GCR1660TGF-QC-G-2
当記事では、モバイル向けGeForce RTX 2070のスペックレビュー&中古ゲーミングノートPCを紹介している。ここは主にノートパソコン向けのコンテンツだ。NVIDIAはデスクトップ向けモデルもノートパソコン向けモデルも同じ型番で販売されている。PC向けのGeForce RTX 2070を知りたい方は「Geforce RTX 2070の性能スペック&ベンチマークを検証」を参考にしてほしい。

同じ型番でリリースされているとはいってもRTX 20シリーズではモバイル向けモデルとデスクトップ向けのモデルでは明らかにスペックが異なっている。そのため、サイト上でも区別するためにMobileを冠している。執筆時点で中古でのみ購入可能だ。後継モデルは、Ampere世代の「GeForce RTX 3070 Mobile」だ。プロセスの微細化とCUDAコアの増量によってより高いパフォーマンスを発揮する。

GeForce RTX 2070モバイル&デスクトップ向けスペック比較

プラットフォームモバイルモバイルPC
型番RTX 2070RTX 2070 Max-QRTX 2070
アーキテクチャTuringTuringTuring
GPUTU106TU106TU106
プロセス12nm12nm12nm
トランジスタ数108億108億108億
ダイサイズ445 mm²445 mm²445 mm²
CUDAコア230423042304
RTコア363636
Tensorコア288288288
ベースクロック1215MHz885MHz1515MHz
ブーストクロック1440MHz1185MHz1710MHz
メモリ形式GDDR6GDDR6GDDR6
GPUメモリ8GB8GB8GB
メモリバス256 bit256 bit256 bit
バンド幅448.0 GB/s384.0 GB/s448.0 GB/s
消費電力115W90W185W
ここがポイント!!

モバイル向けのRTX 2070(Mobile&Max-Q)とデスクトップ向けのRTX 2070のスペックを比較していく。RTX 2070 Mobileは、デスクトップ向けと同じCUDAコアを持っている。だからNVIDIAはノート向けモデルでもRTX 2070と名付けているのだろう。基本的には同じGPUを採用しているもののクロック周波数及び消費電力が抑えられていて厳密にはGTX 900番台であったMを冠したRTX 2070Mだと言える。それだけモバイル版とPC版では性能が異なるということだ。

RTX 2070 Mobileではクロック周波数が大幅にカットされている。ベースクロックは20%ダウン、ブーストクロックは15%ダウンだ。デスクトップ向けのグラフィックボードより性能は劣ると考えて間違いない。なお、省電力モデルのMax-Qではさらに抑えられていてクロック周波数(ベース)は885MHzとかなり低い。RTX 20シリーズでは過去数年間のモバイル向けグラフィックボードと比べて差が大きくなっているのだ。

スペックを落とさなければいけない理由は単純だ。それはTDP(消費電力)と関係がある。デスクトップPCではそれほどTDPについて意識している方はそれほど多くないのではないかと思う。ゲーミングノートPCではそうはいかない。消費電力が抑えられたグラフィックボードでないと熱に耐えられなくなってしまうからだ。性能を上げたくても上げられない理由がある。そして各PCメーカーは、非常に限られたスペースでGPUの消費電力に耐えられる冷却システムを構築する必要がある。

メモリ周りについてはデスクトップ向けのRTX 2070を踏襲している。GDDR6メモリを8GB搭載という形だ。メモリバスは256 bitでバンド幅は448.0 GB/sとなっている。RTX 2070 MAX-Qではバンド幅が384.0 GB/sとスペックダウンしている。消費電力を落とすにはこれだけスペックを引き下げる必要があるということになる。

GeForce RTX 2070 Mobileの最新評価【2024年】

rtx2070mobilescore*赤色のグラフはデスクトップ向けモデル

GeForce RTX 2070 Mobileの性能スコアは17,075だ。デスクトップ向けのGeForce RTX 2070と比べると16%程度性能が低くなっている。GeForce RTX 2060に近い性能だ。設定次第では高リフレッシュレートでのゲームプレイにも対応できる。高解像度でのゲームプレイには不向きだ。現行のGeForce RTX 4050 Mobileと同等でたったの2世代で50番台まで下がったことになる。GeForce RTX 2070 Mobileを搭載した中古ゲーミングノートのラインナップはそれほど多くない。パソコン工房でいくつか取り扱いがあるぐらいだ。ドスパラでは中古の在庫がないようだ。

GeForce RTX 2070 Mobile搭載ゲーミングノートPCの特徴

GTX 1080 Mobileに匹敵する性能を持っている

rtx2070mobileseinou

GeForce RTX 2070 Mobileは、前世代のGTX 1070 Mobileよりも12%程度高いゲーミング性能を持っている。GTX 1080と同等以上のゲーミング性能だと考えてよい。レイトレーシングやDLSSにも対応しているので、よりリアルな描写が可能となる。DLSSを活用すればフレームレートを向上させることができる。

