Ryzen 7 7800X3D
Ryzen 7 7800X3Dのスペックレビューと性能ベンチマークを検証している。2023年04月06日22時にグローバルで解禁された。国内での販売は04月14日と、物流の事情で少し遅れるということ(ASCII, 2023)だ。Ryzen 7000X3Dシリーズの大本命モデルがついに日本上陸となる。最強のゲーミングCPUを探している方は必見だ。

Ryzen 7 7800X3Dは、シングルCCDを採用していてすでに発売されているRyzen 9 7950X3DRyzen 9 7900X3Dとは仕様が異なる。Ryzen 7 7800X3Dでは、高負荷時でもCCD間のやり取りが発生しない分ゲームプレイにおいては有利だと考えられる。一方で、マルチコア性能には期待ができないはずだ。そこはRyzen 9シリーズと差別化が図られている。その点を踏まえて詳しく見ていこう。

Ryzen 7 7800X3Dは単価が上昇傾向にあり価格的にはIntel製のCore i9-14900K(F)が近い。搭載モデルは、「Ryzen 7 7800X3D搭載おすすめゲーミングPC」で紹介している。なお、すでに次世代のRyzen 9000シリーズ(Ryzen 7 9800X3D etc.)がリリースされている。3D V-Cacheの配置を変更することでこれまでの弱点だったマルチコア性能を大きく引き上げることに成功した。

Ryzen 7 7800X3Dの基本情報

コードネーム Zen 4(Raphael)
プロセス 5nm
コア/スレッド数 8コア/ 16スレッド
定格/最大クロック 4.2 GHz / 5.0 Ghz
L2キャッシュ 8MB
L3キャッシュ 96MB
TDP 120W
PPT 162W
発売日 2023年04月06日
価格 $449
国内価格 64,799円~ *2025/8時点
特徴 (+)7950X3Dと同等以上のゲーム性能を誇る
(+)7 5800X3D比で25%程度マルチコア性能が高い
(+)自動オーバークロック機能「PBO」に対応している
(+)省電力性の高い高パフォーマンスモデル
(-)マルチコア性能はRyzen 7 7700Xに劣る
(-)ゲーム性能とマルチコア性能のバランスが悪い
(-)価格が上昇傾向にある
(-)購入の難易度は高くなるはず
評価 ・総合評価
6.0

・ゲーム評価
10.0

Ryzen 7 7800X3Dのスペック

AMD製モデル

7 7800X3D 7 7700X 7 5800X3D
メーカー AMD AMD AMD
コードネーム Zen 4
(Raphael)
Zen 4
(Raphael)
Zen 3
(Vermeer)
プロセス 5nm 5nm 7nm
トランジスタ数 65.7億 65.7億 62.0億
ダイサイズ 70 mm² 70 mm² 74 mm²
I/Oダイプロセス 6nm 6nm 12nm
I/Oダイサイズ 122 mm² 122 mm² 125 mm²
トータルコア数 8コア 8コア 8コア
トータルスレッド数 16スレッド 16スレッド 16スレッド
定格クロック 4.2 GHz 4.5 GHz 3.4 GHz
最大クロック 5.0 GHz 5.4 GHz 4.5 GHz
オーバークロック × ×
PBO ×
L2キャッシュ 8MB 8MB 4MB
L3キャッシュ 96MB
(64MB+32MB)
32MB 96MB
(64MB+32MB)
対応メモリ DDR5-5200 DDR5-5200 DDR4-3200
内蔵グラフィックス Radeon Graphics Radeon Graphics 非搭載
CPUクーラー 非同梱 非同梱 非同梱
PCI-Express Gen 5, 24 Lanes Gen 5, 24 Lanes Gen 4, 20 Lanes
TDP 120W 105W 105W
PL2 162W 142W
MSRP $449 $399 $449
国内価格 56,700円 46,594円 49,614円
発売日 2023/04/06 2022/09/27 2022/04/20

*国内価格は販売時点

Ryzen 7 7800X3Dの基本的なスペックはRyzen 7 7700Xと同等だ。Zen 4(Raphael)アーキテクチャを採用している。Core Chipletダイプロセスは5nmプロセス、I/Oダイは6nmだ。8つのコアを搭載したCCD 1基搭載も共通となる。定格クロックが300MHz低く、最大クロックも400MHz抑えられている。これは3D V-Cache搭載による発熱の問題をクリアするためだ。

