G-Master Spear Z790D5


当記事では、サイコムの販売するゲーミングPCであるG-Master Spear Z790/D5の詳細レビューをまとめている。初期構成でのグラフィックボードがGeForce RTX 3060から最新のGeForce RTX 4060へと変更された。当該モデルはサイコムの中でも売れ筋モデルの一つだ。Z790チップセット・DDR5メモリ搭載のハイエンドモデルとなっている。

PCケースはゲーミングPCでも人気の高い「CoolerMaster MasterBoxCM694」を採用している。クリアガラスパネルを選択することも可能だ。初期構成ではCore i7-13700K×RTX 4060を搭載していてこれをベースにカスタマイズで自分好みに仕上げよう。カスタマイズをしないとかなり割高なのでその点注意は必要だ。カスタマイズをすればある程度評価は上がる。

G-Master Spear Z790/D5のスペック解説

CoolerMaster CM694

ブランド名G-Master
製品名G-Master Spear Z790/D5
価格258,160円(税込)
CPUCore i7-13700K
GPUGeForce RTX 4060
メモリDDR5-4800 16GB
SSDNVMe 500GB
HDD非搭載
電源750W 80PLUS GOLD
マザーボードチップセットZ790
おすすめ度Aランク
評価・コスパ
3.9

・構成
8.0

・品質/サポート
10.0

・総合評価
7.0

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G-Master Spear Z790/D5のカスタマイズ例

初期構成カスタマイズ価格差
ブランドG-MasterG-Master-
製品名G-Master Spear Z790/D5G-Master Spear Z790/D5-
価格258,160円(税込)255,970円(税込)-2,190円
イメージCoolerMaster CM694CoolerMaster CM694-
ケース【黒】CoolerMaster CM694【黒】CoolerMaster CM6940
マザボASRock Z790 Pro RS
[Intel Z790chipset]
ASRock B760 Pro RS
[Intel B760chipset]
-9,310円
メモリ16GB[8GB*2枚] DDR5-480032GB[16GB*2枚] DDR5-4800+5,630円
CPUCore i7-13700KCore i7-13700KF-4,930円
CPUグリスCPUクーラー付属グリスCPUクーラー付属グリス0
CPUクーラーNoctua NH-U12S reduxサイコムオリジナル
Asetek 650LS + Noctua NF-F12 PWM
+4,650円
SSDCrucial P5 Plus CT500P5PSSD8Crucial P5 Plus CT500P5PSSD80
光学ドライブ【黒】DVD; ASUS DRW-24D5MT
+ 書込みソフト
なし-2,610円
GPUGeForce RTX4060 8GB
MSI製GeForce RTX 4060 VENTUS 2X BLACK 8G OC
GeForce RTX4060Ti 8GB
Manli製M-NRTX4060TI/6RGHPPP-M2546
+7,600円
電源SilverStone SST-DA750-G
[750W/80PLUS Gold]
SilverStone SST-ET650-HG
[650W/80PLUS Gold]
-4,220円
ケースオプションなしなし0
HDD非搭載非搭載0

サイコムではほぼ全ての箇所がカスタマイズ可能だ。選択肢があればダウングレードも可能となる。うまくカスタマイズをすることで価格を上げずに性能を上げられる。サイコムの販売するG-Master Spear Z790/D5の特徴は、幅の広いカスタマイズにある。徹底解剖サイト推奨カスタマイズのコンセプトは価格を抑えつつ性能のアップだ。比較対象となるモデルを意識した構成を目指す。

サイコム製品は、カスタマイズの自由度が高く変更できる箇所が多くポチポチするだけで楽しめる。反面、選択肢が多く悩ましくなる箇所も多い。まずはCPUをCore i7-13700KからCore i7-13700KFへ変更している。GPU機能をカットして価格を下げるのでダウングレードと言えるだろうか。これで浮いた金額でCPUクーラーを水冷式の「サイコムオリジナルAsetek 650LS + Noctua NF-F12 PWM」に変更している。

GPUはRTX 4060からRTX 4060 Ti「Manli製M-NRTX4060TI/6RGHPPP-M254」へアップグレードした。Core i7-13700KFの性能を活かすには少しでもGPU性能は高い方がいい。メモリを倍増とする一方で、電源をダウングレードして価格の調整を行っている。この構成なら650W BRONZEでも問題ないので削った。