一方で、デスクトップ向けのRTX 2070と比べると性能は劣ってしまう。性能差は30%前後とやや大きくなっている。やはり、RTX 2070Mとするのが正しい表記だろう。今のままだとデスクトップ向けモデルと同等の性能を持っていると勘違いしてしまう可能性がある。なお、省電力かつ省スペースが魅力のRTX 2070 MAX-Qが登場した。通常モデルに比べるとパフォーマンスは落ちるが発熱量を抑えることができてゲーム適正は高いと言える。

排熱対策のため本体サイズが大きくなる

GeForce RTX 2070 Mobileは前世代のモデルよりも性能が高くなり発熱量も大きいグラフィックボードだ。ゲーミングノートPCではその対策として本体内部に空間を確保したり、冷却ファンを搭載したりする必要があり本体が大きくなる傾向がある。持ち運びに適しているとは言いにくいのが現状だ。当然バッテリー駆動時間も短くなってしまうので、期待している環境とはならないかもしれない。

それでもデスクトップ向けのRTX 2070の消費電力が175Wと従来のGTX 1070よりも15%上がっているにも関わらず、RTX 2070 MObileでは従来のノート向けモデルと同じ115Wを維持している。アーキテクチャが変わりパワー効率が上がった恩恵もある。もちろん消費電力を抑えるためにクロック周波数を引き下げているというのも要因だ。

ドスパラではRTX 2070 Max-Qデザインを搭載することでコンパクトな本体を実現している。バッテリー駆動時間も約10.0時間と長めだ。本体が大きすぎるのが嫌だという方はRTX 2070 MAX-Qデザインを採用した「GALLERIA GCR2070RGF-QC」をチェックしておこう。ゲーミングノートPCとは言えないほど優れたポータブル性を実現している。

後継モデルの登場で世代交代が行われている

RTX 2070 Mobileを搭載したゲーミングノートPCのラインナップは1機種のみになっている。選択肢が狭いのは大きなデメリットだと言える。RTX 2070 Mobileの後継モデルであるRTX 3070 Mobileが登場したことで世代交代が行われている形だ。基本的にはRTX 3070 Mobile搭載モデルを検討した方がよい。

RTX 3070 Mobileは、RTX 2070 Mobileよりもさらに30%もゲーミング性能が高くなっている。RTX 2080 SUPER Mobileを超える性能は驚きだ。レイトレーシングやDLSSの性能も大きく向上している。意外と搭載モデルの価格も抑えられているためより高い性能を求めるゲーマーの方は必見だ。

GeForce RTX 2070 Mobileのベンチマーク

フルHD環境+最高設定でのフレームレートを計測している。60fpsを基準にしてどの程度通用するかを確認しておこう。前世代のGTX 1070 Mobileからどれだけパフォーマンスが向上しているのかも注目ポイントだ。

Metro: Exodus

Metro-Exodus-Title

RTX 207091.3
76.0
RTX 2070 Mobile82.6
66.3
RTX 2080 Max-Q81.8
64.7
GTX 1070 Mobile68.5
57.4
RTX 2070 Max-Q62.2
51.9
RTX 2060 Mobile61.2
48.3
平均fps最小fps
GTX 1070 Mobileよりも30%高いフレームレートが出ている。RTX 2070 Max-Qとの性能差は33%とかなり大きい。クロック周波数が低い分パフォーマンスも低くなってしまう。おおよそRTX 2060 Mobileと同等の性能だと言える。デスクトップ向けのRTX 2070と比べると10%と差はそれほど大きくない。最小fpsの差が大きいのはTDPに余裕のあるCPUの差もあるのだろう。

Hitman 2

hitman2

RTX 2070101.2
39.9
GTX 1070 Mobile80.5
34.2
RTX 2070 Mobile74.6
32.7
RTX 2080 Max-Q70.9
31.0
RTX 2070 Max-Q69.7
30.4
RTX 2060 Mobile71.8
33.2
平均fps最小fps
Hitman 2ではGTX 1070 Mobileに及ばない形となった。RTX 20シリーズ全般のフレームレートの結果を見るとこれは最適化の問題もありそうだ。RTX 2070 Max-Qとの差は7%だ。デスクトップ向けのRTX 2070との差は30%かなり大きい。最小fpsは20%弱の差がある。デスクトップ向けモデルとは別物だと認識しておく必要がある。

