gtx660ti-elsa画像引用元:https://www.elsa-jp.co.jp/

当記事では、GeForce GTX 660 Tiの性能スペック&ベンチマークを紹介している。やっとコストパフォーマンスを重視したKeplerシリーズのグラフィックボードが登場した。いち早くリリースされていたGTX 680GTX 670といった利益率の高いモデル(性能重視型)が想像以上に売れてしまったため28nmプロセスが枯渇してしまい下位モデルの生産が追いつかなかったのだ。

企業側からすると当然利益率の高いハイクラスのリリースを優遇するはずだ。半年近く遅れてやっとミドルクラスのグラフィックボードが発売開始となった。$299という価格は多くのゲーマーにとって魅力的な価格帯だろう。上位モデルであるGTX 670が$399なので、GTX 660 Tiは$100安くぐっと購入しやすい価格になっている。2023年時点での評価もまとめている。

よくわかる!!GeForce GTX 660 Tiの特徴まとめ
総合評価 :20/100
ゲーム評価:20/100

  • (+)HD 7950を超えるゲーミング性能を持つ(発売当時)
  • (+)中古での販売数もそれなりにあって価格が安い
  • (-)5世代前の50番台と同等の性能に留まる

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GeForce GTX 660 Tiの基本スペック・仕様

GTX 660 TiGTX 670HD 7950
アーキテクチャKeplerKeplerGCN 1.0
GPUGK104GK104Tahiti
プロセス28nm28nm28nm
トランジスタ数35.4億35.4億43.13億
ダイサイズ294 mm²294 mm²352 mm²
CUDAコア数1344基1344基1792基
コアクロック915 MHz915 MHz800 MHz
ブーストクロック980 MHz980 MHz-
メモリクロック1502 MHz
(6.0Gbps)
1502 MHz
(6.0Gbps)
1250 MHz
(5.0Gbps)
GPUメモリ2GB2GB3GB
メモリタイプGDDR5GDDR5GDDR5
メモリバス192 bit256 bit384 bit
バンド幅144.2 GB/s192.3 GB/s240.0 GB/s
TDP150W170W200W
価格$299$399$349
発売日2012/08/162012/03/102012/01/31
GeForce GTX 660 Tiは、上位モデルであるGTX 670と同じGK104を搭載しているのがポイントだ。両者のスペックが非常に似たようなものになっている。アーキテクチャ的にはプロセスは28nm、トランジスタ数35.4億、ダイサイズ294m㎡だ。CUDAコア・ブーストクロック・メモリクロック・GPUメモリ・メモリタイプまで共通している。ここまでスペックを引き上げてきたのは驚いた。

上位モデルの差別化はメモリバスだ。GTX 670の256 bitに対してGTX 660 Tiでは192 bitに抑えられている。結果的にメモリバンド幅がGTX 670の75%の144.2 GB/sに留まる。消費電力は150Wと12%低い。基本スペックが高いのでこのぐらいは仕方がないだろう。販売価格は$100の差がある。非常に魅力的なグラフィックボードだと言えるだろう。

競合となるのはRadeon HD 7950だ。GPUはTahitiとなっている。プロセスは28nmとGTX 660 Tiと同じだ。トランジスタ数は43.13億と20%以上多く、ダイサイズも352m㎡と20%大きい。CUDAコアが1792基と35%程度多い。一方でコアクロックは800 MHzに抑えられている。

メモリ速度は5.0Gbps(1250MHz)だ。メモリ容量が3GBと1GBだけ多い。メモリバスが384 bitでメモリバンド幅は240.0 GB/sと67%も広い。消費電力は200Wとスペックが高い分だけ大きくなっている。ワットパフォーマンスを見るとGTX 660 Tiが優秀だ。GTX 660 Tiの方が価格も安く優位性があると言える。

GeForce GTX 660 Tiの特徴まとめ【2020年】

Pascal世代の50番台に近い性能を持つ

gtx660tiseinou202205
2012年8月に発売開始となったGTX 660 Tiは、2016年3月に発売されたPascal世代のGTX 950よりも15%程度低いゲーミング性能を持つに留まる。GTX 1650と比べると40%以上も性能が低い。当時の競合であるRadeon HD 7950の方が3%程度パフォーマンスが低い。10年近く経ってもこのクラスの性能を持っていると考えると評価できるかもしれない。この時代は世代ごとに大幅にパフォーマンスが向上しているわけではない。今と比べると革新的な何かが起こることはほとんどなかった。

2023年時点でこの性能で十分かと言われるとやや厳しいのではないかと思う。現行モデルなら50番台であるRTX 3050にも遠く及ばない。当時のハイクラスであるRX 680でも太刀打ちできない状態だ。ゲーム側の要求スペックも上がってきていてゲームを思いっきり楽しみたいと考えているならもう少し上のモデルを選択するべきだろう。少なくともGTX 1650 SUPER、できればGTX 1660 SUPER以上が好ましい。