ストレージは1TBに変更しようと考えたが、カスタマイズのキャンペーン中で極端に安く参考にならないため保留とした。キャンペーン期間中は1TBへのアップグレードが5,770円から770円に変更されている。さすがに5,000円は誤差と言えないのでストレージは変更なしだ。マザーボードは苦慮の末にB760まで落とした。これはかなり妥協した部分だ。

CPUにCore i7-13700KFを選択していることから本来は力を入れるところかもしれない。オーバークロック対応CPUにオーバークロック非対応のマザーボードを合わせるのも賛否ありそうだ。今は電力制限の解除が一般的でオーバークロックをしなくても十分な性能を引き出せる。今の主流に乗る形でのコストカットだ。オーバークロックよりも気軽にできるが、実施すると保証対象外となる点は同じだ。この点は注意しよう。

使用頻度の低い光学ドライブも外して少しでも価格を抑えた結果が徹底解剖推奨カスマイズモデルだ。ベースモデルよりも価格を3,000円ほど下げて圧倒的な性能と構成を手に入れた。こんなカスタマイズができるのはサイコム製品を除いてほとんどないはずだ。性能と構成と価格のすべてでバランスを取ったつもりだ。もっと性能特化にすることも、価格特化にすることもできる。カスタマイズの自由度とはこうあるべきだ。

G-Master Spear Z790/D5のカスタマイズ詳細解説

  • CPU
  • CPUをカスタマイズできるショップはあっても、サイコムほどの選択肢のあるショップはフルカスタマイズショップだけだ。Core i7-13700KよりもCore i7-13700KFの方がゲーミングPCにはメリットがある。CPUの内蔵GPUをカットしても、グラフィックボードを搭載するので問題ない。同じ性能で価格が安くなるのだから最低でもCore i7-13700KFへの変更を推奨したい。

    GPU的にはCore i7-13700Fにまで落としてもいい。コストパフォーマンスに特化した構成を作ったり、価格を抑えたりするならCore i7-13700Fへの変更が理想だ。どこを削るかとなればCPUを削る方がいい。Core i7-13700Fの性能があればゲームプレイに大きな影響はでないからだ。妥協できるならCPUをダウングレードするのもおもしろい。

  • メモリ
  • サイコムのカスタマイズは非常に安価だ。DDR5-4800 16GBを32GBへアップグレードするのにかかる費用はわずか5,630円である。これならメモリのカスタマイズは優先的に行いたい。他のショップだと10,000円を超えることも珍しくない。GPUの性能的に不要であっても、メモリはゲーム以外の用途でも求められる部分だ。容量が小さくて困ることはあっても、大きくて困ることはほとんどないはずだ。

  • SSD
  • SSDは標準で500GBだ。それほど容量に余裕があるわけではないので、1TBへの増量は考えておきたい。サイコムのストレージはキャンペーンで頻繁に値下げされている。1,000円だったり、770円だったりさまざまだ。カスタマイズするタイミングで値引きが適用されていれば優先度は非常に高くなる。2TBも安くなることはあるので検討しておきたい。

  • ビデオカード
  • サイコムのカスタマイズの目玉はCPUとGPUだ。ビデオカードの項目ではGPUを選択できる。標準のRTX 4060からダウングレードもアップグレードもできる。性能を抑えて価格を下げたり、性能を重視したGPUを選択したりと自由度は高い。ゲームをプレイする上で、最も重要な部分なのでここは性能をある程度重視したい。GPUをダウングレードするのも一つではあるが、RTX 4060よりも低い性能なら別のモデルを選ぶ方がよくなる。RTX 3060 TiかRTX 4060 Tiは選択しておきたい。

  • 電源
  • グラフィックボードに必要な電源容量に合わせた設定をおすすめしている。RTX 4070 Ti以上は750W以上推奨だ。言い換えれば、それよりも低い性能のGPUなら選択できる最低容量でも問題はないということになる。電源にお金をかけるか、削るかの選択だ。

    注意したいのは、電源容量が低くても安くなるとは限らないことだ。標準の750W 80PLUS GOLDから650W 80PLUS GOLDへ下げても、メーカーやモデルによっては価格が高くなるものもある。価格を下げる目的なら値引き額はしっかり見ておこう。

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各タイトルの対応表

FF15Apex LegendsFORTNITE
ff15
・4K


・WQHD
Apex-Legends
・240fps


・144fps
fortnite
・240fps


・144fps

★5つ=最高設定、★4つ=高設定、★3つ=標準設定、★2つ=低設定、★1つ=厳しいということだ。なお、対応表は必要なスペックや環境から評価した個人的な見解となっている。