Ryzen 7 7800X3DはRyzen 7 7700Xとは違ってオーバークロックをサポートしていない。ただし、今世代からPBO(Precision Boost OverDrive)に対応していて高いクロック周波数を実現できる。PBOもオーバークロック同様に実施すると保証外で実施自体はユーザーの責任だ。CPU温度・消費電力・発熱などを総合的に監視してクロックを引き上げることができる。また、Curve Optimizerが実装されているのも注目だ。各クロックあるいは全てのコア一括に対して電圧を調整することができる。電圧を下げれば温度・熱が下がりクロック引き上げの余力が生まれる形だ。一つずつコアの電圧を調整すればより高いクロックを実現できる可能性があるが、大幅に性能が上がるわけではないので過度な期待はしない方がよい。

L2キャッシュは8MBと変わらない。L3キャッシュは3倍で96MBとなる。通常のCCDで搭載されている32MBの上に64MBのSRAMを積層していてトータルキャッシュ容量は96MBに到達する。内蔵GPUはRadeon Graphicsを搭載している。CPUクーラーは非同梱だ。対応メモリ・PCI-Expressも共通となる。TDPは15%高く120Wで、PL2も15%高く162Wだ。MSRPでは$50の差がある。+4,000円だ。

従来モデルのRyzen 7 5800X3Dと比較していく。初めて3D V-Cacheテクノロジーを採用したモデルだ。このモデルの登場でゲームプレイ時のL3キャッシュの有効性を証明できたと言える。Zen 3アーキテクチャを採用していてCore Chipletダイプロセスは7nm・I/Oプロセスは12nmとRyzen 7 7800X3Dよりも少し大きい。Zen 4になって進化した部分だ。

定格クロックは24%(800MHz)高く、最大クロックも11%(500MHz)も高い。プロセスの微細化がもたらした恩恵だ。L2キャッシュは倍増の8MBとなる。L3キャッシュ容量は96MBと共通だ。Ryzen 7 5800X3Dでは内蔵グラフィックスは搭載されていない。対応メモリはDDR4-3200となる。

PCI-ExpressもGen 4, 20 LanesとRyzen 7 7800X3Dとは差がある。TDPは105WとRyzen 7 7800X3Dよりも20%低い。MSRPは$449と同じだが、国内での販売価格は7,000円程度の差がある。Ryzen 7 5800X3Dは旧世代のモデルとなったこともあって価格が大きく下落している。ただ、一時は40,000円以下になっていたことを考えると高騰気味でおすすめしづらい。Ryzen 7 7800X3Dは10,000円程度安くなり購入しやすくなった。

Intel製モデル

7 7800X3D Core i7-13700K
メーカー AMD Intel
コードネーム Zen 4
(Raphael)
Raptor Lake
プロセス 5nm 10nm
トランジスタ数 65.7億
ダイサイズ 70 mm² 257 mm²
I/Oダイプロセス 6nm
I/Oダイサイズ 122 mm²
トータルコア数 8コア 16コア
トータルスレッド数 16スレッド 24スレッド
CPUコア数(P) 8コア 8コア
スレッド数(P) 16スレッド 16スレッド
CPUコア数(E) 8コア
スレッド数(E) 16スレッド
定格クロック(P) 4.2 GHz 3.4 GHz
最大クロック(P) 5.0 GHz 5.4 GHz
定格クロック(E) 2.5 GHz
最大クロック(E) 4.2 GHz
オーバークロック ×
L2キャッシュ 8MB 24MB
L3キャッシュ 96MB
(64MB+32MB)
30MB
対応メモリ DDR5-5200 DDR5-5600
DDR4-3200
内蔵グラフィックス Radeon Graphics UHD Graphics 770
CPUクーラー 非同梱 非同梱
PCI-Express Gen 5, 24 Lanes Gen 5, 20 Lanes
TDP 120W 125W
PL2 162W 253W
MSRP $449 $409
国内価格 56,700円 57,980円~
59,980円
発売日 2023/04/06 2022/09/27

*国内価格は販売時点

価格帯の近いCore i7-13700Kと比較していく。Core i7-13700KはRaptor Lake世代の高パフォーマンスモデルだ。プロセスは10nmとRyzen 7 7800X3Dの倍の大きさだ。ダイサイズは257m㎡となる。Ryzen 7 7800X3DはCore ChipletダイとI/Oダイプロセスを合わせて192mmだ。Core i7-13700Kの方が35%大きい。Core i7-13700Kはハイブリッドアーキテクチャを採用していて16コア24スレッドと高いスペックを誇る。

