ドスパラが販売するGALLERIA RM5C-R46Tのレビューとスペックの解説を行っている。コスパのよさで人気が高いミドルハイクラスのGeForce RTX 4060 Tiを搭載したミニタワーモデルだ。CPUにはミドルクラスながら高いゲーム適正を持つCore i5-14400Fを搭載している。CPUとGPIのバランスもよく幅広いタイトルに対応可能だ。2025年2月になって急にGeForce RTX 4060 Tiの在庫が枯渇しているのか販売を終了しているメーカーが増えた。最後の砦ということになりそうだ。価格は上昇傾向にあるものの相対的な評価はまずまずといえる。翌日出荷と納期が短いのもガレリアブランドの強みだ。
GALLERIA RM5C-R46Tという型番を見てもただの英数字の羅列に見える。実は型番を分解して考えるとグレードや搭載されているグラフィックボード/CPUがわかる仕組みになっている。「GALLERIA RM5C-R46T」は、R=シリーズ(Refine:洗練)、M=MicroATX(ケース)、5C=Core i5-14400F、R46T=GeForce RTX 4060 Tiということだ。
GALLERIA RM5C-R46Tのスペック解説
メーカー | ドスパラ |
---|---|
ブランド名 | GALLERIA |
製品名 | GALLERIA RM5C-R46T |
価格 | 184,980円(税込) |
CPU | Core i5-14400F(レビュー) |
GPU | GeForce RTX 4060 Ti(レビュー) |
メモリ | DDR5-4800 16GB |
SSD | 500GB Gen4 NVMe |
電源 | 650W 80PLUS BRONZE |
マザーボード | チップセットB760 |
おすすめ度 | Aランク |
評価 | ・コスパ 8.2 —–内訳—– ・ショップ評価 9.1 |
CPUにはCore i5-14400Fを、GPUにはGeForce RTX 4060 Tiを搭載している。人気のミドルハイクラスの一台だ。メモリはDDR5-4800 16GBと平均的だ。ストレージもSSD 500GB Gen4 NVMeとなる。重量級タイトルなどたくさんのゲームを保存したいなら外付けのストレージやカスタマイズで対応しよう。電源ユニットは650W BRONZEだ。マザーボードはB760となる。ゲーミングPCで人気の高コスパなチップセットだ。おすすめ度はAランクとなる。コスパ指標は8.4と高い。ショップ評価も8.2と高くなっている。24時間365日の電話サポートは心強い。最短翌日出荷というのも推せるポイントだ。
おすすめカスタマイズ
- CPU ×
- CPUファン ◯
- CPUグリス △
- メモリ △
- SSD ◯
- 電源 ◎
カスタマイズをするとしても1,2つ、できれば1つにしておくとよいだろう。CPUは価格に対する恩恵が小さい。+4,900円のCore i5-14400は、CPUに内臓グラフィックス機能が追加されたモデルだ。CPUの性能自体は変わらない。グラフィックボードを搭載しているゲーミングPCでは、CPUに内蔵されたグラフィック機能は必要ない。グラフィックボードが故障したり、グラフィックボードを取り外したりするなら、モニターへのグラフィック出力ができるので必要というくらいだ。
CPUファンは、高性能な空冷式あるいは水冷式クーラーへのアップグレードを検討してもよい。冷却性能が向上すれば電力制限の解除などへの余力が生まれる。水冷式を選ぶなら240mmラジエーター搭載モデルのものを選択するとよい。120mmだと冷却性能に期待できないからだ。CPUグリスはカスタマイズ費用こそ安くても恩恵を感じにくい。
メモリは32GBを検討したいところだが、価格の問題でおすすめできない。13,900円は割高だ。SSDについては+6,000円で倍の1TBへアップグレードできる。これは選択肢として悪くない。電源ユニットについても+5,000円で750W GOLDへアップグレードできる。この価格なら積極的にアップグレードしておきたいところだ。電源はカスタマイズをするユーザーの多い箇所だ。なんとなく容量・規格が低グレードだと心配になってしまうと心理的なものだといえる。実用面では初期構成のままで問題ない。
GALLERIA RM5C-R46Tの各タイトル対応表
Apex Legends | フォートナイト | パルワールド | マイクラ |
---|---|---|---|
![]() ・240Hz ・144Hz |
