ALIENWARE M17 R4

当記事では、モバイル向けGeForce RTX 3070 MobileのスペックとおすすめのゲーミングノートPCを紹介している。Ampere世代ではRTX 3080 Mobileに次ぐ性能を持つグラフィックボードだ。フルHD環境で高リフレッシュレートを目指したいならこのレベルがあると心強い。ここからデスクトップ向けモデルとの差が大きくなっているのは注目したい。

RX 2070 Mobileよりも30%程度ゲーミング性能が向上してより負荷の掛かる用途に対応しやすくなった。海外を中心に海外BTOメーカーから搭載モデルが続々と登場している。搭載モデルについては、「RTX 3070 Mobile搭載おすすめゲーミングノートPC」で紹介している。気になる性能についてもまとめているのでぜひ参考にして欲しい。上位モデルであるGeForce RTX 3070 Ti Mobileもリリースされた。

RTX 3070 Mobileスペック比較

型番RTX 3070RTX 3070RTX 2070
プラットフォームモバイルPCモバイル
プロセス8nm8nm12nm
GPUGA104GA104TU106
トランジスタ数174億174億108億
ダイサイズ392 mm²392 mm²445 mm²
SMs40基46基36基
CUDAコア5120基5888基2304基
RTコア40基46基36基
Tensorコア160基184基288基
クロック周波数1215MHz-1620MHz1500 MHz-1725 MHz1215 MHz-1400 MHz
メモリ形式GDDR6GDDR6GDDR6
GPUメモリ8GB8GB8GB
メモリバス256 bit256 bit192 bit
クロックスピード12 Gbps-14 Gbps14 Gbps14 Gbps
消費電力80W-130W220W115W

RTX 3070 Mobileのスペックについて詳しく見ていこう。前世代のRTX 2070 Mobileと比べると大きくスペックが向上している。Turing→Ampere世代になってプロセスが12nm→8nmへと微細化された。グラフィックボードにおける革新的な変化だと言える。プロセスが小さくなればダイサイズもコンパクトになる。実際445m㎡から392m㎡へと10%程度小さい。

それでいてトランジスタ数は108億から174億へと60%以上増えている。このようにプロセスの縮小化は大きなメリットがあるのだ。RTX 3070 MobileではCUDAコアが5120基とRTX 2070 Mobileよりも222%増えている。RTX 2070 Mobileは下位モデルであるRTX 2060 Mobileと共通のGPU「TU106」を採用していてフルスペックモデルとなっている。

RTX 3070 Mobileでは上位モデルのRTX 3080と同じGPUである「GA104」を採用している。その内8基を無効化して40基のSMsがある。Tensorコアの数は減少しているが、パフォーマンスは向上している。クロック周波数を見ても最大クロック周波数では15%程度高くなっている。CUDAコアが多く、クロック周波数も高いなら性能面に関して不安はない。

RTX 2070 Mobileよりも性能が高くなっているのは紛れもない事実だ。メモリについてはGDDR6 8GBを採用している点で共通している。しかし、メモリバスは192 bitから256 bitへと強化されていてる。最後にデスクトップ向けのRTX 3070とスペックを比較していく。スペックの差はかなり大きい。

GPUこそ同じGA104だが、RTX 3070 Mobileではスペックを落としている。これはおそらく消費電力を抑えるためだろう。SMsは40基で、RTX 3070よりも6基少ない。結果的にCUDAコアは5120基(40×128)に留まる。RTX 3070よりも13%少ないことになる。RTコアやTensorも同じだ。

クロック周波数についても全く別物だ。6%-19%も抑えられている。CUDAコアもクロック周波数も引き下げているというのは厳しい。メモリ周りについては共通だ。GDDR6 8GBで、256 bitとなっている。消費電力は130Wと220Wでここにノートとデスクの差が生まれている。

RTX 3070 Mobile搭載ゲーミングノートPCの特徴

RTX 2070 Mobileより30%もゲーミング性能が高い

rtx3070mobileseinou
Turing世代のGeForce RTX 2070 Mobileよりも30%前後ゲーミング性能が高くなった。RTX 2080 SUPER Mobileと同等のゲーミング性能ということになる。ゲーミングノートPC搭載グラフィックボードとして最高峰だ。世代が変わってこれだけパフォーマンスが伸びれば十分納得できるだろう。アーキテクチャが進化してプロセスが微細化されたことでスペックを大幅に引き上げられたことが大きい。

レイトレーシング性能及びDLSS性能もそれぞれ第2世代・第3世代になって向上している。フルHD環境で144Hzで安定させたいなら魅力的なモデルとなる。RTX 3070 Mobile搭載のゲーミングノートPCでは144Hz・300Hz対応モニターを採用していることが一般的だ。それだけフレームレートを安定させやすいということになる。下位モデルであるRTX 3060 Mobileよりもワンランク高い性能が手に入る。