Shadow of the Tomb Raider

Shadow Of The Tomb Raider

RTX 2070115.1
89.6
RTX 2080 Max-Q89.2
53.4
RTX 2070 Mobile87.4
43.8
GTX 1070 Mobile80.5
60.3
RTX 2070 Max-Q71.6
52.3
RTX 206072.5
43.3
平均fps最小fps
GTX 1070 Mobileよりも9%パフォーマンスが高い。一方で最小fpsが40%低いのは気になるところだ。RTX 20シリーズ全般安定していないように思える。RTX 2070 Max-Qとの差は20%だ。Max-Qはワンランク下のモデルと同等の性能になると考えて間違いないようだ。

GeForce RTX 2070 Mobile搭載おすすめ中古ゲーミングノートPC

1003TX/4870(HP)

1003TX:4870価格:103,482円
液晶:15.6インチFHD
重量:不明
CPU:Core i7-10750H
GPU:GeForce RTX 2070 SUPER MAX-Q
メモリ:16GB
ストレージ:SSD 512GB
電源:200W ACアダプター

公式サイト

15.6インチフルHDディスプレイを搭載している。Core i7-10750H×GeForce RTX 2070 SUOPER MAX-Q搭載のゲーミングノートPCだ。性能よりも省電力性を重視したモデルで通常のGeForce RTX 2070 SUPERよりもパフォーマンスが低い。電源は200W ACアダプター付属だ。本体重量は約2.48kgとなる。メモリ16GB・SSD 512GBと構成は平均的だ。

IStNXs-15FR10_313465(パソコン工房)

IStNXs-15FR10_313465価格:114,282円
液晶:15.6インチFHD
重量:不明
CPU:Core i7-10750H
GPU:GeForce RTX 2070 Mobile
メモリ:32GB
ストレージ:SSD 500GB+HDD 1TB
電源:ACアダプター

公式サイト

15.6インチFHDディスプレイを搭載したゲーミングノートだ。CPUにはCore i7-10750Hを、GPUにはGeForce RTX 2070 Mobileを搭載している。フルHD環境で快適にゲームを楽しめる。構成は充実していてメモリ32GB・SSD 500GB+HDD 1TBとなる。大容量メモリでクリエイティブ作業にも対応しやすい。

GeForce RTX 2070 Mobile搭載おすすめゲーミングノートPC

GALLERIA GCR2070RGF-QC(ドスパラ)

GCR1660TGF-QC-G-2価格:181,478円(税込)
液晶:15.6インチ 144Hz
CPU:Core i7-9750H
GPU:GeForce RTX 2070 MAX-Q
メモリ:DDR4 16GB
SSD:1TB NVMe対応
HDD:非搭載

ドスパラとIntelの共同開発によって生まれたゲーミングノートPCだ。本体が薄くデザインが高い今風の一台に仕上がっている。グラフィックボードにはRTX 2070 MAX-Qを搭載し高解像にも対応できるパフォーマンスを持つ。メモリ16GB、SSD 1TB NVMe対応と構成も十分だろう。問題は価格が他のRTX 2070搭載モデルと比べて高いことだ。デザインや薄さなどにプレミアムに支払えるかどうかが鍵となる。

GALLERIA GCR2070RGF-E(ドスパラ)

gallerianote価格:189,980円
モニター:15.6インチ
CPU:Core i7-9750H
GPU:GeForce RTX 2070 Max-Q
メモリ:DDR4 16GB
SSD:512GB NVMe対応
HDD:非搭載

RTX2070 MAX-Qを搭載したゲーミングノートPCだ。CPUにはCore i7-9750Hを採用し性能が高い。ドスパラの最新技術が投入された注目の一台。144Hz対応の液晶モニターを採用し滑らかかつ臨場感のあるゲームプレイが可能だ。メモリDDR 15GB、SSD 512GB NVMe対応と構成も十分だろう。予算が余っているという方はHDDを増設カスタマイズすればよりゲームプレイが快適となる。

LEVEL-15FR102-i7-TORVI-IeC(パソコン工房)

LEVEL-15FX064-i7-RFSS価格:198,980円
モニター:15.6インチ 144Hz対応
CPU:Core i7-9750H
GPU:GeForce RTX 2070 Mobile
メモリ:DDR4 16GB
SSD:250GB NVMe対応
HDD:1TB

RTX 2070を搭載したハイクラスのゲーミングノートPCだ。144Hz対応モニターを活かしやすいパフォーマンスを持っている。CPUにはCore i7-9750Hを採用し申し分のない組み合わせだ。メモリ16GB、SSD 250GB、HDD 1TBと構成も充実している。初めてのゲーミングノートPCとしてもぴったりだ。

LEVEL-15FR102-i7-TOZX-FB(パソコン工房)