![]() ・240Hz ・144Hz |
![]() ・144Hz ・60Hz |
![]() ・影Mod ・通常 |
★5つ=最高設定、★4つ=高設定、★3つ=標準設定、★2つ=低設定、★1つ=厳しいということだ。なお、対応表は必要なスペックや環境から評価した個人的な見解となっている。
GALLERIA RM5C-R46TはCore i5-14400FとGeForce RTX 4060 Tiを搭載したミドルハイクラスのゲーミングPCだ。性能のバランスがよく、扱いやすいことから最も人気のある性能と言える。人気のApex Legendsは設定次第で200fps前後でのゲームプレイが可能だ。240fpsの張り付きは難しいが、240Hz環境には対応できる。交戦中などはフレームレートの安定が難しいため、性能的には144Hz環境を基本に考えた方がいい。標準設定より少し下げれば200fps前後で安定するので、フレームレートはある程度調整できる。
バトロワ系ではApex Legendsに並ぶ人気を誇るフォートナイトは、最高設定ではかなりの負荷がある。推奨環境がどんどん高くなっていることからも、最高設定でのゲームプレイはあまりおすすめできない。60fpsでいいなら問題ないが、240fpsを目指すなら大きく設定を下げることをおすすめする。建築物を壊す際の負荷が大きいので、密集する地域での戦闘は注意が必要だ。
話題のパルワールドは推奨環境が高く、ゲームの進行が進むと負荷が高くなる要素が増える。標準設定で60fpsを目指すならGALLERIA RM5C-R46Tで十分だ。144Hzや高解像度への対応は難しいので、フルHDを基準にしたい。Minecraftは、基本的に快適にプレイできる。人気の影Modを導入してもプレイ自体は問題なく行える。ただし、表示するチャンクを広くすると、負荷が増大するので注意したい。ある程度性能を絞ることで安定する。最高設定を目指すと場面によってはかなりフレームレートが落ちる。
GALLERIA RM5C-R46Tの性能まとめ
ゲーミングPCとは、グラフィックボードやCPUなどのPCパーツの集合体だ。ここでは特に重要なグラフィックボードとCPUについて分解して細かく見ていく。PC初心者の方がスペックを見て性能をイメージすることは難しいだろう。一体として見るよりも一つずつのパーツを見ていくと理解がしやすいと考えている。他のパーツと比較して相対的な位置を見ることは意味がある。
Core i5-14400F(CPU)
CPUにはIntel第13世代のCore i5-13400Fを搭載している。低価格帯のゲーミングPCで採用されることが多いCPUだ。前世代のCore i5-12400と比べて9%程度パフォーマンスが高い。前世代のCore i5シリーズで最高の性能を誇ったCore i5-12600Kに近い水準となった。競合モデルのRyzen 5 7600Xと比べると9%程度低い。Zen 4アーキテクチャ採用モデルは強力なライバルだが、搭載モデルの価格が高めなのでCore i5-13400にも強みがらう。
第13世代CPUからはCore i5シリーズの無印モデルでもハイブリッドコアアーキテクチャ採用だ。6コア12スレッドから10コア16スレッドへとスペックが引き上げられて処理性能が大幅に向上している。ゲーム配信はもちろん、動画編集・画像編集などのクリエイティブな作業にも適している。Core i5シリーズは性能が低いというのは過去の話だ。
GeForce RTX 4060 Ti 8GB(GPU)
GeForce RTX 4060 Tiは、2023年5月24日に発売された最新のグラフィックボードだ。ミドルハイクラスのモデルということになる。従来モデルのGeForce RTX 3060 Tiと比べて16%程度処理性能が高くなった。メインターゲットはフルHDならタイトルによってはWQHDにも対応できるポテンシャルを持つ。Ampere世代のRTX 3070に匹敵する性能だ。
CPUとGPUのバランス考察
Core i5-14400FとGeForce RTX 4060 Tiのバランスは抜群によい。GeForce RTX 4060 Tiの性能を活かしやすく無駄がない。上位のCore i7-14700Fの方が性能は引き出せる。しかし、数値で見るとあまり差はない。コスト面から考えてもCore i5-14400Fがベストな組み合わせと言える。ゲーム以外の用途にまで目を向けると少し落ちるものの、Core i7-14700Fに対応できてCore i5-14400Fで対応できないものはない。総合的に見れば、やはりGeForce RTX 4060 TiにはCore i5-14400Fがよいと言える。