中古価格は税込10,000円~

2023年時点でも中古でGTX 660 Tiの在庫を見つけられる。10年前のモデルでこれだけ入手できるというのは発売当時それだけ売れたことの証明だろう。ドスパラなら中古価格で税込10,000円前後とかなりリーズナブルだ。メルカリやヤフオクを活用すればもう少し安く購入できるかもしれない。参考までにGTX 1650の中古価格は税込25,000円前後だ。

しっかりと性能に合った価格設定が行われている。それを踏まえて税込10,000円なら購入してしまってもよいと考える方も多いはずだ。GTX 660 Ti自体性能が高いわけではないが、ライトユーザーの方なら意外と狙い目だと言えるかもしれない。ただし、省電力性や保証面などを考えるとやはりできる限り新しいモデルを選択するべきだというのが当サイトの見解だ。

GeForce GTX 660 Tiの発売当時の評価【2012年】

メインストリームの高パフォーマンスモデル

GTX 660 Tiは、ミドルクラスのグラフィックボードだ。1600p以下のゲーム環境なら60fps以上を出せるポテンシャルを持つ。Kepler世代のグラフィックボードを探していてGTX 670やGTX 680では予算オーバーだと考えている方にとってこのGTX 660 Tiは魅力的な選択肢になるだろう。GTX 670の性能の88%で価格は75%とコストパフォーマンスが高い。$299という価格はメインストリームにふさわしい。

前世代のGTX 560 Ti以下のモデルからの買い替えなら意味がある。それ以上だと買い換えるほどではない。また、GTX 200シリーズからならどのモデルからでも買い替え対象だ。世代が変わって順当にパフォーマンスが向上している。

AMDとの熾烈なバトルの始まりとなった

NVIDIA価格帯AMD
GTX 680$499HD 7970 GHz Ed.
$419HD 7970
GTX 670$399
$329HD 7950
GTX 660 Ti$299
GTX 570$279HD 7870
$239HD 7850

GTX 660 Tiが登場したことでRadeon HD 7950やRadeon HD 7870でのみカバーされていた価格帯を押さえることができた。GTX 660 Tiに合わせてAMDがRadeonシリーズの価格を引き上げてきている。グラフィックボードメーカーがお互いを意識して動いている。ユーザーからすると高パフォーマンスモデルをより安く購入できるのでメリットが大きい。

これまではGTX 670の$399が最低価格となっていてメインストリームとは言えなかった。GTX 660 Ti以下は前世代のGTX 570がカバーしているが今後GTX 660やGTX 650 Tiの発売が控えているので全価格帯を抑えられるはずだ。

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GeForce GTX 660 Tiのベンチマーク一覧

1680×1050及び1920×1200と2つの環境でのフレームレートを計測している。注目は上位モデルであるGTX 670との差だ。同じGPUを搭載していてスペック的に共通している部分が多い。差別化が図られているメモリ周りでどのぐらいの差が出るのだろうか。なお、いずれのタイトルでも1920pでは快適にゲームができるとは言えない。設定を下げることを考えよう。

Far Cry 3

Far Cry 3

GTX 67054.6
43.0
GTX 660 Ti47.4
35.0
HD 795039.8
31.6
GTX 58043.2
32.1
GTX 66039.0
29.9
HD 787038.7
30.5
1600p1920p
Far Cry 3では、GTX 670との差が15%となっている。メモリ周りだけでもこれだけの差が生じているのは驚きだ。処理性能が高くてもメモリバンド幅が抑えられていると効率性が落ちてしまうのだろう。Radeon HD 7950よりも10%-20%程度フレームレートが高い。前世代の上位モデルであるGTX 580を上回っているのはさすがだ。

Battlefield 3

battlefield3

GTX 670104.8
77.5
GTX 660 Ti90.4
67.8
HD 795082.6
64.7
HD 787077.2
57.9
GTX 58076.8
56.6
GTX 66074.9
56.6
1600p1920p
Battlefield 3でもRadeon HD 7950よりも高いフレームレートを出している。性能差は5%-10%となっている。上位のGTX 670との差は16%だ。メモリ周りだけでこれほどフレームレートが変わるとは信じられない。それでもGTX 660との差は20%弱と大きくGTX 670寄りのグラフィックボードだということがわかる。同じGPUを採用しているだけのことはある。

Tomb Raider

tombraider

GTX 67054.7
40.6
HD 795051.8
39.0
GTX 660 Ti48.0
35.8
GTX 58045.4
32.4
GTX 66037.6
29.5
HD 787043.7
33.9
1600p1920p
Tomb RaiderではRadeon HD 7950が、8%程度フレームレートが高くなっている。GTX 670との差は14%と小さい。順当なパフォーマンスを発揮しているように思う。

Hitman

hitman

HD 795056.1
44.2
GTX 67054.6
41.4
GTX 58054.0
41.4
HD 787047.3
34.2
GTX 660 Ti42.8
31.8
GTX 66039.7
31.5
1600p1920p
HitmanではRadeon HD 7950がトップに躍り出た。GTX 670を超えているのは素晴らしい。GTX 660 Tiは、下位モデルであるGTX 660寄りのスコアとなっている。GTX 660との差は8%だ。1920pではほぼ同じスコアとなっている。GTX 670との差は27%とかなり大きい。

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