RTX 3070 Desktopとのパフォーマンスの差が大きい

RTX 3070 Mobileは性能の高いモバイル向けグラフィックボードだが、デスクトップ向けのRTX 3070と比べると見劣りしてしまう。両者でおおよそ30%程度の性能差がある。下位モデルであるRTX 3060 Mobileの場合、デスクトップ向けモデルのRTX 3060との性能差は20%に留まる。

この点に関しては二つのスペックを比べればわかるだろう。アーキテクチャーやプロセスは同じでもCUDAコアが少なく、クロック周波数も最大20%程度も引き下げられている。これは消費電力を115Wの枠組みに抑えるために必要なことだと言える。やはりモバイル向けのモデルの場合熱が問題となりやすく特に性能が一気に跳ね上がる70番台から顕著だ。

ラインナップは海外メーカーが中心となっている

2021年3月時点でRTX 3070 Mobile搭載ゲーミングノートPCは海外メーカーが中心となっている。ASUS・GYGABYTE・ALIENWARE・MSIなどから販売されている。今後ドスパラなど海外メーカーから登場するのではないかと思う。RTX 3070 Mobileは、RTX 2070 Mobileと同じ価格設定でより高いゲーミング性能が手に入る。

実際価格設定もそこまで極端に高いわけではなく意外と良心的だ。特に今はゲーミングPC向けのグラフィックボードの価格が上がっていることを考えるとゲーミングノートPC自体割安感がある。

RTX 3070 Mobile搭載モデルで選択されているCPUやモニターの種類も様々でユーザーの要望に沿ったモデルを見つけられるだろう。基本的には上位クラスのCPUが選ばれることになる。具体的にはCore i7-10870H・Core i7-11370H・Core i9-10980HK・Ryzen 7 5800Hなどだ。300Hzなど高リフレッシュレート対応モニターや高性能なCPUを搭載していると価格は高くなる。

RTX 3070 Mobileのベンチマーク

各タイトルについてフルHD環境×最高設定でのフレームレートを計測している。RTX 3060 Mobile及びRTX 3070 Mobileについては2つの消費電力モデルでのフレームレートとなっている。

Metro Exodus

Metro-Exodus-Title

RTX 3070(220W)142.3
105.0
RTX 3070 Mobile(115-130W)104.6
80.1
RTX 3060 Mobile(115-130W)92.4
69.7
RTX 2070 SUPER Mobile(115W)87.5
70.3
RTX 3070 Mobile(85-95W)80.1
58.2
RTX 2070 Mobile(115W)73.8
59.7
RTX 2070 SUPER MAX-Q(80W)73.3
59.6
RTX 3060 Mobile(85-95W)73.1
53.0
平均fps最小fps
RTX 2070 Mobileよりも31%高いフレームレートを計測している。100fps以上を達成しているのは素晴らしい。RTX 3060 Mobileとの差は13%程度だ。85WプリセットでもRTX 2070 Mobile(115W)を超えるフレームレートを出しているのはさすがだ。デスクトップ向けのRTX 3070と比べると36%程度の差がある。ハイクラスのグラフィックボードになるとモバイル向けモデルとは別物になってしまっている。

Borderlands 3

boarderland3

RTX 3070(220W)108.7
80.5
RTX 3070 Mobile(115-130W)92.4
59.1
RTX 3060 Mobile(115-130W)81.9
61.2
RTX 2070 SUPER Mobile(115W)80.6
61.5
RTX 3070 Mobile(85-95W)77.5
58.3
RTX 3060 Mobie(85-95W)73.8
56.5
RTX 2070 Mobile(115W)71.0
53.7
RTX 2070 SUPER MAX-Q(80W)69.8
51.6
平均fps最小fps
Borderland 3でもMetro Exodusと同様の結果となっている。RTX 3070 Mobileは、RTX 2070 Mobileよりも30%程度高い。最小fpsの差は10%だ。RTX 3060 Mobileとの差は12%でそれほど大きく離れているわけではない。RTX 3070 Mobile(85W)でもRTX 2070 Mobileを超えているが、RTX 3060 Mobileとの差は5%程度に留まる。RTX 3070 Mobileを選ぶなら115W-130Wプリセットのモデルがよいだろう。

Red Dead Redemption 2

Red Dead Redemption 2

RTX 3070(220W)112.1
87.9
RTX 3070 Mobile(115-130W)83.3
69.1
RTX 3060 Mobile(115-130W)77.8
61.3
RTX 3070 Mobile(85-95W)74.2
56.3
RTX 2070 SUPER Mobile(115W)69.4
52.7
RTX 3060 Mobie(85-95W)67.9
54.7
RTX 2070 Mobile(115W)61.5
46.4
RTX 2070 SUPER MAX-Q(80W)54.0
34.5
平均fps最小fps
RTX 3070 Mobileが、RTX 3070(220W)に次いで二番目のパフォーマンスを発揮している。RTX 2070 Mobileと比べても35%もスコアが向上する結果となった。気になる点としては、下位モデルであるRTX 3060 Mobileとの差がわずか7%に留まる。RTX 3060 Mobile搭載モデルとの価格を考えると決してコストパフォーマンスが高いとは言えないだろう。