G-Master Spear Z790/D5はCore i7-13700KとRTX 4060を搭載したミドルクラスのゲーミングPCだ。次世代の標準的な性能で、対応力や汎用性に優れている。多くのゲームをさまざまな環境で快適にプレイできる。高リフレッシュレートも高解像度もそれなりに得意だ。解像度はフルHDとWQHDが主となり、4K解像度は得意とは言えない部分はある。それでも、ミドルクラスの中心となるモデルと考えれば前世代からの進化を感じさせるものだ。

G-Master Spear Z790/D5の性能まとめ

ゲーミングPCとは、グラフィックボードやCPUなどのPCパーツの集合体だ。ここでは特に重要なグラフィックボードとCPUについて分解して細かく見ていく。

PC初心者の方がスペックを見て性能をイメージすることは難しいだろう。一体として見るよりも一つずつのパーツを見ていくと理解がしやすいと考えている。

Intel Core i7-13700K(CPU)

Core i9-13900K43,960
Ryzen 9 7950X41,866
Core i9-1390040,237
Ryzen 9 7950X3D40,051
Core i7-13700K38,343
Ryzen 9 7900X37,541
Core i7-1370036,074
Core i9-12900K34,518
Ryzen 9 5950X32,967
Core i9-1290031,120
Core i7-12700K30,046
Core i7-1270028,961
Ryzen 9 5900X28,457
Ryzen 7 7700X27,183
Core i9-11900K25944
Core i5-12600K25,507
Core i7-11700K23,705

初期構成ではこのCore i7-13700Kが選択されている。Intel第13世代の高パフォーマンスモデルでオーバークロックにも対応している。16コア24スレッドとスペックが高く、従来モデルのフラグシップモデルであるCore i9-12900Kと比べて11%も処理性能が向上している。Core i7-12700Kと比べると27%もパフォーマンスが高い。ゲーム実況動画作成から3D CADまで幅広い用途に通用するCPUだ。ゲーム用途でもトップクラスのモデルとなる。RTX 4070 Tiなどのハイエンドクラスのグラフィックボードともある程度バランスを取れる。

GeForce RTX 4060(GPU)

RTX 407034,914
RX 680030,479
RTX 3070 Ti29,957
RTX 307028,194
RTX 4060 Ti28,036
RTX 2080 Ti26,552
RX 6700 XT25,895
RTX 3060 Ti24,213
RTX 406022,620
RX 760022,164
RX 6650 XT21,990
RX 6600 XT21,147
RTX 306018,722
RTX 2060 SUPER16,150
RTX 206014,812
GTX 1660 SUPER13,913

当該モデルでは初期構成でミドルクラスのGeForce RTX 4060が選択されている。RTX 4060以下のモデルを選択するなら他のベースモデルを探す方がよいだろう。RTX 4060は、Ada Lovelace世代でも人気のあるグラフィックボードとなっている。従来モデルのRTX 3060と比べて20%以上も処理性能が向上している。フルHD環境でのゲームプレイを考えている方向けだ。Core i7-13700Kとのバランスはそれほどよくない。Core i7-13700Kの性能を考えるともう少し高みを目指したいところだ。

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ベンチマーク検証機器

G-Master Spear Z790D5bench

OSWindows 11 Home 64bit*カスタマイズ
PCケース【黒】CoolerMaster CM694 TG
[強化ガラスサイドパネル] *カスタマイズ
ケースオプションARGB発光システム(LEDストリップ2本) *カスタマイズ
CPUCore i7-13700KF *カスタマイズ
GPUGeForce RTX3060Ti 8GB ASUS製 DUAL-RTX3060TI-O8GD6X-WHITE *カスタマイズ
メモリDDR5-4800 32GB *カスタマイズ
ストレージCrucial P5 Plus CT1000P5PSSD8
[M.2 PCI-E Gen4 SSD 1TB]*カスタマイズ
マザーボードASUS PRIME Z790-A WIFI-CSM
[Intel Z790chipset]*カスタマイズ
電源ユニット SilverStone SST-ST85F-PT
[850W/80PLUS Platinum]*カスタマイズ
CPUファンASUS TUF GAMING LC 240 ARGB
[240mm水冷ユニット] *カスタマイズ