GALLERIA RM5C-R46Tの特徴まとめ
11,000円の値上げも相対的な評価は高い
11,000円の値上げとなったが、相対的な評価が高いゲーミングPCだ。昨今グラフィックボード及びマザーボードの供給が安定しておらず価格が高騰気味だ。次世代のBlackwellへの世代交代が進んでいるのだろう。購入のタイミングが難しい時期であることは間違いない。GeForce RTX 5060 Ti搭載モデルを待つのも一つだが、発売は来月以降になりそうだ。
また、発売直後は価格が下がりきらずコストパフォーマンスは悪化しそうだ。なお、ショップの在庫を見るとそもそもGeForce RTX 4060 Ti搭載モデルがほとんどないことに気付く。ドスパラ以外だと在庫がないか極端に納期が長いかのどちらかになっている。今の価格なら手に入れておいて損はなさそうだ。2024年10月頃に11,000円の値下げが適用となったが、2025年に入って結果値上げで元に戻っている。
おそらく今後価格が下がるということはないだろう。むしろ次世代モデルの登場でこの価格帯で購入できるモデルが少なくなるのではないかと思う。何よりも今購入すれば快適なゲーム環境をすぐ手に入れられる。20万円以下で購入できるなら悪くない。人気のガレリアブランドということもあって納得できるはずだ。候補に入っているなら、売り切れになる前に決断することをおすすめする。
ゲーム性能は高めでフルHD環境でのゲームプレイに最適だ。多くのゲーマーにとって必要十分な性能を有している。モンハンワイルズやパルワールドなどの話題性のあるタイトルへの適正も高い。メモリ容量も16GBと必要十分だ。王道のミドルハイクラスモデルとして君臨している。ドスパラの売れ筋ランキング上位に入ってもおかしくない仕上がりだ。
Ryzen 7 5700X搭載モデルの動向をチェック
ここからはCPUに焦点を当てて少し見解を述べておく。Core i5-14400F搭載モデルを検討する際は、競合であるAMD Ryzen 7 5700X搭載モデルについても確認しておくとよい。Ryzen 7 5700XはグレードこそRyzen 7シリーズで上位グレードとなるが、現行モデルからみて3世代前のモデルでゲーム性能はCore i5-14400Fが近い。Core i5-14400Fの方がゲーム性能が少しだけ上だと認識しておいていただければ問題ない。
Core i5-14400F搭載モデルが、Ryzen 7 5700X搭載モデルと同等以下の価格で販売されているなら、素直に性能の高いCore i5-14400F搭載モデルを選択しよう。同じドスパラのラインナップだと「GALLERIA RM7R-R46T 5700X搭載」との価格差を見ておくとよい。
記事を書いている時点で184,980円と実はGALLERIA RM5C-R46Tと変わらない価格設定だ。これならGALLERIA RM5C-R46Tを選ぶ方が満足度が高い。長らくCore i5-14400F搭載モデルの方が10,000円~20,000円高く設定されていることが多かったが、2024年の終わり頃からかほとんど価格が変わらなくなっていた。価格差がないのであればRyzen 7 5700X搭載モデルを選ぶ理由はない。
Core i5-14400FはミドルグレードのCore i5シリーズながらスペックが高くゲーム以外への適正もある。2つのコアを組み合わせたハイブリッドコアアーキテクチャを採用していてマルチコア性能ではRyzen 7 5700Xを圧倒している。ゲーム実況・動画編集などの用途をマルチに行いたいなら魅力的な選択肢となる。ハイブリッドコアアーキテクチャを採用していないCore i5-12400からの買い替えでもメリットが大きい。もっともより高みを目指すならCore i7-14700がおすすめだ。
似ているゲーミングPCとの比較
ブランド名 | GALLERIA | FRGKB760/WS211/NTK |
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製品名 | GALLERIA RM5C-R46T | FRGKB760/WS211/NTK |
ケース | ミニ | ミニ |
価格 | 184,980円 | 185,800円 |
送料 | 3,300円 | 3,300円 |
CPU | Core i5-14400F (10コア16スレッド) |