RTX 3070 Mobile搭載おすすめゲーミングノートPC

TUF Dash F15 FX517ZR(ASUS)

ASUS TUF Gaming A17 FA706QR価格:209,800円(税込) 189,800円(税込)
モニター:15.6インチFHD 144Hz
CPU:Core i5-12450H
GPU:GeForce RTX 3070
メモリ:DDR5-4800 16GB
SSD:512GB NVMe
HDD:非搭載

公式サイト

CPUに低価格のCore i5-12450Hを搭載している。8コア12スレッドと従来モデルのCore i5-11400Hよりもスペックが引き上げられている。それでもRTX 3070 Mobileとのバランスが取れているとは言いづらい。予算を抑えてグラフィックボードにお金を掛けたい向けだと言える。タイトルによってはGPU負荷が高くCPU性能がそれほど重視されないこともある。メモリ16GB、SSD 512GBと構成は必要十分だと言える。

ROG Strix G15 G513QR(ASUS)

ROG Strix G15 G513QR価格:239,800円(税込)
モニター:15.6インチFHD 300Hz
CPU:Ryzen 7 5800H
GPU:GeForce RTX 3070
メモリ:DDR4-3200 16GB
SSD:512GB NVMe
HDD:非搭載

公式サイト

15.6インチ300Hz対応モニターを搭載したモデルだ。もう300Hzの時代に突入した。このモデルの性能的にはフルで活かすことは難しいが、解像度を落とせばある程度の数値は出せる。本体重量は約2.3kgだ。バッテリー駆動時間は約13.8時間となる。Ryzen 7 5800H×RTX 3070 Mobileを搭載している。Ryzen 7 5800Hは、第5世代Ryzenシリーズの高パフォーマンスモデルでRTX 3070 Mobileとのバランスも取りやすい。8コア16スレッドとマルチスレッド性能が高くゲーム実況や動画編集などの作業にも対応できる。CPU性能が高いことでクリエイターPCとしても通用する。メモリはDDR4-3200 16GBを搭載していてパフォーマンスが高い。

Katana GF66 11U Katana-GF66-11UG-029JP(MSI)

Katana GF76 12U Katana-GF76-12UGS-032JP価格:209,800円(税込)
モニター:15.6インチ 144Hz
CPU:Core i7-11800H
GPU:GeForce RTX 3070 Mobile
メモリ:DDR4-3200 16GB
SSD:512GB NVMe対応
HDD:非搭載

公式サイト

15.6インチのゲーミングノートPCだ。最新のRTX 3070 Mobileに、Intel第11世代のCore i7-11800Hを搭載している。8コア16スレッドとマルチスレッド性能はが高くゲーム適性は高い。Core i7-10875HよりもCPU性能は高い。144Hzの高リフレッシュレートでのゲームプレイに最適だ。複数のヒートパイプと2基のファンを持ち排熱性能が一段高くなっている。メモリ16GB、SSD 512GB NVMe対応という構成も十分だ。本体重量約2.2kgとやや重さがあるが、持ち運びができないほどではない。

G-Tune H5(G-Tune)

G-Tune H5価格:259,800円(税込)
モニター:15.6インチ 240Hz
CPU:Core i7-11800H
GPU:GeForce RTX 3070
メモリ:DDR4-3200 16GB
SSD:512GB NVMe
HDD:非搭載

Core i7-11800H×RTX 3070 Mobile搭載のゲーミングノートPCだ。定価はやや高いもののセールが実施されればよりお得に購入できる。240Hz対応モニターを活かすのに十分な性能を持つ。メモリ16GB、SSD 512GBと構成も平均的だ。本体重量約2.23kgとやや重い。バッテリー駆動時間は約10.0時間と余裕がある。Thunderbolt 4を搭載しているなど最新モデルらしさが垣間見える。

GALLERIA UL7C-R37(ドスパラ)

GALLERIA UL7C-R37価格:269,980円(税込)
モニター:15.6インチ 240Hz
CPU:Core i7-11800H
GPU:GeForce RTX 3070
メモリ:DDR4-3200 16GB
SSD:1TB NVMe
HDD:非搭載

サードウェーブとIntelの共同設計モデルだ。従来モデルよりも大幅にゲーミング性能が向上している。15.6インチ240Hz対応モニターを搭載していて滑らかなゲーム描写が可能となる。グラフィックスにはハイクラスのRTX 3070 Mobileを搭載していて高リフレッシュレートモニターを活かせる。CPUには8コア16スレッドとマルチスレッド性能の高いCore i7-11800Hを搭載している。RTX 3070 Mobileとのバランスも良好だ。本体重量約1.96kgとゲーミングノートPCとしては軽くて持ち運びも行いやすい。ビジネスモデルとしても通用するモデルは素晴らしい。

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