G-Master Spear Z790/D5のベンチマーク測定

ベンチマークは旧世代のCore i7-13700K×RTX 3060搭載モデルとなる。現行のRTX 4060搭載モデルではない点は注意して欲しい。

Cinebench R23

cinebenchr25-g-master

Core i9-13900K39,810
2,284
Ryzen 9 7950X38,551
2,079
Core i9-1390037,126
2,188
G-Master Spear Z790/D530,289
2,117
Ryzen 9 7900X29,604
2,040
Core i7-1370029,286
2,015
Core i9-12900K27,614
2,055
Ryzen 9 790024,757
1,970
Core i5-13600K23,248
2,009
Core i7-12700K23,089
1,960
Ryzen 7 7700X19,958
1,972
マルチスレッドシングルスレッド

Cinebench 23では期待通り高いスコアを出している。Core i7-13700KF搭載のG-Master Spear Z790/D5はマルチコアスコアが30,289pt、シングルコアスコアが2.117ptだ。16コア24スレッドと従来モデルのCore i9-12900Kと同等だ。Raptor Cove採用の恩恵でCore i9-12900Kと比べてマルチコア性能が9%高く、シングルコア性能も3%高い。競合モデルのRyzen 9 7900Xと比べてもパフォーマンスは上だ。Core i7シリーズの倍率ロックフリーモデルはかなり高い水準に到達している。

CrystalDiskMark

CrystalDiskMark-g-master

Gen4 NVMe接続のおかげで読み込み・書き込み速度共にスピーディーだ。Gen3 NVMe接続と比べるとワンランク上となる。今後の定番となるだろう。

FINAL FANTASY XIV 暁月のフィナーレ(FF14)

G-Master Spear Z790D5-ff14fhd
G-Master Spear Z790D5-ff14wqhd
G-Master Spear Z790D5ff14-4k

FINAL FANTASY XIV 暁月のフィナーレでのベンチマーク結果はフルHDで27,337、WQHDで21,114、4Kで16,716だ。

FINAL FANTASY XV(FF15)

G-Master Spear Z790D5-ff15fhd
G-Master Spear Z790D5-ff15wqhd
G-Master Spear Z790D5-ff154k

FINAL FANTASY XVでのベンチマーク結果はフルHDで12,457、WQHDで9,534、4Kで5,74だ。FF 14よりも負荷が高いタイトルとなる。

G-Master Spear Z790/D5の消費電力

アイドル時高負荷時
G-Master Spear Z790D5idolG-Master Spear Z790D5gameplay

アイドル時で65.8W、高負荷時(FF15ベンチマーク)で394Wだ。高負荷時は350W-400Wの間に推移している。

G-Master Spear Z790/D5の特徴

サイコムの売れ筋ランキングNo.2のモデル

sycomranking
G-Master Spear Z790/D5は、サイコムのBTOパソコン売れ筋ランキング第2位のモデルだ。通常のBTOパソコンでは満足できなくなった中上級者の方は必見だ。この価格帯のモデルが売れ筋モデルに入るのはサイコムならではだろう。一般的なBTOメーカーの売れ筋は15万円~25万円だが、G-Master Spear Z790/D5はカスタマイズで30万円を超えることも珍しくない。

1位の「G-Master Velox II Intel Edition」でも20万円を超えてくる。こちらはBTO初心者をターゲットとしたモデルとなる。ドスパラなどのBTOメーカーなどとターゲットが被る。G-Master Spear Z790/D5はサイコムらしさのある一台でおすすめしやすい。Core i7-13700K×RTX 3060をベースにカスタマイズを楽しめるはずだ。売れ筋モデルであることからも購入しやすいだろう。

標準構成は割高なので非推奨

G-Master Spear Z790/D5はサイコムの人気ゲーミングPCだ。価格だけを見るとCore i7-13700KとRTX 4060で25万円台なので決して安くない。むしろかなり割高と言わざるを得ない。構成も価格を考えればそれほど優れているわけでもない。なぜこのモデルが受け入れられているのか。それは充実したカスタマイズシステムによるものだ。

G-Master Spear Z790/D5をはじめとするサイコム製品は、ほぼすべてのパーツをカスタマイズできる。CPUやGPUはもちろんのこと、他ショップでは不可能ともいえるマザーボードもカスタマイズ可能だ。このカスタマイズの自由度こそがG-Master Spear Z790/D5の魅力であり持ち味だ。カスタマイズをすれば多少コストパフォーマンスは改善される。当サイト推奨のカスタマイズを見れば分かる通り同等の価格でグラフィックボードをワンランク上げることができた。

