加えた総合性能ならCore i7-8700には及ばない。

これほどパフォーマンス、コストパフォーマンス共に優れているのに日の目を見ない可哀想なCPUだとも言える。いつの時代もCore i5シリーズの最上位モデルは目立たない存在だ。ゲームしかプレイしないという方はぜひ選択肢に入れて欲しい。そして多くのゲーマーに広げて欲しい。

BTOメーカーでの取り扱いが少ない

この優れたCPUが普及しない要因の一つとしてドスパラ・G-Tune・パソコン工房など大手のBTOメーカーにおいて搭載モデルがないことが挙げられる。メーカーからすると立ち位置的に難しいのかもしれない。一時的にパソコンショップセブンやサイコムで取り扱いがあったぐらいだ。

ハイエンドのCore i7-8700、低価格のi5と考えるとどうしてもCore i5-8400やCore i5-8500が中心となってしまうのだろう。当ページでもCore i5-8600K搭載モデルとして紹介しているが、表向きはCore i5-8400搭載のゲーミングPCでカスタマイズでi5-8600Kにアップグレードする必要がある。

Core i5-8600Kのゲームベンチマーク一覧

ここからはテスト環境を用意して、具体的なゲームやアプリケーションでの性能を測っていく。ゲームのスコアの計測方法は、フルHD環境下でグラフィックボードを統一しCPUの純粋な性能を計っている。単位はfpsでフレームレートを指している。

通常60fps以上で快適とされているが、今回はCPU性能を計るためそれほど重要ではない。なぜならグラフィックボードがGTX 1080で固定なのでそれなりのスコアが出るからだ。あとは相対的な位置を知ることで性能がわかる。ベンチマークの”OC”はオーバークロックを表している。

Battlefield1

Battlefield 1では、Core i5-8600Kの存在感がすごい。Core i7-8700Kとほとんど変わらないフレームレートを叩き出していることがわかる。その差は1%程度だ。オーバークロックをすれば同等の性能だ。Core i5-7600Kについても十分健闘している。このようにクロック周波数が影響を与えるタイトルは多い。Core i7-7600Kと比べると6%も向上している。これは物理コアが増えたことが要因だと考えてよいだろう。

Grand Theft Auto V

gta5

GTA5は、Core i5-8600KがOCをしなくてもCore i7-8700Kを上回るタイトルの一つだ。初めは少し疑問だったが、何度も試した結果これが正しいということがわかった。

ゲームによっては仮想的なものよりも物理的なコアを好むようだ。ハイパースレッディングが有効な状況でも結果的にこのようにi5がi7を上回ることがある。i5-7600Kと比べても追加のコアやキャッシュの恩恵を得られていることがわかるだろう。

Hitman

hitman

このタイトルにおいてもCore i5-8600Kのコスパの高さが際立つ。IntelのフラグシップモデルであるCore i7-8700Kを難なく追い越している。Core i5-7600Kをオーバークロックしてもこの域まで達することはない。

Civilization VI

civ6

Core i7-8700Kが、Core i5-8600Kを5%上回るスコアとなっている。Core i5-7600Kが4コアで苦戦していることを考えるとやはりコアが増えたことによる恩恵は大きい。もはやCore i5というのはふさわしくないのではないだろうか。それほど高いパフォーマンスを発揮しているのだ。

Ashes of the Singularity:Escalation

i7-8700Kのパフォーマンスの高さが光る。これはハイパースレッディングによる恩恵が大きい。それでもi5-8600Kは、前モデルのi5-7600Kと比べて30%程度スコアがアップしている。

その他アプリケーションのベンチマーク

Handbrake

エンコードではコア数やスレッド数が大事だ。Core i5-8600KはやはりCore i7-8700Kに遅れを取ってしまっている。当然総合性能はCore i7の方が優れているのだから特に問題とはならない。ゲームだけに限定するなら非常に魅力的なCPUであることに変わりはない。クリエイターの方ならやはりCore i7シリーズを選択するのがよいはずだ。

3ds MAX 2015

RAW現像の性能を表している。3ds MAXでのCPUのレンダリング処理を数値化。やはりレンダリングではコア数あるいはハイパースレッディングの数が優勢となる。Core i5-8600Kが苦戦しているのはi7-8700Kよりもスレッド数が少ないことが要因だと言える。そしてCore i5-7600Kよりも55%向上していることからもそれを証明できる。

Core i5-8600K搭載おすすめゲーミングPCランキング

SR-ii5-7232A/GF/W10（パソコンショップセブン）

価格：126,800円
CPU：Core i5-8600
GPU：GeForce GTX 1060 3GB
メモリ：8GB
SSD：非搭載
HDD：1TB
電源：600W 80PLUS BRONZE

+11,000円でi5-8600Kにアップグレード可能だ。グラフィックボードにはGTX 1060 3GBを搭載しゲームプレイを難なくこなせる。WQHD以上の解像度で高設定でのゲームプレイをしたいのであればグラフィックボードの性能を上げるとよいだろう。CPUがボトルネックとなることはない。それはベンチマークからもわかる。

【Core i5】【GTX1050Ti】PG-YL（ストーム）

価格：87,800円
CPU：Core i5-8400
GPU：GeForce GTX 1050 Ti
メモリ：8GB
SSD：250GB
HDD：1TB
電源：GeForce GTX1050Ti

+10,500円でi5-8600Kにアップグレードできる。グラフィックボードにはGTX 1050 Tiを搭載し非常に価格が抑えられている。SSD 250GB×HDD 1TBの構成で非常に扱いやすい。CPU以外はカスタマイズしなくても問題なく使える。光学式ドライブ、マウス、キーボードが不要ならさらに安く購入することができるのも嬉しい。自身でゲーミングデバイスを持っているならいらないだろう。カスタマイズで外すことができる。