CPUがゲームプレイに与える影響について解説している。同じPCパーツであるグラフィックボードがゲームプレイで果たす役割は想像しやすいと思うが、あまり目立たないCPUの重要性について考える機会は少ないはずだ。当ページはゲームプレイにおけるCPUの重要性を伝えるためのコンテンツと考えて欲しい。
CPU性能が低いとゲームプレイ時にフレームレートが低下して、ラグが発生してしまう要因となるなど不都合が生じる。同じグラフィックボードでも組み合わせるCPUによって大きくフレームレートが変わることもある。特に高性能なグラフィックボードを搭載している場合やグラフィックス負荷の低いタイトルをプレイする場合はCPUの影響を受けやすい。それを踏まえた上でどのCPUを選択すればいいのか悩んでいる方はぜひ参考にして欲しい。
当ページの目次
CPUはGPUの陰に隠れてしまいがち
ゲーミングPCにおいて、CPUはグラフィックボードと比べて表に出てこないPCパーツだ。CPUがどのようにゲームプレイに影響を与えているのかをイメージすることが難しいからだろう。グラフィックボードが、3Dのパソコンゲームをプレイする上で必須のパーツであることは初心者にとってもイメージしやすいのではないかと思う。
ベンチマークやゲームプレイ時のフレームレートを計測する際にも重要視されるのはCPUではなくグラフィックボードだ。ゲーミングPCであるかどうかの基準において重要なポイントの一つが、グラフィックボードを搭載しているかどうかであるため仕方がないかもしれない。搭載しているグラフィックボードと釣り合いの取れたCPUを組み合わせてこそ、グラフィックボードは性能を発揮できるようになる。
ミドルハイやハイエンドクラスのグラフィックボードを選択するならより高性能なCPUを選択するべきだ。CPUとGPUのバランスは「CPUとグラフィックボード(GPU)の組み合わせ」で詳しく解説しているのでぜひ参考にしていただければと思う。ゲーミングPCにおいてCPUはグラフィックボードと同じくらい重要なパーツだ。ゲームのカクつきはCPU性能の低さも関係している可能性がある。快適にゲームをプレイするためには、全体のバランスを考えた構成が必要だ。
CPUがゲームに与える影響を検証
ここからはCPUがどのようにゲームプレイに影響を与えるのかを見ていく。4つのケースを見ればCPUがゲームプレイに与える影響を理解できるはずだ。様々なケースをピックアップしたので参考にしてほしい。
CPU性能がボトルネックになるケース
グラフィックボードの性能に対してCPUの性能が低いことでボトルネックが発生しているケースだ。フォートナイト・Apex Legends・Counter-Strike 2などのシューティングタイトルで生じることが多い。特に設定を下げてフレームレートを稼ぎたい場合は特にボトルネックとなりやすい。ミドルハイクラスのGeForce RTX 4060 TiでもCore i7-14700とCore i5-14400で10%程度の差がある。フラグシップモデルであるGeForce RTX 4090になるとその差は35%まで広がる。
結論としては60番台ぐらいまでであればCore i5シリーズで十分だ。第11世代より前だとやや難しいが、それ以降のモデルであればボトルネックは発生しない。
GPU性能がボトルネックになるケース
次はCPUよりもグラフィックボードがボトルネックとなるケースを見ていく。上記テーブルを見てわかるとおり、負荷の軽いフルHDでもCPUの差はほとんどない。3D V-Cache搭載モデルが少し高い程度だ。4K環境だとどのCPUでもフレームレートはほとんど同じといえる。Forza Horizon 5のような極端に負荷の高いタイトルや高解像度でのゲームプレイを考えているならグラフィックボードへお金をかけるのが正解だ。
Ryzen 7 9800X3Dのスペックレビュー&性能ベンチマーク検証を行った。2024年11月にRyzen 9000シリーズの3D V-Cache搭載モデルがリリースされた。Ryzen 7 7800X3Dの後継モデルで …
特定のCPUのfpsが極端に落ち込むケース
上記はCyberpunk 2077のベンチマークソフトを使用した結果だ。最新モデルであるCore Ultra 9 285KやCore Ultra 7 265Kのスコアが極端に低くなっている。3世代前のCore i9-12900Kと同程度に留まるのは悩ましい。これはIntel側の問題で今後改善される可能性があるということだ。新しいモデル特にアーキテクチャが大きく変わった場合はこういったことが起こりえる。ゲーム側の最適化が不十分な場合でも同様だ。なお、Cyberpunk 2077も負荷の高いタイトルでWQHD環境以上ではそこまでCPU性能の差が出ていない。これはGPUがボトルネックになっていると考えられる。DLSSやFSRなどのアップスケーリング技術を活用してGPUの負荷を下げると効果的な可能性がある。
出典:https://www.ark-pc.co.jp/ Core Ultra 9 285Kの性能比較&ベンチマーク検証を行った。2024年10月に登場したCore Ultra 200Sシリーズのフラグシップモデルだ。C …
大容量L3キャッシュでfpsが高くなるケース
3D V-Cache(L3キャッシュ)が搭載されたCPUが極端に高いパフォーマンスを発揮するケースもある。上位4つのモデルはいずれもAMDの3D V-Cache搭載モデルだ。Ryzen 7 9800X3DとRyzen 7 9700Xを比べると30%近くも差があることがわかる。グラフィックボードが同じでもこれだけ差が出てくるのであれば大容量L3キャッシュが有効であると判断できそうだ。
Ryzen 7 9800X3Dのスペックレビュー&性能ベンチマーク検証を行った。2024年11月にRyzen 9000シリーズの3D V-Cache搭載モデルがリリースされた。Ryzen 7 7800X3Dの後継モデルで …
そもそもCPUって何のこと?