8つのPコアと8つのEコアを搭載している。Ryzen 7 7800X3Dと比べてコアが2倍で、スレッド数も50%多い。Pコアの定格クロックはRyzen 7 7800X3Dの方が800MHz高いが、最大クロックはCore i7-13700Kの方が400MHz高い。Core i7-13700Kはエフィシェントコアを搭載していて定格クロックは2.5GHz、最大クロックは4.2GHzだ。Core i7-13700Kはオーバークロックに対応していて環境次第ではより高いクロックを実現できる。

L2キャッシュ容量は24MBとRyzen 7 7800X3Dの3倍だ。一方で、L3キャッシュは3D V-Cacheテクノロジー採用のRyzen 7 7800X3Dの方が3.2倍と大容量だ。Core i7-13700Kも内蔵グラフィックスを搭載している。性能的にはCore i7-13700Kの方が上だ。Core i7-13700KはDDR5-5600メモリだけではなくDDR4-3200メモリをサポートしている。

Core i7-13700Kは、Gen 5 20 Lanesだ。TDPはCore i7-13700Kの方が4%高く、PL2もCore i7-13700Kの方が57%高い。MSRPはCore i7-13700Kの方が$40安価だ。Core i7-13700Kの国内価格は59,980円だ。CPU内蔵グラフィックス非搭載のCore i7-13700KFなら57,980円ともう少し安く購入できる。

Ryzen 7 7800X3Dの最新評価【2025年】

ゲーム用途で真価を発揮するCPU

ryzen77800x3d-gamescore202506
Ryzen 7 7800X3Dは発売から2年以上経過したモデルだが、今でも現行最強クラスのゲーミングCPUだ。ゲーム性能スコアは42,174と圧倒的だ。フラグシップモデルであるRyzen 9 7950X3Dとの差は誤差といえるだろう。タイトルによってはRyzen 9 7950X3Dを上回ることさえある。Intel製CPUでもっとも性能の高いCore i9-14900Kよりも8%程度上回る。

次世代のCore Ultra 9 285Kは思ったほど性能が伸びずCore i9-14900Kにも届かず当然Ryzen 7 7800X3Dと同じ土俵に建てない。マルチコア性能では両モデルに劣るが、ゲーム性能を重視するならRyzen 7 7800X3Dは魅力的なモデルだ。他にパソコンを持っていてゲーム専用機として考えているならRyzen 7 7800X3Dはコストパフォーマンスも高く扱いやすいだろう。次世代のRyzen 7 9800X3Dになるとさらに7%程度性能が高くなる。

単体モデルの価格も下落傾向にある

ryzen77800x3d-kakaku参照外部サイト:(価格.com, 2025)

2025年1月をピークに価格は下落傾向にある。大手PCパーツショップ(ドスパラetc.)での最安値価格は64,799円だ。平均価格は70,000円前後となっている。Core i9-14900KF(66,980円~)と同等の価格だ。2024年4月頃の底値から見ると見劣りしてしまうが、最近の市場においては悪くない。Ryzen 7 7800X3Dはゲーム性能を重視したいユーザーにとって魅力的な選択肢となる。マルチコア性能を重視するならRyzen 9 9900XやCore i9-14900KFを選ぶとよいだろう。

次世代のRyzen 7 9800X3Dは84,770円と30%程度高くなっている。ゲーム性能の伸び(7%程度)だけで判断すると割高だ。Ryzen 7 9800X3Dの優位性はRyzen 7 7800X3Dで弱点だったマルチコア性能が引き上げられたことにある。3D V-Cacheの配置を変更したことで熱効率が上がりクロック周波数の引き上げが実現した。

Ryzen 7 9800X3D搭載モデルより割安感がある

メーカー 製品名 カテゴリー 価格 CPU GPU メモリ SSD 電源 マザボ
ドスパラ Lightning-G AF7XW Ryzen7 7800X3D搭載 廉価 229,980 7 7800X3D RTX5070 16GB 500GB 750W(G) A620
ドスパラ GALLERIA XA7R-R57 7800X3D搭載 プレミアム 284,980 7 7800X3D RTX5070 32GB 1TB 750W(G) B650
ドスパラ GALLERIA XA7R-R57 9800X3D搭載 プレミアム 319,980 7 9800X3D RTX5070 32GB 1TB 750W(G) B650
マウスコンピューター NEXTGEAR JG-A7G7T 7800X3D搭載 廉価 309,800 7 7800X3D RTX5070Ti 16GB 1TB 850W(G) A620
マウスコンピューター NEXTGEAR JG-A7G7T 9800X3D搭載 廉価 339,800 7 9800X3D RTX5070Ti 16GB 1TB 850W(G) A620
パソコン工房 LEVEL-M1A6-LCR78D-TK4X 廉価 224,800 7 7800X3D RTX5070 16GB 500GB 750W(B) A620
パソコン工房 LEVEL-R7B6-LCR98D-TKX-PALIT プレミアム 299,800 7 9800X3D RTX5070 16GB 1TB 850W(G) B650