Core i5-14400F (10コア16スレッド) |
CPUクーラー | 空冷 | 空冷 |
GPU | RTX 4060 Ti | RTX 4060 Ti |
メモリ | DDR5-4800 16GB | DDR4-3200 32GB |
SSD | 500GB Gen4 NVMe | 1TB Gen4 NVMe |
電源 | 650W BRONZE | 600W BRONZE |
マザーボード | B760 | B760 |
納期 | 最短翌日 | 1-2週間 |
基本保証 | 1年間 (最長5年間) |
1年間 (最長3年間) |
電話サポート | 24時間365日 | 10:00-19:00 |
公式 | 公式 | 公式 |
レビュー | 当ページ | レビュー |
比較対象はフロンティアのFRGKB760/WS211/NTKだ。2025年1月までは164,980円前後で販売されていたが、ここにきて一気に価格が上がっている。価格差は820円でFRGKB760/WS211/NTKの方が少し高い。それでも大容量メモリとストレージでコストパフォーマンスはFRGKB760/WS211/NTKの方が高い。GALLERIA RM5C-R46Tの構成を揃えるとメモリ32GBが13,900円で、SSD 1TBが6,000円でトータル19,900円かかる。これで実質の価格差は19,080円だ。電源ユニットはGALLERIA RM5C-R46Tの方が少しだけ容量が多いが大差なしだ。ショップの評価としてドスパラが有利だ。納期が最短翌日と短く24時間365日の電話サポート付きだ。初心者の方でも購入しやすい。コスパ重視かつガレリアブランドに見向きもしないなら迷うことなくFRGKB760/WS211/NTKを選べばいい。
パソコンケースレビュー
ミニタワーケースのケースレビューとなる。謹賀新年特別モデルはミドルタワーとなっている点に注意してほしい。
正面
ドスパラの新ケースとなっている。デザインハウスが設計したケースだけあってデザイン性が高い。ミニタワーケースとなっているが、従来のミニタワーよりは一回り大きくなっていてミドルタワーの差が縮まっている。違うのは高さだけで奥行きと幅はミドルタワーと共通だ。
右サイド
右サイドはシンプルで吸気口だけが設けられている。高さ分の吸気口があるのでエアフロー改善には効果的だ。ガンメタリックのケースが高級感を演出している。
左サイド
左サイドにも吸気口がある。また、一部クリアガラスパネルを採用していて中身が見えるようになっている。最近のモデルらしいデザインだと言える。
背面パネル
背面パネルについてはオーソドックスなものになっている。前面の両サイドから取り入れられた空気が上部及び後ろから排出してくれる。本体内部に熱がこもらないような工夫が見られる。140mmサイズの冷却ファンを搭載しているのも後押ししてくれる。
I/Oパネル
前面に斜めにI/Oパネルが配置されている。電源ボタン、USB 3.2 Gen1 Type-A x4、ヘッドフォン端子が設けられている。USBが4つもあるのは使い勝手が良い。
本体上部
本体上部にもメッシュ加工が施されていてここから熱を放出する仕組みだ。高性能なグラフィックボードやCPUを搭載していても発熱が問題とならない工夫がある。
本体内部
*GALLERIA RM5R-R36 5600X搭載ではないため一つの参考として欲しい
内部にはある程度の余裕がある。ガレリアブランドの場合ミニタワーケースでもサイズは大きめであることがわかる。
正面-LED
ケースの枠組みにLEDが配置されている。オシャレな演出だ。このLEDについては専用のソフトウェアからコントロールすることができる。
管理人による総評
Core i5-14400F×GeForce RTX 4060 Ti搭載のミドルハイクラスのゲーミングPCだ。人気のあったGeForce RTX 3060 Tiの後継機を搭載していることで、当サイトとしても注目している。扱いやすく選びやすいという特徴をしっかり引き継いでいる。他社BTOメーカーも値上げ傾向にある中で当該モデルも例外ではなく値上げが行われた。今の価格設定は悪くない。価格変動が激しいので購入時は他のモデルをしっかり確認しておこう。
価格 | CPU | グラボ |
---|---|---|
184,980円(税込) | Core i5-14400F | RTX4060Ti |
メモリ | SSD | チップセット |
DDR5 16GB | 500GB | B760 |