LEVEL-15FX064-i7-RFSS価格:204,980円
モニター:15.6インチ 144Hz対応
CPU:Core i7-9750H
GPU:GeForce RTX 2070 Mobile
メモリ:DDR4 32GB
SSD:1TB NVMe対応
HDD:非搭載

父ノ背中のコラボゲーミングPCで当該チームに所属しているけんき選手モデルとなっている。メモリ32GB、SSD 1TB NVMe対応とやや癖のある構成を持つ。動画配信などまで考えているユーザー向けだと言える。性能は高く高解像度にも対応できるRTX 2070 Mobileを搭載。CPUにはCore i7-9750Hを搭載していて構成バランスは良い。

GALLERIA GCL2070RGF(ドスパラ)

gcl2070rgf_410価格:219,800円
液晶:15.6インチ 144Hz
重量:約2.30kg
駆動時間:約5.5時間
CPU:Core i7-10750H
GPU:GeForce RTX 2070
メモリ:DDR4 16GB
SSD:1TB NVMe
HDD:非搭載

RTX 2070 Mobile×i7-10750H搭載の高性能ゲーミングノートPCだ。144Hzモニターを活かせる性能の高さが魅力となっている。CPUには最新のCore i7-10750Hを搭載していてバランスも良好だ。メモリ16GB、SSD 1TB NVMe対応と充実の構成が嬉しい。この構成ならカスタマイズをしなくても良いだろう。やや重さがネックとなってしまうかもしれないので、そこだけは理解しておいて欲しい。

G-Tune H7-MKB(G-Tune)

G-Tune H7-MKB価格:219,800円
モニター:17.3インチ 144Hz対応
CPU:Core i7-9750H
GPU:GeForce RTX 2070 Mobile
メモリ:DDR4 16GB
SSD:512GB NVMe対応
HDD:非搭載

17.3インチの大型モニターを搭載したゲーミングノートPCだ。グラフィックボードにはRTX 2070 Mobileを搭載しFULL HD環境で高リフレッシュレートを出すことができる。ゲーム機能を搭載しCPUの消費電力を意図的に引き上げられるのもポイントだ。

G-Tune H5(G-Tune)

NEXTGEAR-NOTE i7920価格:219,800円
モニター:15.6インチ 240Hz対応
CPU:Core i7-9750H
GPU:GeForce RTX 2070 Mobile
メモリ:DDR4 16GB
SSD:512GB NVMe対応
HDD:1TB

RTX 2070 Mobile搭載のゲーミングPCだ。CPUにはCore i7-9750Hを搭載。240Hzパネルを活かせる性能を持つ一台となっている。メモリ16GB、SSD 512GB NVMe対応、HDD 1TBと構成も充実していてカスタマイズのことは考えてなくても良いだろう。ハイクラスゲーミングノートを探している方は必見だ。

Lenovo Legion Y740- ブラック(Lenovo)

Lenovo Legion Y530価格:247,500円(税込)
モニター:17.3インチ
CPU:Core i7-8750H
GPU:GeForce RTX2070
メモリ:DDR4 16GB
SSD:512GB
HDD:1TB

上記のGALLERIA GCF2070RGFと価格はほぼ同等だ。液晶モニターは17.3インチ、メモリ16GB、SSD 512GBと構成面は優れている。ただし、モニターは120Hzには対応していないのとSteelSeries製のゲーミングキーボードを搭載していないのがデメリットだ。構成を取るか実用性を取るかで決めると良いだろう。

G-Tune H5-OLED(G-Tune)

NEXTGEAR-NOTE i7920価格:249,800円
モニター:15.6インチ 4K対応
CPU:Core i7-9750H
GPU:GeForce RTX 2070 Mobile
メモリ:DDR4 16GB
SSD:1TB Optane
HDD:非搭載

4K対応 UHD-グレア(有機EL)を採用しているのが最大の特徴だ。ゲームプレイだけではなく動画編集やRAW現像などにも強みを発揮する。グラフィックボードにはRTX 2070 Mobileを、CPUにはCore i7-9750Hを搭載しゲーミング性能が高い。メモリ16GB、SSD 1TBと充実の構成も高評価となっている。

NEW ALIENWARE M17 プラチナ ・RTX搭載 VR(エイリアンウェア)

alienware価格:256,980円
モニター:17.3インチ
CPU:Core i7-9750H
GPU:GeForce RTX2070
メモリ:DDR4 16GB
SSD:256GB
HDD:非搭載

RTX 2070×i7-9750H搭載のゲーミングノートPCだ。FULL HD環境で60fps以上を余裕で出すことができる。タイトルによっては100fps近く出せるポテンシャルを持っている。メモリには16GBを搭載。ストレージにはSSD 256GBと採用している。価格は高いが本体のデザイン性も高く排熱性能も高いため人気がある。

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