Ryzen 7 7800X3Dは、次世代のRyzen 7 9800X3D搭載モデルよりも価格が抑えられていて選びやすいというのが現状だ。廉価ブランドでの展開が多いのもプラスに働いている。廉価ブランドとプレミアムブランドを比較すると最大で100,000円近くも価格差がある。もちろんケースデザインや構成の差があるとはいえこれだけ差があると選びづらいだろう。ゲーム性能だけに焦点を当てればRyzen 7 7800X3D搭載モデルの方がおすすめしやすい。

Ryzen 7 7800X3Dの特徴&注意点【発売時点】

Ryzen 9 7950X3Dと同等以上のゲーミング性能を持つ

型番 総合性能
Ryzen 7 7800X3D 210.6
Ryzen 9 7950X3D 208.7
Ryzen 9 7900X3D 197.8
Core i9-13900K 187.2
Core i7-13700K 180.5
Ryzen 7 5800X3D 176.2
Core i5-13600K 170.2
Ryzen 9 7950X 168.5
Ryzen 9 7900X 166.5
Ryzen 7 7700X 158.7

上記はベンチーマークを計測した6つのタイトルの平均フレームレートをまとめたものだ。Ryzen 7 7800X3Dは、Ryzen 7000X3Dシリーズの中で最も安価なモデルながらゲーミング性能はトップとなる。L3キャッシュ容量が少ないRyzen 7 7700Xと比べて実に33%もゲーミング性能が高い。上位モデルであるRyzen 9 7950X3Dよりも1%高く、Ryzen 9 7900X3Dよりも6%も高い。

Ryzen 7 7800X3Dは、CCD(Core Complex Die)が1基のみでRyzen 9シリーズのようにCCD間のやり取りがないことがゲーム性能の高さに寄与している。8コア以上のコアを持つRyzen 9シリーズでは1つのCCDでは実現できないのだ。マルチコア性能を重視する上ではメリットとなる一方でゲームプレイにおいてはマイナスになってしまうことがわかる。従来モデルのRyzen 7 5800X3Dと比べて19%程度高い。これはZen 4アーキテクチャによるものだ。

マルチコア性能は低くシングルCCDの限界がある

型番 総合性能
Core i9-13900K 42,134
Ryzen 9 7950X 41,866
Ryzen 9 7950X3D 40,051
Core i7-13700K 38,343
Ryzen 9 7900X 37,541
Ryzen 9 7900X3D 34,152
Core i5-13600K 30,159
Ryzen 7 7700X 27,183
Core i5-13500 27,009
Ryzen 7 7800X3D 25,874
Ryzen 7 5800X 23,551
Ryzen 7 5800X3D 23,098

Ryzen 7 7800X3Dはマルチコア性能に期待できるCPUではない。それはシングルCCDであることの代償だ。ゲーム適性はCPU市場でトップに君臨するが、マルチコア性能はその限りではない。Ryzen 7 7700Xよりも5%程度パフォーマンスで劣ってしまう。クロック周波数を引き下げたことと許容温度(サーマルスロットリング)が95℃から89℃に引き下げられていることが要因だと考えられる。Ryzen 7 7800X3Dはあくまでもゲーム特化型のCPUと考えておくことが大切となる。

ゲーム以外の用途、例えばゲーム実況・動画編集・動画エンコード・WEBデザインなどのクリエイター作業を考えている方は他のCPUを選択肢に入れた方がよい。最近はゲームのためだけにゲーミングPCを購入する方は少ないのではないかと思う。予算が許すのであればRyzen 9 7950X3DやRyzen 9 7900X3Dを選択する方が好ましい。Intel製CPUならCore i7-13700KやCore i5-13600Kの方がバランスがよく扱いやすいように思える。複合的に考えて後悔のないようにして欲しい。

ワットパフォーマンスが現行最強クラスのモデル

Ryzen 7 7800X3Dは、現行のラインナップの中でも最強クラスのワットパフォーマンスを誇るCPUだ。特にIntel製CPUと比べても少ない消費電力でより高いパフォーマンスを発揮する。最近はCPU性能向上のためにクロック周波数を引き上げることが当たり前になっている。

結果的に消費電力が高くなり、これまで以上にパソコンシステムの冷却に気を使わなければいけない。冷却性能を高くするために、水冷CPUクーラーや高品質な電源ユニットの導入コストを考える必要がある。その点Ryzen 7 7800X3Dは消費電力が低く空冷CPUクーラーでも対応可能だ。時代の流れに逆行していて注目度が高い。