標準構成のままでは少し品質のよいパーツを採用したモデルでしかない。価格に見合った価値があるかと言われると肯定はできない。また、カスタマイズすると価格が高くなるので、安価なモデルを探している方にもおすすめはしにくい。他ショップでは再現できないこだわりがあったり、理想とする構成があったりする方に適している。

ダウングレードも行えるので、妥協するところはダウングレードで価格を下げる。そして、こだわりのある箇所にコストをかけて理想のモデルを作り上げる。それをできるのがG-Master Spear Z790/D5だ。コストパフォーマンス以外の箇所を重視して初めて価値を得るモデルだ。その自由度を評価してのおすすめ度である。万人に受け入れられるモデルではない。初心者の方にとっては難しいモデルtなる。理想とする構成よりも価格を重視するなら別のショップで選ぶ方がいいだろう。

ダウングレードこそカスタマイズの華

すでに述べたとおり、サイコムではカスタマイズでパーツのダウングレードが行える。カスタマイズの自由度を語る上で、ダウングレードは本来欠かせないものだ。多くのBTOショップでダウングレードができず、ほとんどの方がカスタマイズを構成のアップグレードと考えている。大手のBTOショップが軒並みダウングレードできないのだから仕方がない。

極端に言えば、CPUの性能を下げてGPUの性能を上げる。ストレージと電源をダウングレードしてメモリ容量をアップする。こういったカスタマイズができてこそ選択の幅が広がる。ベースモデルに沿って強化しかできないのは、カスタマイズ性が高いとは言えない。カスタマイズの自由度が上がるとパーツに詳しくなければ何を選べばいいか分からなくなるというのがネックとなる。

大手ショップがアップグレードのみに絞っているのは、製品を選びやすくするためなのかもしれない。サイコムが初心者におすすめしにくいのは、選択の幅が広すぎるからだ。選択の幅が広いことは必ずしもよいこととは限らない。ほとんどのショップがダウングレードを採用しておらず、中級者以上の受け皿が少ないのも事実だ。

フルカスタマイズできるショップは少なく、規模も大きいとは言えない。量産体制を作りやすい主流のBTOと比べて、フルカスタマイズは同じ製品を量産してストックしておくことが難しい。価格が少し高くなるのも納得できる。自分にとって不要な箇所は削り、必要なところは伸ばす。

完璧な理想に近づけるにはダウングレードが必須だ。構成・品質・メーカーにこだわるのであればフルカスタマイズできるのは大きい。何よりダウングレードで価格や構成を調整できるのは最大の強みと言える。カスタマイズはダウングレードできてこそだ。

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競合モデルとの比較

ブランドG-MasterG-Tune
イメージCoolerMaster CM694nextgear-micro
製品名G-Master Spear Z790/D5G-Tune DG-I7G70
ケースミドルミドル
価格258,160円(税込)259,800円(税込)
送料無料2,200円
CPUCore i7-13700KCore i7-13700F(水冷)
GPURTX 4060RTX 4070
メモリDDR5-4800 16GBDDR5-4800 32GB
SSDNVMe 500GBNVMe 1TB Gen4
HDD非搭載非搭載
電源750W GOLD750W BRONZE
マザボZ790B760
光学ドライブDVDスーパーマルチオプション
公式公式公式
レビュー当ページレビュー
ここをチェック!!

比較対象はマウスコンピューターのG-Tune DG-I7G70だ。25万円台という価格帯ではかなり突出した構成を持っている。標準構成のG-Master Spear Z790/D5と比べてしまのは酷だ。それでもあえて比較すると、G-Tune DG-I7G70の優れている箇所がわかりやすい。CPU性能はダウンするが、水冷ファンを搭載している。GPU性能は2ランクアップしメモリ容量倍増だ。

SSD容量も倍増している。電源とチップセットは下がるものの、性能と構成で圧倒していながら同じ価格帯にある。G-Tune DG-I7G70が優れていること、G-Master Spear Z790/D5が標準構成であることで差を生み出している。G-Master Spear Z790/D5が本領を発揮するのはカスタマイズ後だ。標準構成では他製品にも遠く及ばない。G-Tune DG-I7G70の優れた箇所が光る比較となった。