PC作業における処理全般を担うパーツのこと
CPUとは、パソコンの演算処理を行う上で中心となるパーツだ。ゲーム以外でもオフィスソフトを使ったり、Youtubeを閲覧したりする際にもCPUは演算処理を行っている。性能の高いCPUの方がより速く処理を行うことが可能だ。CPU内部には処理を行うコアと呼ばれる部分がある。現在は1つのCPUの中に複数のコアを搭載したモデルが主流だ。最上位モデルともなると16コア~24コアと特別処理性能に長けたCPUまである。
基本的には搭載されているコアが多いほど性能が高くなる。合わせてハイパースレッディングと呼ばれる技術についても見ていこう。ハイパースレッディングに対応していれば、スレッド数はコア数の倍になる。例えば、6コア12スレッド・8コア16スレッドといった具合だ。ハイパースレッディングに対応していなければ、スレッド数はコア数と同じになる。つまり、6コア6スレッドあるいは8コア8スレッドとなる。
ハイパースレッディングについては現行のCore Ultra 200Sシリーズでは廃止となった。アーキテクチャの進化もありハイパースレッディングを利用しなくても高いパフォーマンスを発揮できるようになっている。製造コスト削減や省電力性向上などのメリットがある。AMD製CPUの場合は第4世代以降すべてハイパースレッディング対応だ。コアとスレッドについてもう少し詳しく解説する。例えば一つの作業を一つのコアが行うとする。
そのコアの中にあるのがスレッドで、一つの作業を一人で行う(マルチスレッド非対応)か二人で行う(マルチスレッド対応)かの違いがある。厳密に言うと仮想的にコアを増やしているイメージだが、認識としては人が増えたと考えるとわかりやすい。より効率的に作業を行える。「CPUの性能比較表」を見れば現行モデルを含めた主要なCPUのコア・スレッド数を確認できる。
ゲームプレイでは6コア以上のCPUが好ましい
基本的にはゲームプレイにおいては6コア以上のCPUを選択するのが好ましい。スペックが高い方がゲーム性能も高い傾向にある。ボリュームゾーンとしては6コア or 8コアといったところだろう。例外として3D V-Cache搭載のRyzen 7 9800X3DやRyzen 7 7800X3Dについては8コアというスペックながら全モデルの中でもトップのゲーム性能を誇る。
Intel第10世代からが登場した辺りで、マルチスレッドCPUに対応したゲームが一般的なものになってきたように思う。少し前のタイトルでは一定のコア数を超えるとスレッドを活かせずパフォーマンスが低下してしまうことがあった。それでも最近のゲームはメニーコアやハイパースレッディングを活かしやすくなっている。ゲーム側で最適化進んだ結果だ。ただし、古い世代のモデルだと6コア以上のスペックがあっても安定しない可能性がある。
多コア/多スレッドを活かせるかどうかはタイトル次第だと理解しておくとよい。少しでも性能の高いCPUを選ぶべきなら、Core i5シリーズを選んではいけないのか。答えはノーだ。Core i7とCore i5のどちらを選ぶべきかはあなたのゲーム環境によるということになる。例えば、ミドルクラス以下のグラフィックボードならボトルネックになる心配もなくCore i5シリーズでも対応できる可能性が高い。
一方で、GeForce RTX 4070 SUPER以上のハイクラスのグラフィックボードを選択するならある程度CPUへの投資を考えるべきだ。CPUのボトルネックによってグラフィックボードの性能を引き出せなくなる可能性があるからだ。必要なCPU性能がわかれば、オーバースペックなCPUを手にしてお金を捨てることにはならない。
CPUとゲームの関係性を見る
昨今人気のジャンルであるFPSとオープンワールドの2つのジャンルでのCPUとの関係性を見ていこう。ラグやカクつきはCPUが原因であることも多い。
シューティング
2010年代前半のFPSブームの時は、GPUよりもCPU性能が重要という意見が多くあった。それは当時のCPU性能が低かったのもあるだろう。今主流のバトロワ系やFPSのほとんどが人数制限のある空間での戦闘だ。また、ゲームの性質上、一同が介すような場面もない。CPU負荷が高くなる場面が少ないのは事実だ。しかしながら、シューティングタイトルでもCPU性能は無視できない。