BTOパソコンも単体CPUも売り切れ必至

Ryzen 7 7800X3Dは発売された直後こそ購入のチャンスはあると思うが、時間が経つにつれて入手難易度は高くなるはずだ。Ryzen 9 7950X3DやRyzen 9 7900X3Dもしばらくは入手ができない時期が続いていた。それは搭載ゲーミングPCも同様だった。Ryzen 7 7800X3DはRyzen 7 5800X3Dの純粋な後継モデルで多くのゲーマーにとって魅力的なモデルということもあって同じ道を歩むことになるだろう。

スペック的にも価格的にも上位モデルよりも需要が大きくなる可能性もある。コストパフォーマンスの高さは随一だ。ゴールデンウィークと長期休暇であることも拍車をかける。Ryzen 7 7800X3Dの購入を検討している方は動向をチェックしておこう。もちろんいつかは供給も安定するので一切購入できないということはない。

Ryzen 7 7800X3Dのゲームベンチマーク一覧

Far Cry 6

farcry6ryzen77800x3d-Far Cry 6

Far Cry 6では、Ryzen 7 7800X3Dの一人勝ちだ。Ryzen 9 7950Xと比べて平均fpsが11%も高い。最小fpsは3%前後だ。Ryzen 9 7900X3Dと比べても26%も高くなっている。やはりシングルCCDというのは強みになりそうだ。Core i9-13900Kとのfpsの差は17%となる。従来モデルのRyzen 7 5800X3Dと比べると29%もパフォーマンスが向上している。Far Cry 6のゲームプレイを考えている方ならRyzen 7 7800X3Dを選ぶメリットが大きい。

Hitman 3

hitman3Ryzen 7 7800X3D-Hitman 3

Hitman 3でもRyzen 7 7800X3Dがトップの平均fpsを叩き出した。Ryzen 9 7950X3Dと比べて2%高くなっている。一方で、最小fpsは2%低い。Ryzen 9 7900X3Dと比べても平均fpsは6%高いが、最小fps1%程度低い。これぐらいの差であればそれほど気にしなくてもよいだろう。競合モデルであるCore i9-13900Kと比べて8%程度高く、Core i7-13700Kと比べても15%高い。Ryzen 7 5800X3Dとのフレームレートの差は33%と大きくなっている。十分な結果が得られたのではないかと思う。

Cyberpunk 2077

Cyberpunk2077topryzen77800x3d-Cyberpunk 2077

Cyberpunk 2077ではRyzen 9 7950X3D・Ryzen 9 7900X3Dに及ばない結果となった。それでも性能差は1%-2%程度だ。従来モデルであるRyzen 7 5800X3Dと比べて平均fpsが23%高く、最小fpsも18%も高くなっている。競合モデルであるCore i9-13900Kと比べると平均fpsは7%低く、最小fpsも23%低い。Core i5-13600Kと比べても7%程度平均fpsが低い。RyzenシリーズとCore iシリーズとで大きな差があると考えてよいだろう。

Microsoft Flight Simulator 2021

flightsimulatorryzen77800x3d-Microsoft Flight Simulator 2021

Microsoft Flight Simulator 2021は、3D V-Cacheテクノロジーが効きやすいタイトルの一つだ。上位4つは全て3D V-Cache搭載モデルがキレイに並んでいる。Ryzen 7 5800X3Dと比べて平均fpsが5%高く、最小fpsが11%高い。確かにRyzen 7 5800X3Dからパフォーマンスが高くなっているものの買い替えを考えるほどではない。競合モデルであるCore i9-13900Kと比べて平均fpsが36%高く、最小fpsも27%高い。Ryzen 7 7700Xとの性能差は50%近くもフレームレートが向上している。

Red Dead Redemption 2

Red Dead Redemption 2ryzen77800x3d-Red Dead Redemption 2

Red Dead Redemption 2でもRyzen 7 7800X3Dが堂々のトップに躍り出た。Ryzen 9 7950X3Dよりも平均fps・最小fps共に高いものの誤差の範囲にあると言えるだろう。従来モデルのRyzen 7 5800X3Dと比べると2-3%程度フレームレートが向上している。これぐらいの伸びであればRyzen 7 5800X3Dを所有している方が買い替える必要はないだろう。競合モデルのCore i9-13900Kと比べても11%程度平均fpsが高い。一方で、Ryzenシリーズは最小fpsがやや低迷していることがわかる。平均fpsが高いことを考慮すると一時的にfpsが大幅に下落してしまうということだ。最適化の問題もあるのかもしれない。