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パソコンケースレビュー

正面

G-Master Spear Z790D5syoumen
PCケースは「CoolerMaster CM694 TG」だ。サイコムなど玄人向けメーカーでは定番のケースだと言える。ケースオプションとしてARGB発行システム(LEDストリップ×2本を追加している。光学ドライブ搭載で実用性が高い。最近はドライバーのインストールなどオンラインで完結することが多く必要性は薄れているが、あって困るものでもない。

左側面

G-Master Spear Z790D5left
強化ガラスサイドパネル仕様だ。中が見えるというだけで一気にゲーミングPCらしさが出てくるのがなんとも面白い。ホワイトのマザーボードとグラフィックボードがアクセントになっている。

左側面内部

G-Master Spear Z790D5leftinside内部はスペースにかなり余裕があることがわかる。メーカーはミドルタワーとして分類しているが、高さは500mmを超えていてフルタワー相当だ。SSD 8基+HDD 6基を搭載できる拡張性を持つ。グラフィックスカードスタビライザー付きで大型のグラフィックボードにも対応できる。

グラフィックボード

G-Master Spear Z790D5gpu
グラフィックボードはGeForce RTX3060Ti 8GB ASUS製 DUAL-RTX3060TI-O8GD6X-WHITEを選択した。2基のファンを搭載している。ホワイトカラーがおしゃれだ。GPUメモリ規格が通常のGDDR6ではなくGDDR6Xでパフォーマンス面で有利なモデルとなっている。

電源

G-Master Spear Z790D5dengen
電源ユニットはSilverStone SST-ST85F-PT [850W/80PLUS Platinum]を選択している。PLATINUM規格でより安定した電源供給が可能だ。Core i7-13700KFとRTX 3060 Tiの組み合わせだとややオーバースペックだが、オーバークロックを考えるならこれぐらいあってもよいだろう。

右側面

G-Master-Spear-Z790D5right
Windows OSのライセンスキーが右側面に記載されている。その他は至ってシンプルなデザインだ。

I/Oパネル

G-Master-Spear-Z790D5iopanelI/Oパネルは使い勝手がよい。USB 3.0 Type-A×2、電源ボタン、ヘッドフォン端子、USB 3.1 (Gen 2) Type-C x1が配置されている。

本体上部

G-Master-Spear-Z790D5jyoubu
本体上部にはCPUファンが搭載されている。240mm水冷式のASUS TUF GAMING LC 240 ARGBだ。RGBポンプ&ファンが標準搭載となる。

本体内部後方

G-Master-Spear-Z790D5kouhou
マザーボードはASUS PRIME Z790-A WIFI-CSMに変更している。機能面に優れていて評価が高い。ホワイトのデザインもかっこいい。白で揃えたい方には魅力的なモデルだと言える。

背面

G-Master Spear Z790D5back
背面にもファンが取り付けられている。ポート装備が充実しているのもポイントだ。

  • DisplayPort端子
  • HDMI端子
  • 1 x USB 3.2 Gen 2×2 Type-C
  • 4 x USB 3.2 Gen 1ポート (4 X Type-A)
  • 3 x USB 3.2 Gen 2ポート(2 x Type-A, 1 x Type-C)
  • 有線LAN(2.5GBASE-T)端子×1
  • Wi-Fi 6E
  • マイク入力端子
  • 音声出力端子
  • 音声入力端子

底面

G-Master-Spear-Z790D5sokomen本体底面には4本の足がある。しっかりとした作りで安心感がある。また、ダストフィルターが取り付けられていてメンテナンスもしやすい。

管理人による総評(G-Master Spear Z790/D5)

CoolerMaster CM694

G-Master Spear Z790/D5は、Z790チップセット・DDR5メモリを搭載したハイエンドモデルだ。PCケースにはCoolerMaster MasterBoxCM694を採用している。CPUにはCore i7-13700Kを、グラフィックスにはRTX 4060を搭載している。これをベースに自由にカスタマイズしよう。基本的にカスタマイズをせずに初期構成のままで購入することは推奨しない。かなり割高になってしまうからだ。カスタマイズをすることである程度中和できる。通常のBTOパソコンには満足できない方はサイコムのこのG-Master Spear Z790/D5をチェックしよう。売れ筋モデルだけあって完成度が高い。

価格CPUグラボ
258,160円(税込)i7-13700KRTX4060/td>
メモリSSDHDD
DDR5 16GB500GB非搭載