CPUが果たす役割は当たり判定のあるオブジェクトの処理だ。これはプレイヤーやプレイヤーの影にも影響を与えることがある。CPU性能が低いとラグが落ちる可能性が高くなる。さらに、FPSでは高リフレッシュレートを目指すユーザーが多いはずだ。そうなると設定でグラフィックス負荷を下げて少しでも高いフレームレートを実現しようとするだろう。当然CPU性能が与える影響が大きくなる。
グラフィックスのボトルネックが解消されることでCPU性能の差が顕著に表れるためだ。CPU性能が低いと、回線状況がよくてもラグのような症状も発生する。攻撃を当ててからダメージが反映されるまでの時間が伸びたり、当たり判定がおかしくなったりする。全員がその場でステップを踏み、しばらくすると一斉に時間が進むような症状も確認している。一定のグラフィックボードを選択すればあとはCPUへの投資が必要だ。ゲーミングPCの予算を削るためにCPUをケチってしまっては本末転倒だ。対人戦ではゲーミングPCの性能で差がつくこともある。
オープンワールド
2025年現在、オープンワールドのゲームも多くなり、CPUが担当する処理も増えている。描画距離を伸ばすと負荷が高くなる。この時、GPUへの負担も大きくなるが、ゲームによってはCPUの負荷も大きくなる。少し古めのゲームではこの傾向が強い。少し前のMMORPGでは、ゴールデンタイムに参加型のイベントが頻繁に行われていた。1000人規模ともなるとまともに動くことすら難しくなりゲームがクラッシュしてしまうこともある。
ほぼ全てのゲームに、GPU性能に影響を与えるグラフィック設定がある。しかし、CPUの負荷に影響を与える項目はほとんど存在していない。これは、CPUがゲームの処理を常時行い、その時の負荷は大体が一定であることが大きい。CPUは描画されていない場所でも、同じフォールド上の全てオブジェクの処理を行っている。その情報をGPUが受け取り、グラフィックとして描写している。
つまり、どこにいても何をしていても負荷は一定になりやすい。プレイヤー人数に制限のあるゲームではとくにイレギュラーも発生しにくく一定だ。ただ、オープンワールドでもインスタンスダンジョンや、読み込みが必要なフィールドは別となる。また、MMORPGのオープンワールドでは、人が一箇所に集中しやすいのでCPU負荷が大きくなる。
CPUはプレイヤーを含むオブジェクトの位置や当たり判定などを管理している。MMORPGにはサーバーの他にチャンネルが分けられている。こうすることで、想定を超えるプレイヤーが一つのサーバーやチャンネルに集中しないようにしている。つまり、状況さえ違えばCPU負荷は際限なく増大する可能性があるということだ。
オープンワールドに点在するプレイヤーが一箇所に集まることはほぼない。もしも、集まるようなイベントが開催されるとCPU使用率は跳ね上がるはずだ。GPU性能が低くても設定を下げるだけで対応できる。これがCPU負荷になると下げることは難しい。このことからオープンワールドでは、CPUの方が重視される傾向にある。
ゲームプレイにおすすめのCPU一覧
製品名 | 目安グラフィックボード |
---|---|
Core i9-14900K(F) | RTX 4090・RTX 4080 SUPER |
Core i7-14700K(F) | RTX 4080・RTX 4070 Ti SUPER |
Core i7-14700(F) | RTX 4070 Ti SUPER・RTX 4070 Ti・RTX 4070 SUPER |
Core i5-14600K(F) | RTX 4060 Ti・RTX 4060 |
Core i5-14400(F) | RTX 4060 Ti・RTX 4060 |
Core i5-14100(F) | RTX 3050・GTX 1650 |
Ryzen 9 7950X3D | RTX 4090・RTX 4080 SUPER |
Ryzen 9 7900X3D | RTX 4090・RTX 4080 SUPER |
Ryzen 7 7800X3D | RTX 4090・RTX 4080 SUPER |
Ryzen 9 7950X | RTX 4080・RTX 4070 Ti SUPER |
Ryzen 9 7900X | RTX 4070 Ti SUPER・RTX 4070 Ti |
Ryzen 7 7700X | RTX 4070 SUPER/RTX 4070 |
Ryzen 7 7700 | RTX 4070/RTX 4060 Ti |
Ryzen 5 7600X | RTX 4070/RTX 4060 Ti |
Ryzen 5 7600 | RTX 4060 Ti・RTX 4060 |