Watch Dogs: Legion

watchdogslegionryzen77800x3d-watchdogs

Watch Dogs: LegioでもRyzen 9 7950X3D・Ryzen 9 7900X3Dを抑えてトップとなった。Ryzen 9 7950X3Dとおおよそ同等のフレームレートでパフォーマンスの高さが伺える。競合モデルのCore i9-13900Kと比べて平均fpsが23%高く、最小fpsも28%も高い。従来モデルのRyzen 7 5800X3Dと比べて平均fpsが33%高く、最小fpsも29%高い。第2世代の3D V-Cache搭載モデルとしてしっかりと進化を遂げた。

その他アプリケーションのベンチマーク

Cinebench R23

cinebenchryzen77800x3d-Cinebench R23

Cinebench R23でRyzen 7 7800X3Dのマルチコア及びシングルコア性能を見ていく。多くのメディアが採用しているベンチマークソフトウェアで参考にしやすい。スペックの近いRyzen 7 7700Xと比べてマルチコア性能が5%程度低く、シングルコア性能も9%程度低い。Ryzen 7 7800X3Dの方がTDPが20%高いもののクロック周波数の差が顕著に現れている形だ。Core i9-13900KどころかCore i-13700Kとの差も大きい。Kシリーズの下位モデルであるCore i5-13600Kと比べてもマルチコア性能が22%低く、シングルコア性能も11%程度低い。それでもRyzen 7 5800X3Dと比べてマルチコア性能が25%高く、シングルコア性能が18%も高くなっている。同じ8コア16スレッドでもアーキテクチャの差がはっきりと現れている。

7-Zip

7zipryzen77800x3d-zip

Zipファイルの解凍及び圧縮速度をまとめた。Ryzen 7 7700Xと比べると解凍速度は6%低く、圧縮速度も4%低い。クロック周波数が抑えられている分だけパフォーマンスも低くなっている形だ。Core i7-13700Kよりも最大25%もパフォーマンスが低い。Core i5-13600Kと比べると解凍速度は1%高いが、圧縮速度についてはCore i5-13600Kの方が9%高い。ゲーム以外の用途では苦戦することが目に見えている。その点デュアルCCD搭載のRyzen 9 7900X3Dになると解凍速度が49%速く、圧縮速度も36%速くなる。

Handbrake

handbrakeryzen77800x3d-handbrake

エンコード処理におけるパフォーマンスを見ていく。Ryzen 7 7700Xと比べるとx264で6%低く、x265でも12%低くなっている。クロック周波数が引き下げられている分だけパフォーマンス面で不利だ。この結果からエンコードではL3キャッシュはそれほど重要ではないと推察できる。14コア20スレッドとスペックの高いCore i5-13600Kとの性能差は大きい。x264で14%、x265で24%と完敗だ。クリエイター作業を考えるならより価格の安いCore i5-13600Kは魅力的な選択肢となる。Core i7-13700KになればRyzen 9 7900Xと同等のパフォーマンスを期待できる。Ryzen 7000X3Dシリーズの上位モデルであるRyzen 9 7900X3Dになると最大で33%程度のパフォーマンス向上を見込める。この点はデュアルCCD搭載のRyzen 9シリーズが優勢だ。

Adobe Photoshop

lightroomryzen77800x3d-photoshop画像出典:https://helpx.adobe.com/

画像編集ソフトのPhotoshopでのパフォーマンスを計測した。Ryzen 7 7800X3Dは苦戦する結果となった。高クロックなRyzen 7 7700Xと比べて13%もパフォーマンスが低下している。Photoshop自体がAMD製CPUと相性のソフトウェアにも関わらずここまでパフォーマンスが伸びないのは痛い。Ryzen 9 7950X3DやRyzen 9 7900X3Dも同様に伸び悩んでいることがわかる。

Adobe Premiere Pro

photoshopryzen77800x3d-premierepro

動画編集ソフトとして定番のAdobe Premiere Proでのパフォーマンスをまとめている。Lightroomと同様にRyzenシリーズと相性のよいソフトウェアだが、3D V-Cache搭載モデルが苦戦する結果となった。Ryzen 7 7800X3Dは、Ryzen 7 7700Xと比べて11%もスコアが低い。Core i5-13600Kよりも3%程度低くなっている。Ryzen 7 5800X3Dと比べると16%スコアが高いのは評価できるが、最新モデルとしてはやはり物足りない。デュアルCCD搭載のRyzen 9 7950X3D/Ryzen 9 7900X3Dは健闘しているように思える。Intel第13世代のフラグシップモデルであるCore i9-13900Kと同等だ。

Ryzen 7 7800X3D搭載おすすめゲーミングPC

Lightning-G AV-Ti7XW Ryzen7 7800X3D/RTX5060Ti 8GB搭載 (ドスパラ)

Magnate-G MTW12th価格:199,980円+送料3,300円
CPU:Ryzen 7 7800X3D
GPU:GeForce RTX 5060 Ti 8GB
メモリ:DDR5-4800 16GB
ストレージ:SSD 500GB Gen4 NVMe
電源:750W 80PLUS GOLD
マザボ:チップセットA620
コスパ:7.4

公式サイト詳細

Ryzen 7 7800X3D×GeForce RTX 5060 Ti 8GB搭載のミドルハイクラスの一台だ。60番台のグラフィックボードに3D V-Cache搭載モデルを搭載しているのがおもしろい。オーバースペック気味だがCPU性能が高いことにマイナスはない。高リフレッシュレートでのゲームプレイに適している。CPUのボトルネックの心配は不要だ。将来的にグラフィックボードのアップグレードにも対応しやすい。構成はメモリDDR5-4800 16GB・SSD 500GB Gen4 NVMeと構成は平均以上だ。電源ユニットは750W GOLDを搭載している。コストパフォーマンス指標は7.4とまずまずだ。

Lightning-G AF7XW Ryzen7 7800X3D搭載 (ドスパラ)

Magnate-G MTW12th価格:229,980円+送料3,300円
CPU:Ryzen 7 7800X3D
GPU:GeForce RTX 5070
メモリ:DDR5-4800 16GB
ストレージ:SSD 500GB Gen4 NVMe
電源:750W 80PLUS GOLD
マザボ:チップセットA620
コスパ:9.6

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Ryzen 7 7800X3D搭載でこれだけ価格が抑えられているのは評価のポイントだ。ゲーミングPC価格の高騰が落ち着きドスパラが本気を出してきている。GPUにはハイクラスのGeForce RX 5070搭載だ。WQHD環境でのゲームプレイに適している。メモリDDR5-4800 16GB・SSD 500GB Gen4 NVMeと構成は平均的だ。必要に応じてカスタマイズを検討しよう。電源ユニットは750W GOLDと必要十分だ。ケースデザインもよく所有欲を満たしてくれる。

NEXTGEAR JG-A7G70(マウスコンピューター)おすすめ

nextgear価格:239,800円(送料込)
CPU:Ryzen 7 7800X3D(水冷)
GPU:GeForce RTX 5070
メモリ:DDR5-5200 16GB
ストレージ:SSD 1TB Gen4 NVMe
電源:750W 80PLUS BRONZE
マザボ:チップセットA620
コスパ:9.0

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GPUに現行のハイクラスであるGeForce RTX 5070を搭載した一台だ。Ryzen 7 7800X3Dならパフォーマンスを最大限に引き出せる。高リフレッシュレートでのゲームプレイにも対応しやすい。送料込239,800円は素晴らしい。この組み合わせで最安値クラスとなる。さらに、基本保証が3年間と長く他社メーカーのモデルを突き放すだ。構成もメモリDDR5-5200 16GB・SSD 1TB Gen4 NVMeと充実している。電源ユニットは750W BRONZE搭載だ。

FRGHLMB650/WS(フロンティア)

FRGHLB760WSA価格:249,800円+送料3,300円
CPU:Ryzen 7 7800X3D
GPU:Radeon RX 9070 XT
メモリ:DDR5-5600 32GB
ストレージ:SSD 1TB Gen4 NVMe
電源:850W 80PLUS GOLD
マザボ:チップセットB650
コスパ:調査中

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Ryzen 7 7800X3D×Radeon RX 9070 XT搭載のハイエンドクラスの一台だ。GeForce RTX 5070 Tiに匹敵する高い性能を持つ。Ryzen 7 7800X3Dの性能を考えればこれぐらいあってもよいだろう。メモリDDR5-5600 32GBと大容量だ。ゲーム以外の用途にも対応しやすい。ストレージもSSD 1TB Gen4 NVMeと十分だ。これだけの構成があればカスタマイズは不要だろう。重量級タイトルの保存もしやすい。電源ユニットは850W GOLD搭載だ。一気に価格が下がり購入しやすくなっている。一時は30万円を超える価格で販売されていた。