Ryzen 7 5700X | RTX 4060 Ti・RTX 4060 |
Ryzen 5 5600X | RTX 4060 Ti・RTX 4060 |
Ryzen 5 4500 | RTX 3050・GTX 1650 |
ゲーミングPCの場合、グラフィックボードの性能に合わせたCPUを選択すればよい。つまり、CPUとグラフィックボードのバランスを考えることが大切なのだ。CPU性能が50、グラフィックボードの性能が70だとすると、グラフィックボードは50の力しか出せない。では、CPU性能は80、グラフィックボードの性能が70ではどうか。この場合、グラフィックボードは70の性能を出すことが可能だ。
要するにCPUがボトルネックとならなければ問題はないのである。GeForce RTX 3050のような控えめな性能のグラフィックボードには、Core i5-14400あるいはそれ以下のモデルが合う。この組み合わせなら価格を抑えつつ、ボトルネックを回避して無駄がない。このGeForce RTX 3050にCore i9-14900Kを搭載するとどうか。ゲーム目的であればCPU性能が余り過ぎてバランスがよいとは言えないだろう。
ゲーム目的で選んではいけないCPU一覧
最後に、ゲームをプレイするには性能不足あるいは不向きなCPUをピックアップしている。ここで紹介しているCPUを使用しても全くゲームができないわけではない。性能が低いあるいは対応力が低いので避けるべきCPUということだ。CPUの総合性能の高さ=ゲームへのパフォーマンスの高さではない。
CeleronやPentiumなどゲームに向かない低スペックなものは論外だが、実はXeonのような高性能なCPUもゲーム向けの性能ではない。ゲーミングPCを販売しているショップが限定的なCPUを搭載しているのには理由がある。シンプルにゲームに適しているからだ。ではそれ以外が何故だめなのか、ここで簡単に説明していきたいと思う。
Xeon(ジーオン)
XBoxに採用されているCPU「Xenon」ではない。業務向けのCPUで、サーバーや断続的な高負荷が加えられる用途に適してたCPUだ。ここで言う業務は専用のアプリケーションやプログラムを指している。
ワードやエクセルのようなものは含まない。業者が業者向けのソフトを使用するためのCPUと考えておけば問題無いだろう。ゲーム用途にするにはコストパフォーマンスが悪い。それほど飛び抜けた価格も避けるべき理由の一つだろう。
価格の高さ=性能の高さではあるが、性能の高さ=ゲームへのパフォーマンスの高さではない。それを象徴するようなCPUである。今はあまり見かけないが、少し前はオークションなどの中古パソコンに搭載されていることもあった。コストパフォーマンスがよくないので避けたいCPUだ。少なくともゲーム用途には適したCPUではない。
Core i3シリーズ
Core i3シリーズは少し評価が分かれるCPUだ。全くゲームに向かないというわけではない。例えば、Intel第13世代のCore i3-13100は、2世代前のCore i5-11400に近いゲーム性能を有していて、GeForce GTX 1650やGeForce GTX 1660 SUPERなどとの組み合わせなら対応できる。Core i3シリーズでもゲーム適性が向上しているというのは、Intel第10世代あたりから常に言われてきたことだ。
世代が進むに連れて性能を伸ばし、ゲーミングPCに採用される日も近いと予感させる。それだけに、それ以前のCore i3と現行のCore i3に大きな差がある。Core i3はおすすめできないわけではないが、Core i3を搭載したゲーミングPCを展開しているショップはほとんどない。中古パソコンやオークションサイトなどで販売されているモデルに多い。
そういったモデルに搭載されているCore i3は、ほとんどが少し古めの世代だ。Core i3はおすすめできると言ってしまうと大きな誤解が生じるかもしれないこと、大手のゲーミングPCには採用されていないことから避けた方がいいCPUとなっている。厳密に言えば型番によってはありだと考えている。
それでも、Core i3は基本的にビジネス用途で輝くCPUだ。後述するPentiumやCeleronの上位互換程度に見ておく方が無難だ。Core i3搭載のゲーミングPCを謳うモデルは、価格が非常に安く魅力的に映りやすい。価格の安さには相応の理由があることを理解しておきたい。
Pentiumシリーズ