NEXTGEAR JG-A7A7X(マウスコンピューター)

nextgear価格:279,800円(送料込)
CPU:Ryzen 7 7800X3D(水冷)
GPU:Radeon RX 9070 XT
メモリ:DDR5-5200 16GB
ストレージ:SSD 1TB Gen4 NVMe
電源:850W 80PLUS GOLD
マザボ:チップセットA620
コスパ:8.9

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Radeon RX 9070 XTを搭載したゲーミングPCだ。AMD製グラフィックボードのハイエンドモデルでGeForce RTX 5070 Tiに近い性能を持つ。メインターゲットはWQHD環境となる。高解像度・高設定にも耐えられる性能は圧巻だ。CPUクーラーは水冷式で負荷の掛かる場面でも安定運用が実現する。構成はメモリDDR5-5200 16GB・SSD 1TB Gen4 NVMeと抜群だ。電源ユニットは850W GOLD搭載で万全だ。基本保証が3年間と長く安心して使用できる。

GALLERIA XA7R-R57 7800X3D搭載(ドスパラ)

GALLERIA XA7C-R36価格:284,980円+送料3,300円
CPU:Ryzen 7 7800X3D
GPU:GeForce RTX 5070
メモリ:DDR5-4800 32GB
ストレージ:SSD 1TB Gen4 NVMe
電源:750W 80PLUS GOLD
マザボ:チップセットB650
コスパ:調査中

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ガレリアブランドのミドルタワーケースだ。デザイン性の高さから人気がある。グラフィックスにはハイクラスのGeForce RTX 5070を搭載していて高いゲーミング性能を発揮する。GeForce RTX 4070 Tiに近い性能を持っていてWQHD環境にも対応可能だ。WQHDで高リフレッシュレートも実現しやすい。高解像度モニターでのレースゲームなどの用途にも適している。メモリDDR5-4800 32GB、SSD 1TB NVMeと構成も十分だろう。電源ユニットは750W GOLDを採用している。最短翌日出荷対応もドスパラの強みだ。

G-Master Spear X870A(サイコム)

G-Master Spear Z590価格:324,200円+送料2,200円
CPU:Ryzen 7 7800X3D *カスタマイズ
GPU:GeForce RTX 5060 Ti 16GB MSI
メモリ:DDR5-5600 32GB DDR5-5600 64GB
ストレージ:SSD 1TB Gen4 NVMe
電源:750W 80PLUS GOLD
マザボ:チップセットX870
コスパ:5.8

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初期構成ではCPUにRyzen 7 9700Xを搭載している。カスタマイズでRyzen 7 7800X3Dを選択すれば5,720円高くなる。ゲーム性能はRyzen 7 7800X3Dの方が上だ。グラフィックスはGeForce RTX 5060 Ti 16GBとミドルハイクラス止まりなので、Ryzen 7 7800X3DにカスタマイズするならGeForce RTX 5070以上のグラフィックボードへカスタマイズしたいところだ。GeForce RTX 5070 Ti以上のモデルを選択する場合は電源ユニットのアップグレードが必須となる。メモリDDR5-5600 32GB、SSD 1TB Gen4 NVMeという構成だ。電源ユニットはAntec製の750W GOLDを採用している。今は在庫切れとなっているので変更が必須だ。PCケースは「CoolerMaster CM694」だ。強化ガラスサイドパネルを選択することもできる。初期構成では光学ドライブが標準搭載となっている。不要な場合は外すことで3,500円の割引を受けられる。

GALLERIA XA7R-R58 7800X3D搭載(ドスパラ)

GALLERIA XA7C-R36価格:369,980円+送料3,300円
CPU:Ryzen 7 7800X3D
GPU:GeForce RTX 5080
メモリ:DDR5-4800 32GB
ストレージ:SSD 1TB Gen4 NVMe
電源:1000W 80PLUS PLATINUM
マザボ:チップセットB650
コスパ:調査中

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Ryzen 7 7800X3D×GeForce RTX 5080搭載のハイエンドモデルだ。GeForce RTX 5080は現行のBlackwell世代のフラグシップモデルで高いゲーム性能を持つ。Ryzen 7 7800X3Dとの相性もばっちりだ。4K環境でのゲームプレイをメインに考えている方や少しでも長く使い続けたいゲーマーの方におすすめだ。メモリDDR5-4800 32GB・SSD 1TB Gen4 NVMeと価格帯・性能帯から見ても十分な水準にある。これ以上の構成を求める方はカスタマイズで対応しよう。電源ユニットは1000W PLATINUMを採用している。GeForce RTX 5080搭載モデルでも40万円を切る価格で購入できるようになった。予算が足りないという方はローンを検討してもよいかもしれない。キャンペーン中なら金利は掛からずお得に利用できる。

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