Core iシリーズよりもワンランク落ちる廉価版CPUとなる。ビジネス向けPCやモバイルノートにも採用されるCPUだ。価格を抑えたビジネスモデルに最適である。意外とゲームの推奨環境にあったり、推奨環境を満たすスペックだったりもする。しかし、性能はCore iシリーズと比べてかなり下がるのでおすすめできない。Core i3と異なり、ゲームに対応できるだけの性能は持っていない。
Pentiumシリーズを推奨環境や必要環境に設定しているゲームは、かなり古いか簡素なゲームなはずだ。そうでなければ、低く性能を見積もっている可能性が高い。悪いCPUとは言わないが、ゲーム用途では絶対に避けたい。Pentiumシリーズ搭載のゲーミングPCはまず見られない。少し前に、Pentiumシリーズ搭載モデルにグラフィックボードを搭載してゲーミングPCを名乗るモデルもあった。
Core i3と違い、Pentiumシリーズを搭載したモデルはゲーミングPCを名乗っていても絶対に避けた方がいい。性能よりも価格に力を入れており、メインの用途がオフィスソフトのようなビジネス用途だ。搭載しているなら買い替え推奨だ。
Celeronシリーズ
Pentiumに比べて、さらに価格の安さを追求したCPUだ。モデルによってはスマートフォンよりも性能が低いこともある。当然ゲームに適した性能とは言えない。10年以上前のゲームでも推奨環境を満たせないこともあるほどだ。見たことは無いが、Celeron搭載のゲーミングPCを販売しているショップは間違い無く地雷である。
当記事まとめ
当ページでは、CPUがゲームに与える影響について詳しく解説した。グラフィックボードと比べるとそれほど目立たないCPUは軽視される風潮がある。しかし、ゲームプレイにおいてもCPUは非常に重要な役割を果たす。CPU選びで妥協するとゲームが不利になってしまう。物理的な処理は基本的にCPUが行っている。
その処理が間に合わなくなると、当たり判定や位置情報に狂いが出てくる。何回攻撃を当てても倒せない、攻撃を避けたつもりが隠れてからダメージを受けるといった症状だ。2023年現在、CPU性能は向上していることもあって、確かに重要性は下がったように思う。ただ、それは現行CPUに限った話だ。
少し古いCPUを搭載していると、軽視するわけにはいかない部分でもある。買い替えを行うなら、概ね問題はないはずだ。注意したいのは自作や交換対応する場合だ。グラフィックボードの交換だけで済ませると、思うようなパフォーマンスを発揮できないこともある。
ゲーミングPCはグラフィックボードを基準に掲載しているショップが大多数を占めている。バランスを無視した構成のモデルも多い。予算とグラフィックボードを基準にした選択をすると、CPU性能が妥協したものとなってしまいがちだ。ゲーミングPCの基準となるCPUはCore i5-14400/Ryzen 5 7600である。
この基準に対して、価格を安くして性能を下げるか、価格を上げて性能を上げるかである。グラフィックボードの性能を上げて、CPU性能を抑えるのは悪手になりやすい。もちろん性能帯によってはその限りではない。迷ったらCore i5-14400/Ryzen 5 7600を選択しておけば大失敗することはない。
グラフィックボード重視の風向きが少しでも変わればと願うばかりだ。CPUの性能を妥協するとゲーミングPC選びに失敗してしまうだろう。負荷をダイレクトに受ける部分なだけに、しっかりしたCPUを選びたい。そうすれば長く快適に使用することが可能になるだろう。
現在3年前に購入したRyzen 7 3700XとRTX3070の組み合わせのPCでゲームをしています。来年出るモンハンワイルズ(おそらくオープンワールド)に備えてRyzen7 5800X3Dに変えることを検討しているのですがこの組み合わせはどうでしょうか?またメモリの容量は16GBなのですがオープンワールドゲームではメモリの容量も32GBに大きくしたほうがよいでしょうか?
いつも参考にさせていただいております。
5800x3Dとrtx4070tiの相性はどうでしょうか?
やはり7700x以上のCPUでないと不釣り合いになりますでしょうか?
Ryzen 7 5800X3Dは、Core i7-13700と同等の性能を持ちRTX 4070 Tiとのバランスもまずまずよいと考えます。特に、3D V-Cacheが有利に働くタイトルではおすすめです。例えば、Forza Horizon 5・F1 2021・Micro Flight Simulator・Red Dead Redemption 2などが該当します。